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泥マッサージ
外しましょう
しおりを挟む熱を溜めるだけ溜めさせておいて、水川が言ったのは「続きは部屋で」だ。
それまで情熱的に触れていた手は、名残も何もなくパッと離れる。
そんなっ!
足腰はふらふらだが洗い場へと促される。
そこに
「おおーさみぃー」「風、つめたっ」
「早く入ろうぜ」
ん!?
他の男性客の声がこちらに聞こえてくる。3人くらいだろうか。こちらには気づくこともなく、洗い場へと向かっていった。
水川は急き立てるように私の手を引く。
「あの人たちがここに来る前に僕たちも洗い場に行きましょう。……温子さんの顔、明らかにエロいことしてたって顔だから、見られたくないでしょう?」
「っっ!誰のせいだと!!」
「自分のせいでしょう?僕は我慢してたのに、温子さんが煽るから」
大きくため息をつく水川に反論しようとするが、ほら早くと言われ、仕方なく温泉から上がる。
うう、足下が泥で滑る上に力も抜けていて水川に支えてもらってやっとだ。腕を水川の肩にかけて、ほぼおぶわれた形だ。
先程まで高められていた熱が、体の密着によりぶり返す。
もういやだ!
体の止められない熱、泥をまとうお互いの体、ふんどしの締め付け、他の客がいること…
色んなことが駆け巡る。
ようやく洗い場まで到着した。
男性客たちからは一番離れたところの扉を開けて入る。
一人用の広さの半個室の洗い場だが、「温子さん一人で洗えま……せんね、そんな状態じゃ。一緒に洗いましょう」と、水川と一緒のシャワーを使うことに。一人でも洗えると主張したが、はいはい、とまともに聞かれず結局一緒に。
シャーーーーーー
温かいお湯が勢いよくシャワーヘッドから出てくる。湯気が立ち上る中、まずはふんどしを取らなければならない。けれどもたつく手元。解こうにも指に力が入っていないため、脱げる気配がない。
ううう、水川の鋭い視線ーー早く脱げという意味かーーを感じる。
「…失礼しますよ」
見かねたのか、私のふんどしに手を掛けてくる。
びくんっ!
布と肌の間に指が入り込む感覚に、ぞわっと身体が震える。
水川の指は、布を捻って留めていたところを外していくが、何度も捻っているため簡単には外れない。
「はぁ、あぁ、あん」
布が動くたびに秘部へ刺激が襲う。やっと鎮まってきたというのにまた…
「後ろ向いてここに手を付いて下さい」
向かい合わせの状態から、壁に手を付き尻を水川に向ける。
「うん…」
「外しにくいから足は開いて」
ピタリとくっけていた足、というかモジモジと膝を擦り合わせていた足のことを指摘され、少し広げる。けれどもっとと言われ、股間に冷たい空気が入り込んで来そうなほど足を広げて立った。
「はい、それぐらいで。倒れないで下さいよ」
「うん……………キャッ!!何やって」
後ろに立つ水川の腕が、私の股の間をくぐって布を持つ。
「こうしないと取れないから」
目を下に向けると、股の間から差し込まれた水川の手。大きな手が私の股の間から下半身をまさぐっていた。
「ぅああん…そこぉ、だめぇ」
「っ、我慢して」
そして壁に手を付いていて体を支えていたが、力が抜け始めて上半身が壁にぺとりともたれると…
ぴくぴくと立ち上がっている乳首が冷たい壁に付き、刺激が体を駆け巡る。敏感な胸の先端は固く立ち上がり、少しの刺激でも反応する。
「ひゃっあっ!」
「ちょっとっ!声大きいですよ」
「胸、かべに当たってだめなの、でも力入んないからぁ」
「もう少しで取れるから我慢して。あと、声抑えて」
「はやくっ」
水川が取りやすいようにと腰をくねらせ、尻を突き出す格好になる。けれどそうすると乳首が壁に更に押し当てられてしまった。
体がびくんびくんと跳ねる。
「温子さん、はぁっ、勘弁して下さい」
「っあ、なにがぁ?」
「可愛すぎるってことです。ふぅ、はい外れましたよ」
ふんどしはひゅるひゅると力を失い体から離れる。締め付けがなくなり、開放感とともに何も隠すものがないという羞恥心が襲う。うう、前を向けないよ。
すると背中に温かいお湯が降り注ぐ。水川がシャワーヘッドを持って私の体から泥を洗い流してくれている。
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