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研修
性感アンケート
しおりを挟む英吏が施術室に入ると、2人の男の視線が英吏に注がれる。
特に飛虎はカっと目を見開いた。
(英吏さんのバスローブ姿……っ、さっきまで普通の服着てたのに)
若く精力の有り余っている飛虎にとって、同年代の女性が目の前でバスローブ姿でいるのはグッとクルものがある。しかもこのあとバスローブを取って触らせてもらうのだ。飛虎は生唾を飲み込んだ。
「本島さん、じゃあこっちに座って」
神幹は顔の赤い英吏と、何やら固まってしまった飛虎とは違いとても冷静な声で英吏をベッドへ座るように促した。
英吏はゆっくりと歩きながらベッドに腰かけた。
(少し動いただけで胸が動いちゃうぅ)
ぷるんっ、ぷるんっとバスローブの中で動く巨乳。
英吏は胸に手を当てて動かないようにしたいが、2人の男の手前、胸を抑え込むことが不自然に感じられてバスローブを握ることしかできなかった。
「じゃあ研修を始めようか。飛虎くん、まずは何をするんだった?」
英吏が着替えている間に行っていた事前説明の内容を復習させる。
「はい、まずはお客様の情報を聞き取ることです」
「あぁ、そうだ。じゃあ聞くことはこのアンケート用紙にすべて書いてあるから」
神幹はアンケート用紙とペンを飛虎に手渡した。
「えっとでは……」
飛虎が口ごもりながら英吏に質問をした。
「……性交経験はありますか?」
「ちょっ……え!?」
ベッドの上に腰かけていた英吏が質問内容に飛び上がりそうになる。
(性交経験って言ったの?それってセックスの経験があるかってこと?)
「本島さん、答えてあげて。これも性感マッサージの前に必要なことだから」
「で、でも……!」
「飛虎くんの研修のためだよ、ほら早く。アンケートの時間にあまり時間はかけられない」
「うううぅ、、、えっと、、ナイです、、、」
英吏はぎゅっと目をつぶりながら、聞こえるか聞こえないかの音量で自分がセックス経験が無いことを答える。
英吏の回答と年上らしからぬ可愛い仕草に、飛虎は無言で英吏を見つめる。
そんな飛虎に軽くため息をつきながら、神幹が「次の質問に」と促す。
「はい、えっと……オナニーの経験はありますか?また、オナニーでオーガズムを感じたことはありますか?」
「やぁっ、なんてこと聞くんですかっ」
「すみません、でも大事なことなので」
飛虎は申し訳なく思いながらも、普通なら教えてもらえないことを聞けることに興奮を覚え始めた。
「ない!ないから」
飛虎は英吏の回答を聞いて<オナニー経験なし>とアンケート用紙に記入しようとした。しかしそれは神幹によって遮られた。
「本島さん、嘘はダメだよ。オナニー、今まで一回もしたことないのかい?自分で胸を触ったり、下を触ったり無いの?」
かぁぁと英吏は顔を赤くする。
ほんの少しの沈黙のあと、観念したのか「……あり……ます」と回答した。
飛虎は質問を続ける。
「オナニーでオーガズムを感じたことはありますか?」
「ないんです、本当です」
「本島さん、答えてくれてありがとう。大丈夫、絶対にオーガズム感じさせてあげれるからね。楽しみにして」
「楽しみだなんて……!」
「オナニーはどうやってるんですか?」
飛虎はできるだけ真面目さを装って聞く。
「ちょっと……ほんのちょっとだけ……胸と下の方触るぐらいっ」
神幹が横から口を出す。
「ここでやって見せてくれ」
「な、な、な、、、、」
英吏がありえないといわんばかりに口を開けて、今にも抗議をしたそうだ。
「大事なことだよ。だってやっている触り方じゃオーガズム感じられないんだろう。その触り方を飛虎くんは避けるべきだから」
「そんなこと……う、う、できません……」
英吏は既に泣きそうだ。
しかし神幹はどうやって弄っているのか、触ると濡れるのかなど矢継ぎ早に聞く。
英吏は俯き黙り込んで答えない。
「飛虎くんも手伝ってあげて。君のために研修に付き合ってもらってるんだから。オナニーを見せてもらうのに邪魔だからバスローブを脱がせなさい」
「え……と、その……」
飛虎は英吏の嫌がることはしたくないが、自分の研修には協力してもらいたい。英吏に近づくがぎゅっと握られたバスローブを剥がすのは気が進まない。しかし神幹が早くと促し、飛虎が優しく英吏に声を掛ける。
「その、、恥ずかしいかもしれないんですが、どうか協力してくれませんか。僕、お客様に悦んでもらえるような施術ができるようになりたいんです」
英吏はぎゅっとバスローブを握る手を少しずつ、少しずつ緩ませる。それを確認した飛虎がバスローブの腰ひもに手をかける。
「英吏さん、取りますね」
耳元でそっと声を掛けると、英吏は首をきゅっと縮こませながら「うん……」とうなづいた。
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