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11.効能が現れました ❤︎
しおりを挟む水川はあまりにも勢い良く立ったせいか、ふらつく。
「うわっ」
ざぱぁっ
「危ないっ」
咄嗟に立ち上がって、よろけた水川を支える。
あぁびっくりした。とりあえず2人とも転ばなくてよかったけど…この体勢…
突然のことだったから、水川に抱きつく形になってしまった。
2人とも湯浴み着を着ているとはいえ、薄く、濡れて体に張り付いた頼りない布はほとんど意味を成していない。
全身が敏感になり、水川と接している部分が熱く、その熱が体全体を支配し始める。そして温泉に入る前からほのかに主張していた胸の先端が、布を押し上げる。水川の鍛えられた胸板に、布越しにツンと当たる。
うう、感じちゃう……
いやこんなこと思っている場合では。とにかく早くこの状態から抜け出さないと、体を水川に押し当てて快感を拾いそうになる。
「のぼせた?自分で立てる?」
そう聞くと水川はとろけた目で、ぼーっとしている。そして「ふわふわしてる」と言いながら、体重がぐっと掛けられる。
「わわっ」
私も倒れそうになるところを、ぐっと堪える。
水川の手が腰に回されて、引き寄せられる。既に2人の間の距離はゼロだ。
「すごくやわらかい。温子さんの体ふわふわ」
心臓の音がうるさい。耳元で発せられた声に足が震える。快感の波が止まらない。更に…
ぐっ…ぐっ…
え?
違和感の元を見ようと下を向くと…
水川の片脚が両足の間に入ろうとしている。
私の湯浴み着の裾がはだけ、中が見えそうだ。脚をどうにか入れさせまいと内ももに力を入れる。
「あんっ」
けれど捩じ込まれること自体に快感を拾い、抵抗できない。
結局、水川の片脚に半分体を乗せる形になり、ぬるつく秘部が直接水川の脚に密着した。
「ひやぁん」
なんて体勢なんだろう。
筋肉質な脚が少し動くたびに、性器に刺激が襲い、悦びに腰が揺れる。
じゅわ……
愛液が溢れそうになる。いや、既に水川の脚に垂れているかもしれない。
ああ、やだ、すごく気持ちいい。
水川も酔っているが私だって酔っている。判断力の落ちた頭で「もうこのまま」と思ってしまう。
腰の動きを止めれず不安定な姿勢になり、水川を支えていた腕を今度はしがみつく体勢に変える。
「あぁん、あふぁっ」
「すごく色っぽいです。もっと触っていいですか?」
水川は甘えたように、体を擦りつける。
擦り付けられたことで、湯浴み着は片方の肩の布がずり落ちて、胸がこぼれてしまいそう。
「いやぁん」
それを目敏く見つけた水川が
「おっぱいに触ってほしいんですね?」と全くの勘違いを起こしている。
「あっ…んん、ちがうってば」
完全に立ち上がった乳首は、かろうじて湯浴み着の中にいるものの、布越しでもその場所がはっきりと分かる。
水川は下半身の密着はそのままに、器用に胸に口を寄せる。
ちゅっ、ちゅっぷっ
「ふはっん」
湯浴み着から露出した部分の胸に、キスをされる。
ちゅりゅ、ちゅっー
ピリっとした刺激に胸を見ると、紅い痕が付いている。
「綺麗につけれました。褒めてください~」
卑猥さとは無縁の無邪気な笑顔を向けてくる水川に卒倒しそうだ。
痕を熱心に付けられながら、ずっと気になっていることが……
「水川くん、当たってるの」
「何がです?」
「~~~っ、だから、あぅん、お腹に当たってるから」
「え?」
水川が下を向く。するとこれまでも赤かった顔が更に真っ赤になった。「まさか、え?こんなに?」と困惑している。
布着越しとはいえ、はっきりと盛り上がりが分かる水川のそれは硬く角度を持ち、私のお腹をぐいぐいと刺激していた。
「早くどうにかしてって」
どうにかしてと言ってどうにかなるものでは無いのに、酔った頭が作った言葉はこんなものだ。
「温子さん、この温泉の効果すごいです」
「へ?」
効果の話をしてるんじゃなくてっと反論しようとすると
「こんなにお酒飲んでも勃つなんて、すごいですね!すごい!」
「な、な、なに言ってんの」
「だから、普段酔ったら勃ちにくいのに、今日はいつも通りというか、いつも以上というか」
詳細を語り出す水川の口を慌てて手で押さえる。
むぐっっ
「恥ずかしいから止めてってば」
ぺろん
「ひゃっ」
な、なにいまの!舐められた!?手の平に、ぬるっとした感触があり慌てて手を離す。水川は舌舐めずりをしながら微笑む。
「良かったですね、これで事例の1つに書けますよ。でもいつも以上なのは、温子さんのこんな色っぽい姿見てるせいですから、そこは注記してください」
「なんの話してんのよ!」
「だってレポート書くんでしょう?」
レポートって…
【有湖流温泉】
効能:アルコール摂取時の体への影響が通常時と異なる
事例:水川誠二の男性機能がアルコール摂取量に反比例せず、通常以上の働きをした。ただし通常以上の働きには、伊角温子が混浴し、半裸状態だった影響も含まれる。
書けるわけあるかっ!
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