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第二章 世界樹の枝と外の状況
36. ダークエルフたちの移住
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_/_/_/_/_/クーオ
ダークエルフたちの村を出てあちこち飛び回ってみましたが、彼らの村ほど切迫した状況の村はそう簡単に見つかりませんでしたニャ。
食糧に困っている村などでも大抵は領主からの支援があるものニャ。
それすらない村など探す方が大変ニャ。
あちこち当てずっぽうに探すよりも小麦粉などを売りに行ったときに噂としてそういう場所がないか聞いた方が早そうニャ。
今度からそうするニャ。
さて、そろそろダークエルフたちとの約束の時間ニャ。
食料などは1日分しか渡してないのでお腹をすかせていても困るニャ。
急いでダークエルフたちの村に行くニャ。
「おお、お待ちしておりました、クーオ様」
ダークエルフたちの村にやってくると、村の広場に村人と思われるダークエルフたちが集まっていましたニャ。
人数は子供や老人も含めて30人あまり、大体想像通りの人数だニャ。
あとは全員集まっているか確認して移動方法を説明し移動だニャ。
「ターシャ、村民は本当に全員集まっているのかニャ?」
「はい。これで全員でございます。狩りに出ていた者たちも呼び戻してあります」
「納得はしているのかニャ?」
「猟から戻ったあと説得しておきました。皆、納得の上移住を決意してくれております」
「それは話が早くて助かるニャ。移動のための道具は効果が2時間しかないのニャ。一度にまとめて移住しないともう会えなくなりますのニャ」
「それはよかった。それで、移住の方法とは?」
「ちょっと待つニャ」
私は地面にしゃがみ込み、世界樹の精霊様からいただいた種を地面に植えて水を与えたのニャ。
すると種からすぐに花が咲き、その上に世界時の森の広場にある世界樹の枝が見えるようになったのニャ。
どうやら、この中に入ればいいようですニャ。
「クーオ様、これは?」
「これが移動のための道具だニャ。この道具をくれたのは世界樹の精霊様、行く先も世界樹の枝がそびえ立っている世界樹の森ですのニャ」
「世界樹の精霊様!?」
「はいですニャ。急がないとこの門が消えてしまいますのニャ。早く門をくぐるのニャ」
「わ、わかりました。皆の者、すぐにこの先へと進むのだ!」
ターシャのかけ声でダークエルフたちが動き始めましたのニャ。
最初は恐る恐るだった移動も、ある程度進んでからは本当に向こう側へといけることがわかりスムーズになりましたのニャ。
それから、この村では門をくぐれない者は現れなかったのニャ。
世界樹の精霊様の判断基準はわかりませんが、悪人はいなかったということでしょうかニャ。
「クーオ様、私以外の村人たちは全員あちらへと渡りました」
「わかったのニャ。ターシャもあちらに行くニャ。私もあとから追っていくニャ」
「はい。今回の件、まことにありがとうございました」
ターシャも門をくぐり抜けあちらへと渡っていったのニャ。
さて、この花、どうすれば……あ、勝手に枯れたのニャ。
役目を終えると自動的に枯れるようですニャ。
では、私もダークエルフの皆さんのあとに続きましょうかニャ。
私が犬車に乗って世界樹の森の広場行くと、ダークエルフたちは果物を食べていたのニャ。
よく見れば、バオア様とホーフーン様も一緒にいるのニャ。
自己紹介は済んでいるようですのニャ。
「クーオ、お勤めご苦労様ですにゃ」
「たいしたことはしてませんニャ。それより、あとのことは任せてもいいのかニャ?」
「吾輩とバオアの自己紹介は済んでいますのにゃ。でも、念のためクーオも一緒にいてほしいのにゃ」
「わかりましたニャ」
ダークエルフたちの移住はひとまず成功ですかニャ?
これからいろいろやることはあるでしょうが、頑張ってほしいですニャ。
ダークエルフたちの村を出てあちこち飛び回ってみましたが、彼らの村ほど切迫した状況の村はそう簡単に見つかりませんでしたニャ。
食糧に困っている村などでも大抵は領主からの支援があるものニャ。
それすらない村など探す方が大変ニャ。
あちこち当てずっぽうに探すよりも小麦粉などを売りに行ったときに噂としてそういう場所がないか聞いた方が早そうニャ。
今度からそうするニャ。
さて、そろそろダークエルフたちとの約束の時間ニャ。
食料などは1日分しか渡してないのでお腹をすかせていても困るニャ。
急いでダークエルフたちの村に行くニャ。
「おお、お待ちしておりました、クーオ様」
ダークエルフたちの村にやってくると、村の広場に村人と思われるダークエルフたちが集まっていましたニャ。
人数は子供や老人も含めて30人あまり、大体想像通りの人数だニャ。
あとは全員集まっているか確認して移動方法を説明し移動だニャ。
「ターシャ、村民は本当に全員集まっているのかニャ?」
「はい。これで全員でございます。狩りに出ていた者たちも呼び戻してあります」
「納得はしているのかニャ?」
「猟から戻ったあと説得しておきました。皆、納得の上移住を決意してくれております」
「それは話が早くて助かるニャ。移動のための道具は効果が2時間しかないのニャ。一度にまとめて移住しないともう会えなくなりますのニャ」
「それはよかった。それで、移住の方法とは?」
「ちょっと待つニャ」
私は地面にしゃがみ込み、世界樹の精霊様からいただいた種を地面に植えて水を与えたのニャ。
すると種からすぐに花が咲き、その上に世界時の森の広場にある世界樹の枝が見えるようになったのニャ。
どうやら、この中に入ればいいようですニャ。
「クーオ様、これは?」
「これが移動のための道具だニャ。この道具をくれたのは世界樹の精霊様、行く先も世界樹の枝がそびえ立っている世界樹の森ですのニャ」
「世界樹の精霊様!?」
「はいですニャ。急がないとこの門が消えてしまいますのニャ。早く門をくぐるのニャ」
「わ、わかりました。皆の者、すぐにこの先へと進むのだ!」
ターシャのかけ声でダークエルフたちが動き始めましたのニャ。
最初は恐る恐るだった移動も、ある程度進んでからは本当に向こう側へといけることがわかりスムーズになりましたのニャ。
それから、この村では門をくぐれない者は現れなかったのニャ。
世界樹の精霊様の判断基準はわかりませんが、悪人はいなかったということでしょうかニャ。
「クーオ様、私以外の村人たちは全員あちらへと渡りました」
「わかったのニャ。ターシャもあちらに行くニャ。私もあとから追っていくニャ」
「はい。今回の件、まことにありがとうございました」
ターシャも門をくぐり抜けあちらへと渡っていったのニャ。
さて、この花、どうすれば……あ、勝手に枯れたのニャ。
役目を終えると自動的に枯れるようですニャ。
では、私もダークエルフの皆さんのあとに続きましょうかニャ。
私が犬車に乗って世界樹の森の広場行くと、ダークエルフたちは果物を食べていたのニャ。
よく見れば、バオア様とホーフーン様も一緒にいるのニャ。
自己紹介は済んでいるようですのニャ。
「クーオ、お勤めご苦労様ですにゃ」
「たいしたことはしてませんニャ。それより、あとのことは任せてもいいのかニャ?」
「吾輩とバオアの自己紹介は済んでいますのにゃ。でも、念のためクーオも一緒にいてほしいのにゃ」
「わかりましたニャ」
ダークエルフたちの移住はひとまず成功ですかニャ?
これからいろいろやることはあるでしょうが、頑張ってほしいですニャ。
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