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5巻
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しおりを挟む《百九十三日目》
今日は改築を親方達に任せ、《ソルチュード》達を率いて王都の外に出た。
二列縦隊を組み、一時間程離れた場所にある森まで駆け足で進んでいく。
革の軽装鎧を身につけ、手に剣や短槍などを持ち、食料や治療道具を入れた背嚢を背負う重装備。以前の《ソルチュード》なら、ガキ大将などの一部を除いてすぐにヘトヘトになっていただろう。
だが食生活の改善と戦闘系の職業獲得、そしてエンチャントによって強化されたおかげで、何とか実戦に耐えられるようになっていた彼等は、一人の脱落者も出さずに到着できた。
一分だけ休憩してから四人一組を作り、森の表層部で夕方までモンスターを狩るよう命令し、送り出した。
五〇人なので十二組ができ、二人余る。なのでその二人――ガキ大将とガキ中将(女)は、オーロとアルジェントと組ませた。
そして、表層部にはそこまで高レベルのモンスターは居ないので、こいつらだけは更に奥で狩るように命令する。
オーロとアルジェントが居るので、〝ハインドベアー〟級のモンスターが複数出ない限り大丈夫だろう。イヤーカフスもあるので、いつでも連絡もとれる。いざとなれば助けに入ればいい。
俺は森の外でカナ美ちゃんと赤髪ショートと訓練しながら、全員が帰還するのを待つ事にした。
夕方となり、全員が帰還した。
多くの者が大小様々な怪我を負っていたが、既に懐かしくすらある〝ホーンラビット〟や〝ヨロイタヌキ〟を狩って来た者も居れば、オニグモの脚を数本もぎ取った所でウルフ系モンスターに横取りされた者、美味しいが近づくと地下から根が伸びて突き刺してくる【刺根イチジク】を採取した者、吸いこむと眠くなる鱗分を撒き散らす〝眠り蛾〟を狩った者など、皆意外と頑張ったようだ。
そして一番戦果が多かったのは、予想通りオーロ達の組だった。
無骨な斧を使う灰色の鱗が特徴的な〝グレイリザード〟、幻惑効果のある匂いを発して敵を惑わす大縞猫〝ディアールックス〟、豚頭に肥満体の〝豚鬼〟など、他を圧倒している。
まあ、それくらいでないと困るのだが。
四人を褒め、頭を撫でた。くすぐったそうにしていたが、嫌ではないらしい。
それぞれの戦利品はアイテムボックスに収納してやり、骸骨百足に乗せて帰路についた。
大半はそこで寝たので、ゆっくりと走らせる。そして王都の屋敷に到着すると、まず全員を風呂に入れさせた。一日森の中で走り回ったおかげで、汗と血の臭いを強く漂わせていたからだ。
風呂を出た後は、各自が狩った獲物を材料にした飯を食わせる。より多く狩った者程、豪華な物になっているので、今後のやる気に繋がるだろう。
もっといい物を喰いたいなら、努力しろという事だ。
シンプルでいい。
《百九十四日目》
今日も改装は親方達に任せ、朝からカナ美ちゃんと連れ立って王都を出た。
脳内地図の穴埋めに分体は出向かせていたが、俺自身ではまだ行っていなかった迷宮都市《アクリアム》が目的地だ。
アクリアムは王都からも大森林からも離れた場所にあり、【魔帝】が治める《アタラクア魔帝国》――今後は魔帝国とする――との国境近くなのでまだ用心が必要な為、大森林育ちの団員達はまだ一人も行っていない。
そして到着したアクリアム。ここを紹介するには、まず【神代ダンジョン】の一つがある事に触れねばならないだろう。
今まで潜って来たような【派生ダンジョン】とは比べ物にならない程に難易度が高い【神代ダンジョン】が存在するとあって、今まで立ち寄った迷宮都市の中でも最も活気に満ちている。
【神代ダンジョン】から採取される特別なアイテム――【神迷遺産】は、他のダンジョンアイテムよりも価値が高く、それを使用した独特の防具を身に纏った冒険者もチラホラ見受けられる。
難易度が高いので、挑む冒険者のレベルも相応に高い。中には【加護持ち】も交じっていて、結構美味そうなのが多かった。
話を【神代ダンジョン】に戻すが、ここのは【清水の亜神】によって造られたので【亜神級】に分類され、名は【清水の滝壺】である。
ダンジョンの基本的な仕様の一つである地下階層型で、出現するモンスターはエレメンタル系や魚介系が主であり、トラップも水に関係するモノが多い。
最下層は五十階と、なかなか深い。そこまで潜り、ボスを殺した者は長い歴史の中でも極僅か、という話だ。
大抵の冒険者には特定の階層に鎮座する階層ボスすら殺せるだけの実力も無く、そういった者達は浅い階でアイテムを回収して日銭を稼いでいるそうだ。
ちなみにこれまではさらっと流してきた話なのだが、【神代ダンジョン】にもアイテム同様に等級というものがある。
最も難易度が高く、【勇者】や【英雄】達が挑んでも一階でほぼ全滅するのが【大神級】。
これは世界に五つしか存在せず、僅かに残された情報によると、雑魚敵ですら亜竜などと同じレベルが基本となっているらしい。そして雑魚キャラゆえ、数を成して襲ってくるそうだ。
何それ怖い。
次いで難易度が高いのが、【神級】となる。これは【勇者】や【英雄】達なら何とか潜れるレベルらしい。それでも階層ボスで殺される事は多いそうで、油断はできない。
そして【神代ダンジョン】で最も楽なのが、ここのような【亜神級】となる。
一般人でも用心に用心を重ねれば何とか潜れるらしいが、それでも危険度は【派生ダンジョン】の比ではない。
高レベルの者でも油断すると容赦なく殺されるので、潜る者は限られる。
だが上手く行けば大金を掴めるとあって、命知らずは絶えないという。
露店や店で商品を物色しながら情報を集め、実際に迷宮にも入ってみたのだが、完全攻略するとなると本腰を入れる必要がありそうだ。
まずはお試しで一階を軽く回ってみたところ、長く幅広い通路はどこか神殿のような立派な内装でありつつ、床は踝まで浸かる程度に冷水が張っていた。このせいで歩くだけで体力を消耗するし、体温も奪われていく。
それにダンジョンの効果によって通常よりも二段階強化されるダンジョンモンスター達はなかなか手強い。
が、その分美味かったので、もう少ししたら本格的に攻略しようと思った。
今回の戦果は――
水氷系統第三階梯魔術を使ってくる、丸く青い核に流水を纏わせたような〝アイオライトエレメンタル〟が二十三体。
小鬼程の大きさで、普段は床に擬態しているが、近づくと鋼鉄よりも硬い殻で挟んで敵を切断しようと飛び跳ねる〝ハサミヨロイガイ〟が一八体。
まるで水中であるかのように空中を泳ぎ、獲物を発見すると時速約一三〇キロで突進してくる、鉛のように重い三角錐状の頭部が特徴的な体長六〇センチ程の〝ダンガンウオ〟が四十七体。
硬化して金属鎧のようになった鱗殻を持ち、ハサミヨロイガイさえ噛み砕く強固な歯を持つ全長二メートル超の巨大魚〝ディロトニス〟が八体。
大型犬程の大きさの白い蛙に、魚の尾とヒレのような翼が生えたが如き外見の〝ウォーター・リーパー〟が一〇体。
――以上のような感じになっている。
この他にも様々なモンスターのドロップアイテムや迷宮産の素材を回収できたので、懐は温かくなった。実力さえあれば、【神代ダンジョン】はかなり良い稼ぎができる場所である事は間違いないだろう。
外に出ると、お土産となる魔法金属やらご当地食材やらを買い揃え、日が暮れる前に帰った。
空を飛べるとあっという間に帰れるので、今後は航空機なども揃えたいものだ。
《百九十五日目》
今日は店の開店日。開店時間は朝九時くらいだ。
だが、店の前にはすでにお転婆姫が待ち構え、ドヤ顔で『来てやったぞッ』などと言っている。雪が降る程寒い中、三時間も前から待つとか、正直アホかと。
高級な防寒具を着ているとはいえ、お転婆姫はまだ幼い。外に立たせたままでは、きっと風邪を引くだろう。
ちょっと呆れつつ、店舗の玄関近くに設置した小さな軽食コーナーに入れて、温かいお茶を出しておいた。
それから僅かに遅れてやってきたのは、第一王妃と闇勇、そしてその従者達だった。
こちらを見る視線に込められた念に一瞬寒気が走ったが、取りあえず気にしないでおくとして。
自分達が一番乗りだと思っていたのだろう第一王妃達が、実は先着していたお転婆姫達を見て、ちょっと悔しそうにしていたのは印象深い。
そんなお転婆姫と第一王妃の親子のやり取りは険悪ではなく、和気あいあいとしたものなので、俺も気楽だったが。
そんな出来事がありつつ、無事に開店した訳だが、一週間限定の開店セールのおかげもあってか、客足は思ったよりも伸びた。
宣伝は殆どしていなかったのだが、どうやら工事してくれた親方とかが平民に、お転婆姫などが貴族に話をしてくれていたらしい。
人脈があれば宣伝費ケチっても案外やっていけそうだ、とほくそ笑んでいると、平民と貴族が一ヶ所に集まる事によって、多少のトラブルがあった。
それは話し合いで無事解決した、としておこう。
何があったかはあえて言わない。言う程の事でも無いし。
実は今回、女武者が店員として思わぬ活躍を見せてくれた。
どうやらこの世界に来るまで似たようなアルバイトをしていたらしく、それに数年この世界で生きた経験が加わり、他人の心の機微が分かるようになっていて、対応も迅速だ。
女武者には異世界からの来訪者――通称【異邦人】を探すレーダーと戦闘力としてしか期待していなかったので、思わぬ拾いモノである。
丁度いいとばかりに、王都本店店長、という肩書を与える。
本人は苦笑いを浮かべていたが、給料アップなどの特典もあるので、頑張ってもらいたい。
こうして一日目は、多少トラブルがありつつも無事に終了した。
思っていたよりも好評なようなので、案外正解だったかもしれない。この手の仕事は前世を通しても初めてだが、まあ、経理は鍛冶師さんなどが得意なので何とかなるだろう。
しかしながらあくまで代表は俺である。俺なりに今後の新商品や新戦術などを考えながら、昨日持ち帰った獲物を調理して喰って寝た。
そして一言。【神代ダンジョン】のダンジョンモンスターは、非常に美味かった。
生で喰っただけでも舌が蕩けそうになったが、調理すると更に美味い。
これは【亜神級】だけでなく、【神級】にも潜らねばならないだろう。
そしてゆくゆくは【大神級】へと……ジュルリ。
今後の明確な目標ができた一日である。
《百九十六日目》
開店セール二日目。
どうやら初日にやって来た客が更に評判を広めてくれたらしく、朝からそこそこの数の客が入った。
だが、どうにも客層に偏りがある。
具体的に言うと、下手な貴族よりも金持ちな場合がある豪商ではなく、貴族の武官や文官といった、王国の中でそこそこ高い地位に居る者達が多かった。
こうした貴族関係の客は、数名の従者を引き連れて本人が来る場合もあるが、半分くらいは執事やメイドといった使用人が様子見を兼ねて買いに来ている。
個人的には後者よりも前者の方がありがたい。
主の使いで来る後者は、個人的に自分の分の品も買っていく事が多いのだが、好き勝手に物を買える額は知れている。
だが前者の場合は荷物持ちとなる従者が居るので、気まぐれで様々な品を大量に購入したり、あるいは平民では手が出せないような高額の商品を買っていったり、という事がある。コチラとしては当然そちらの方が嬉しい。
おかげで高額の商品の売れ行きは予想よりも上々で、ほくほくモノだ。
ちなみにだが、これはお転婆姫とか、第一王妃とかが原因と思われる。
もしくは第一王妃の従者などが、【五大神教】の信者によって構築された情報網で昨日持ち帰った情報を広めた可能性も捨てきれない。
客を観察していると、ある紋様を刻んだ装飾品を身につけている者を何人も確認できた。それは、【五大神教】の信者である事を示すものであった。
接客している俺に、もはや最近では慣れてきた、あの何とも言えない視線を向けてくる事からも、これは間違いないだろう。
まあ、ともかく、今後暫くは問題なく客が入るはずと思えば、多少は肩の荷も下りた気分だ。開けたばかりなのに、開店休業とかになっていたらと思うと笑えない。
だからと言って、安心はできない。
最初は物珍しさから来てくれたとしても、それからまた来ようと思わせるような、他店には無いサービスや商品の充実に日々取り組むべきだ。
この世界は情報伝達技術がまだまだ未発達なので、宣伝には口コミが非常に重要だ。
一度悪いイメージがついてしまうと挽回はなかなか難しいので、最初から良いイメージを構築するよう努力せねば。
その為にも、もちろん接客は基本中の基本、笑顔で行っている。
ただ、それには問題が一つあった。
他の団員は良いのだが、どうやら俺の笑顔にはかなり迫力があるようで、昨日初めてやって来た客――お転婆姫などの知り合いを除いた、栄えあるお客様第一号――はそれだけで腰が抜けそうになってしまっていた。
本人曰く、喰われる、と本能的に思ったそうだ。
流石にその反応には少し傷ついた。が、俺個人の感情はともかく、これは反省すべき点である。
事前にカナ美ちゃんとかが忠告してくれてもよさそうな部分であるが、俺の周りにはもう慣れてしまった者しかいなかったので、盲点だったのだ。
なのでその反省を活かし、色々と改善を試みた。
その解決策として、接客中は状態異常扱いとなるアビリティ【威圧脆弱】を常時発動させる事にした。
【威圧脆弱】の効果は、使用者が威圧攻撃に対して弱くなる、つまり俺がビビりやすくなる、というモノだ。
一見使い道が無いようなアビリティだが、発動させると俺が無意識のうちに発する威圧も脆弱化するという副次効果がある。
これに気付いて早速試してみたところ、客に怯えられる確率が格段に低下した。
【威圧脆弱】は、接客時には有効なアビリティとなる訳だ。
本当に、どこで何が使えるか分からないものだ。
これで一先ず憂いは無くなり、俺達はひたすら働き続けた。
貴族の使いでやって来た老年の執事に、注文した以上の品質の商品を予想よりも安く売って関心を引く。
細かい注文が多いのはともかく、『代金は出世払いしたい=ツケで』とか抜かす貴族の四男坊を裏で軽く締めて社会のルールを叩きこむ。
可憐な衣服や装飾品で着飾った貴族令嬢一行を言葉巧みに誘導して、カナ美ちゃん達が考案した衣服に目がいくように仕向ける。
いくらか予想していた通り、面倒な客もそこそこやって来たが、概ね上手くさばけている。
それでも、手に余る客は居る。
今日一番面倒だったのは、そこそこ鍛えられた肉体と手入れされた立派なカイゼル髭が特徴的な、柔和な笑みを顔に張りつけた一人の貴族だ。
彼は侯爵というかなり高い身分で、先のクーデターではお転婆姫の勢力に与した、数少ない有力者の一人である。
その功績によってより影響力を強めた彼は、今後お転婆姫にとって重要な存在になるのは間違いない。
お転婆姫の依頼で働いている時に何度か顔を合わせていた侯爵――本名が長いので、今後はカイゼル侯爵と表記する――は、三名の若い従者を連れてやって来た。
従者は【騎士】が二人に、【秘書】が一人という構成だ。
三人ともまだ二十代前半ながら、侯爵が幼少の頃から育て鍛え上げてきた為、年の割にレベルが高い。
黒金の鎧と長剣を装備し、音も無く控える青年騎士二人は精悍な顔つきで、どちらもよく鍛えられた屈強な肉体をしていた。
恐らく出会った頃の鈍鉄騎士に迫る程度の戦闘力はあるだろう。
私兵としては、かなり優秀な部類だ。
カイゼル侯爵の斜め後方に控える秘書は、やや気難しそうな顔つきと鋭い眼光とも相まって、近寄りがたいが仕事のできる女性、という雰囲気を纏っている。
巧妙に隠しているが、身体の動きの僅かな違和感からして、様々な暗器を服の内部に仕込んでいるのだろうとも推察できた。彼女が背後の青年達と正面から戦えば負けるだろうが、搦め手を使った戦法なら、もしかしたら二人相手でも勝てるかもしれない。
確証は無いが、何となく勘でそう思った。
どちらにせよ、カイゼル侯爵の護衛は堅牢だ。暗殺しようにも、普通なら困難を極めるだろう。
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