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第3章:神霊魔術
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翌日、私は宿舎でのんびりとお茶を飲んでいた。
アイリスが私をジト目で見つめながら告げる。
「なぜヴィルマさんは、それほどヴォルフガング様にお目をかけて頂いてるんでしょうね」
「なんでって……なんでだろう? 不思議だよね」
出会ってから、まだ四日しか経過してない。
なのにヴォルフガングさんは、何かにつけて私の世話を焼いてくれてる気がする。
それに、学院の教授だからって、図書館の運営に関わろうとし過ぎのような?
「ねぇアイリス、ヴォルフガングさんって図書館にとってどういう人なんだろう?」
アイリスが眉をひそめて応える。
「それを私に聞かれても……魔導士ですし、魔導書を収蔵している図書館を大切に思ってるとかじゃ?」
うーん、その割には頻繁に顔を出すんだよなぁ。
蔵書の管理をするのは図書館の職員の責任だし、別にヴォルフガングさんが出張ってくる必要はないと思うんだけど。
ま、今日聞いてみるか!
十時ごろ、宿舎の呼び鈴が鳴った。
アイリスの顔がパッと華やいで「私が対応します!」と部屋を飛び出ていってしまった。
しばらくしてアイリスと共にヴォルフガングさんとシルビアさんが姿を見せて私に告げる。
「待たせたね。馬車を用意してある。すぐに王宮に向かおう」
私は頷いて立ち上がり、身支度を整えて宿舎を出た。
****
王宮に向かう馬車の中で、私は疑問を口に出す。
「ヴォルフガングさんは、どうしてこれだけ図書館の運営に関わろうとしてくるんですか?」
ニヤリと微笑んだヴォルフガングさんが応える。
「気になるのかね?
私は学院で魔導の教鞭を執る人間だ。
そして魔導において、魔導書は大きな比重を占める。
あの図書館の品質が、私の講義の品質を左右すると言っても過言ではない。
それに私の研究でも、魔導書は必要不可欠だ。
だから学院側にも、私が図書館運営に関われるよう、便宜を図ってもらっているんだよ」
「なるほど、講義と研究で使うから、品質管理に関わってるんですねぇ。
――じゃあ、私の世話を焼こうとしてくれるのはなぜですか?」
ヴォルフガングさんが楽しそうに笑った。
「ハハハ! 君の御祖父殿と約束をしただろう? 『君を守る』と。
だから必要なサポートを提供しているだけだよ」
つまり、一度結んだ約束を守ろうとしているのか。
貴族が平民との約束を、当たり前のように守ろうとするなんて、なんだか珍しい。
ヴォルフガングさんの中で、貴族と平民はある意味で対等な存在として扱われてるような気がする。
人と人、相手を尊重しようとする気持ち。そういったところが、この人の魅力の一つなのかな。
ヴォルフガングさんがニヤリと微笑んだ。
「――それに、君はとても優秀な司書だ。
君を育てれば私のみならず、必ず生徒たちへも良い影響が出る。
あの図書館の品質を大きく上げる可能性があるから、ついつい口を出してしまうんだよ。
なるだけ余計な口出しはしないよう、心掛けているがね」
あら、案外利益重視だった。
「事情は理解しました。
それで今日は、なんで王様に会う必要があったんです?
ヴォルフガングさんが話を通すだけじゃ足りなかったんですか?」
「それは、陛下から直接聞くといい」
ふーん、今はまだ内緒、なのかな。
私たちを乗せた馬車は、静かに王宮に向かって駆けて行った。
****
荘厳な王宮は魔導学院以上の迫力で私を迎えた。
白亜の建物は、魔導学院よりずっと大きい。どれだけの大きさなんだろう……。
規律正しい衛兵たちの間を、ヴォルフガングさんを先頭に歩いて行く。
ヴォルフガングさんは迷うことなく、王宮の一角にある部屋に入っていった。
見たこともない高級な調度品が並ぶ気品のある部屋は、どうやら応接間の類らしい。
テーブルひとつ、ソファひとつについても、高価な素材と手間暇をかけた加工が見て取れる。
「さぁ、ソファに腰かけて待っていなさい」
ヴォルフガングさんとシルビアさんの間に私が座り、王宮の侍女たちが給仕してくれる紅茶を口にしながら静かに待った。
しばらくすると入り口に煌びやかな服装の男性と見覚えのある青年が姿を見せた。
男性は裏地が赤いマントを身に着け、王冠を被っている――まぁこの人が王様だよね。
貫禄のある顔は引き締まり、一国を背負う人間の重みを感じさせる微笑みを湛えていた。
青年――アルフレッド殿下は、シルクのシャツとコットンのトラウザーズというラフな衣装だ。
王様たちがこちらに近づきながら告げる。
「待たせたなヴォルフガング」
「いや、私も来たばかりだよ」
王様相手でも対等な言葉遣い?! ヴォルフガングさんって、何者?!
シルビアさんが立ち上がったので、私も真似をして立ち上がった。
……ヴォルフガングさんは、座ったままなのね。
私の驚きをよそに、王様たちが向かいのソファに腰を下ろすと、シルビアさんが腰を下ろしたので私もソファに座り直した。
王様の目が、私の顔を見つめた。
「して、その娘が件の司書か」
シルビアさんが私の背中を軽く叩いたので、教えられたとおりに深々と頭を下げた。
「はい、ヴィルヘルミーナ・シュライバーです」
「ふむ、聞かぬ名だな。魔導三大奇書を写本するというから、どこぞの魔導士の系譜かと思ったのだが……思い当たる名前がない。
――ああ、もう顔を上げて構わんぞ」
言われた通りに顔を上げ、王様の顔を見つめる。
「それで今日は、なぜ私に会おうとしたんですか?」
隣でシルビアさんが焦ったように挙動不審になるのを感じながら、私は王様の返答を待った。
王様は楽しそうに微笑みながら応える。
「その若さで度胸が据わっているな。国王を前にしても自分を崩さぬか。
平民ならではの怖いもの知らずもあるのだろうが、面白い娘だな。アルフレッドの言う通りのようだ。
――今日、お前を呼んだのは他でもない。『神霊魔術』を預けるに値する人間かを見極めるためだ」
私はおずおずと手を挙げて応える。
「あのー、そもそもなんでこの国に、『神霊魔術』なんていう、とんでもないお宝があるんですか?
魔導三大奇書は未解読の魔導書、その学術的価値は高いですが、実用性は無いに等しいです。
この国は魔導大国というほど魔導に活発な国でもありません。
それでも値を付けられないほど価値のある魔導書を、なぜ所有しているのでしょうか」
王様が大仰に頷き、応える。
「ヴォルフガングの影響だよ。
彼が研究する魔導に必要だから、伝手を使ってヴォルフガング自身が交渉し、入手してきた。
無論、高価な品だが、後進の魔導士たちを育成するのにも役に立つ。
ヴォルフガングの研究が花開けば、我が国が魔導大国と呼ばれる日も近い。
そのための後押しをした形だな」
「そんなに凄い研究なんですか?」
ヴォルフガングさんが横から私に応える。
「魂の定義、神々との交信――これは古の魔法を現代に蘇らせるのに必要な情報だ。
私はね、現代に古代魔法を蘇らせる研究をしているんだ。
現代魔術では及ばない、神の奇跡に匹敵する魔導――そんなものをね」
私は小首を傾げて応える。
「古代魔法? 魔法は魔術と違う、御伽噺の中の魔導ですよね?
古代にもそんな魔導があったんですか?」
「フフフ、現代魔法なら私も使えるよ。だが古代魔法は、現代魔法と異質な魔導と言われている。
その謎を紐解くのが、私の今の役目だ。
魔導学院付属図書館の蔵書も、古代魔法を紐解く為の史料が多く含まれている。
未だ謎に包まれた古代魔法の真相に迫るのが、私の生涯の目標だ」
うわぁ、なんだか壮大な研究だなぁ。
私は魔導士じゃないから詳細を知らないけど、単語を聞いているだけでワクワクしてくる。
王様が私に告げる。
「まぁ、そういった理由で我が国にあの魔導書が存在する。
魔導三大奇書は人類の宝だ。写本をする以上、人類の叡智をヴィルヘルミーナに預けることになる。
お前はその意味と責任を、正しく理解できているかな?」
私は胸を張り、王様の目を真っ直ぐ見つめ返した。
「もちろんです。
ですが私は司書。その書物の価値に関わらず、どんな書物であろうと適切に扱い、損ねることがないよう日々心掛けています。
たとえそれが今は取るに足らない一冊だろうと、いつか歴史がその一冊に大きな価値を認めるかもしれない。
そう思えば、どんな本であろうと貴重な一冊として扱うだけですよ」
私の視線を受け止めた王様が、私の心の奥まで覗き込むかのような眼差しで見つめ返してきた。
「……ふむ、いいだろう。司書としての心構えは合格だ。
お前に『神霊魔術』の写本を許可しよう」
私はにこりと微笑んで「ありがとうございます」と応えた。
アイリスが私をジト目で見つめながら告げる。
「なぜヴィルマさんは、それほどヴォルフガング様にお目をかけて頂いてるんでしょうね」
「なんでって……なんでだろう? 不思議だよね」
出会ってから、まだ四日しか経過してない。
なのにヴォルフガングさんは、何かにつけて私の世話を焼いてくれてる気がする。
それに、学院の教授だからって、図書館の運営に関わろうとし過ぎのような?
「ねぇアイリス、ヴォルフガングさんって図書館にとってどういう人なんだろう?」
アイリスが眉をひそめて応える。
「それを私に聞かれても……魔導士ですし、魔導書を収蔵している図書館を大切に思ってるとかじゃ?」
うーん、その割には頻繁に顔を出すんだよなぁ。
蔵書の管理をするのは図書館の職員の責任だし、別にヴォルフガングさんが出張ってくる必要はないと思うんだけど。
ま、今日聞いてみるか!
十時ごろ、宿舎の呼び鈴が鳴った。
アイリスの顔がパッと華やいで「私が対応します!」と部屋を飛び出ていってしまった。
しばらくしてアイリスと共にヴォルフガングさんとシルビアさんが姿を見せて私に告げる。
「待たせたね。馬車を用意してある。すぐに王宮に向かおう」
私は頷いて立ち上がり、身支度を整えて宿舎を出た。
****
王宮に向かう馬車の中で、私は疑問を口に出す。
「ヴォルフガングさんは、どうしてこれだけ図書館の運営に関わろうとしてくるんですか?」
ニヤリと微笑んだヴォルフガングさんが応える。
「気になるのかね?
私は学院で魔導の教鞭を執る人間だ。
そして魔導において、魔導書は大きな比重を占める。
あの図書館の品質が、私の講義の品質を左右すると言っても過言ではない。
それに私の研究でも、魔導書は必要不可欠だ。
だから学院側にも、私が図書館運営に関われるよう、便宜を図ってもらっているんだよ」
「なるほど、講義と研究で使うから、品質管理に関わってるんですねぇ。
――じゃあ、私の世話を焼こうとしてくれるのはなぜですか?」
ヴォルフガングさんが楽しそうに笑った。
「ハハハ! 君の御祖父殿と約束をしただろう? 『君を守る』と。
だから必要なサポートを提供しているだけだよ」
つまり、一度結んだ約束を守ろうとしているのか。
貴族が平民との約束を、当たり前のように守ろうとするなんて、なんだか珍しい。
ヴォルフガングさんの中で、貴族と平民はある意味で対等な存在として扱われてるような気がする。
人と人、相手を尊重しようとする気持ち。そういったところが、この人の魅力の一つなのかな。
ヴォルフガングさんがニヤリと微笑んだ。
「――それに、君はとても優秀な司書だ。
君を育てれば私のみならず、必ず生徒たちへも良い影響が出る。
あの図書館の品質を大きく上げる可能性があるから、ついつい口を出してしまうんだよ。
なるだけ余計な口出しはしないよう、心掛けているがね」
あら、案外利益重視だった。
「事情は理解しました。
それで今日は、なんで王様に会う必要があったんです?
ヴォルフガングさんが話を通すだけじゃ足りなかったんですか?」
「それは、陛下から直接聞くといい」
ふーん、今はまだ内緒、なのかな。
私たちを乗せた馬車は、静かに王宮に向かって駆けて行った。
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荘厳な王宮は魔導学院以上の迫力で私を迎えた。
白亜の建物は、魔導学院よりずっと大きい。どれだけの大きさなんだろう……。
規律正しい衛兵たちの間を、ヴォルフガングさんを先頭に歩いて行く。
ヴォルフガングさんは迷うことなく、王宮の一角にある部屋に入っていった。
見たこともない高級な調度品が並ぶ気品のある部屋は、どうやら応接間の類らしい。
テーブルひとつ、ソファひとつについても、高価な素材と手間暇をかけた加工が見て取れる。
「さぁ、ソファに腰かけて待っていなさい」
ヴォルフガングさんとシルビアさんの間に私が座り、王宮の侍女たちが給仕してくれる紅茶を口にしながら静かに待った。
しばらくすると入り口に煌びやかな服装の男性と見覚えのある青年が姿を見せた。
男性は裏地が赤いマントを身に着け、王冠を被っている――まぁこの人が王様だよね。
貫禄のある顔は引き締まり、一国を背負う人間の重みを感じさせる微笑みを湛えていた。
青年――アルフレッド殿下は、シルクのシャツとコットンのトラウザーズというラフな衣装だ。
王様たちがこちらに近づきながら告げる。
「待たせたなヴォルフガング」
「いや、私も来たばかりだよ」
王様相手でも対等な言葉遣い?! ヴォルフガングさんって、何者?!
シルビアさんが立ち上がったので、私も真似をして立ち上がった。
……ヴォルフガングさんは、座ったままなのね。
私の驚きをよそに、王様たちが向かいのソファに腰を下ろすと、シルビアさんが腰を下ろしたので私もソファに座り直した。
王様の目が、私の顔を見つめた。
「して、その娘が件の司書か」
シルビアさんが私の背中を軽く叩いたので、教えられたとおりに深々と頭を下げた。
「はい、ヴィルヘルミーナ・シュライバーです」
「ふむ、聞かぬ名だな。魔導三大奇書を写本するというから、どこぞの魔導士の系譜かと思ったのだが……思い当たる名前がない。
――ああ、もう顔を上げて構わんぞ」
言われた通りに顔を上げ、王様の顔を見つめる。
「それで今日は、なぜ私に会おうとしたんですか?」
隣でシルビアさんが焦ったように挙動不審になるのを感じながら、私は王様の返答を待った。
王様は楽しそうに微笑みながら応える。
「その若さで度胸が据わっているな。国王を前にしても自分を崩さぬか。
平民ならではの怖いもの知らずもあるのだろうが、面白い娘だな。アルフレッドの言う通りのようだ。
――今日、お前を呼んだのは他でもない。『神霊魔術』を預けるに値する人間かを見極めるためだ」
私はおずおずと手を挙げて応える。
「あのー、そもそもなんでこの国に、『神霊魔術』なんていう、とんでもないお宝があるんですか?
魔導三大奇書は未解読の魔導書、その学術的価値は高いですが、実用性は無いに等しいです。
この国は魔導大国というほど魔導に活発な国でもありません。
それでも値を付けられないほど価値のある魔導書を、なぜ所有しているのでしょうか」
王様が大仰に頷き、応える。
「ヴォルフガングの影響だよ。
彼が研究する魔導に必要だから、伝手を使ってヴォルフガング自身が交渉し、入手してきた。
無論、高価な品だが、後進の魔導士たちを育成するのにも役に立つ。
ヴォルフガングの研究が花開けば、我が国が魔導大国と呼ばれる日も近い。
そのための後押しをした形だな」
「そんなに凄い研究なんですか?」
ヴォルフガングさんが横から私に応える。
「魂の定義、神々との交信――これは古の魔法を現代に蘇らせるのに必要な情報だ。
私はね、現代に古代魔法を蘇らせる研究をしているんだ。
現代魔術では及ばない、神の奇跡に匹敵する魔導――そんなものをね」
私は小首を傾げて応える。
「古代魔法? 魔法は魔術と違う、御伽噺の中の魔導ですよね?
古代にもそんな魔導があったんですか?」
「フフフ、現代魔法なら私も使えるよ。だが古代魔法は、現代魔法と異質な魔導と言われている。
その謎を紐解くのが、私の今の役目だ。
魔導学院付属図書館の蔵書も、古代魔法を紐解く為の史料が多く含まれている。
未だ謎に包まれた古代魔法の真相に迫るのが、私の生涯の目標だ」
うわぁ、なんだか壮大な研究だなぁ。
私は魔導士じゃないから詳細を知らないけど、単語を聞いているだけでワクワクしてくる。
王様が私に告げる。
「まぁ、そういった理由で我が国にあの魔導書が存在する。
魔導三大奇書は人類の宝だ。写本をする以上、人類の叡智をヴィルヘルミーナに預けることになる。
お前はその意味と責任を、正しく理解できているかな?」
私は胸を張り、王様の目を真っ直ぐ見つめ返した。
「もちろんです。
ですが私は司書。その書物の価値に関わらず、どんな書物であろうと適切に扱い、損ねることがないよう日々心掛けています。
たとえそれが今は取るに足らない一冊だろうと、いつか歴史がその一冊に大きな価値を認めるかもしれない。
そう思えば、どんな本であろうと貴重な一冊として扱うだけですよ」
私の視線を受け止めた王様が、私の心の奥まで覗き込むかのような眼差しで見つめ返してきた。
「……ふむ、いいだろう。司書としての心構えは合格だ。
お前に『神霊魔術』の写本を許可しよう」
私はにこりと微笑んで「ありがとうございます」と応えた。
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