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第5章:羽化
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週が明けて、今日もまた繁忙期の波が押し寄せた。
「ごめんなさい、ヴィルマ! カウンターにヘルプに入って!」
ディララさんの悲鳴のような指示に応じて、蔵書点検からカウンター業務に切り替える。
フランツさんからのオーダーを受け取り、調整し、本を取りに書架へ走る。
汗をかきながら走り回る午前を終わらせ、お昼のベルと共に生徒たちの波が引いて行った。
「――ふぅ、まずは凌ぎ切りましたね! 午後もまた頑張っていきましょう!」
私の声に、サブリナさんが楽しそうに微笑んで応える。
「じゃあお昼はしっかり食べないとね!」
「はい!」
みんなで食堂に行き、他愛ない会話を交わしながらお腹を満たしていく。
――ふと、フランツさんが戸惑っている顔が見えた。
「どうしたんです? フランツさん。何か気になることがありました?」
「ああいや、なんだか先週のヴィルマとまるで違うなって」
私はニカッと笑って応える。
「気づいたんです。私は自分を可愛いと思って良いって!
そう思ったらなんだか、元気が湧いてきて!」
サブリナさんが呆れたように告げる。
「元気一杯のあなたが、さらに元気になるの? 空も飛べるんじゃないかしら、それ」
「今なら飛べるかもしれませんね?」
クスクスと笑うシルビアさんが、嬉しそうに告げる。
「あなたが自分を愛せるようになったのは喜ばしいわね。
そうやってはしゃいでるあなたも、可愛らしいわよ?」
私は会心の笑顔で応える。
「ありがとうございます!」
カールステンさんが驚いたような顔で告げる。
「おいおい、こいつ自分の外見を褒められて喜んだぞ……」
私はニンマリとした笑顔でカールステンさんに応える。
「だって、今の自分が可愛らしいって、自分が一番思ってますから!」
ファビアンさんが穏やかな笑みで告げる。
「どうやら一枚脱皮したかな? 良い傾向だね」
だっぴ? 虫か爬虫類かな?
「どういう意味です?」
「人間として、ひとつ成長したと言うことだよ。
自分を愛せない人間は他人を愛せないとも言われている。
ヴィルマは一歩、大人に近づいたんだ」
私はムスッとして応える。
「私は大人ですってば!」
カールステンさんが大笑いしながら告げる。
「ハハハ! そういうセリフが出てくるうちは、まだまだだな!」
む~~~~、そういうものなの?
なんだか納得いかない気分で食事を食べ進めていく。
「ほらほら、そんな顔してたらご飯も美味しくないでしょ? 笑って食べましょう?」
シルビアさんに頷いて、気を取り直してパンを頬張る。
そうだ! 大人とか子供とか、どうでもいいじゃん!
私は司書! それが確かなら、他のことは気にしない!
明るい話題で満ちた昼食の時間が過ぎて行き、私たちは図書館へ戻っていった。
****
午後の生徒の波が引け、私たちは司書室に戻っていく。
ディララさんからの業務連絡が終わり、みんなが帰り支度をしているところで、私はフランツさんを呼び止める。
「フランツさん、ちょっとお時間もらえますか?」
「えっ」と声を発したフランツさんは、恐る恐る頷いていた。
手早く着替えてマギーを背負い、ケープをまとった私はフランツさんと一緒に図書館の裏手に移動した。
フランツさんが戸惑うように私に告げる。
「それで、何か用かな?」
私は笑顔で応える。
「はい! 結論が出たので、お返事をしようかと思いまして!」
フランツさんが辛そうな笑顔で「結論、か」と告げた。
私は小首を傾げてから、あらかじめ考えておいた言葉を口にする。
「フランツさんは良い人だと思うし、これからも仲良くしていきたいと思いますけど、やっぱり男性としては見れません!
ですから、あなたの好意を受け取れません!」
少しうつむきながらフランツさんが応える。
「そうか……やっぱり『良い人』なんだな、私は」
「少なくとも、アルフレッド殿下よりは好ましい人だと思ってますし。一緒に居て楽しい人だと思います。
でも私には恋愛感情が理解できないので、ハッキリとお断りさせていただきます!
――それに、ちゃんと年相応の女性を相手にした方がいいですよ?」
フランツさんが苦笑気味にフッと笑った。
「ヴィルマほど眩しい女の子を知ってしまったら、もう他の女性など目に入らないさ」
私はニカッと笑顔でサムズアップして応える。
「それはしょうがないですね! 私は可愛いですから!」
フランツさんと私は笑いあいながら、「じゃあ、おつかれ」と言って別れ、私は宿舎へと向かった。
****
夕食を食べながら、不意に大切なことを思い出して声を上げる。
「あ、そういえば! ――お爺ちゃん、アルフレッド殿下が『グリュンフェルトに派兵するから』って言ってたよ。
なるだけ早く叩き潰すって」
お爺ちゃんはニヤリと悪人のように微笑んで応える。
「ほー、少しは灸が効いたかな。随分と迅速に動いたじゃねぇか。
その調子で十年と言わず、一年以内にあの国を潰してもらいたいもんだ」
アイリスがきょとんとした顔で告げる。
「なぜ、殿下がそのような話をラーズさんに?」
あ……そうかアイリスは私たちがエテルナ王家の末裔って知らないんだっけ。
お爺ちゃんに目線で合図すると、お爺ちゃんは小さく息をついた。
「ま、そのうち国王たちが公表して知ることになる。今から知っててもいいだろう。
――俺やヴィルマは滅んだ王国の末裔だ。
エテルナ王国っつーんだけどな。俺の爺さんが王家の末弟だった」
「――え?」
アイリスの笑顔が凍り付き、戸惑うような表情に変わった。
お爺ちゃんは優しい微笑みで告げる。
「グリュンフェルトはエテルナを滅ぼした国、未だに俺やヴィルマの命を狙ってやがった。
あいつらが生きてると自由に暮らすのが面倒だから、国王共に『とっととなんとかしとけ』と命じておいた。
それに対して報告に来たっつーこった」
アイリスが戸惑いながらお爺ちゃんに尋ねる。
「王家の、末弟……? つまり、ラーズさんは王族、ということですか?」
お爺ちゃんがアイリスの頭に手を置いて応える。
「滅んだ国の王族だから何だっつー話だ。
俺たちゃ平民、俺は農夫でヴィルマは司書。それでいいじゃねぇか。
――なのに国王共は、俺たちをエテルナの王族として扱うつもりらしい。
面倒だから姿をくらまして、逃げちまおうかとも考えてる」
アイリスが椅子から立ち上がって声を上げる。
「――そんな! 駄目ですそんなの! ラーズさんが居なくなるなんて、私には耐えられません!」
真剣な表情でお爺ちゃんを見つめるアイリスを、お爺ちゃんは真っ直ぐ見つめ返していた。
「アイリスを連れて逃げる訳にはいかねぇ。
どこにいくのか、いつまで旅を続けるのかもわからねぇからな。
もし逃げる日が来たら、アイリスは俺を諦めて生きるんだ」
アイリスは大粒の涙を流しながら訴える。
「嫌です! 私は死ぬまで、ラーズさんのお傍に居たいんです!」
「……俺の年齢を考えろ。どう考えても俺が先に死ぬ。そうなったらお前は一人で生きることになるんだ。
故郷から離れて生きるなんて選択肢を、お前に取らせる訳にゃいかねぇよ」
「それでも! 私はそれまで、ラーズさんと共に在りたいんです!
お願いです、逃げる時はどうか、私も一緒に連れて行ってください!」
必死に懇願するアイリスを、お爺ちゃんは静かな瞳で見つめていた。
「……そんな思い詰めなくても良い。
ヴィルマの司書を続けたいっつー夢もある。
逃げるのは最後の最後、国王共が俺たちに迷惑をかけた時だ。
それまではお前の前から居なくなったりはしねぇよ」
アイリスはお爺ちゃんの膝に縋りつくようにくずおれ、涙を流し続けた。
「お願いです、足手まといなのはわかってます。
それでも、私も一緒に連れて行ってくれると約束してください」
息苦しい空気が続く――アイリスの熱意が、空気を支配してるようだった。
彼女の切なさが伝わってくる。どんな未来が待っていようと、お爺ちゃんと離れたくない――そんな想い。
お爺ちゃんが目を伏せ、深いため息をついた。
「……わかった。お前も連れて行ってやる。
だからもう落ち着け。飯が冷めちまうぞ」
アイリスの頭を撫でながら、お爺ちゃんが告げた。
――お爺ちゃんが根負けしたのなんて、初めて見たかも。
泣き止んだアイリスは、涙がにじんだ目で安心したように微笑みながら、ゆっくりと自分の席に座り直した。
私は恋する乙女のパワーを目の当たりにして感動すら覚えながら、夕食の時間を過ごした。
「ごめんなさい、ヴィルマ! カウンターにヘルプに入って!」
ディララさんの悲鳴のような指示に応じて、蔵書点検からカウンター業務に切り替える。
フランツさんからのオーダーを受け取り、調整し、本を取りに書架へ走る。
汗をかきながら走り回る午前を終わらせ、お昼のベルと共に生徒たちの波が引いて行った。
「――ふぅ、まずは凌ぎ切りましたね! 午後もまた頑張っていきましょう!」
私の声に、サブリナさんが楽しそうに微笑んで応える。
「じゃあお昼はしっかり食べないとね!」
「はい!」
みんなで食堂に行き、他愛ない会話を交わしながらお腹を満たしていく。
――ふと、フランツさんが戸惑っている顔が見えた。
「どうしたんです? フランツさん。何か気になることがありました?」
「ああいや、なんだか先週のヴィルマとまるで違うなって」
私はニカッと笑って応える。
「気づいたんです。私は自分を可愛いと思って良いって!
そう思ったらなんだか、元気が湧いてきて!」
サブリナさんが呆れたように告げる。
「元気一杯のあなたが、さらに元気になるの? 空も飛べるんじゃないかしら、それ」
「今なら飛べるかもしれませんね?」
クスクスと笑うシルビアさんが、嬉しそうに告げる。
「あなたが自分を愛せるようになったのは喜ばしいわね。
そうやってはしゃいでるあなたも、可愛らしいわよ?」
私は会心の笑顔で応える。
「ありがとうございます!」
カールステンさんが驚いたような顔で告げる。
「おいおい、こいつ自分の外見を褒められて喜んだぞ……」
私はニンマリとした笑顔でカールステンさんに応える。
「だって、今の自分が可愛らしいって、自分が一番思ってますから!」
ファビアンさんが穏やかな笑みで告げる。
「どうやら一枚脱皮したかな? 良い傾向だね」
だっぴ? 虫か爬虫類かな?
「どういう意味です?」
「人間として、ひとつ成長したと言うことだよ。
自分を愛せない人間は他人を愛せないとも言われている。
ヴィルマは一歩、大人に近づいたんだ」
私はムスッとして応える。
「私は大人ですってば!」
カールステンさんが大笑いしながら告げる。
「ハハハ! そういうセリフが出てくるうちは、まだまだだな!」
む~~~~、そういうものなの?
なんだか納得いかない気分で食事を食べ進めていく。
「ほらほら、そんな顔してたらご飯も美味しくないでしょ? 笑って食べましょう?」
シルビアさんに頷いて、気を取り直してパンを頬張る。
そうだ! 大人とか子供とか、どうでもいいじゃん!
私は司書! それが確かなら、他のことは気にしない!
明るい話題で満ちた昼食の時間が過ぎて行き、私たちは図書館へ戻っていった。
****
午後の生徒の波が引け、私たちは司書室に戻っていく。
ディララさんからの業務連絡が終わり、みんなが帰り支度をしているところで、私はフランツさんを呼び止める。
「フランツさん、ちょっとお時間もらえますか?」
「えっ」と声を発したフランツさんは、恐る恐る頷いていた。
手早く着替えてマギーを背負い、ケープをまとった私はフランツさんと一緒に図書館の裏手に移動した。
フランツさんが戸惑うように私に告げる。
「それで、何か用かな?」
私は笑顔で応える。
「はい! 結論が出たので、お返事をしようかと思いまして!」
フランツさんが辛そうな笑顔で「結論、か」と告げた。
私は小首を傾げてから、あらかじめ考えておいた言葉を口にする。
「フランツさんは良い人だと思うし、これからも仲良くしていきたいと思いますけど、やっぱり男性としては見れません!
ですから、あなたの好意を受け取れません!」
少しうつむきながらフランツさんが応える。
「そうか……やっぱり『良い人』なんだな、私は」
「少なくとも、アルフレッド殿下よりは好ましい人だと思ってますし。一緒に居て楽しい人だと思います。
でも私には恋愛感情が理解できないので、ハッキリとお断りさせていただきます!
――それに、ちゃんと年相応の女性を相手にした方がいいですよ?」
フランツさんが苦笑気味にフッと笑った。
「ヴィルマほど眩しい女の子を知ってしまったら、もう他の女性など目に入らないさ」
私はニカッと笑顔でサムズアップして応える。
「それはしょうがないですね! 私は可愛いですから!」
フランツさんと私は笑いあいながら、「じゃあ、おつかれ」と言って別れ、私は宿舎へと向かった。
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夕食を食べながら、不意に大切なことを思い出して声を上げる。
「あ、そういえば! ――お爺ちゃん、アルフレッド殿下が『グリュンフェルトに派兵するから』って言ってたよ。
なるだけ早く叩き潰すって」
お爺ちゃんはニヤリと悪人のように微笑んで応える。
「ほー、少しは灸が効いたかな。随分と迅速に動いたじゃねぇか。
その調子で十年と言わず、一年以内にあの国を潰してもらいたいもんだ」
アイリスがきょとんとした顔で告げる。
「なぜ、殿下がそのような話をラーズさんに?」
あ……そうかアイリスは私たちがエテルナ王家の末裔って知らないんだっけ。
お爺ちゃんに目線で合図すると、お爺ちゃんは小さく息をついた。
「ま、そのうち国王たちが公表して知ることになる。今から知っててもいいだろう。
――俺やヴィルマは滅んだ王国の末裔だ。
エテルナ王国っつーんだけどな。俺の爺さんが王家の末弟だった」
「――え?」
アイリスの笑顔が凍り付き、戸惑うような表情に変わった。
お爺ちゃんは優しい微笑みで告げる。
「グリュンフェルトはエテルナを滅ぼした国、未だに俺やヴィルマの命を狙ってやがった。
あいつらが生きてると自由に暮らすのが面倒だから、国王共に『とっととなんとかしとけ』と命じておいた。
それに対して報告に来たっつーこった」
アイリスが戸惑いながらお爺ちゃんに尋ねる。
「王家の、末弟……? つまり、ラーズさんは王族、ということですか?」
お爺ちゃんがアイリスの頭に手を置いて応える。
「滅んだ国の王族だから何だっつー話だ。
俺たちゃ平民、俺は農夫でヴィルマは司書。それでいいじゃねぇか。
――なのに国王共は、俺たちをエテルナの王族として扱うつもりらしい。
面倒だから姿をくらまして、逃げちまおうかとも考えてる」
アイリスが椅子から立ち上がって声を上げる。
「――そんな! 駄目ですそんなの! ラーズさんが居なくなるなんて、私には耐えられません!」
真剣な表情でお爺ちゃんを見つめるアイリスを、お爺ちゃんは真っ直ぐ見つめ返していた。
「アイリスを連れて逃げる訳にはいかねぇ。
どこにいくのか、いつまで旅を続けるのかもわからねぇからな。
もし逃げる日が来たら、アイリスは俺を諦めて生きるんだ」
アイリスは大粒の涙を流しながら訴える。
「嫌です! 私は死ぬまで、ラーズさんのお傍に居たいんです!」
「……俺の年齢を考えろ。どう考えても俺が先に死ぬ。そうなったらお前は一人で生きることになるんだ。
故郷から離れて生きるなんて選択肢を、お前に取らせる訳にゃいかねぇよ」
「それでも! 私はそれまで、ラーズさんと共に在りたいんです!
お願いです、逃げる時はどうか、私も一緒に連れて行ってください!」
必死に懇願するアイリスを、お爺ちゃんは静かな瞳で見つめていた。
「……そんな思い詰めなくても良い。
ヴィルマの司書を続けたいっつー夢もある。
逃げるのは最後の最後、国王共が俺たちに迷惑をかけた時だ。
それまではお前の前から居なくなったりはしねぇよ」
アイリスはお爺ちゃんの膝に縋りつくようにくずおれ、涙を流し続けた。
「お願いです、足手まといなのはわかってます。
それでも、私も一緒に連れて行ってくれると約束してください」
息苦しい空気が続く――アイリスの熱意が、空気を支配してるようだった。
彼女の切なさが伝わってくる。どんな未来が待っていようと、お爺ちゃんと離れたくない――そんな想い。
お爺ちゃんが目を伏せ、深いため息をついた。
「……わかった。お前も連れて行ってやる。
だからもう落ち着け。飯が冷めちまうぞ」
アイリスの頭を撫でながら、お爺ちゃんが告げた。
――お爺ちゃんが根負けしたのなんて、初めて見たかも。
泣き止んだアイリスは、涙がにじんだ目で安心したように微笑みながら、ゆっくりと自分の席に座り直した。
私は恋する乙女のパワーを目の当たりにして感動すら覚えながら、夕食の時間を過ごした。
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