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席に着くや否や、右からとてつもなく痛い程視線を感じる。


もちろんその主は高原だ。


(な、なになに何!?) 


もしかして俺なんかした?嫌でもした覚えなしい·····。 


反応に困りながらも無視をする事にした。


それがいけなかったのかLINEが来た。


『あの3人と仲が良いのか?』


あの3人って····あぁ、快達のことか。


『今日友達になったばかり。』


『俺とは仲良くなってくれないのか?』


(···何言ってんだこいつ。)


『俺とも仲良くして欲しいのだが。』


(····構ってちゃんかよ。これもギャップ萌えってやつ?まぁ、俺には効かないけどね!!)


返しに困っていると、先生が寄ってきた。


「よぉ。園川。HR中に俺の話を聞かずにスマホを弄るとはいい度胸だ。後で職員室な。」


「······え。は、はい。」


(はぁぁぁああ!?それなら右隣の奴も注意しろよ!)


『貴方のせいで怒られたんですけど。』


『ごめん。』 


本当に思ってんのか?そう思い隣を見ると、クスクスと笑っている王子が居た。


(こんにゃろー。)


『罰として昼パン奢れ。』


『了解。』


HRが終わって俺は二階堂先生に言われたように職員室へ向かった。


「し、失礼しま~す。」


「お、来たな園川。」


先生の方へ行くと、


「罰として3年2組へこれを置いてこい!」


大量の教科書を持って行けとの事だった。


「······先生が持って行くの面倒臭いだけでしょ。」


「そうだ。でもスマホを弄ってた罰だ。」


(この教師·····)


「はいはい。今から持って行けば良いですか?」


「頼むな~。」


俺は大量の教科書を持って3年2組へ向かった。


3年の教室は、4階にある。


(え、待って、階段とかキツ。)


俺ら1年は今日の1・2時間目は自習だ。


(時間的には問題無いけど······!)


普通に考えてキツすぎ。


階段を昇っているとその間に沢山の人に見られた。


(はいはい。すみませんね。ブス通りまーす。)


もう慣れっこだ。


俺の鋼メンタル甘く見るなよ!!


「はぁ····やっと4階についた······。」


水泳をやっていて体力には自信があったが荷物を持ちながらは流石に·······。


(えっと、···3年2組は······ここか。)


(3年の教室とか緊張する。とりあえず目の敵にされないように秒で帰ろう。)


「し、失礼します······。」


HRの後で賑やかなのがせめてもの救いだった。


············が。俺は荷物で前が見えず1人の先輩にぶつかってしまった。


それもドアの目の前で。


ドサッ


教科書が全て落ちてしまった。


先輩達の視線が俺に注目する。


(ひょえっ!!俺·······死んだ。)


「おい、1年。何してんだ······え?」


俺は震えに震え、下を向いてしまった。


先輩の声なんか頭の中に入ってこないくらい動揺していて目頭が熱くなるのが分かった。


(······神様。···········お助けをぉおおお!)

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