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シティホテル

22.社内

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数分後に目を覚まし、水を飲みますかとか汗を拭きましょうと過保護な水川。



なんか、すごかった…

痛くて泣くとかそんなのよりも、凄かったとしか…。

体はぐったりとして、力が入らない。指を動かすのも億劫だ。


動けない私とは違い、水川はよく働き濡れタオルで体を清めてくれた。
秘部があまりにも濡れていて、自分でも驚いたこと。そこを拭われているときに、もう一回となりそうだったが、何とか止めたこと(水川にあともう一押しされていたら頷きそうだった)があったが、
ホテルの高級なベッドと水川の温かい体温に包まれて眠りにつく。


シティホテルでの一泊二日は忘れられないものとなった。



◆◆◆◆



そしてまたいつもの仕事の日々が始まる。


「えー、この成分はー」

今日は営業と開発室の定例会議。水川も私も出席している。

室長が開発状況を発表しているが、いかにもダルそうだ。室長はこういう発表系にやる気が無い。そういうところも可愛いけど、と尊敬する上司に対して失礼な感想を持ちながら、午後の気だるい会議をやり過ごす。

室長の話の代わりに私の脳内を占めるのは、斜め向いに座る水川のこと。

ついこの間、私たち!いくところまでいった!!

スーツ姿の我が彼氏のシャツの下の筋肉とか、すごく熱い体温とか………あぁ、だめ!会議中にエロな思考に埋もれてはさすがに室長に悪い。……でも………あぁ…またしたいなぁ……だって凄く気持ち良くて……

思い出すと顔が火照ってきた。


「伊角さん?」

びくっ!
急に室長から声を掛けられる。やばい、あんまり聞いていなかったのがバレた!?

「顔赤いけど大丈夫?風邪?」

「だ、大丈夫です!平気です!」

「そう?じゃあいいけど。えーー、どこまで話したかな」



会議はその後つつがなく終わり、研究室に戻るところで水川から声を掛けられる。


「お疲れ様です」
「お疲れさま」

社内とはいえ水川と話せるのは嬉しい。まぁ他の社員にはバレないようにしないとだが。

水川はキョロキョロして、誰もいないとぼそっと言うと、急に私の耳元に顔を寄せてくる。

「っつ!なに?」

「さっきの会議で、やらしいこと考えてたんじゃないですか?」

「!!なんで知って!いや、ちがっ」
なんで私はすぐに否定しないのか。ばかだ。

「ダメですよ、会社であんな顔したら。僕の前だけにして」
頰にちゅっとキスされる。

「ちょっ、会社で!」

「誰も見てませんよ、ほら温子さんからもして」



その後、遠くで私を呼ぶ室長の声が耳に入るまでキスの応戦をしていたのは秘密。








end.
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