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第三章 神樹の真実
帝国への誘い 15
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「団長っ!」
それは俺を崇める住民達からようやく開放され、夕食を摂ろうと移動した時だった。ミッシェルが険しい表情を浮かべながら俺のもとに走り込んできた。
「緊急か?」
「はい。魔物が攻め込んできています」
俺の言葉にミッシェルは小声で報告してきた。ここには帝国の住民の耳もあるので、混乱を起こさないようにという配慮だ。
「分かった。すぐに行く」
「迎撃場所はここから北へ約1キロ地点です」
端的なミッシェルの報告に、俺は瞬時に身体強化を施して移動を開始する。ミッシェルの様子から、相当難度の高い魔物が攻めてきた事が伺える。おそらくは帝国の騎士だけで対応は不可能で、エリーゼさんを含めたうちの面々を加えても厳しい相手のようだ。
「ぬおぉぉぉぉ!!」
「くっ!ダニエル殿下がれ!」
「エリーゼ嬢も無茶はしないで!団長が来るまで持ち堪えるように立ち回って!」
魔物の襲撃現場に近づくと、戦闘音と皆の声が聞こえてきた。どうやら相当の劣勢のようだ。周辺には負傷した帝国の騎士達が踞っており、聖魔術の治療を受けている。どうやらかなりの激闘を要する魔物のようだ。
「あれは・・・ワイバーンか」
ワイバーンはドラゴンの亜種とも言われる難度9の魔物だ。全長は10m程の大きさで、全身を灰色の鱗が覆っており、かなり魔術への耐久性が高い。身体と同程度の長さの尻尾は剣のように鋭く、鞭のようにしなるため、縦横無尽の軌道で襲いかかって避けるのが難しい。
しかも番で行動する生態をしており、魔物のくせに息の合った連携攻撃を仕掛けてくるのだ。
現状はダニエルが自慢の大盾を駆使して何とか二体のワイバーンの攻撃を押し留め、その隙にエリーゼさんとレックが攻撃を加えているが、連携が拙いのは仕方のないこととしても、何より攻撃力が決定的に不足している。
(レックの矢は殆ど鱗に弾かれてるか・・・エリーゼさんは攻撃に気が逸り過ぎて危ういが、少しづつダメージを与えてるな。しかしダニエルの負担が大き過ぎる。このままだと押し切られる)
エリーゼさんもダニエルの限界が近いと思っての攻勢かもしれないが、少々強引が過ぎる。一方、帝国の騎士も奮戦してはいるが、練度が格段に低く見える。ワイバーンの一体をなんとか引き付けようとしているが、滞空しているワイバーンの翼が起こす風圧だけでバランスを崩しており、なにより腰が引けてしまっている。
(帝国騎士がこの実力じゃあ、確かに聖魔術師を常に温存しないと、住民を守る戦力がどんどん戦えなくなっていきそうだ)
帝国戦力の分析をしながらも、自分の攻撃範囲にワイバーンが入る瞬間に叫ぶ。
「全員後退!!防御陣形を敷いて待機しろ!!」
「っ!エリーゼ嬢!下がりますよ!!団長の邪魔になる!!」
「問題ない!合わせてみせる!!」
俺の声にレックはすぐに反応を見せ、エリーゼさんに後退を呼び掛けたが、彼女はダニエルが大盾で押し留めているワイバーンに攻撃を加えながら、俺の動きに合わせると豪語した。
これまでの様子から、彼女の実力も把握してはいるので大丈夫だろうと判断した俺は、先ずは帝国の騎士が対応していたワイバーンへ狙いを定める。
俺は身体強化の精度を更に高めると、疾走する勢いのままに上空へ飛び上がり、ワイバーンと同じ視線の位置まで到達する。
「落ちろっ!!」
『ギャーーー』
身体を捻り、眉間の辺りに回し蹴りを振り落とすと、ワイバーンは短い叫び声を残して地面へと激突した。そのまま追撃をかけるため、落下の勢いを利用して拳を頭部に打ち下ろす。
「ハァァ!!」
『ーーー』
撃ち抜いた拳によって頭部が破裂し、辺りはワイバーンの血肉で溢れるが、気にせずに残る一体へ向かって間合いを詰める。
「ダニエル!動くなよ!」
ちょうど尻尾の攻撃を止めているダニエルに指示を出しながら駆け込むと、エリーゼさんがダニエルをカバーするような立ち位置へ移動する。俺の動きにしっかりと合わせてくれているようだ。
「ハァァ!!」
『ゴガッ!』
動きの止まっているワイバーンの懐へ潜り込むと、引き絞った右拳を打ち上げるように振り抜く。すると、ワイバーンは胃の内容物を撒き散らしながら身体をくの字にして上空に打ち上がった。
「ハァッ!」
更に追い討ちをかけるために俺も上空へ飛び上がると、長い尻尾を掴んで地面へ投げ飛ばす。
『グギャ!!』
無防備な腹を俺にさらけながら背中から地面に激突するワイバーンへ、俺は心臓目掛けて落下の勢いと全体重を乗せた手のひらを押し当てるようにして撃ち抜く。鱗の固いワイバーン相手には、斬撃よりも打撃による衝撃が有効打になるからだ。
『ーーー!!』
心臓が破裂したようで、ワイバーンの目や鼻や口から血が辺りに飛び散る。その様子に絶命したと思い、誰もが気を抜いた時だった。最後の悪足掻きにワイバーンが尻尾を横薙ぎに振り抜いてきた。その先には、疲労で座り込んでいるダニエルの姿があった。
「くっ!ダニエル!」
「むぅ!」
俺の警告に、ダニエルは目を見開いて迫り来るワイバーンの尻尾を見詰めるが、既に防御が間に合うタイミングではなかった。
「セァァァ!!」
『ギィィィン!!』
瞬間、ダニエルをカバーする立ち位置に居たエリーゼさんが、踏み込みと同時に剣を振り抜き、尻尾の攻撃の軌道を逸らした。そして、悔しげに目を細めたワイバーンは、これまで以上の大量の血を口から吐き出し、完全に絶命した。
「助かりました、エリーゼ殿」
「いえ、アルバート殿が瀕死の状態に追い詰めてくれたからこそ攻撃が逸らせました。そうでなければ我々2人とも身体が真っ二つになっていましたよ」
戦闘が終わり、緊張が解けたダニエルとエリーゼさんは、地面に座り込みながら談笑していた。レックは帝国の騎士達に声を掛けながら、聖魔術師に協力して負傷者達の対応を行っている。
前衛のダニエルとエリーゼさんは満身創痍という感じだが、後衛のレックは比較的ダメージが少なかったようで、戦闘が終わった後も積極的に動いていた。あるいは聖魔術師の中に気に入った女性でも居たのかもしれない。
「2人とも大丈夫か?」
「団長、ギリギリでしたぞ」
「助かりました、アルバート殿。さすがの実力ですね。まさかワイバーンを素手で圧倒してしまうとは・・・本当にさすがです」
俺の呼び掛けにダニエルは苦笑いを、エリーゼさんは何事か含みを持ったような表情を浮かべて返答していた。
2人は重傷というわけではないが、それでも打ち身や打撲が目立つので、普通の聖魔術で治療を行った。
「しかし、これほど高難度の魔物が住民の住む場所のすぐ近くまで来るとは・・・そりゃ負傷者も絶えず出るし、精神的にも追い詰められるだろうな」
居住場所から1キロ程度しか離れていないこともあり、外壁の物見台から戦闘の様子が見えるだろうし、戦闘音も聞こえるだろう。自国の騎士が負傷して運び込まれたり、戦闘による轟音が聞こえるのは、力の無い住民にとってみれば底知れない恐怖だろう。
「そうですね・・・アルバート殿のような治療でも戦闘でも超越的な実力者がいれば住民も安心でしょうが、そうでないからこそ、彼らには絶望した表情が浮かんでいたのでしょう・・・」
悲壮な顔をするエリーゼさんに、俺はなんとも言えない表情を浮かべる。いくら帝国側から求められようと、今のところ俺は帝国の為に尽力しようとは考えていないからだ。それはエリーゼさんも分かっているようで、俺に対して無茶な要望は言ってこない。
それから俺は返り血を落とすと、帝国の騎士の様子を確認した。
今回の迎撃に動員された人数はおよそ30人程で、魔術師と剣士が半々だ。全員少なからず負傷しており、剣士達に至っては軽傷の方が少ない。王国ではワイバーン1体に対して20人の戦力が安全圏とされているが、それを考慮しても帝国の騎士の練度が些か低い。
「アルバート様、この度はワイバーン討伐にご助力いただき、ありがとうございます」
「あ、あぁ」
帝国の騎士達は俺の姿を見ると、全員片膝を着き、主君に対する態度のように頭を下げて感謝の言葉を告げてきた。そんな彼らの様子に、俺は圧倒されてしまう。
「治癒の魔術だけでなく、ワイバーンを素手で倒してしまうほどの圧倒的な身体強化の精度・・・あなた様こそ、初代皇帝陛下の再来でございます」
「は?初代皇帝?」
帝国騎士の発言に、俺は首をかしげた。俺の実力と初代皇帝というのが何故結び付いているのか、理解できないからだ。
「ア、アルバート殿、よろしいでしょうか?」
俺が騎士達の対応に困惑していると、エリーゼさんが真剣な表情をしながら話しかけてきたのだった。
それは俺を崇める住民達からようやく開放され、夕食を摂ろうと移動した時だった。ミッシェルが険しい表情を浮かべながら俺のもとに走り込んできた。
「緊急か?」
「はい。魔物が攻め込んできています」
俺の言葉にミッシェルは小声で報告してきた。ここには帝国の住民の耳もあるので、混乱を起こさないようにという配慮だ。
「分かった。すぐに行く」
「迎撃場所はここから北へ約1キロ地点です」
端的なミッシェルの報告に、俺は瞬時に身体強化を施して移動を開始する。ミッシェルの様子から、相当難度の高い魔物が攻めてきた事が伺える。おそらくは帝国の騎士だけで対応は不可能で、エリーゼさんを含めたうちの面々を加えても厳しい相手のようだ。
「ぬおぉぉぉぉ!!」
「くっ!ダニエル殿下がれ!」
「エリーゼ嬢も無茶はしないで!団長が来るまで持ち堪えるように立ち回って!」
魔物の襲撃現場に近づくと、戦闘音と皆の声が聞こえてきた。どうやら相当の劣勢のようだ。周辺には負傷した帝国の騎士達が踞っており、聖魔術の治療を受けている。どうやらかなりの激闘を要する魔物のようだ。
「あれは・・・ワイバーンか」
ワイバーンはドラゴンの亜種とも言われる難度9の魔物だ。全長は10m程の大きさで、全身を灰色の鱗が覆っており、かなり魔術への耐久性が高い。身体と同程度の長さの尻尾は剣のように鋭く、鞭のようにしなるため、縦横無尽の軌道で襲いかかって避けるのが難しい。
しかも番で行動する生態をしており、魔物のくせに息の合った連携攻撃を仕掛けてくるのだ。
現状はダニエルが自慢の大盾を駆使して何とか二体のワイバーンの攻撃を押し留め、その隙にエリーゼさんとレックが攻撃を加えているが、連携が拙いのは仕方のないこととしても、何より攻撃力が決定的に不足している。
(レックの矢は殆ど鱗に弾かれてるか・・・エリーゼさんは攻撃に気が逸り過ぎて危ういが、少しづつダメージを与えてるな。しかしダニエルの負担が大き過ぎる。このままだと押し切られる)
エリーゼさんもダニエルの限界が近いと思っての攻勢かもしれないが、少々強引が過ぎる。一方、帝国の騎士も奮戦してはいるが、練度が格段に低く見える。ワイバーンの一体をなんとか引き付けようとしているが、滞空しているワイバーンの翼が起こす風圧だけでバランスを崩しており、なにより腰が引けてしまっている。
(帝国騎士がこの実力じゃあ、確かに聖魔術師を常に温存しないと、住民を守る戦力がどんどん戦えなくなっていきそうだ)
帝国戦力の分析をしながらも、自分の攻撃範囲にワイバーンが入る瞬間に叫ぶ。
「全員後退!!防御陣形を敷いて待機しろ!!」
「っ!エリーゼ嬢!下がりますよ!!団長の邪魔になる!!」
「問題ない!合わせてみせる!!」
俺の声にレックはすぐに反応を見せ、エリーゼさんに後退を呼び掛けたが、彼女はダニエルが大盾で押し留めているワイバーンに攻撃を加えながら、俺の動きに合わせると豪語した。
これまでの様子から、彼女の実力も把握してはいるので大丈夫だろうと判断した俺は、先ずは帝国の騎士が対応していたワイバーンへ狙いを定める。
俺は身体強化の精度を更に高めると、疾走する勢いのままに上空へ飛び上がり、ワイバーンと同じ視線の位置まで到達する。
「落ちろっ!!」
『ギャーーー』
身体を捻り、眉間の辺りに回し蹴りを振り落とすと、ワイバーンは短い叫び声を残して地面へと激突した。そのまま追撃をかけるため、落下の勢いを利用して拳を頭部に打ち下ろす。
「ハァァ!!」
『ーーー』
撃ち抜いた拳によって頭部が破裂し、辺りはワイバーンの血肉で溢れるが、気にせずに残る一体へ向かって間合いを詰める。
「ダニエル!動くなよ!」
ちょうど尻尾の攻撃を止めているダニエルに指示を出しながら駆け込むと、エリーゼさんがダニエルをカバーするような立ち位置へ移動する。俺の動きにしっかりと合わせてくれているようだ。
「ハァァ!!」
『ゴガッ!』
動きの止まっているワイバーンの懐へ潜り込むと、引き絞った右拳を打ち上げるように振り抜く。すると、ワイバーンは胃の内容物を撒き散らしながら身体をくの字にして上空に打ち上がった。
「ハァッ!」
更に追い討ちをかけるために俺も上空へ飛び上がると、長い尻尾を掴んで地面へ投げ飛ばす。
『グギャ!!』
無防備な腹を俺にさらけながら背中から地面に激突するワイバーンへ、俺は心臓目掛けて落下の勢いと全体重を乗せた手のひらを押し当てるようにして撃ち抜く。鱗の固いワイバーン相手には、斬撃よりも打撃による衝撃が有効打になるからだ。
『ーーー!!』
心臓が破裂したようで、ワイバーンの目や鼻や口から血が辺りに飛び散る。その様子に絶命したと思い、誰もが気を抜いた時だった。最後の悪足掻きにワイバーンが尻尾を横薙ぎに振り抜いてきた。その先には、疲労で座り込んでいるダニエルの姿があった。
「くっ!ダニエル!」
「むぅ!」
俺の警告に、ダニエルは目を見開いて迫り来るワイバーンの尻尾を見詰めるが、既に防御が間に合うタイミングではなかった。
「セァァァ!!」
『ギィィィン!!』
瞬間、ダニエルをカバーする立ち位置に居たエリーゼさんが、踏み込みと同時に剣を振り抜き、尻尾の攻撃の軌道を逸らした。そして、悔しげに目を細めたワイバーンは、これまで以上の大量の血を口から吐き出し、完全に絶命した。
「助かりました、エリーゼ殿」
「いえ、アルバート殿が瀕死の状態に追い詰めてくれたからこそ攻撃が逸らせました。そうでなければ我々2人とも身体が真っ二つになっていましたよ」
戦闘が終わり、緊張が解けたダニエルとエリーゼさんは、地面に座り込みながら談笑していた。レックは帝国の騎士達に声を掛けながら、聖魔術師に協力して負傷者達の対応を行っている。
前衛のダニエルとエリーゼさんは満身創痍という感じだが、後衛のレックは比較的ダメージが少なかったようで、戦闘が終わった後も積極的に動いていた。あるいは聖魔術師の中に気に入った女性でも居たのかもしれない。
「2人とも大丈夫か?」
「団長、ギリギリでしたぞ」
「助かりました、アルバート殿。さすがの実力ですね。まさかワイバーンを素手で圧倒してしまうとは・・・本当にさすがです」
俺の呼び掛けにダニエルは苦笑いを、エリーゼさんは何事か含みを持ったような表情を浮かべて返答していた。
2人は重傷というわけではないが、それでも打ち身や打撲が目立つので、普通の聖魔術で治療を行った。
「しかし、これほど高難度の魔物が住民の住む場所のすぐ近くまで来るとは・・・そりゃ負傷者も絶えず出るし、精神的にも追い詰められるだろうな」
居住場所から1キロ程度しか離れていないこともあり、外壁の物見台から戦闘の様子が見えるだろうし、戦闘音も聞こえるだろう。自国の騎士が負傷して運び込まれたり、戦闘による轟音が聞こえるのは、力の無い住民にとってみれば底知れない恐怖だろう。
「そうですね・・・アルバート殿のような治療でも戦闘でも超越的な実力者がいれば住民も安心でしょうが、そうでないからこそ、彼らには絶望した表情が浮かんでいたのでしょう・・・」
悲壮な顔をするエリーゼさんに、俺はなんとも言えない表情を浮かべる。いくら帝国側から求められようと、今のところ俺は帝国の為に尽力しようとは考えていないからだ。それはエリーゼさんも分かっているようで、俺に対して無茶な要望は言ってこない。
それから俺は返り血を落とすと、帝国の騎士の様子を確認した。
今回の迎撃に動員された人数はおよそ30人程で、魔術師と剣士が半々だ。全員少なからず負傷しており、剣士達に至っては軽傷の方が少ない。王国ではワイバーン1体に対して20人の戦力が安全圏とされているが、それを考慮しても帝国の騎士の練度が些か低い。
「アルバート様、この度はワイバーン討伐にご助力いただき、ありがとうございます」
「あ、あぁ」
帝国の騎士達は俺の姿を見ると、全員片膝を着き、主君に対する態度のように頭を下げて感謝の言葉を告げてきた。そんな彼らの様子に、俺は圧倒されてしまう。
「治癒の魔術だけでなく、ワイバーンを素手で倒してしまうほどの圧倒的な身体強化の精度・・・あなた様こそ、初代皇帝陛下の再来でございます」
「は?初代皇帝?」
帝国騎士の発言に、俺は首をかしげた。俺の実力と初代皇帝というのが何故結び付いているのか、理解できないからだ。
「ア、アルバート殿、よろしいでしょうか?」
俺が騎士達の対応に困惑していると、エリーゼさんが真剣な表情をしながら話しかけてきたのだった。
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