地味で冴えない俺の最高なポディション。

どらやき

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家に着いた後、ケーキを作って、ご飯を食べて、お風呂に入って·······とりあえず疲労でよく覚えていない。


「ん···はぁ、····朝、か。」


1人呟いて俺は朝を迎えた。


少し、いやかなり、行きたくない。


クラスの人達は俺をどう見ているのかは知らない。地味な奴、とでも見て貰えたら有難い。


気だるげな気持ちを持ちつつも、髪を整え、朝ご飯を食べ、歯を磨いた。


いつもなら嬉しく着るこの制服も今日は一段と違って見えた。


思い足取りで靴を履き、行ってきますを言い家を出る。


家から学校までは近い方で、歩いて20分程だ。


時刻は7時半過ぎで、学校へ出向く人で道は混みあっていた。


*****


それから数十分して校門近くまで来た。


俺が校門へ近づくと、7時50分過ぎだというにも関わらず人集りができていた。


その人集りの原因となっているのは3年の先輩達だった。


何故ここに?とも思ったが関わると男女問わず3年の女子の先輩、所謂ファンがうるさいので1・2年で声を掛ける人はまず居ない。


彼からを横目で見ながら俺は歩いた。


すると、どういう事だろうか。


3年のの先輩4、5人に見事に囲まれた。


道端にも関わらず多くの人の視線を集めていることが分かった。


この恐怖に耐えながら下を向いていると、沈黙を破ったのは彼女達だった。


「ねぇ、ねぇ!君何年何組?」


薄らと化粧をしていて、茶髪ショートの先輩が話しかけてきた。


「·····に、2年1組です。」


「名前は!?」


(····何なんだ一体。)


「······留盛零、です。」


そう答えると彼女達は何やらヒソヒソと話をし始めた。


そして、1人の先輩の携帯を俺に向かってズバッと見せてきた。


驚く事に、そこには、


「これ、君でしょ!?」


俺が、写っていた。


写真下のハッシュタグには「美少年」の文字や「モデル!?」など、俺には似合わない言葉ばかりが並んでいた。


その写真は、服装から見て律の学校に行った日の写真だと思った。


だが、ここで素直に、「はい。俺です。」と言えばきっと面倒なことになるだろう。


1度SNSに上がったものは消すことが出来ない。


故に俺は目立つことを好まない性格だ。


だから、


「·····い、いえ。俺じゃ、ないですよ?」


と、答えた。


「いいや!そんなはずがない!だってほら!!」


そう言って写真をドアップにして俺の顔の横に並べた。


「同じ顔だよ!?」


その言葉に周りの先輩は頷く。


「い、いや····違いますって······」


俺は嘘をつくのが苦手だ。


だからどうしても嘘をつく時目を逸らす癖がある。


だが、今日の俺の格好で、決まるはずがない。なぜなら、今日の俺は眼鏡をかけて、髪の毛が長くて···········


(············あ、あれ?)


思わず髪に手を伸ばす。


(·······髪切っちゃったじゃん!!)


おまけに眼鏡を掛けてくる事を忘れていた。


そして気づく。さっきよりも人の目を集めていることに。


俺は失礼だと思いながら走って教室へ逃げた。




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