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午後8時に公園へ
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午後5時頃。チャイムと共に子供たちの『また明日!』の声が響き渡る公園で、私は1人静かに隠れていた。誰にも見つからないように。
母と喧嘩をした。
今までも少し言い合いはたまにする仲だったけど、今回は『喧嘩』だ。今どきあるあるとも言える、中学生の進路について。母は周りの目を考えた高校で、私は夢に近づけるよう考えた高校。思春期真っ只中の私には、否定されるのが何よりも嫌だった。諦めたくなかった。
親に学費を払ってもらうには、やっぱり従わなきゃいけなかった。所詮生まれてきたのは、私を生きるためじゃなくて、親が満足する家庭を持つためだと私は思う。
「モンスターペアレント」親バカとも言われるけど、実際子供のためじゃなくて、「偉い私」を主張している気がする。そう考えてる時点で、私はもう必要とはされないだろう。
母に手紙を渡すことにした。手紙にしたのは、照れ隠しとかじゃなくて、下手に演技をしてもバレるだけだとわかっているから。今までも学校で
「手紙とか相手に送るものは丁寧な字」と散々言われてきた。気持ちが伝わるらしい。多分無理。
手紙書くとなると、紙とペンが必要。コンビニへ行こう。
「ありがとうございました~。」
やる気のない定員の声が聞こえた。特に何も言わず、髪とペンを持ち、外へ出ようとする。
ーゴロゴロ…
外は大雨で雷もなっていた。最悪の気分の私には、ザーザー降る雨の音もタンタンと急かすように聞こえた。
出かけているコンビニへ回れ右をしまた、コンビニに入る。今度は切手を買った。家に送るつもりだ。
『明日の午後8時に公園で』
手紙は、ただの連絡手段として使う。ここで謝ったは、私だけが間違っているみたいになる。それだけは嫌。
あれから何日かたった。私のお財布も限界を言ってきている。毎日8時に公園に行っても誰もいない。私のことなど、もう要らないのかと思ってきた頃。私の眼に衝撃的なものが入った。
『誘拐⁉︎女の子探しています。
ー犯人からは“午後8時に”と…
』
どうやら、母は通報したらしい。娘の字もわからないのか…。呆れながらも少し悲しくなり、下を向いた。
その後、私は救急車に運ばれた。
ストレスで運動不足もあり、下を向いた衝撃でジャングルジムから落ちてしまったのだ。幸い頭にも、命にも別状はなかった。
ただ、この事で一つ変わったことがある。母だ。
あの日から母は私の我儘をなんでも聞いてくれるようになった。だからお願いした。
「午後8時に公園へ毎日行って」
母と喧嘩をした。
今までも少し言い合いはたまにする仲だったけど、今回は『喧嘩』だ。今どきあるあるとも言える、中学生の進路について。母は周りの目を考えた高校で、私は夢に近づけるよう考えた高校。思春期真っ只中の私には、否定されるのが何よりも嫌だった。諦めたくなかった。
親に学費を払ってもらうには、やっぱり従わなきゃいけなかった。所詮生まれてきたのは、私を生きるためじゃなくて、親が満足する家庭を持つためだと私は思う。
「モンスターペアレント」親バカとも言われるけど、実際子供のためじゃなくて、「偉い私」を主張している気がする。そう考えてる時点で、私はもう必要とはされないだろう。
母に手紙を渡すことにした。手紙にしたのは、照れ隠しとかじゃなくて、下手に演技をしてもバレるだけだとわかっているから。今までも学校で
「手紙とか相手に送るものは丁寧な字」と散々言われてきた。気持ちが伝わるらしい。多分無理。
手紙書くとなると、紙とペンが必要。コンビニへ行こう。
「ありがとうございました~。」
やる気のない定員の声が聞こえた。特に何も言わず、髪とペンを持ち、外へ出ようとする。
ーゴロゴロ…
外は大雨で雷もなっていた。最悪の気分の私には、ザーザー降る雨の音もタンタンと急かすように聞こえた。
出かけているコンビニへ回れ右をしまた、コンビニに入る。今度は切手を買った。家に送るつもりだ。
『明日の午後8時に公園で』
手紙は、ただの連絡手段として使う。ここで謝ったは、私だけが間違っているみたいになる。それだけは嫌。
あれから何日かたった。私のお財布も限界を言ってきている。毎日8時に公園に行っても誰もいない。私のことなど、もう要らないのかと思ってきた頃。私の眼に衝撃的なものが入った。
『誘拐⁉︎女の子探しています。
ー犯人からは“午後8時に”と…
』
どうやら、母は通報したらしい。娘の字もわからないのか…。呆れながらも少し悲しくなり、下を向いた。
その後、私は救急車に運ばれた。
ストレスで運動不足もあり、下を向いた衝撃でジャングルジムから落ちてしまったのだ。幸い頭にも、命にも別状はなかった。
ただ、この事で一つ変わったことがある。母だ。
あの日から母は私の我儘をなんでも聞いてくれるようになった。だからお願いした。
「午後8時に公園へ毎日行って」
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