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第2部 街を駆け巡る〝ペットテイマー〟 第6章 〝ペットテイマー〟ドラマリーンでのハント
67. ウルフ狩りのステップワンダーによる魔物の怖さ講習会
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ウルフ狩りで大分ヘトヘトになった新人たちを連れて向かったのは林の奥、つまり森の方。
新人たちは周囲の気配が変わってきていることに気がついていないね。
「じゃあ、本日最後の実習を行います。皆さん怪我はすると思いますが、回復魔法で治してあげますのでご容赦を。多少の怪我を恐れていては冒険者を続けていられませんけどね」
さて、手頃なウルフの群れは……あ、探さなくてもこっちに来てくれるか。
じゃあ、私も後ろから援護だけできるようにしておこう。
「さて、目の前からウルフの群れが迫ってきています。数は8匹。皆さんの数は20人。力を合わせ頑張って生き残ってください」
「え、あの?」
「後ろを向いていると、いきなり飛びかかられて終わりですよ?」
「へ? は、はい」
新人冒険者たちはわかってないようだけど、ウルフは匂いで彼らのことを認識したみたい。
4匹ずつに分かれて左右から挟み撃ちにするみたいだね。
新人諸君は前にばかり意識が向いちゃっているけど、受付のお姉さんもなにも言わないっていうことは黙ってみているのが正解なんだろう。
絶対、私みたいなスキル頼みとかじゃなく、周囲の気配だけでウルフの配置とか見えていそうだもの!
あ、そろそろ襲いかかってくる!
「GuGyaaa!」
「うわぁっ!?」
「きゃぁっ!?」
「前からじゃなくて横から!?」
「それも挟み撃ちにされてる!?」
あーあー、パニックを起こしちゃって全員背中が疎かになっちゃってるよ。
互いに背中を守りあっていないから、正面以外のウルフに飛びつかれたり噛みつかれたりしてさらにパニックを起こしている。
さっきまであんなに簡単に倒せていた相手だから余計油断していたんだろうけれど、ちょっとこれ以上パニックになると森の奥の方に逃げ出しちゃう新人とかも出てきちゃうかな?
「そろそろ助けましょうか、お姉さん」
「そういたしましょう。散らばられて行方不明になられては困りますからね」
私も受付のお姉さんも本来の武器を取りだして的確にウルフたちを倒していく。
新人冒険者たちのパニックが収まったのは、私たちがすべてのウルフを倒し終わって少ししてからかな?
「さて、とりあえず森を抜けましょうか。ここで説明しても落ち着かないでしょう?」
「先導と最後尾は務めますのでご安心を」
私たちは新人冒険者を引き連れて森と林を抜けて街道沿いまで出た。
そこでへばりこむ冒険者もいたけれど、私も里で鍛えられていた頃は似たような時期もあったし懐かしいかな。
ともかく、説明しなくちゃね。
「さて、体験してもらった通りウルフも知恵がないわけじゃありません。集団になれば相手を挟み撃ちにしたり、背後を向けている相手を狙い撃ちにしたりしてきます。ウルフがたった8匹群れただけで、あれだけ強くなるんですよ? ゴブリンなどのモンスターはさらに高度な知性を持っています。ゴブリンでさえも原始的な毒や麻痺毒を使ってきますからね。」
初めてゴブリンに麻痺毒を使われたときは焦ったよ。
ミネルたちがいなかったらゴブリンたちに連れ去られて女の尊厳を踏みにじられていたかと思うと、いまでもゾッとする。
「強くなれば群れたモンスターや魔獣を相手にしても戦えるでしょうが、皆さんには早すぎます。最初は1匹か2匹からスタートしてください。それだってソロだったら解体中に教われることがあります。誰かとパーティを組むか常に慎重に作業をするか考えましょう。特に女性冒険者は信頼できる方をいまから探して早めにパーティを組んだ方がいいでしょうね」
「ええと、女性は、ですか?」
「ゴブリンは普通の毒だけではなく麻痺毒も使ってきます。そして、やつらにはヒト族の女性を連れ去り、自分たちの子供を産ませるための道具として扱う習性があります。いいたいことは伝わりますよね?」
「……ひとりだとすぐに毒で動けなくされてゴブリンの孕み袋なんですね」
「そうなります。私が〝ウルフ狩りのステップワンダー〟をやっているのは街への素材供給のためもありますが、普段はソロ冒険者のため、基本的に群れで歩くゴブリンは非常に苦手なためです。ゴブリンのオモチャにされたくなかったら、いまのうちからどうするか決めておくべきでしょう。では、あとは冒険者ギルドまで戻り武器の手入れを行って解散ですね」
「はい。貸与品の武器ですからしっかり磨いてもらわないと困ります。では皆さん、帰りましょうか」
このあと冒険者ギルドに戻って武器の手入れ方法もしっかり仕込んだら講習会は終了。
何人かいた女性冒険者たちはパーティ申請を出しにいったし、ためにはなったのかな?
午後も同じことをして講習会はおしまい。
やっぱり、ウルフは最下級の魔獣だからって甘く見ている冒険者が多すぎたみたいだね。
しっかり意識改革をしていかないと、どこかで死んじゃうよ?
新人たちは周囲の気配が変わってきていることに気がついていないね。
「じゃあ、本日最後の実習を行います。皆さん怪我はすると思いますが、回復魔法で治してあげますのでご容赦を。多少の怪我を恐れていては冒険者を続けていられませんけどね」
さて、手頃なウルフの群れは……あ、探さなくてもこっちに来てくれるか。
じゃあ、私も後ろから援護だけできるようにしておこう。
「さて、目の前からウルフの群れが迫ってきています。数は8匹。皆さんの数は20人。力を合わせ頑張って生き残ってください」
「え、あの?」
「後ろを向いていると、いきなり飛びかかられて終わりですよ?」
「へ? は、はい」
新人冒険者たちはわかってないようだけど、ウルフは匂いで彼らのことを認識したみたい。
4匹ずつに分かれて左右から挟み撃ちにするみたいだね。
新人諸君は前にばかり意識が向いちゃっているけど、受付のお姉さんもなにも言わないっていうことは黙ってみているのが正解なんだろう。
絶対、私みたいなスキル頼みとかじゃなく、周囲の気配だけでウルフの配置とか見えていそうだもの!
あ、そろそろ襲いかかってくる!
「GuGyaaa!」
「うわぁっ!?」
「きゃぁっ!?」
「前からじゃなくて横から!?」
「それも挟み撃ちにされてる!?」
あーあー、パニックを起こしちゃって全員背中が疎かになっちゃってるよ。
互いに背中を守りあっていないから、正面以外のウルフに飛びつかれたり噛みつかれたりしてさらにパニックを起こしている。
さっきまであんなに簡単に倒せていた相手だから余計油断していたんだろうけれど、ちょっとこれ以上パニックになると森の奥の方に逃げ出しちゃう新人とかも出てきちゃうかな?
「そろそろ助けましょうか、お姉さん」
「そういたしましょう。散らばられて行方不明になられては困りますからね」
私も受付のお姉さんも本来の武器を取りだして的確にウルフたちを倒していく。
新人冒険者たちのパニックが収まったのは、私たちがすべてのウルフを倒し終わって少ししてからかな?
「さて、とりあえず森を抜けましょうか。ここで説明しても落ち着かないでしょう?」
「先導と最後尾は務めますのでご安心を」
私たちは新人冒険者を引き連れて森と林を抜けて街道沿いまで出た。
そこでへばりこむ冒険者もいたけれど、私も里で鍛えられていた頃は似たような時期もあったし懐かしいかな。
ともかく、説明しなくちゃね。
「さて、体験してもらった通りウルフも知恵がないわけじゃありません。集団になれば相手を挟み撃ちにしたり、背後を向けている相手を狙い撃ちにしたりしてきます。ウルフがたった8匹群れただけで、あれだけ強くなるんですよ? ゴブリンなどのモンスターはさらに高度な知性を持っています。ゴブリンでさえも原始的な毒や麻痺毒を使ってきますからね。」
初めてゴブリンに麻痺毒を使われたときは焦ったよ。
ミネルたちがいなかったらゴブリンたちに連れ去られて女の尊厳を踏みにじられていたかと思うと、いまでもゾッとする。
「強くなれば群れたモンスターや魔獣を相手にしても戦えるでしょうが、皆さんには早すぎます。最初は1匹か2匹からスタートしてください。それだってソロだったら解体中に教われることがあります。誰かとパーティを組むか常に慎重に作業をするか考えましょう。特に女性冒険者は信頼できる方をいまから探して早めにパーティを組んだ方がいいでしょうね」
「ええと、女性は、ですか?」
「ゴブリンは普通の毒だけではなく麻痺毒も使ってきます。そして、やつらにはヒト族の女性を連れ去り、自分たちの子供を産ませるための道具として扱う習性があります。いいたいことは伝わりますよね?」
「……ひとりだとすぐに毒で動けなくされてゴブリンの孕み袋なんですね」
「そうなります。私が〝ウルフ狩りのステップワンダー〟をやっているのは街への素材供給のためもありますが、普段はソロ冒険者のため、基本的に群れで歩くゴブリンは非常に苦手なためです。ゴブリンのオモチャにされたくなかったら、いまのうちからどうするか決めておくべきでしょう。では、あとは冒険者ギルドまで戻り武器の手入れを行って解散ですね」
「はい。貸与品の武器ですからしっかり磨いてもらわないと困ります。では皆さん、帰りましょうか」
このあと冒険者ギルドに戻って武器の手入れ方法もしっかり仕込んだら講習会は終了。
何人かいた女性冒険者たちはパーティ申請を出しにいったし、ためにはなったのかな?
午後も同じことをして講習会はおしまい。
やっぱり、ウルフは最下級の魔獣だからって甘く見ている冒険者が多すぎたみたいだね。
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