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エミリアの章
約束のring
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エミリアとセラフィーナは、舞踏会の夜はエディントン家の客室に二人で泊まった。
「それで!?」
「結婚するって返事した…」
「きゃぁ!やったわね!」
セラフィーナがきゅうっとエミリアを抱き締めた。
「ついに、エミリアが陥落したかぁ…」
セラフィーナがうるうるとエミリアを見つめた。
「こうなってみたら、ベルナルド様に一目惚れしちゃったのも良かったのね!あの事がなかったらいつも通りサイラスの誘いになんてのってなかったものね」
そういえばそうか、と思う。
以外な所で、結びつけられたものだ。
「それにしても、サイラスってば紳士よね、魅力的な婚約者を前にキスで我慢なんてやるじゃない。アルベルト殿下なら、その場で襲われてたわよ?」
セラフィーナがおかしそうに言った。
エミリアも思い出した。確かにその事件は事実としてあった事だ。
「あの俺様王子様と比較するのが間違えてない?」
くくくっとセラフィーナが笑った。
「私が男だったら、エミリアを前にして我慢なんて出来ないとおもうわ」
うんうんとうなずきつつ言う
「なによそれ」
今度はエミリアが吹き出して笑った
その夜大きいベッドで、セラフィーナと二人、並んで寝たのだった。
翌朝、二人ともドレスを借りて、伯爵家の馬車で王宮に戻った。
サイラスとローレンスは、早朝の訓練に馬で出掛けたようだ。
いつも通り朝食を食べていると、サイラスたちがいつものようにさっぱりとして入ってきた。
「おはよう!エミリア」
サイラスがエミリアの額にキスを落とす。
「ちょっと!何してるのよっ!!」
くくっとサイラスが笑って、エミリアの横にたって、左手を掴んでキスをすると、そこにはキラリと指輪が収まっていた。
「…っ!」
絶句するエミリアの手をかざして、
「ついに求婚したぞー!もう売約済み!」
と周りの言ってのけた。
「おおおー!」
とわっ!と歓声が上がる。
「ついに難攻不落の城がおちたかっ!やったなぁサイラス!」
「サイラスにやられた!」
とヒューヒューと口笛やら悲鳴やら、怒号が飛び交った。
「は、恥ずかしいじゃないのよっ!」
と拳でサイラスの胸を殴ったけど、ダメージは与えられなかった…悔しい。
その日はずっと祝福の声やら、妬みやら、もろもろもろもろ。声をかけられたのだった。
「それで!?」
「結婚するって返事した…」
「きゃぁ!やったわね!」
セラフィーナがきゅうっとエミリアを抱き締めた。
「ついに、エミリアが陥落したかぁ…」
セラフィーナがうるうるとエミリアを見つめた。
「こうなってみたら、ベルナルド様に一目惚れしちゃったのも良かったのね!あの事がなかったらいつも通りサイラスの誘いになんてのってなかったものね」
そういえばそうか、と思う。
以外な所で、結びつけられたものだ。
「それにしても、サイラスってば紳士よね、魅力的な婚約者を前にキスで我慢なんてやるじゃない。アルベルト殿下なら、その場で襲われてたわよ?」
セラフィーナがおかしそうに言った。
エミリアも思い出した。確かにその事件は事実としてあった事だ。
「あの俺様王子様と比較するのが間違えてない?」
くくくっとセラフィーナが笑った。
「私が男だったら、エミリアを前にして我慢なんて出来ないとおもうわ」
うんうんとうなずきつつ言う
「なによそれ」
今度はエミリアが吹き出して笑った
その夜大きいベッドで、セラフィーナと二人、並んで寝たのだった。
翌朝、二人ともドレスを借りて、伯爵家の馬車で王宮に戻った。
サイラスとローレンスは、早朝の訓練に馬で出掛けたようだ。
いつも通り朝食を食べていると、サイラスたちがいつものようにさっぱりとして入ってきた。
「おはよう!エミリア」
サイラスがエミリアの額にキスを落とす。
「ちょっと!何してるのよっ!!」
くくっとサイラスが笑って、エミリアの横にたって、左手を掴んでキスをすると、そこにはキラリと指輪が収まっていた。
「…っ!」
絶句するエミリアの手をかざして、
「ついに求婚したぞー!もう売約済み!」
と周りの言ってのけた。
「おおおー!」
とわっ!と歓声が上がる。
「ついに難攻不落の城がおちたかっ!やったなぁサイラス!」
「サイラスにやられた!」
とヒューヒューと口笛やら悲鳴やら、怒号が飛び交った。
「は、恥ずかしいじゃないのよっ!」
と拳でサイラスの胸を殴ったけど、ダメージは与えられなかった…悔しい。
その日はずっと祝福の声やら、妬みやら、もろもろもろもろ。声をかけられたのだった。
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