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律side

「あのさ、俺さ···───────」

俺は今の俺の状況をこいつらに話す事にした。

俺よりは小さいけど兄が出来たこと。
その人に対して恋愛感情を持ってしまったこと。
そして、無理矢理キスをしてしまったこと。

俺の思う全てを話した。

「そっかー」
「なんて言えば········」

2人は少し困惑気味ていた。

すると、美月が聞いてきた。

「律はさ、何で好きになったの?」
「それは、」

言葉が詰まった。零の好きな所なんて沢山言える。でも、何故か言いたくなかった。

「もしかして言えない感じ?」
「······ごめん」
「いや、いーの。謝んないで。」

俺は美月から顔を背けた。

「なあ、お前はさ、そいつとどうなりたいわけ?」
「は?」
「付き合いたいとかないの?」

(······付き合う·······)

「あるに決まってんだろ。」
「······だよな」

明がこの質問をしてきたのがよく分からなかったけど、確かに、俺は零とどうなりたいんだろう。

零の何になりたいんだろう。

「その零って人は、律の事好きなの?」
「·······そ、れは·····嫌われてはないと、思う···けど、恋愛感情の好きかって、聞かれると、分からない·····」

恐らく嫌われていないと思う。

(まぁ、キスで嫌われたかもだけどな···)

自分で思って胸が痛んだ。

「じゃあさ、確かめない?」

美月が言った。

「確かめるって、何を?」

明も俺の言葉に頷く。

「その子が律の事好きかどうか、だよ。」
「「はぁぁ?」」

俺は、こいつは馬鹿なのかと思った。
そんな事して、なんの得になる?

「よく考えて。その子が律の事好きなら追いかけるくらいするでしょ?律からしても、自分の事どう思われてるか知るチャンスだと思わない?」
「それは、そうかもだけどよー」

明は少し反論する。

(······俺は、········)

「もし、追わなかったら?」
「それは、そこまでって事でしょ。」

賭けるようなことをして、零からしたらただのお遊びかもしれないけど、俺にとっては········。

「どーすんの?」
「決めんのは、律だ。」

俺は、考えに考えて、答えを出した。

「·····乗ってやるよ」

そう、その賭けに乗るのだ。



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