倭国乱る――トヨの国、ヒメの剣

日本の古代、弥生時代の末期。ヤマトの国の辺境、ハルニレの村に住む少年マヒコは、いつか誉れある戦士になることを夢みている。しかし彼は老巫女に未来を占ってもらうことで現在の無力な自分を慰め、励ますことしかできずにいた。マヒコは村はずれの草原で柄に金の円環が象嵌された鉄剣を拾い、遊んで過ごすようになった。ある日、空がにわかに暗くなると皆既日食が始まり、マヒコは太陽が自らの中に飛び込んでくる奇妙な幻覚を見る。一本の剣を手にしたことで、少年はヤマトの覇権をめぐる争いの渦中に巻き込まれていく……。
「魏志倭人伝」に記される卑弥呼の死、倭の相伐と邪馬台国の擾乱、魏による干渉、13歳の台与の即位による平定に着想を得た古代史ロマンです。全10章構成にて完結。
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