地味で冴えない俺の最高なポディション。

どらやき

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現時刻はもうすぐ2時になろうとしているところだ。


(そろそろ、皇迎えに行くか·····。)


俺は校門をするりと抜けて皇の幼稚園まへ向かうことにした。


皇の通っている幼稚園は古都葉学園から歩いて10分の所だ。


幼稚園に向かう道中、チラチラと色んな人に見られたような気がした。


(····髪を切ったから······?)


俺は少し休憩しようと思い、公園の一角のイスに腰を下ろした。


高校生か、中学生か分からないが沢山の人がこの公園を行き来しているそうだ。


現にも沢山の女子生徒、男子生徒が俺の目の前を通っている。


(·····ショートケーキ····か。)


「ふっ······」


少し笑ってしまった。


スマホでショートケーキの材料を検索しているといつの間にか10人程度の人集りができていた。


それも、俺の目の前で。


チラホラスマホをこちらに向けている生徒が見えた。


(······お、俺撮ってんの?)


そう思いもしたが、


(···················いや、ないな。)


こんな地味なやつ相手にするはずもないと思いもう一度スマホへ目を向けた。


カメラのシャッター音が鳴る中、1人の女子生徒が話しかけてきた。


「···あ、あのっ!!」


俺はスマホから目を離しその子と視線を合わせた。


「はい?」


そう答えると彼女の顔は赤くなった。


(····りんご病?)


そして、地面に座り込んでしまった。


「え、大丈夫!?」


俺のせいかも、と思い近くによった。


なんの意味もない行動だと思ったが、俺の行動?に女子の叫び声が聞こえた。


(····お、俺は怪物か?)


彼女は俺を見て立ち上がると、


「し、····しゃ、しゃ·····」


(しゃ?) 


「写真!!お願いします!!!!」


そう言って彼女は持っていたスマホを固く握りしめた。


(···写真?)


「あぁ!良いよ。」


理解した俺は彼女のスマホを手に取った。


「誰ととるの?」 


俺が聞くと彼女は「ほぇ?」と声を出した。


「え?写真、撮って欲しいんだよね?」


(····あれ?んん??)


なんか、話が噛み合わない。


そして、俺たちの会話を聞いていた周りの女子生徒も「え?」と言いたそうな顔をしていた。


俺が頭を抱えていると、


「ち、違うんです!貴方と······!」


と言ってきた。


「··········お、俺と?」 


「······はい。ダメ、ですか?」


「···い、良いけど、」 


(俺ととるメリットとは?)


俺の頭の中はその事でいっぱいだったが、彼女は俺の隣に来て小さく震える手を必死に抑えようとしていた。


(······大丈夫か?)


彼女を横目に見ながら、口角を上げるだけの笑顔で写真を撮った。


「あ、ありがとうございます!!」


「いえ。」


写真をとり終えると彼女はささっと逃げるように帰って行った。


俺はと言うと、時間が時間だったので女子生徒の間を抜けてダッシュで幼稚園へ向かった。
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