37 / 81
第4章:異界文書
37.
しおりを挟む
王宮に向かう馬車の中で、私は魔力検知を使いながらヴォルフガングさんの魔術を観察していた。
馬車を包み込むようなヴォルフガングさんの魔力が、雪を押しのけながら馬車が走っていく。
これなら、雪対策をした馬車で走っていける。
「なるほど……こんな魔力制御でいいんですね」
ヴォルフガングさんがニコリと微笑みながら応える。
「簡単だろう? だが馬車に乗ってる間、魔力展開を維持する必要がある。
まだフランツたちでは、そこまで長時間の魔力制御はできない。
今日の天気で学院にやってこれる人間は、そう多くはないだろう」
それでも、厨房の職員たちは学生寮の生徒たちのためにきちんと出勤している。
衛兵たちや雪かきを担当するような人たちも、歩いて出勤していた。
魔導が使えなくても休めないとか、仕事って大変だなぁ。
「ところで、なんで私が王宮に呼ばれたんですか?」
「呼ばれたわけじゃないよ。私が連れて行くべきだと思ったから連れて行くだけだ」
どういう意味だろう?
小首をかしげていると、フッとヴォルフガングさんが笑みをこぼした。
「今回の異常気象、ひとつ心当たりがあってね。
どうせだから君にも見てもらおうと、そう思ったのさ。
おそらく陛下と話し合って、学院に魔導書を持ち帰ることになると思う」
「魔導書ですか? その魔導書が原因ということですか?」
大雪を降らせるような魔導書なんて、あるんだろうか。
「私にもまだ確信はない。だが思い当たるものが、それしかない。
今回の雪は異常だ。自然現象ではなく、魔導による現象――それは確かだと思う」
そんな魔導書を学院に持ち帰る? 何をするために? 持ち帰って大丈夫なの?
いくつもの疑問が湧いてきたけど、うまく言葉にならなかった。
「……どうなるんですかね」
「それは私にもわからない。全ては王宮に行って確認をしてからの話だ」
馬車は雪道を静かに駆け抜け、王宮を目指していった。
****
従僕が雪をかき分けて近づいてきてドアを開け、馬車を降りたヴォルフガングさんは、魔力の繭をまとっているようだった。
――それで風雪を防いでるのかーっ!
服が雪で濡れることもない。私に手を差し出しながら、ヴォルフガングさんが告げる。
「ヴィルマも同じようにやってごらん」
私は言われた通り、見た通りに、自分の魔力を身体全体を覆う形に展開し、風雪が身体に届かないように弾いた。
ヴォルフガングさんがニコリと微笑んで告げる。
「上出来だ。尤も、ヴィルマならできて当然だがね」
「ありがとうございます……」
馬車を降りると、私たちは王宮の中に足を踏み入れた。
ヴォルフガングさんは、王宮の従者に「陛下に謁見を」と伝え、別の従者が案内するままに歩いて行く。
応接間に辿り着いた私たちは、ゆっくりとソファに座り込んだ。
侍女たちが給仕してくれる温かい紅茶で身体を温めながら、黙って待った。
やがて入り口に王様が姿を見せる――その顔は、なんだか弱り顔だ。
「よく来てくれたヴォルフガング。お前を呼ぶべきか、迷っていたところだ」
ヴォルフガングさんが片眉を上げて王様に応える。
「では、やはり『異界文書』が原因だと?」
王様がゆっくりと頷き「おそらくな」と応えた。
――『異界文書』! 魔導三大奇書の一つ!
異界から転移してきたとか、異界の魔導士が執筆したとか、諸説ある魔導書だ。
中身は見たこともない文字が書かれていて、今まで誰一人として解読に成功したことがないという。
五百五十五年前に突如として歴史に現れたその魔導書は、何が記されているのか誰も知らない神秘の魔導書だった。
「なんでそんな本が、王宮にあるんですか?!」
思わず立ち上がって声を上げた私に、ヴォルフガングさんが応える。
「ヴィルマが『神霊魔術』の写本に成功しただろう?
それを受けて、ある国が依頼をしてきたんだ。『異界文書を写本できないか』とね」
「ある国って、どこですか?」
「それは言えない。内密にして欲しいということだからね。
そんな稀覯本を持っていると知られると、面倒が増える。
所有者は伏せてほしい――それが先方の出した条件だ」
「だけど! 写本の成功が確認できたのは、つい最近ですよ?! まだ一か月も経ってません!
どうやって他国がそれを知ったんですか!」
ヴォルフガングさんがチャーミングなウィンクを飛ばしてきた。
「一部の魔導士たちには、独自の情報網がある。
遠隔地にいる者と、ちょっとした情報交換ができる程度だがね。
私はその情報網に参加する魔導士の一人だ。
そこで情報交換をしているのさ」
「つまり、ヴォルフガングさん経由で情報が伝わったってことですか?!」
ヴォルフガングさんが立ち上がりながら応える。
「そういうことさ――さて、『異界文書』を見に行くとしようか。行くよ、ヴィルマ」
歩きだすヴォルフガングさんの背中を、私は戸惑いながら追いかけて歩いた。
****
王宮の奥まった部屋に私たちが辿り着くと、そこには魔導士風の人たちが大勢集まって話し合っているようだった。
私やヴォルフガングさん、そして王様に気が付くと、魔導士風の人たちが一斉にこちらに向けて頭を下げた。
王様が厳しい顔で告げる。
「何かわかったか」
魔導士風の人が、蒼褪めながら応える。
「……いえ、我々ではまったく、何も」
王様が深いため息をつき、ヴォルフガングさんに振り向いた。
「頼めるか、ヴォルフガング」
頷いたヴォルフガングさんが、私の背中を押しながら奥に歩いて行く。
奥には台座の上に安置された、一冊の書物。
なにこれ?! 気持ち悪い魔力だなぁ?!
あまりに異質なそれは、魔力として認識するのが難しく感じるくらいだった。
ヴォルフガングさんが防魔眼鏡をかけ、ゆっくりとした足取りで書物に近づいて行く。
ということは、あれが『異界文書』か。
私も防魔眼鏡をかけてから、ヴォルフガングさんの後を追った。
近づくほどに異質な魔力が感覚を刺激してくる。
「なんですかこれ、魔導書がここまで魔力を迸らせてるのなんて、見たことないですよ?!」
ヴォルフガングさんが楽しそうな声で告げる。
「ほぅ、さすがだね。ヴィルマには、これが魔力だと感じられるんだね?」
「ええまぁ……でも、とんでもなく異質です。これは早く封印しないと、外に悪影響が出ますよ!」
「そうだね、早速封印をしてしまおうか――」
スッと両手を本に掲げたヴォルフガングさんが、何かの術式を展開していた。
見たこともないほど重層で複雑なその術式は、『異界文書』を挟み込むような魔法陣を空中に描き出し、共鳴するように高音が鳴り響いた。
うわっ?! 耳障りだなぁ?! これは……結界魔術、のアレンジか。即興で組んだのかな。
光の繭につつまれた『異界文書』から、異質な魔力が感じられなくなると、その場を支配していた異様な空気も霧散するように消えて行った。
「――ふぅ、ひとまずはこれでいいだろう。
誰か、外の雪がどうなったか、見て来てもらえないか」
頷いた魔導士風の人が一人、部屋の外に駆け出していった。
私はその背中を一瞥した後、『異界文書』の黒い革製の表紙をまじまじと覗き込む。
「タイトルも著者名も、どこに何が書いてあるのかわかりませんね。
装飾なのか文字なのか、判別ができないです」
凹凸模様がいっぱいあって、まるでわざとわかりにくくしてるみたいだ。
ヴォルフガングさんが「ふむ」と応える。
「陛下、これは学院に持ち帰った方がいいかな?
ここにあっても、対応できる魔導士が居ないだろう」
振り返ると、王様が大仰に頷くところだった。
「構わぬ。ヴォルフガングよ、お前に預ける」
さっき外に駆け出していった魔導士風の人が、息を切らしながら戻ってきた。
「――雪が! 雪がやみました!」
それは、この異常気象が『異界文書』による現象だったという知らせだった。
馬車を包み込むようなヴォルフガングさんの魔力が、雪を押しのけながら馬車が走っていく。
これなら、雪対策をした馬車で走っていける。
「なるほど……こんな魔力制御でいいんですね」
ヴォルフガングさんがニコリと微笑みながら応える。
「簡単だろう? だが馬車に乗ってる間、魔力展開を維持する必要がある。
まだフランツたちでは、そこまで長時間の魔力制御はできない。
今日の天気で学院にやってこれる人間は、そう多くはないだろう」
それでも、厨房の職員たちは学生寮の生徒たちのためにきちんと出勤している。
衛兵たちや雪かきを担当するような人たちも、歩いて出勤していた。
魔導が使えなくても休めないとか、仕事って大変だなぁ。
「ところで、なんで私が王宮に呼ばれたんですか?」
「呼ばれたわけじゃないよ。私が連れて行くべきだと思ったから連れて行くだけだ」
どういう意味だろう?
小首をかしげていると、フッとヴォルフガングさんが笑みをこぼした。
「今回の異常気象、ひとつ心当たりがあってね。
どうせだから君にも見てもらおうと、そう思ったのさ。
おそらく陛下と話し合って、学院に魔導書を持ち帰ることになると思う」
「魔導書ですか? その魔導書が原因ということですか?」
大雪を降らせるような魔導書なんて、あるんだろうか。
「私にもまだ確信はない。だが思い当たるものが、それしかない。
今回の雪は異常だ。自然現象ではなく、魔導による現象――それは確かだと思う」
そんな魔導書を学院に持ち帰る? 何をするために? 持ち帰って大丈夫なの?
いくつもの疑問が湧いてきたけど、うまく言葉にならなかった。
「……どうなるんですかね」
「それは私にもわからない。全ては王宮に行って確認をしてからの話だ」
馬車は雪道を静かに駆け抜け、王宮を目指していった。
****
従僕が雪をかき分けて近づいてきてドアを開け、馬車を降りたヴォルフガングさんは、魔力の繭をまとっているようだった。
――それで風雪を防いでるのかーっ!
服が雪で濡れることもない。私に手を差し出しながら、ヴォルフガングさんが告げる。
「ヴィルマも同じようにやってごらん」
私は言われた通り、見た通りに、自分の魔力を身体全体を覆う形に展開し、風雪が身体に届かないように弾いた。
ヴォルフガングさんがニコリと微笑んで告げる。
「上出来だ。尤も、ヴィルマならできて当然だがね」
「ありがとうございます……」
馬車を降りると、私たちは王宮の中に足を踏み入れた。
ヴォルフガングさんは、王宮の従者に「陛下に謁見を」と伝え、別の従者が案内するままに歩いて行く。
応接間に辿り着いた私たちは、ゆっくりとソファに座り込んだ。
侍女たちが給仕してくれる温かい紅茶で身体を温めながら、黙って待った。
やがて入り口に王様が姿を見せる――その顔は、なんだか弱り顔だ。
「よく来てくれたヴォルフガング。お前を呼ぶべきか、迷っていたところだ」
ヴォルフガングさんが片眉を上げて王様に応える。
「では、やはり『異界文書』が原因だと?」
王様がゆっくりと頷き「おそらくな」と応えた。
――『異界文書』! 魔導三大奇書の一つ!
異界から転移してきたとか、異界の魔導士が執筆したとか、諸説ある魔導書だ。
中身は見たこともない文字が書かれていて、今まで誰一人として解読に成功したことがないという。
五百五十五年前に突如として歴史に現れたその魔導書は、何が記されているのか誰も知らない神秘の魔導書だった。
「なんでそんな本が、王宮にあるんですか?!」
思わず立ち上がって声を上げた私に、ヴォルフガングさんが応える。
「ヴィルマが『神霊魔術』の写本に成功しただろう?
それを受けて、ある国が依頼をしてきたんだ。『異界文書を写本できないか』とね」
「ある国って、どこですか?」
「それは言えない。内密にして欲しいということだからね。
そんな稀覯本を持っていると知られると、面倒が増える。
所有者は伏せてほしい――それが先方の出した条件だ」
「だけど! 写本の成功が確認できたのは、つい最近ですよ?! まだ一か月も経ってません!
どうやって他国がそれを知ったんですか!」
ヴォルフガングさんがチャーミングなウィンクを飛ばしてきた。
「一部の魔導士たちには、独自の情報網がある。
遠隔地にいる者と、ちょっとした情報交換ができる程度だがね。
私はその情報網に参加する魔導士の一人だ。
そこで情報交換をしているのさ」
「つまり、ヴォルフガングさん経由で情報が伝わったってことですか?!」
ヴォルフガングさんが立ち上がりながら応える。
「そういうことさ――さて、『異界文書』を見に行くとしようか。行くよ、ヴィルマ」
歩きだすヴォルフガングさんの背中を、私は戸惑いながら追いかけて歩いた。
****
王宮の奥まった部屋に私たちが辿り着くと、そこには魔導士風の人たちが大勢集まって話し合っているようだった。
私やヴォルフガングさん、そして王様に気が付くと、魔導士風の人たちが一斉にこちらに向けて頭を下げた。
王様が厳しい顔で告げる。
「何かわかったか」
魔導士風の人が、蒼褪めながら応える。
「……いえ、我々ではまったく、何も」
王様が深いため息をつき、ヴォルフガングさんに振り向いた。
「頼めるか、ヴォルフガング」
頷いたヴォルフガングさんが、私の背中を押しながら奥に歩いて行く。
奥には台座の上に安置された、一冊の書物。
なにこれ?! 気持ち悪い魔力だなぁ?!
あまりに異質なそれは、魔力として認識するのが難しく感じるくらいだった。
ヴォルフガングさんが防魔眼鏡をかけ、ゆっくりとした足取りで書物に近づいて行く。
ということは、あれが『異界文書』か。
私も防魔眼鏡をかけてから、ヴォルフガングさんの後を追った。
近づくほどに異質な魔力が感覚を刺激してくる。
「なんですかこれ、魔導書がここまで魔力を迸らせてるのなんて、見たことないですよ?!」
ヴォルフガングさんが楽しそうな声で告げる。
「ほぅ、さすがだね。ヴィルマには、これが魔力だと感じられるんだね?」
「ええまぁ……でも、とんでもなく異質です。これは早く封印しないと、外に悪影響が出ますよ!」
「そうだね、早速封印をしてしまおうか――」
スッと両手を本に掲げたヴォルフガングさんが、何かの術式を展開していた。
見たこともないほど重層で複雑なその術式は、『異界文書』を挟み込むような魔法陣を空中に描き出し、共鳴するように高音が鳴り響いた。
うわっ?! 耳障りだなぁ?! これは……結界魔術、のアレンジか。即興で組んだのかな。
光の繭につつまれた『異界文書』から、異質な魔力が感じられなくなると、その場を支配していた異様な空気も霧散するように消えて行った。
「――ふぅ、ひとまずはこれでいいだろう。
誰か、外の雪がどうなったか、見て来てもらえないか」
頷いた魔導士風の人が一人、部屋の外に駆け出していった。
私はその背中を一瞥した後、『異界文書』の黒い革製の表紙をまじまじと覗き込む。
「タイトルも著者名も、どこに何が書いてあるのかわかりませんね。
装飾なのか文字なのか、判別ができないです」
凹凸模様がいっぱいあって、まるでわざとわかりにくくしてるみたいだ。
ヴォルフガングさんが「ふむ」と応える。
「陛下、これは学院に持ち帰った方がいいかな?
ここにあっても、対応できる魔導士が居ないだろう」
振り返ると、王様が大仰に頷くところだった。
「構わぬ。ヴォルフガングよ、お前に預ける」
さっき外に駆け出していった魔導士風の人が、息を切らしながら戻ってきた。
「――雪が! 雪がやみました!」
それは、この異常気象が『異界文書』による現象だったという知らせだった。
440
お気に入りに追加
1,494
あなたにおすすめの小説
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私のお父様とパパ様
棗
ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。
婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。
大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。
※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。
追記(2021/10/7)
お茶会の後を追加します。
更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる