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本編
手本引きセット【柿の種と玄米茶】
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「……うー、覚えられない」
花札を前に瑞穂が頭を抱えていた。
トランプはハート・スペード・クローバー・ダイヤの四つの絵柄と、1から13までの数字によって構成されているが。
花札は一月から十二月までの数字を松(一月)・梅(二月)・桜(三月)などの花で表現しており(つまり月を表す絵柄だけで数字が書かれていない)、一月につき四種類の札がある。
四つの絵柄×13数字のトランプと、12の月を表す絵柄×4種類の花札。
12×4の48枚で数こそトランプより少ないが、12の絵柄を覚えないといけないのでトランプより取っつきにくい。
「花札を覚えたいならコラボ花札で簡単なゲームをプレイするのがお勧めですよ?」
「コラボレーション?」
「こういうやつです」
先生が取り出したのは某『運を天に任せる』ゲーム会社の花札だった。
そういえばもともと花札の会社だったな。
花の絵柄よりこっちの方が覚えやすい。
「高い物なので傷つけないでくださいね?」
「はい」
先生が花札を一月から順番に六枚並べた。
123456
瑞穂が小首を傾げる。
「これが簡単なゲーム?」
「はい。これは『手本引き』。これでも日本の博打の最高傑作と呼ばれているんですよ?」
「キング・オブ・ギャンブル!」
「そういえばヤクザ映画で何度か見かけたような……。ルール説明がなかったんでどんなゲームか知らんが」
「ルールは単純」
先生が山札の中からもう一セット1から6までの花札を抜き、一枚を手拭いで覆い隠した。
「親が1月から6月までの花札の内、一枚をこうやって代紋入りの手拭いで隠します」
「いや、代紋《エンブレム》はいらないでしょ」
「雰囲気が大切なんですよ? とにかく子は隠された花札の数字を当てます」
「それから?」
「それだけです」
「え」
「それだけです。単純だからこそ奥が深い。重要なのは最初に並べたこの目安札ですね。この札はゲームで出た順番に並んでいて……」
手拭いに隠していた花札をオープン。
4だ。
「左に行くほど新しい数字なので、出た数字はこうして一番左に移動します。手本引きはこの札を目安に目を当てるゲームです」
412356
「……つまり6がしばらく出てないから、そろそろ6を出してくるんじゃないかってことですか?」
「そういうことです。ただルールは単純なんですが、賭け方が複雑でして。一点賭けだと当てるのは難しいので、競馬のように複数買いが基本になります」
「単純に確率で倍付けしましょう。一点賭けなら6分の一だから6倍、二点賭けなら3倍、三点賭けなら2倍」
「そのレートだと賭場が破綻しますけど。賭け金はおやつなのでそれでいきましょう。当てられるものなら当ててみてください」
当てさせない自信があるようだ。後悔させてやる。
「チップは柿ピーにしよう」
魚沼産のもち米を使用した柿の種と、千葉産のピーナッツ。
親の先生は柿の種、俺たちはピーナッツだ。
「お茶はやっぱり玄米茶だな。この玄米茶は自家製で、もち米から作った」
「は?」
「玄米茶って名前だが、もち米やうるち米から作られている場合が多いんだぞ?」
「しょうげきのじじつ!」
アリスがショックを受けている。
まあ、白米は玄米を精米したもの、つまり糠《ぬか》を取り除いたものだ。
玄米茶に糠は必ずしも必要じゃないってことだろう。
柿の種と合わせて飲むことで、醤油と唐辛子成分の間に埋もれがちなもち米の旨味や香りを引き立たせる。
「ピーナッツはお好みで砂糖がけにもできるぞ」
「じゃあそれ」
「あいよ」
ピーナッツの砂糖まぶしは夏目漱石の好物だ。食べ過ぎてよく奥さんに怒られていたらしい。
水と砂糖を火にかけながら混ぜ、泡が細かくなってきたらピーナッツを投入して炒る。
水気がなくなり、砂糖がピーナッツにまとわりついて白くなったら完成だ。
「いかにも明治のお菓子って感じ」
「だな」
ピーナッツだけとはいえ賭け金が多い。派手な勝負になりそうだ。
「さて」
412356
目安札を見直す。
一番目立つ数字は一番最近出た4、そして最後の6。
一つ外して(裏をかいて)2番目の1か、5番目の5を狙うのもありだ。
3番目と4番目の数字が地味で読みにくい。逆に言えば真ん中の2つの数字を中心に攻めるのがセオリーだろうか。
「とりあえず3で」「私は6」「4デス」
「残念、1でした」
「……5かな」「私も5で」「しっくす!」
「2」
「ぐ! 1と2だ!」「じゃ、じゃあ私は3と4で!」「5と6でいきマス!」
「それで当ててもトータルでは先生のボロ勝ちですよ?」
カジノがなぜ儲かるか理解できた気がする。
321456
「あら、123って続いてますね。次は4でしょうか?」
わざとらしい。
だがこれが手本引きの駆け引きか。
順番に4とくるか、もう一度3を出して同じ状況を作り出すのか。
「3と4!」
「あー、おしりの6でしたー。そうですよねー、そろそろ6がきますよねー」
「ぐ」
煽られている。こちらの集中力を乱そうとしているらしい。そうはいくものか。
「最近の巨人は強くても華がないんですよね」
「は?」
「ミスターの時代は采配に疑問があっても、タレントぞろいだから見てるだけでワクワクしました」
なぜ突然野球話?
いや、ミスターといえば背番号3。
これは次に3を出すぞといっているのか、あるいはその逆か。
特定の数字を連想させてこちらを揺さぶろうという腹らしい。
客観的に考えよう。
子は3という数字を意識させられた時どうするか?
素直に3は出さない気がする。というか出しにくい。出せない。
これは親が3を出すか否かの駆け引きではなく、子が3を出しにくい状況を作っているのだと推測できる。
「3!」
「はい4ですね」
「うあー!?」
「お、落ち着きなさい!」
「どーどー」
「……すまん、取り乱した」
興奮すれば向こうの思うつぼだ。冷静にならねば。
「読み合いじゃ勝てそうもないから、私は勘で全部賭けるわ」
「おお!」
「いい度胸ですね」
瑞穂が仕掛けた。
こっちにとっても有難い。これで読みやすくなった
「5に全部」
予想通り。碁に通ずるということで、瑞穂の一番好きな数字だ。
「俺も1に全部」
「オール!?」
アリスが目を剥いたが、俺の賭けたチップを見て納得した。
そもそもこれまで全敗だから全額といっても大した額じゃない。
「……1でいいんですか?」
「もちろん」
先生が歯噛みしながら手拭いをほどいた。
「くっ、1です!」
「よっしゃ!」
これで一気に負けを取り戻した。
「……ちょっとでいいから柿の種ちょうだい」
「半分持ってけ」
「いいの?」
「お前のおかげだからな」
「? ありがと」
瑞穂が5の次に好きなのは1。
1と5で囲碁である。
瑞穂が大勝負をするとしたらこの2つを選ぶ。
普通なら親はそれを外してくるのだが。
イチかバチかの勝負なら一点賭けの可能性が高い。
確率からすると5が7割で、1が3割ぐらいだろう。
先生ならあえて危険な1を選び、俺と瑞穂の両方を殺しにくる。
俺の『1と5は外してくる』という先入観の心理的盲点を狙ったわけだ。
花札を前に瑞穂が頭を抱えていた。
トランプはハート・スペード・クローバー・ダイヤの四つの絵柄と、1から13までの数字によって構成されているが。
花札は一月から十二月までの数字を松(一月)・梅(二月)・桜(三月)などの花で表現しており(つまり月を表す絵柄だけで数字が書かれていない)、一月につき四種類の札がある。
四つの絵柄×13数字のトランプと、12の月を表す絵柄×4種類の花札。
12×4の48枚で数こそトランプより少ないが、12の絵柄を覚えないといけないのでトランプより取っつきにくい。
「花札を覚えたいならコラボ花札で簡単なゲームをプレイするのがお勧めですよ?」
「コラボレーション?」
「こういうやつです」
先生が取り出したのは某『運を天に任せる』ゲーム会社の花札だった。
そういえばもともと花札の会社だったな。
花の絵柄よりこっちの方が覚えやすい。
「高い物なので傷つけないでくださいね?」
「はい」
先生が花札を一月から順番に六枚並べた。
123456
瑞穂が小首を傾げる。
「これが簡単なゲーム?」
「はい。これは『手本引き』。これでも日本の博打の最高傑作と呼ばれているんですよ?」
「キング・オブ・ギャンブル!」
「そういえばヤクザ映画で何度か見かけたような……。ルール説明がなかったんでどんなゲームか知らんが」
「ルールは単純」
先生が山札の中からもう一セット1から6までの花札を抜き、一枚を手拭いで覆い隠した。
「親が1月から6月までの花札の内、一枚をこうやって代紋入りの手拭いで隠します」
「いや、代紋《エンブレム》はいらないでしょ」
「雰囲気が大切なんですよ? とにかく子は隠された花札の数字を当てます」
「それから?」
「それだけです」
「え」
「それだけです。単純だからこそ奥が深い。重要なのは最初に並べたこの目安札ですね。この札はゲームで出た順番に並んでいて……」
手拭いに隠していた花札をオープン。
4だ。
「左に行くほど新しい数字なので、出た数字はこうして一番左に移動します。手本引きはこの札を目安に目を当てるゲームです」
412356
「……つまり6がしばらく出てないから、そろそろ6を出してくるんじゃないかってことですか?」
「そういうことです。ただルールは単純なんですが、賭け方が複雑でして。一点賭けだと当てるのは難しいので、競馬のように複数買いが基本になります」
「単純に確率で倍付けしましょう。一点賭けなら6分の一だから6倍、二点賭けなら3倍、三点賭けなら2倍」
「そのレートだと賭場が破綻しますけど。賭け金はおやつなのでそれでいきましょう。当てられるものなら当ててみてください」
当てさせない自信があるようだ。後悔させてやる。
「チップは柿ピーにしよう」
魚沼産のもち米を使用した柿の種と、千葉産のピーナッツ。
親の先生は柿の種、俺たちはピーナッツだ。
「お茶はやっぱり玄米茶だな。この玄米茶は自家製で、もち米から作った」
「は?」
「玄米茶って名前だが、もち米やうるち米から作られている場合が多いんだぞ?」
「しょうげきのじじつ!」
アリスがショックを受けている。
まあ、白米は玄米を精米したもの、つまり糠《ぬか》を取り除いたものだ。
玄米茶に糠は必ずしも必要じゃないってことだろう。
柿の種と合わせて飲むことで、醤油と唐辛子成分の間に埋もれがちなもち米の旨味や香りを引き立たせる。
「ピーナッツはお好みで砂糖がけにもできるぞ」
「じゃあそれ」
「あいよ」
ピーナッツの砂糖まぶしは夏目漱石の好物だ。食べ過ぎてよく奥さんに怒られていたらしい。
水と砂糖を火にかけながら混ぜ、泡が細かくなってきたらピーナッツを投入して炒る。
水気がなくなり、砂糖がピーナッツにまとわりついて白くなったら完成だ。
「いかにも明治のお菓子って感じ」
「だな」
ピーナッツだけとはいえ賭け金が多い。派手な勝負になりそうだ。
「さて」
412356
目安札を見直す。
一番目立つ数字は一番最近出た4、そして最後の6。
一つ外して(裏をかいて)2番目の1か、5番目の5を狙うのもありだ。
3番目と4番目の数字が地味で読みにくい。逆に言えば真ん中の2つの数字を中心に攻めるのがセオリーだろうか。
「とりあえず3で」「私は6」「4デス」
「残念、1でした」
「……5かな」「私も5で」「しっくす!」
「2」
「ぐ! 1と2だ!」「じゃ、じゃあ私は3と4で!」「5と6でいきマス!」
「それで当ててもトータルでは先生のボロ勝ちですよ?」
カジノがなぜ儲かるか理解できた気がする。
321456
「あら、123って続いてますね。次は4でしょうか?」
わざとらしい。
だがこれが手本引きの駆け引きか。
順番に4とくるか、もう一度3を出して同じ状況を作り出すのか。
「3と4!」
「あー、おしりの6でしたー。そうですよねー、そろそろ6がきますよねー」
「ぐ」
煽られている。こちらの集中力を乱そうとしているらしい。そうはいくものか。
「最近の巨人は強くても華がないんですよね」
「は?」
「ミスターの時代は采配に疑問があっても、タレントぞろいだから見てるだけでワクワクしました」
なぜ突然野球話?
いや、ミスターといえば背番号3。
これは次に3を出すぞといっているのか、あるいはその逆か。
特定の数字を連想させてこちらを揺さぶろうという腹らしい。
客観的に考えよう。
子は3という数字を意識させられた時どうするか?
素直に3は出さない気がする。というか出しにくい。出せない。
これは親が3を出すか否かの駆け引きではなく、子が3を出しにくい状況を作っているのだと推測できる。
「3!」
「はい4ですね」
「うあー!?」
「お、落ち着きなさい!」
「どーどー」
「……すまん、取り乱した」
興奮すれば向こうの思うつぼだ。冷静にならねば。
「読み合いじゃ勝てそうもないから、私は勘で全部賭けるわ」
「おお!」
「いい度胸ですね」
瑞穂が仕掛けた。
こっちにとっても有難い。これで読みやすくなった
「5に全部」
予想通り。碁に通ずるということで、瑞穂の一番好きな数字だ。
「俺も1に全部」
「オール!?」
アリスが目を剥いたが、俺の賭けたチップを見て納得した。
そもそもこれまで全敗だから全額といっても大した額じゃない。
「……1でいいんですか?」
「もちろん」
先生が歯噛みしながら手拭いをほどいた。
「くっ、1です!」
「よっしゃ!」
これで一気に負けを取り戻した。
「……ちょっとでいいから柿の種ちょうだい」
「半分持ってけ」
「いいの?」
「お前のおかげだからな」
「? ありがと」
瑞穂が5の次に好きなのは1。
1と5で囲碁である。
瑞穂が大勝負をするとしたらこの2つを選ぶ。
普通なら親はそれを外してくるのだが。
イチかバチかの勝負なら一点賭けの可能性が高い。
確率からすると5が7割で、1が3割ぐらいだろう。
先生ならあえて危険な1を選び、俺と瑞穂の両方を殺しにくる。
俺の『1と5は外してくる』という先入観の心理的盲点を狙ったわけだ。
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