上 下
11 / 16

11.効能が現れました ❤︎

しおりを挟む


水川はあまりにも勢い良く立ったせいか、ふらつく。

「うわっ」

ざぱぁっ




「危ないっ」

咄嗟に立ち上がって、よろけた水川を支える。

あぁびっくりした。とりあえず2人とも転ばなくてよかったけど…この体勢…
突然のことだったから、水川に抱きつく形になってしまった。

2人とも湯浴み着を着ているとはいえ、薄く、濡れて体に張り付いた頼りない布はほとんど意味を成していない。

全身が敏感になり、水川と接している部分が熱く、その熱が体全体を支配し始める。そして温泉に入る前からほのかに主張していた胸の先端が、布を押し上げる。水川の鍛えられた胸板に、布越しにツンと当たる。



うう、感じちゃう……


いやこんなこと思っている場合では。とにかく早くこの状態から抜け出さないと、体を水川に押し当てて快感を拾いそうになる。


「のぼせた?自分で立てる?」



そう聞くと水川はとろけた目で、ぼーっとしている。そして「ふわふわしてる」と言いながら、体重がぐっと掛けられる。


「わわっ」

私も倒れそうになるところを、ぐっと堪える。



水川の手が腰に回されて、引き寄せられる。既に2人の間の距離はゼロだ。


「すごくやわらかい。温子さんの体ふわふわ」


心臓の音がうるさい。耳元で発せられた声に足が震える。快感の波が止まらない。更に…





ぐっ…ぐっ…


え?
違和感の元を見ようと下を向くと…

水川の片脚が両足の間に入ろうとしている。

私の湯浴み着の裾がはだけ、中が見えそうだ。脚をどうにか入れさせまいと内ももに力を入れる。

「あんっ」

けれど捩じ込まれること自体に快感を拾い、抵抗できない。

結局、水川の片脚に半分体を乗せる形になり、ぬるつく秘部が直接水川の脚に密着した。

「ひやぁん」

なんて体勢なんだろう。
筋肉質な脚が少し動くたびに、性器に刺激が襲い、悦びに腰が揺れる。


じゅわ……

愛液が溢れそうになる。いや、既に水川の脚に垂れているかもしれない。

ああ、やだ、すごく気持ちいい。

水川も酔っているが私だって酔っている。判断力の落ちた頭で「もうこのまま」と思ってしまう。



腰の動きを止めれず不安定な姿勢になり、水川を支えていた腕を今度はしがみつく体勢に変える。


「あぁん、あふぁっ」

「すごく色っぽいです。もっと触っていいですか?」

水川は甘えたように、体を擦りつける。
擦り付けられたことで、湯浴み着は片方の肩の布がずり落ちて、胸がこぼれてしまいそう。

「いやぁん」

それを目敏く見つけた水川が
「おっぱいに触ってほしいんですね?」と全くの勘違いを起こしている。

「あっ…んん、ちがうってば」


完全に立ち上がった乳首は、かろうじて湯浴み着の中にいるものの、布越しでもその場所がはっきりと分かる。

水川は下半身の密着はそのままに、器用に胸に口を寄せる。



ちゅっ、ちゅっぷっ

「ふはっん」

湯浴み着から露出した部分の胸に、キスをされる。


ちゅりゅ、ちゅっー


ピリっとした刺激に胸を見ると、紅い痕が付いている。

「綺麗につけれました。褒めてください~」

卑猥さとは無縁の無邪気な笑顔を向けてくる水川に卒倒しそうだ。


痕を熱心に付けられながら、ずっと気になっていることが……


「水川くん、当たってるの」

「何がです?」

「~~~っ、だから、あぅん、お腹に当たってるから」

「え?」

水川が下を向く。するとこれまでも赤かった顔が更に真っ赤になった。「まさか、え?こんなに?」と困惑している。

布着越しとはいえ、はっきりと盛り上がりが分かる水川のそれは硬く角度を持ち、私のお腹をぐいぐいと刺激していた。

「早くどうにかしてって」

どうにかしてと言ってどうにかなるものでは無いのに、酔った頭が作った言葉はこんなものだ。







「温子さん、この温泉の効果すごいです」

「へ?」

効果の話をしてるんじゃなくてっと反論しようとすると

「こんなにお酒飲んでも勃つなんて、すごいですね!すごい!」

「な、な、なに言ってんの」

「だから、普段酔ったら勃ちにくいのに、今日はいつも通りというか、いつも以上というか」

詳細を語り出す水川の口を慌てて手で押さえる。

むぐっっ

「恥ずかしいから止めてってば」

ぺろん

「ひゃっ」

な、なにいまの!舐められた!?手の平に、ぬるっとした感触があり慌てて手を離す。水川は舌舐めずりをしながら微笑む。

「良かったですね、これで事例の1つに書けますよ。でもいつも以上なのは、温子さんのこんな色っぽい姿見てるせいですから、そこは注記してください」

「なんの話してんのよ!」

「だってレポート書くんでしょう?」



レポートって…
有湖流あるこる温泉】
効能:アルコール摂取時の体への影響が通常時と異なる
事例:水川誠二の男性機能がアルコール摂取量に反比例せず、通常以上の働きをした。ただし通常以上の働きには、伊角温子が混浴し、半裸状態だった影響も含まれる。




書けるわけあるかっ!


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

男性向け(女声)シチュエーションボイス台本

しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。 関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください ご自由にお使いください。 イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

処理中です...