上 下
18 / 31

18話 証明

しおりを挟む

 緊張した空気が漂う学院長室で俺たちは、自分たちの実力を証明する為ロイズからの質問に答えていた。

「まずは、あなた達の任務履歴にあるSランク任務達成について聞こうかしら。」

 ロイズは強気の視線をこちらに向けながら言った。

「このSランク任務は、王国『パスカル』の人命救助が任務内容であり、なおこの国の王様の持病は今までにきた医師でも誰1人として治せなかったと言われている。こんな任務をどのようにして達成したのか説明してもらおうかしら」

「は、はい。僕が治癒魔法を使って治療しました」

 俺は怯えるように言った。

「でもあなた成績上だと治癒魔法が使えないらしいじゃない。これはどうゆう事?もしかして学院の成績が間違ってるとでも言うの?」

 ロイズは俺の成績表を少し強く机に置きながら言った。
 そこにカナはフォローをし始めた。

「ダイスくんは、最近自分の治癒魔法に気付いたんです! 自分が魔法を使える事に!」

 カナはとても説得力があるように話してくれた。

「わかったわ。それじゃあこのパスカルの王の持病を治せたと言う魔法を見せてもらおうか。」

 俺は試験で負った俺とカナの傷を一瞬にして直して見せた。
 すると急にロイズの様子が変わる

「ま、まさか貴方、今使ったのって《全再生》?」

 その質問に俺は平然と答える。

「そうです」

「いや、そうですじゃないわよ貴方。」

 落ち着きが取り戻せないロイズは一度休憩する事になった。


 数分後……

「ダイスくん、疑ってごめんなさね」

「いえ、大丈夫です」

「貴方達が大学院に転入出来るほどの実力があると言う事は認めるわ」

 その言葉を聞いた瞬間隣のカナがとても大喜びした中、俺は喜びよりも安心の気持ちが勝った。

「ありがとうございます」

「よかった!もうこのまま大学院行けなくなるかと思ったよ」

 カナが大喜びする中、ロイズはまた真剣な顔で話し始めた。

「突然だけれど、貴方達2人にいくつかの選択肢をあげるわ。これは貴方のその実力に見合った選択肢だから好きなものを選ぶといいわ」

 ロイズは突然選択肢を出して来た。どうやら俺の魔法は大学院に行ったとしても勿体無いくらいの物らしい。

「わかりました」

「じゃあまず一つ目 通常通り大学院に転入し卒業を目指す そして二つ目 私の元につき召喚医師として召喚任務を行う 最後に三つ目 大学院に転入し私の父の代わりに病院を開く」

 この中から自分のあったものを選びなさい
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勇者の生まれ変わり、異世界に転生する

六山葵
ファンタジー
かつて、勇者と魔王が存在し激しい戦闘を繰り広げていた。 両者は互いに一歩譲らなかったが、やがて勇者は魔王に決定的な一撃を与える。 しかし、魔王もまた勇者に必殺の一撃を残していた。 残りわずかとなった命が絶たれる前に勇者はなんとか聖剣に魔王を封印することに成功する。 時は流れ、現代地球。 一人の青年が不慮の事故で突然命を失ってしまう。 目覚めた真っ白な部屋で青年が自称神を名乗る老人に言われた言葉は 「君は勇者の生まれ変わりなのじゃ」 であった。 これは特別な力をほとんど持たないただの青年が、異世界の様々なことに怯えながらも魔王を倒すために果敢に挑戦する。 そんな王道ファンタジーである。

拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。

ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった 16歳の少年【カン】 しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ これで魔導まで極めているのだが 王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ 渋々それに付き合っていた… だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである ※タイトルは思い付かなかったので適当です ※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました 以降はあとがきに変更になります ※現在執筆に集中させて頂くべく 必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします ※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください

お帰り転生―素質だけは世界最高の素人魔術師、前々世の復讐をする。

永礼 経
ファンタジー
特性「本の虫」を選んで転生し、3度目の人生を歩むことになったキール・ヴァイス。 17歳を迎えた彼は王立大学へ進学。 その書庫「王立大学書庫」で、一冊の不思議な本と出会う。 その本こそ、『真魔術式総覧』。 かつて、大魔導士ロバート・エルダー・ボウンが記した書であった。 伝説の大魔導士の手による書物を手にしたキールは、現在では失われたボウン独自の魔術式を身に付けていくとともに、 自身の生前の記憶や前々世の自分との邂逅を果たしながら、仲間たちと共に、様々な試練を乗り越えてゆく。 彼の周囲に続々と集まってくる様々な人々との関わり合いを経て、ただの素人魔術師は伝説の大魔導士への道を歩む。 魔法戦あり、恋愛要素?ありの冒険譚です。 【本作品はカクヨムさまで掲載しているものの転載です】

元天才貴族、今やリモートで最強冒険者!

しらかめこう
ファンタジー
魔法技術が発展した異世界。 そんな世界にあるシャルトルーズ王国という国に冒険者ギルドがあった。 強者ぞろいの冒険者が数多く所属するそのギルドで現在唯一、最高ランクであるSSランクに到達している冒険者がいた。 ───彼の名は「オルタナ」 漆黒のコートに仮面をつけた謎多き冒険者である。彼の素顔を見た者は誰もおらず、どういった人物なのかも知る者は少ない。 だがしかし彼は誰もが認める圧倒的な力を有しており、冒険者になって僅か4年で勇者や英雄レベルのSSランクに到達していた。 そんな彼だが、実は・・・ 『前世の知識を持っている元貴族だった?!」 とある事情で貴族の地位を失い、母親とともに命を狙われることとなった彼。そんな彼は生活費と魔法の研究開発資金を稼ぐため冒険者をしようとするが、自分の正体が周囲に知られてはいけないので自身で開発した特殊な遠隔操作が出来るゴーレムを使って自宅からリモートで冒険者をすることに! そんな最強リモート冒険者が行く、異世界でのリモート冒険物語!! 毎日20時30分更新予定です!!

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双

たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。 ゲームの知識を活かして成り上がります。 圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。

元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜

ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。 社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。 せめて「男」になって死にたかった…… そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった! もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!

処理中です...