私の好きの壁とドア

木魔 遥拓

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十四話『努力の一歩』

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「学校行きたくない」
 先生にクッキーを渡すミッションを成功して二日後の休み時間、私は自分の席で項垂れていた。
「珍しいですわね。誰よりも学校に来るのを楽しみにしていそうな古町さんが、そんなネガティブなことを言うなんて」
「タイミング的に理由はわかるけどね~」
 隣に教科書を抱えた夢国さん。その夢国さんをハグする七津んが立っている。仲直りから二日経過したが、親密アップキャンペーンは継続している。
 後ろの黒板に書かれたグループ分け。
 『卓球』『バレーボール』『バスケットボール』『サッカー』『テニス』高校の恒例行事の一つ、球技祭だ。
 運動が苦手な私にとって、難易度が高くチームプレーの見本のような球技は、ある意味持久走よりもやりたくない。
 自分が辛いだけならともかく、誰かに迷惑かかるような競技って申し訳なくなってくるんだよね。特に大会系ってなると。
「古町さんはバレーですわね」
「うん。せめて卓球が良かった」
 卓球シングルスなら私の負けだけで終わるけれど、バレーだとチームメイトも巻き込んじゃうから嫌だったのに。
「ふ~ん。ここは、七津さんが人肌脱ぐ時が早くもきたね」
 七津さんは得意げな笑顔で私の頬を突いた。
「お昼休みに体育館行こう?」
「う、うん」
 七津さんを信じて、お昼休みは三人で体育館に行くことにした。
 午前の授業を終えて、体育館に移動しようとすると、七津さんが誰よりも速く教室を出ていった。夢国さんを置いていくという、私が知る限り初めての状況だ。
「七津さん、どうしたの?」
「さあ。多分、すごい張り切ってるだけですわ」
 夢国さんは知らないふりをしているが、嬉しそうな表情をしている。私も、七津さんが何をしようとしているのか察しはついていた。
 体育館に着くと、ボールを構えた七津さんが待っていた。その姿はやる気に満ち満ちていた。
「本番までに、少し特訓しよ~!」
 まあ、休み時間にわざわざ体育館行くならそれしかないよね。あの熱意からして、少しで済むのかはわからないけれど。
 でも、それで最低でも足を引っ張らないくらいレベルアップできるなら頑張るべきだよね。
「よろしくお願いします、七津コーチ」
「ばっちこい! 中間テスト分も働くよ~」
 得意分野と活き活きしている七津さんを中心に、三人で特訓を始めた。最初に着いたのは私たちだったが、他の生徒も同じ考えのようで六組ほど集まっていた。
「古町さんって、バレー経験どのくらい?」
「ほぼないよ。学校の授業で少しやったくらい」
 中学でまともにできた記憶ないけれど。
「とりあえず、ボールを打ってみよう。軽く投げるよ~」
 い、いきなり!?
 えっと確か両手を三角形みたいに組んで、ちゃんと正面で捉えて、あとはえっと、腰を落として……えい!
 ふんわり軌道で落下するボールに、私の手が当たった。当たりはした。
 しかし当たったのは左手の指四本だけ。ボールは七津さんに飛ぶことも、あらぬ方向に飛ぶこともなく、縦方向に回転して私のすぐ近くに落下すると、七津さんの足元に転がっていった。
 指が摩擦でちょっと熱い。
「うん。ガチガチに基礎からやろう!」 
 私の下手さ加減は予想以上だったらしい。笑顔の裏に諦めと焦りが見えた。
「古町さん、知識は少し残ってるみたいだけど、体が追いついてないんだと思う」
 七津さんはボールを隅っこに置き、夢国さんに抱きつくように私の体に張り付いた。
 これは夢国さんに怒られるのでは、って。涼しい顔してる。練習は練習って割り切ってくれてるのかな。
「手は開いて重ね合わせて、握る。全体で見ると菱形かな。腰は引かずに落とす。じゃないと、ただただボールが痛いからね」
 七津さんに矯正してもらい、とりあえず基本となるフォームに落ち着いた。意識してキープしようとするとまだ難しい。
「あーちゃん、写真撮って古町さんに送って~。そうすれば家でも比較できるから」
「わかりましたわ」
 夢国さんはスマホを構えると、八方向から私のフォームを撮った。撮影は手慣れている様子だった。
「よし。残りはボールを落とさないように真上に飛ばそう~。オーバーは見た方がわかりやすいかな。顔の正面に大きい三角を作って~。そうそう。上に持ってって~、そこ!」
 七津さんはボールを拾い、私の手の上に置いた。
「最初はそこから投げて、キャッチして感覚を掴もう。そうだな~、腕じゃなくて、体全体を大きいバネだと思う感じ? ビヨーン、ビヨーンって」
 七津さんの動きを確認して、改めて構える。
 上げて、取る。上げて、取る。こうして向き合ってみると、ボールをしっかし真上に打ち上げるのもまともにできていなかった。
 これにフォロー入れてくれてた志穂ちゃんって、思ってた以上にすごかったんだなあ。今度、お礼とお詫びを兼ねて好きなお菓子作ってあげよう。
「今日はここまでにしよう。あとは教室でランチタ~イム」
 七津さんは高速でボールを片付けると、夢国さんにくっついて教室に戻っていく。私も、置いていかれないように後ろを歩いて戻った。
「二人とも付き合ってくれてありがとう。夢国さんは競技違うのに」
「いえいえ。人数が多ければできるメニューも増えますし、見ているのも楽しいですわよ。それに、楓さんの、か、カッコ……、い、いえ! なんでもないですわ!」
 夢国さんは夢国さんでちゃんと得があるらしい。
 今日は緩くしてもらったけれど、本番では七津さんがもっと動いているだろうし、それが見たいんだろうな。私も同じ立場だったら見ていたいし。
「夢国さんはテニスだよね?」
「ええ。小さい頃に読んだ漫画で憧れまして。一時期習ってましたの」
 スポーツもお嬢さま思考だったんだ。徹底してるなあ。でも、結構想像できるかも。
「スカートヒラヒラして~、軽やかにステップ踏んで~、鋭いボール打ち込んで~、かっこいいんだよ~」
「褒めても何も出ませんわよ。それに、恥ずかしいです」
 ベタ褒めで恥ずかしいのを誤魔化すように、夢国さんはお茶を飲んだ。慌てて飲んだせいで、少しむせている。
「コホッ、コホッ。今は古町さんの特訓のが大事ですわ。明日もやるのでしょう?」
「もちろ~ん。メニューも考えてくるよ~」
 二人の協力が確約されて、練習の日々が始まった。
 オーバハンドのキャッチに慣れてきたら、リフティングの要領で飛ばす。その次はアンダーハンドの練習。一人で安定して飛ばせるようになったらパス回し。
 アタックやブロックの練習もしたが、時間的に習得したとは言えないレベルに終わった。
 放課後は部活動で体育館が使えないので、体育館前の渡り廊下でパスと回しに励んだ。
「とりあえず、形にはなったかな~。これならサポート力は万全だよ!」
「ありがとう、七津さん。夢国さんも最後まで付き合ってくれてありがとう」
「お安いご用ですわ」
 運動にずっと苦手意識があったけれど、こうやって友達と一緒にやって上達できると結構楽しいかも。球技祭が終わったら、夢国さんにテニス教えてもらおうかな。
「あ、忘れ物しちゃった。二人は先に帰ってて」
「それくらい待ってますわよ?」
「ううん。これ以上遅くなっちゃうと悪いし。それに、最近、私に付きっきりで、二人の時間減ってたでしょ?」
 冗談まじりに、二人が帰りやすいように言ってみると、夢国さんがフリーズした。一緒に私の発言を聞いていた七津さん動かない夢国さんを抱き上げるように捕まえた。
「……! か、楓さん!?」
「古町さんのご厚意もいただいたし~ 帰ってイチャイチャしようね~」
「しません! しませんわよ?! せめて降ろしてください楓さん!」
 バタバタと抵抗する夢国さんの努力は、七津さん相手には全く障害にならなかった。むしろ嬉しそうにすら見える。
 夢国さんの抵抗は照れ隠しだから、七津さんにとっては愛情表現の一つにしかなってにんだろうな。
「またね~、古町さ~ん」
「うん。また明日」
「ま、また明日ですわー」
 挨拶どころではなさそうな状況でも、しっかりと返してくれる夢国さんは、本当にしっかりしていると思う。
 私も早く忘れ物とってこないと。今日はしっかり休んで明日に備えないといけないし。
 人気の少なくなってきた学校の階段を、走らない程度に駆け上がる。廊下じゃないからセーフという人もいるけれど、気がひける。
 それ以上に足が疲れているのもあるかもしれないけれど。
 教室に入り、一冊の本を取り出して鞄にしまった。
 『ノーブル家のお嬢様』。図書室にあったから借りてきたのに、忘れちゃってた。帰ったら十ページだけ読もう。残りは球技祭終わった後にゆっくり。
「おう、古町。忘れ物か?」
 支度を終えて退室しようとすると、八戸波先生が扉に寄りかかっていた。
「ややや八戸波先生。は、はい、ちょっと忘れ物を。先生は?」
「ああ、窓の閉め忘れが怖いから早めにな」
「そ、そしたら、閉めておきます」
「いや、二人でやろう。俺は右から、古町は左からな」
 私が無言で頷くと、先生は移動して右端から窓を閉め始めた。
 わ、私も閉めないと。
 先生が閉める窓が多くなってしまわないように急いで窓を閉める。小さなことでも先生の役に立てて、一緒にいられる時間が増えて嬉しかった。
「これで最後っと」
「ここで最後。っ……!」
 最後の窓を閉めようとすると、先生の手に触れてしまった。水族館のとき以来の近さに、先生から目を逸らし、そのまま一歩下がった。
「お疲れ。ありがとな、古町」
「い、いえ」
 やばいやばいやばい。あの距離で目が合ってたら、多分そのまま倒れちゃってたかもしれない。かれこれ二ヶ月くらい経ってるけれど、至近距離のかっこよさにまだ慣れないよ。
「そういえば古町、バレーの練習頑張ってるな」
「え? なんでそれを……」
「何回か見かけてな。ほぼ毎日だろ?」
 わざわざ伝えるようなことしてないのに、しっかり見てくれてるんだ。でも下手なところばかり見られてそうで恥ずかしい。
「す、少し打てるようになっただけです」
「十分だろ。それだけ努力できたんだ。結果はついてくるだろうし、お前に見えなくても誰かが見つけてくれてるよ」
 実際、先生は私が練習しているのを見てくれた。
 付き合ってくれた二人のためにも、褒めてくれた先生のためにも。何より、私自身のために結果努力を実らせたい。
「明日、全力で頑張ります!」
「気張りすぎで怪我するなよ」
 激励の言葉と共に、先生は頭を撫でてくれた。その手から伝わる熱があるだけで、何があっても乗り越えられる気がする。
 先生のエネルギーをしっかりと受け取り、二人で教室から退室する。
「じゃあな、古町。しっかり休めよ」
「はい、さようなら。先生」
 思ったより遅くなっちゃったな。本は明日終わってからにしようかなぁ。でも続き気になってるしなぁ。
「古町さん」
 先生が教務員室に戻り、私も帰ろうとすると呼び止められた。
「雪菜先輩。こんな時間まで生徒会のお仕事ですか? いつもお疲れ様です」
「まあ、そんなとこかな。ありがとう」
 呼び止めてきたはずの雪菜先輩は、どこかバツの悪そうな表情をしている。生徒会長らしいキラキラした覇気も、命先輩と話している時の少しツンとした無防備さもない。
 どうしたんだろう。何か悩み事があるとか?
「あ、雪菜先輩。この間はすみません。先輩の人気を利用するようなことして」
「い、いやいや。気にしてないよ。その、えっと……」
 いつも雪菜先輩から話題を振ってくれるのに、今日はそれをすごい躊躇ってる? 緊張してうまく話せない時の私と似てるような。
 頬を掻いて、落ち着かない様子で体を動かす雪菜先輩。急に覚悟だ決まったのか、深呼吸をして私を見つめた。
 改めてまじまじ見られると恥ずかしいくらい綺麗な人だ。
「明日の球技祭、優勝目指すからさ。優勝できたら、私のためにクッキー焼いて欲しいんだけど。いいかな?」
 言い終えると、雪菜先輩の顔が少しずつ紅潮していった。
 それだけ? 言われるまでもなくお礼に渡そうと思っていたけれど、そんなに頼みづらいことなのかな。お菓子作りって。
「いいですよ。リクエストがあれば言ってください。形とか、トッピングとか」
「いいの? えっと、じゃあ。ドライフルーツ入りの、甘いやつ」
「わかりました。ふふっ、命先輩が言ってましたけれど、本当に甘い物お好きなんですね」
 雪菜先輩は赤い顔で複雑な表情を浮かべている。
「似合わないかな? 私には」
「そんなことないですよ。可愛いくて」
 本心をそのまま伝えると、雪菜先輩は怒ったような照れたような表情で、目を逸らしてた。
 雪菜先輩と話してる時って、本当に緊張しないんだよね。思ってることも普通に伝えられちゃうし、ちょっと不思議な感覚。優しい親戚のお姉さん、みたいな感じかな。
「じゃあ、絶対勝つからよろしく! またね!」
 早口な挨拶をすると、雪菜先輩は早歩きで階段を下っていく。赤い顔を誤魔化すように、夕日が先輩を包んでいた。
 別れの挨拶、スポーツ漫画の不吉なセリフっぽくなってたけれど、頑張るって意味だから大丈夫だよね。
 私も、先輩に負けないように全力でやろう。……先輩たちと戦うわけじゃないけれど。
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