ミックスド★バス~湯けむりマッサージは至福のとき

taki

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連休の予定

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私、伊角 温子いすみ ぬくこは入浴剤メーカーに研究員として勤めている。

嫌いな後輩だった営業部の水川 誠二みずかわ せいじとばったりスーパー銭湯で出会ったことをきっかけに、混浴温泉巡りをする仲に。そして次第に惹かれ合い恋人となった。

混浴温泉で裸の付き合いから始まったのに、恋人になってからは中々キスやその先のことを水川がしてくれないことに、焦れていた頃もあった。しかし今では大人な関係にも発展したのだ。





「ちょっ、だ、め、んちゅ」

ちゅぷり、ちゅぷ

資料室に響く、粘着質な水音。



最近忙しくてデートもできず、会社内で会うことも少なかった私たち。狭い資料室で1人作業をしていると、ドアが開き、誰かと思えば水川だった。

会いたかったと声を出しかけると、その声は水川の口づけによって遮られてしまったのだ。


ちゅっ、ぷちゅり、ちゅぷり

「んちゅ、だれか、き、ちゃう」



キスはもっとしたいが、さすがに誰がいつ来るか分からない資料室。こんなところ見られては恥ずかしすぎる!

しばらくキスをすると、ようやく水川が離れる。
「っはぁ、すみません、最近全然会えなかったから」

2人とも息を整え、やっと会話ができるようになった。

「温子さんはまだ忙しいんですか?最近ずっと実験室籠って残業みたいだし」

「うーーんまだまだ忙しいんだよね。前に行った混浴温泉のおかげでヒント貰って、新しい成分作れそうなの。それで実験とか調べること多くて」

「ほらここ、薄っすら隈もできてます。ほどほどにして下さい。終わる目処は立ってきたんですか?」
優しい水川の手がそっと目の下をなぞる。大きな手のひらに思わず顔を寄せる。



「あともう一歩ってところなんだけど、何か突破口がないかなって。ちょっと煮詰まり気味かな」

「そうなんですね。…………うーん、じゃあ息抜きがてら、今度の連休は温泉行きませんか?」

「へ?温泉?……そういえば、最近温泉行ってないか」

「温子さんともあろう人が温泉に行ってないなんて、研究も捗りませんよ。久しぶりに温泉デートしましょう」
確かに温泉に入ったら疲れも飛ぶし、何か良いアイデアも出てくるかも。

水川はそっと私の耳元に顔を近づけ…
「伊角先輩の疲れが取れるように、ご奉仕、いたします」

耳がカッと赤くなるのが自分でも分かる。
「ご、ご、ご奉仕って!」

「湯上りにマッサージとか?あとは欲求不満があればそちらも?」
ニヤニヤと笑う水川。


「欲求不満なんかじゃないわよ!」





水川に説得され、連休を使った二泊三日の温泉旅行が決まった。

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