上 下
18 / 23
シティホテル

18.羽根 ❤︎

しおりを挟む

すぐに下着を取られるかと思っていたが、ブラもショーツも脱がされることはなく、お腹の横や下着の縁あたりを、触れるか触れないかの力で撫でられる。


最初はくすぐったいだけだったが、その僅かな刺激を最大限に拾いはじめ、体に熱がこもる。

ううう、じれったい……


「ちょっと、いつまでっ」

「いつまで?」

「じれったいってば」

「ゆっくりいきましょうよ、時間はたっぷりあるんだし」
じゃあ次は背中をと、くるんとひっくり返される。


ぴとり、と水川の手が肩甲骨の辺りに置かれ、体温を感じる。なんだか安心する…
背中と水川の手の体温の境界線が無くなると背中全体を上下左右に、まるで羽根を沿わせるように撫でていく。じれったい。
体のサイド、背中と横乳の間の部分を何回も撫でる手。



ぞくぞくするっ



「ふっあ……あぁあ」
ゆらゆら、ゆらゆら。腰が動いてしまう。

「温子さんの腰の揺れ方って、そそられます」

「何言って」

ブラは付けたままだったが、フックのあたりに指が滑り込んできた。
「外してもいいですか?」

「うんっ」

ぷつり、ぷつりと外され締め付け感がなくなる。
腕も抜き、「少し体浮かせて」と言われスルリとブラは抜き取られる。
まだ固さの無い胸の先端が、ベッドシーツに当たる。あぁ擦り付けたい。
そんな思いを知ってか知らずか、また水川は優しいだけの触れ方で背中を撫でる。

背中の次に腕、手の甲、手のひら。上半身が終われば足首からふくらはぎ、太ももと続く。



あぁ、焦れったい!


あまりの焦れったさに、上半身をわずかに上下させ、柔らかい胸の先端をシーツに擦り付ける。水川には悟られない程度の小さな動き。けれど全身が敏感になりつつある体はそれだけでも快感を拾う。

なんで私はこんな自慰のようなことをしてしまっているのか。水川には決してバレないように、我慢できない疼きを必死にやり過ごす。

水川がふくらはぎと太ももを撫でる中、私はベッドシーツで胸の先端へ刺激を自ら送る。



すり、すり、すり、すり。


むず痒い乳首にシーツとの摩擦が伝わり気持ちいい。もっと刺激がほしいっ。

すりすり、すりすり、すりすり
「んっ」

あ、声が出ちゃう。下唇を噛み堪える。

ふっと水川が笑うと
「下着、取ります。腰少しあげてくれますか」

「うんっ」

ショーツに手をかけられる。そして、ゆるり、ゆるりと下へと下がっていく。それだけのことなのに秘部がひくりと動く。

お尻からショーツが取られ、足からも抜かれ全裸となった。視線が刺さる。

「……もっと早く脱がせば良かったですね」

「え?」

「すごく濡れてる。下着にも付いちゃいました」

「うそっ」
だってこれといった性器への刺激や胸に愛撫を受けたわけでもないのに。

「本当ですよ」
ほら、という言葉と共に、秘部へと指が当てられ動かされる。

「っっああんんん」

「ぬるっぬる」

今までの焦らすだけの触り方から、急に核心的な動きをし始める指に堪らなく、腰が揺れ、浮かしてしまう。

「足を開いて」

「…うん」

ゆっくりと指示通りに足を開く。そしてお腹に手を入れられ、ぐっと持ち上げられる。

うつ伏せのまま上半身はベッドに預け、尻は膝を軽く立て浮かせる体勢に。余計に腰がうねる。そしてまだ水川に触ってもらっていない胸の先端への刺激も与えやすい体勢だ。シーツをぎゅっと握り、美しくベッドメイクされたシーツに大きく皺が寄る。


「っは、最高の眺めです」


軽く振り返ると、水川は自分のナイトウェアを脱ぎながらギラつく目をこちらに向ける。その目、少し怖い。けれどもっともっと見ていたい野性味のある目。
ほどなく水川のナイトウェアは放り投げられ、ボクサーパンツ一枚になった。

なんて色っぽい男なのか。

「っあん」

無意識に上半身を動かしてしまい、皺の寄ったシーツに胸の先端が引っかかる。
あぁ、恥ずかしいけれどもっと刺激がほしい。膝を立てて尻を突き出し、上半身を自分で動かして刺激を得ているなんて、なんて淫らなのか。けれども体は止まらない。

「ふふ、温子さん我慢がきかないですね。自分で乳首をベッドに当てて楽しんでるなんて」

「っあん、………ごめんっ」
バレていた!けれども止まらない動き。

「謝ることじゃないです。あんまり直接触っちゃうとまた気を飛ばされたりしそうだから、今夜はこんな感じで進めましょう」


こんな甘痒い感覚にまだ囚われなければならないのか。

水川の優しさが、体内のドロドロとした熱さの前にはただの意地悪にしか思えない。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ミックスド★バス~混浴フレンドは恋人になれる?

taki
恋愛
【R18】入浴剤開発者の温子と、営業部の水川は、混浴をする裸の付き合いから、男女のお付き合いに発展できる!? えっちめシーンは❤︎マークです。 ミックスド★バスシリーズ第二弾です。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

【R18】カッコウは夜、羽ばたく 〜従姉と従弟の托卵秘事〜

船橋ひろみ
恋愛
【エロシーンには※印がついています】 お急ぎの方や濃厚なエロシーンが見たい方はタイトルに「※」がついている話をどうぞ。読者の皆様のお気に入りのお楽しみシーンを見つけてくださいね。 表紙、挿絵はAIイラストをベースに私が加工しています。著作権は私に帰属します。 【ストーリー】 見覚えのあるレインコート。鎌ヶ谷翔太の胸が高鳴る。 会社を半休で抜け出した平日午後。雨がそぼ降る駅で待ち合わせたのは、従姉の人妻、藤沢あかねだった。 手をつないで歩きだす二人には、翔太は恋人と、あかねは夫との、それぞれ愛の暮らしと違う『もう一つの愛の暮らし』がある。 親族同士の結ばれないが離れがたい、二人だけのひそやかな関係。そして、会うたびにさらけだす『むき出しの欲望』は、お互いをますます離れがたくする。 いつまで二人だけの関係を続けられるか、という不安と、従姉への抑えきれない愛情を抱えながら、翔太はあかねを抱き寄せる…… 托卵人妻と従弟の青年の、抜け出すことができない愛の関係を描いた物語。 ◆登場人物 ・ 鎌ヶ谷翔太(26) パルサーソリューションズ勤務の営業マン ・ 藤沢あかね(29) 三和ケミカル勤務の経営企画員 ・ 八幡栞  (28) パルサーソリューションズ勤務の業務管理部員。翔太の彼女 ・ 藤沢茂  (34) シャインメディカル医療機器勤務の経理マン。あかねの夫。

AV嬢★OLユリカシリーズ

道化の桃
恋愛
彼氏にふられた勢いで、スカウトされるままにAVデビューしてしまったOLユリカ。 AVのお仕事をこなしつつ、徐々に恋に落ちていくが、登場人物たちの思惑と秘められた過去が交錯して……。 「OLユリカのAVシリーズ」という趣向で、基本的に一話でAV企画1本読み切りです。ただしあまり長いときは二〜三話に分けています。 off〜はユリカのオフの日ということで、AVの撮影がない回です。 どのお話もR18表現を含みます。性描写は過激めかなと思います。ご了承ください。 (アイコンイラストは作者が描いています)

ぽっちゃりOLが幼馴染みにマッサージと称してエロいことをされる話

よしゆき
恋愛
純粋にマッサージをしてくれていると思っているぽっちゃりOLが、下心しかない幼馴染みにマッサージをしてもらう話。

うちの娘と(Rー18)

量産型774
恋愛
完全に冷え切った夫婦関係。 だが、そんな関係とは反比例するように娘との関係が・・・ ・・・そして蠢くあのお方。 R18 近親相姦有 ファンタジー要素有

お屋敷メイドと7人の兄弟

とよ
恋愛
【露骨な性的表現を含みます】 【貞操観念はありません】 メイドさん達が昼でも夜でも7人兄弟のお世話をするお話です。

【R18】隣のデスクの歳下後輩君にオカズに使われているらしいので、望み通りにシてあげました。

雪村 里帆
恋愛
お陰様でHOT女性向け33位、人気ランキング146位達成※隣のデスクに座る陰キャの歳下後輩君から、ある日私の卑猥なアイコラ画像を誤送信されてしまい!?彼にオカズに使われていると知り満更でもない私は彼を部屋に招き入れてお望み通りの行為をする事に…。強気な先輩ちゃん×弱気な後輩くん。でもエッチな下着を身に付けて恥ずかしくなった私は、彼に攻められてすっかり形成逆転されてしまう。 ——全話ほぼ濡れ場で小難しいストーリーの設定などが無いのでストレス無く集中できます(はしがき・あとがきは含まない) ※完結直後のものです。

処理中です...