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第三章 神樹の真実
プロローグ
しおりを挟むモンパズコラボで手に入れたジェム。
錬金術で合成した、特大サイズのジェムを使って加工することに。
「:DIY:スタートっと……よし、始めるとしますか」
毎度お馴染み、創造神様の御業をお借りする:DIY:スキルを起動する。
能力値が生産時に限り、無尽蔵に湧き上がり無双できる……攻撃できないけど。
生産に必要な要素をすべて持つため、ありとあらゆるモノを加工できる。
ジェムの加工には研磨関係のスキルが必要になるが……それも無視可能だ。
「小さいサイズは粉末にして塗料にしたり、素材に振りかける用途だけど……うん、大きいのは繊細な作業が必要だな」
ジェムを磨き、形を整えていく。
この時使うのは、俺が持つチートアイテムの中でも最古参である『万能手袋』。
某猫型ロボットの秘密な道具のように、あらゆる加工を補助する便利グッズだ。
そのため、撫でるようにジェムへ触れるだけで擦れてちょうどイイ具合に磨ける。
「形は……よし、これでいいな。この辺も再現しないとダメなんだな」
今回作るのはモンパズコラボで得たレシピに載った、とあるキャラの装備品。
はっきり言って見てくれだけの装備なのだが、異様に難易度が高い。
転売防止とか、そういう事情なのかもしれないが……普通に大変である。
できた装備を普段使いの装備に、ある方法で重ねることで真の意味で完成するわけだ。
「『SEBAS』、現実から画像の方を引き出してくれ」
《畏まりました──こちらですね。他にも別アングルからの画像が、フィギュアやカードで出ておりました》
「ありがとう……レシピだけだと、細かい部分が分からないからな。イラストレーターのラフ画も込みで、可能な限り再現をしておきたいのがマニア心ってもんだ」
──そして、装備品が出来上がる。
◆ □ ◆ □ ◆
「というわけで、銀花。これが完成品だ」
「驚嘆。これは……」
「『機潰崩鎚[マキニル]』と、その使い手である『雷轟の神機姫[アレッタ]』の衣装一式だな。前に見ていたし、頑張って作ってみたぞ。衣装の方は……まあ、おまけだ」
「…………」
もともと武器の方を見ていた銀花だが、どうせならと張り切って作ってみた。
サイバーパンク染みたラバースーツを基にして、女の子向けのデザインがされている。
その所々に飾られているのが、先ほど必死に研磨した特大サイズのジェム。
各駆動部にエネルギーを注ぐパーツ、とイラストレーターはラフ画にメモしていた。
「興味津々。マイマスター、すぐに着用してもよろしいでしょうか?」
「ん? あ、ああ……ただ、可能であれば写真を撮らせてもらえないか? うちの家族にも見せてやりたい」
「同意。構いません、それでは早速」
そんなこんなで、この後は鎚を担いだ機械少女の写真を撮りまくったのだが……まあ、家族にはいろいろと反響があったとだけ言っておこう。
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