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第5章:羽化
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うーん、朝日が眩しい。
――はっ! あれ?! ここどこ?!
慌てて起き上がり、辺りを見回す――自分の、部屋?
服は……ケープだけ脱いでるけど、昨日のまんまか。
どさり、とベッドに横になって、ゆっくりと記憶をたどっていく。
えーと、酒場で食べながら飲んで、楽しくてついついシードルを飲み過ぎて……酔い潰れたのか。
初デートで酔い潰れるとか、さすがにそれはどうなんだろう。軽い自己嫌悪だ。
ぼんやりと昨日のことを思い出していた。
朝の待ち合わせ、初めて見る歌劇場、それに舞台、そして――殿下の言葉。
その後は、第一図書館に行って、酒場に行って、酔い潰れた。
……おおむね、デートらしいことはできたのかなぁ。よくわからない。
サブリナさんは『一緒に居て楽しい相手か、きちんと見極めろ』って言ってたっけ。
私は、楽しかった? フランツさんは楽しめた? ……どうなんだろう。
……お腹減ったな。時計を見る――朝の八時をだいぶ過ぎてる。
台所に行ってみるか。
私はゆっくり起き上がって、ガウンを身にまとうと台所を目指して歩きだした。
****
台所では、お爺ちゃんとアイリスが並んで料理をしているところだった。
相変わらず新婚夫婦の空気だなぁ、この二人。なんでそう思うんだろう?
お爺ちゃんが私の気配に気づいたのか、こちらに振り向いて笑顔を向けてくる。
「おぅ、起きたか。少し待ってろ、お前の飯を温めてやる」
「うん、ありがとう」
私は先に洗面台で顔を洗って、再び台所に戻ってくる――パンが焼ける、いい匂いが漂っていた。
お爺ちゃんがアイリスに「少し一人で作業を続けててくれ」と言って、手早く一人分の食事をワゴンに乗せ、私の方に歩いてきた。
「部屋まで持って行ってやる」
「いや、ワゴンくらい一人で運べるよ」
「聞きてぇことがあるんじゃねぇのか?」
――なんで、それを。
私がおずおずと頷くと、お爺ちゃんは明るく微笑んで私の頭を撫でてきた。
そのままお爺ちゃんと一緒に、私は二階の部屋を目指して歩きだした。
「ねぇお爺ちゃん。やっぱりお爺ちゃんって、王様なの?」
「なんでぇ、藪から棒に」
私は温められたパンを割き、バターを塗りこんでから一口かじりついた。
「……だって、エテルナ王族で生き残ってるの、お爺ちゃんと私だけで、男性はお爺ちゃんだけでしょ?」
「まぁそうだな。女は王位継承権を基本的に持てねぇ。
そういう意味では俺がエテルナ王ってなるのも仕方ねぇかもしれねぇな」
私は根菜のスープを一口飲んで――あ、これはアイリスの味付けだな。
「それでさ、もし私たちがエテルナ王家の生き残りって公表されたら、どうする?」
お爺ちゃんが眉をひそめて私を見た。
「なんでフランツの野郎とデートして、そんな発想になりやがる。
俺たちは平民、俺は農夫でお前は司書。
それでいいじゃねぇか。公表する必要なんかねぇだろう」
「そう、だよねぇ……あっ! フランツさんはどうなったのかな」
お爺ちゃんがニヤリと笑った。
「あいつか? お前を抱えて連れ帰ってきたから、とっとと追い返したぞ」
あちゃ~、これは明日、謝らないとだなぁ。
うつむきながらパンに齧りついてると、お爺ちゃんが声をかけてくる。
「それで昨日、何があった?」
……殿下との話は、まだ知られちゃいけない気がする。
「んー、歌劇を見たあと、図書館に行って、最後に酒場で軽く食事をしただけだよ」
「それでお前がエテルナ王族を意識する訳がねぇだろうが」
「歌劇の内容が、攻め滅ぼされる王国の王女と攻め滅ぼす騎士の恋愛譚だったんだよ。
それでなんとなく、ヒロインの王女と自分が似てるなーって思って」
お爺ちゃんが小さく息をついた。
「まー確かに、ヴィルマは亡国の王女と言えなくもねぇがな。何を思ったんだ?」
「……自分はどういう人生を歩むのかなぁ、とか」
「司書として生きるんじゃねーのか? 結婚するかどうかはわからねぇが、司書は続けていくんだろう?」
「そのつもりだけど……今って、グリュンフェルト王国が攻め込まれてるらしいんだ。
だからもう、私たちを付け狙う人たちが居ないんだって」
お爺ちゃんの視線が鋭くなった。
「……それは本当か?」
「わかんない。けどそうらしいって聞いた。
だったら私たちがエテルナ王家の生き残りって公表することも、あるのかなぁとか」
「誰から聞いた情報だ?」
「……アルフレッド殿下」
お爺ちゃんが背もたれに体重を預け、大きくため息をついた。
「なるほどな。お前の力を、今度はこの国が狙ってきたのか」
「――なんでそんなことがわかるの?!」
お爺ちゃんがニヤリと笑った。
「お前がチョロ過ぎるんだよ。そんなほいほいと情報を口にするんじゃねぇ」
うわぁ私、余計なことをしゃべっちゃった?!
どうしよう、これでお爺ちゃんが『じゃあ身を隠すか』とか言ったら、司書の仕事続けられなくなっちゃう!
私がわたわたと手を動かして、なんとかお爺ちゃんに思いとどまってもらおうと言葉を探していると、お爺ちゃんが「ケッ!」と口にした。
「心配すんじゃねぇ。まだお前を連れて逃げようとは思っちゃいねぇよ。
たとえ、この国の軍隊に囲まれようが、お前を連れて姿をくらますなんざ朝飯前だ。
お前は司書を続けてぇんだろう? ならギリギリまでは待ってやる」
そうなのか。お爺ちゃんって凄いんだな。
私が肩を落としてスープを飲んでいると、お爺ちゃんが落ち着いた声で告げる。
「それで、何を要求された? 妃になれってか?」
「……うん。エミリアさんじゃなく私を正妃にして、ゆくゆくは王妃になれって」
「お前はどうしたい?」
「嫌に決まってるじゃん。でも殿下は『これは命令じゃなくお願いだ』って言ってたし、応じる必要はないと思う」
「だが俺たちが王族だって話は公表する方向で動いてる――そういうことか?」
「……わかんない。でもなんとなく、そんな気がする」
ふぅ、とお爺ちゃんが息をついて椅子から立ち上がった。
「わかった、ちっと留守にする。お前は気を付けて留守番してろ」
「どこに行くの?」
お爺ちゃんが悪人みたいな微笑みで応える。
「なに、野暮用だ。飯の後片付けはアイリスに頼んでくる。
お前はゆっくり飯を食ってろ」
そういったお爺ちゃんは、私に背中を向けて、部屋から出て行った。
****
クラールルフト国王は朝食を終え、家族とサロンで朝の団欒を過ごしたあと、リビングに向かって一人で廊下を歩いて居た。
リビングに入りソファに腰を下ろすと侍女たちが紅茶を給仕し、下がっていく。
そのまま国王はこれからのことを考えながら、紅茶の匂いを鼻に届けていた。
エテルナ王家の末裔、その王女にあたる少女をどう王家に取り込んでいくか。
実績もあり、その能力に疑いはない。
王族の末裔で魔力は特等級。王妃とするのに充分に過ぎる。
その類稀なる魔導の素質を王家に取り込めれば、この国の力は周辺国を遥かに――
「おぅ、邪魔してるぜ」
その声に驚いた国王が顔を上げると、正面のソファに見知った男の姿――ラーズが座っていた。
「……馬鹿な、今までそこには誰も居なかったはず」
ラーズがニヤリと悪人の笑顔で微笑む。
「大したことじゃねぇ。姿を隠してただけだ」
国王が周囲を見渡しても、侍女たちはこちらに気付く様子がない。
外の衛兵たちも、静かなものだ。
困惑する国王に対し、ラーズが鋭く告げる。
「人払いをしな。王同士、腹を割って話をしようじゃねぇか」
ラーズの眼差しには、有無を言わさぬ力強さがあった。
殺気すら感じそうな鋭い眼光が国王を射抜いている。
今、自分は命を賭す必要がある、そう思えた。
覚悟を決めた国王が口を開く。
「人払いを」
突然の命令に戸惑う侍女たちは、静かに言われた通り、部屋から出て行った。
扉が閉められ二人きりになった部屋の中で、ラーズに対し国王が告げる。
「あなたが尋常ではない魔導士だとヴォルフガングから聞いてはいたが、よもやこれほどの腕とはな」
王宮の警備を潜り抜け、誰にも知られずこの部屋に入り込み、視界に入っても気づかれない――そんな魔導、聞いたことがない。
ラーズが「ケッ!」と告げる。
「大したことじゃねぇよ。この国の警備がザルなだけだ。
――それより、確認してぇことがある。正直に話しな」
国王はゆっくりと頷いた。
――はっ! あれ?! ここどこ?!
慌てて起き上がり、辺りを見回す――自分の、部屋?
服は……ケープだけ脱いでるけど、昨日のまんまか。
どさり、とベッドに横になって、ゆっくりと記憶をたどっていく。
えーと、酒場で食べながら飲んで、楽しくてついついシードルを飲み過ぎて……酔い潰れたのか。
初デートで酔い潰れるとか、さすがにそれはどうなんだろう。軽い自己嫌悪だ。
ぼんやりと昨日のことを思い出していた。
朝の待ち合わせ、初めて見る歌劇場、それに舞台、そして――殿下の言葉。
その後は、第一図書館に行って、酒場に行って、酔い潰れた。
……おおむね、デートらしいことはできたのかなぁ。よくわからない。
サブリナさんは『一緒に居て楽しい相手か、きちんと見極めろ』って言ってたっけ。
私は、楽しかった? フランツさんは楽しめた? ……どうなんだろう。
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私はゆっくり起き上がって、ガウンを身にまとうと台所を目指して歩きだした。
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台所では、お爺ちゃんとアイリスが並んで料理をしているところだった。
相変わらず新婚夫婦の空気だなぁ、この二人。なんでそう思うんだろう?
お爺ちゃんが私の気配に気づいたのか、こちらに振り向いて笑顔を向けてくる。
「おぅ、起きたか。少し待ってろ、お前の飯を温めてやる」
「うん、ありがとう」
私は先に洗面台で顔を洗って、再び台所に戻ってくる――パンが焼ける、いい匂いが漂っていた。
お爺ちゃんがアイリスに「少し一人で作業を続けててくれ」と言って、手早く一人分の食事をワゴンに乗せ、私の方に歩いてきた。
「部屋まで持って行ってやる」
「いや、ワゴンくらい一人で運べるよ」
「聞きてぇことがあるんじゃねぇのか?」
――なんで、それを。
私がおずおずと頷くと、お爺ちゃんは明るく微笑んで私の頭を撫でてきた。
そのままお爺ちゃんと一緒に、私は二階の部屋を目指して歩きだした。
「ねぇお爺ちゃん。やっぱりお爺ちゃんって、王様なの?」
「なんでぇ、藪から棒に」
私は温められたパンを割き、バターを塗りこんでから一口かじりついた。
「……だって、エテルナ王族で生き残ってるの、お爺ちゃんと私だけで、男性はお爺ちゃんだけでしょ?」
「まぁそうだな。女は王位継承権を基本的に持てねぇ。
そういう意味では俺がエテルナ王ってなるのも仕方ねぇかもしれねぇな」
私は根菜のスープを一口飲んで――あ、これはアイリスの味付けだな。
「それでさ、もし私たちがエテルナ王家の生き残りって公表されたら、どうする?」
お爺ちゃんが眉をひそめて私を見た。
「なんでフランツの野郎とデートして、そんな発想になりやがる。
俺たちは平民、俺は農夫でお前は司書。
それでいいじゃねぇか。公表する必要なんかねぇだろう」
「そう、だよねぇ……あっ! フランツさんはどうなったのかな」
お爺ちゃんがニヤリと笑った。
「あいつか? お前を抱えて連れ帰ってきたから、とっとと追い返したぞ」
あちゃ~、これは明日、謝らないとだなぁ。
うつむきながらパンに齧りついてると、お爺ちゃんが声をかけてくる。
「それで昨日、何があった?」
……殿下との話は、まだ知られちゃいけない気がする。
「んー、歌劇を見たあと、図書館に行って、最後に酒場で軽く食事をしただけだよ」
「それでお前がエテルナ王族を意識する訳がねぇだろうが」
「歌劇の内容が、攻め滅ぼされる王国の王女と攻め滅ぼす騎士の恋愛譚だったんだよ。
それでなんとなく、ヒロインの王女と自分が似てるなーって思って」
お爺ちゃんが小さく息をついた。
「まー確かに、ヴィルマは亡国の王女と言えなくもねぇがな。何を思ったんだ?」
「……自分はどういう人生を歩むのかなぁ、とか」
「司書として生きるんじゃねーのか? 結婚するかどうかはわからねぇが、司書は続けていくんだろう?」
「そのつもりだけど……今って、グリュンフェルト王国が攻め込まれてるらしいんだ。
だからもう、私たちを付け狙う人たちが居ないんだって」
お爺ちゃんの視線が鋭くなった。
「……それは本当か?」
「わかんない。けどそうらしいって聞いた。
だったら私たちがエテルナ王家の生き残りって公表することも、あるのかなぁとか」
「誰から聞いた情報だ?」
「……アルフレッド殿下」
お爺ちゃんが背もたれに体重を預け、大きくため息をついた。
「なるほどな。お前の力を、今度はこの国が狙ってきたのか」
「――なんでそんなことがわかるの?!」
お爺ちゃんがニヤリと笑った。
「お前がチョロ過ぎるんだよ。そんなほいほいと情報を口にするんじゃねぇ」
うわぁ私、余計なことをしゃべっちゃった?!
どうしよう、これでお爺ちゃんが『じゃあ身を隠すか』とか言ったら、司書の仕事続けられなくなっちゃう!
私がわたわたと手を動かして、なんとかお爺ちゃんに思いとどまってもらおうと言葉を探していると、お爺ちゃんが「ケッ!」と口にした。
「心配すんじゃねぇ。まだお前を連れて逃げようとは思っちゃいねぇよ。
たとえ、この国の軍隊に囲まれようが、お前を連れて姿をくらますなんざ朝飯前だ。
お前は司書を続けてぇんだろう? ならギリギリまでは待ってやる」
そうなのか。お爺ちゃんって凄いんだな。
私が肩を落としてスープを飲んでいると、お爺ちゃんが落ち着いた声で告げる。
「それで、何を要求された? 妃になれってか?」
「……うん。エミリアさんじゃなく私を正妃にして、ゆくゆくは王妃になれって」
「お前はどうしたい?」
「嫌に決まってるじゃん。でも殿下は『これは命令じゃなくお願いだ』って言ってたし、応じる必要はないと思う」
「だが俺たちが王族だって話は公表する方向で動いてる――そういうことか?」
「……わかんない。でもなんとなく、そんな気がする」
ふぅ、とお爺ちゃんが息をついて椅子から立ち上がった。
「わかった、ちっと留守にする。お前は気を付けて留守番してろ」
「どこに行くの?」
お爺ちゃんが悪人みたいな微笑みで応える。
「なに、野暮用だ。飯の後片付けはアイリスに頼んでくる。
お前はゆっくり飯を食ってろ」
そういったお爺ちゃんは、私に背中を向けて、部屋から出て行った。
****
クラールルフト国王は朝食を終え、家族とサロンで朝の団欒を過ごしたあと、リビングに向かって一人で廊下を歩いて居た。
リビングに入りソファに腰を下ろすと侍女たちが紅茶を給仕し、下がっていく。
そのまま国王はこれからのことを考えながら、紅茶の匂いを鼻に届けていた。
エテルナ王家の末裔、その王女にあたる少女をどう王家に取り込んでいくか。
実績もあり、その能力に疑いはない。
王族の末裔で魔力は特等級。王妃とするのに充分に過ぎる。
その類稀なる魔導の素質を王家に取り込めれば、この国の力は周辺国を遥かに――
「おぅ、邪魔してるぜ」
その声に驚いた国王が顔を上げると、正面のソファに見知った男の姿――ラーズが座っていた。
「……馬鹿な、今までそこには誰も居なかったはず」
ラーズがニヤリと悪人の笑顔で微笑む。
「大したことじゃねぇ。姿を隠してただけだ」
国王が周囲を見渡しても、侍女たちはこちらに気付く様子がない。
外の衛兵たちも、静かなものだ。
困惑する国王に対し、ラーズが鋭く告げる。
「人払いをしな。王同士、腹を割って話をしようじゃねぇか」
ラーズの眼差しには、有無を言わさぬ力強さがあった。
殺気すら感じそうな鋭い眼光が国王を射抜いている。
今、自分は命を賭す必要がある、そう思えた。
覚悟を決めた国王が口を開く。
「人払いを」
突然の命令に戸惑う侍女たちは、静かに言われた通り、部屋から出て行った。
扉が閉められ二人きりになった部屋の中で、ラーズに対し国王が告げる。
「あなたが尋常ではない魔導士だとヴォルフガングから聞いてはいたが、よもやこれほどの腕とはな」
王宮の警備を潜り抜け、誰にも知られずこの部屋に入り込み、視界に入っても気づかれない――そんな魔導、聞いたことがない。
ラーズが「ケッ!」と告げる。
「大したことじゃねぇよ。この国の警備がザルなだけだ。
――それより、確認してぇことがある。正直に話しな」
国王はゆっくりと頷いた。
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