俺の転生先が定まらない

文字の大きさ
上 下
7 / 19
2章 2回目の転生

7話 人間の街 カロル

しおりを挟む
俺はモリィに手を引っ張られながら街の方へ向かっていった。人間の街は洞窟のすぐ目の前にある芝生で覆われた少し大きめの丘を登り、そこから100mほど下ったところにあるらしい。

俺は腕を引っ張られながら丘を登った。
丘の頂上からは人間の街を一望することができた。俺はなんだか懐かしい気分になった。なんてったって人のいる街など転生をしてから一度も来ていなかったからだ。丘の表面に沿って芝生の葉を揺らしながら吹いてる風がとても心地いい。

丘の上から見下ろした街にはたくさんの建物があり、街の真ん中には大きな役所の様な建物が聳え立っていた。
そして俺はモリィに引っ張られるがまま丘を下り、街に入った。

「コウモリさん!ようこそ!人間の街 カロルへ!」

この人間の街はカロルというらしい。
とても明るい雰囲気で、人がたくさん外に出ている。
俺もちゃんと同化できているか心配になりながらも、街の探索を楽しんだ。
この街は永遠に楽しめる。なぜなら、普通の世界でゆうお祭りのようなものが夜遅くまで行われてるからだ。
街には武器屋さんから八百屋、本屋それに屋台なども沢山ある。

俺は屋台で食べ物を食べてみた。この体では味覚が一体どうなるのか知りたかったからだ。
食べてみると抑え切れないほど笑みが溢れ出て来た。
今まで食べて来たもので一番美味しいと感じた。味覚は人間とそっくりなようだ。全く同じように感じる。牛肉と豚肉の味は別に感じるし、俺はこの体をとても気に入った。

この体になって俺はとても楽な状態でいられる。コウモリでは、腕を飛ぶために使っていたが人間の場合は飛べないがこのように手で物を持つことができる。
それにコウモリだからといってずっと飛べるわけでもない。ずっと羽を動かしているので流石に疲れる。飛ぶ時の羽を動かす動きは人間で言う腕を上下に何度も動かしているのと全く同じ感覚だ。
それだけならまだしも、そこからさらに風の抵抗がかかる。
これは罰ゲームなんかの鬼畜筋トレか何かか?流石にこんな事をずっと続けるなんて不可能だ。
なのでこの体を手に入れることができた俺はとても生きやすくなったと言うわけだ。
サヤには頭が上がらない。(謝罪の意味も込めて)

俺がしばらく街を歩いていると、後ろにいたモリィがなんかだか困ったような顔をし始めた。
どうしたのだろうと思っていると、誰かがモリィに向かって暴言を吐いているのが聞こえた。

「おーい、帰って来たぞ!全然スキル使えない弱虫が!」

「あー!ほんとじゃん!何しに来たのかな~?弱虫ちゃん!」

「おまえらそんな弱虫に構ってないで早くあっちで遊ぼうぜ!」

そう言うと、みんなが走って遊びに行ってしまった。
モリィの顔を見ると涙を流していた。
すると急に後ろに振り向いてどこかに走っていってしまった。

モリィ!ちょっとまって、!



最後まで読んでいただきありがとうございました。

モリィには一体何があったのでしょうか。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

転生墓守は伝説騎士団の後継者

深田くれと
ファンタジー
 歴代最高の墓守のロアが圧倒的な力で無双する物語。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

処理中です...