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神子の力
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体に衝撃を受け、ライザック嬢と共に床に倒れる。
レイオンは既に床に倒れており頭が真っ白になる。
「皇子!!」
床に這いつくばったままライザック嬢が叫び、その声にハッと意識が戻る。
またレイオンの所へ行こうとする彼女を後から腕で拘束する。
だがどこにこんな力があるのか、凄い力で拘束をとこうとする。
「神子のせいだ!あの女が神子なんて名乗らなかったらこんな事にならなかったのに!!離してよ!私が助けなきゃ!!」
ジタバタ暴れる彼女を魔法で手足を縛り床に押さえつける。
「神子様のせい?
お前のせいだろうが!お前がレイオンを離さなかったから魔法陣の発動に間に合わなかったんだろう!!」
腹が沸くり返り、今にでも八つ裂きにしてしまいたくなる。
「今の…どう言う事?」
顔を上げると表情を無くした神子様と眉間に眉を寄せた虎国の王が立っていた。
「何しに来たのよ!!」
ライザック嬢は神子様をキッと睨んだ。
「あんた、神子とか嘘ついて皇子の隣で何しようとしてたの!?あんた、私と同じ日本人じゃない!転生者なんでしょ!皇子を魔王なんかにさせないんだから!!私が守るんだから!!」
拘束されてもなおも食ってかかる。
「神子様、申し訳ありません。ライザック嬢がいつの間にか侵入していて、レイオンが部屋から出るよう再三言ったんですが聞かず、それどころかレイオンに抱きついて離さなかったのです。その間に魔法陣が発動しそうになり、寸前でレイオンが彼女をシールドで弾いたんですが……レイオン自身は間に合わず……」
「なるほどのぅ。この魔法陣は魔力を溜め込むためのものじゃ。魔法陣の蓄積している魔力より魔力が多ければ多いほど闇に引きずられ魔力を奪われる。
しかし、もうこの魔法陣は一部が書き換えられておる。
レイオンが闇に呑まれる直前書き換えたのじゃろ。この魔法陣が何かもわかっておったのじゃ。」
「じゃあ、やはりライザック嬢が邪魔しなければ間に合ったのか…?」
くそっ!っと叫び床を殴る。
なぜもっと早く中に入らなかったんだ!!
彼女とレイオンのやり取りはピアスから聞こえていたのに!!
「あんたが邪魔したん?」
聞き慣れない方言とヒヤリとする空気に再度顔を上げると、禍々しいオーラを纏った無表情の神子様がライザック嬢をジッと見据えている。
「なぁ、さっきまでの威勢はどないしたん?あんたが邪魔したんやんな?
レイオンを守るとか言っとったけど…これがあんたの守るってことなん?」
小首を傾げている神子様はやはり無表情で、なのに物凄く恐怖を感じる。
「やっぱり…その関西弁、日本人じゃない!」
「今それどうでもえぇやろ。質問に答えぇや。あぁ、答える気ないん?ほんなら、その口要らんな。」
要らへん口は縫い付けてしまえばええねん。と言い神子様は指をライザック嬢に向け横一文字に動かすと、彼女は何も話さなくなった。
普段の神子様と全然違う雰囲気に背筋がゾクッとし額に汗をかく。
「…アゲハ殿、中に入ってもよいぞ。闇に囚われておるなら、アゲハ殿が助けるんじゃ。」
虎国の王に言われ神子様の禍々しいオーラは消え、神子様はすぐ中へ入る。
レイオンに駆け寄り、上半身を起こし支える。
見た感じでは怪我はなさそうだ。
虎国の王もレイオンの隣に行き神子様の肩に触れる。
「アゲハ殿、今から言う事をしっかりと聞くのじゃ。
よいか、この魔法は相手を闇に落とし辛い記憶を本人に見せ、負の感情を増殖させ心を弱らせる。弱らせている間に魔力を奪うものじゃ。
レイオンは今辛い過去と向き合っておる。このままじゃ闇の中を彷徨い続けるじゃろう。」
「……レイオンの辛い過去?」
「そうじゃ。儂の知っている限り、レイオンは幼い頃から辛い思いを何度もしてきたのじゃ。
じゃがアゲハ殿と出会ってからのコヤツは、今まで見たこともない顔をするようになった。
アゲハ殿、レイオンを闇から救えるのはお主だけじゃ。」
虎国の王の言う通りだ。
レイオンは幼い頃から次期皇帝にと、英才教育を受けさせられ、魔力暴走を起こせば誰も近寄ってこない。
実の母に捨てられ、父である皇帝はレイオンの魔力にしか興味を持たなかった。
俺を兄だと本気で思っていたのは、本当の家族より家族以上に一緒に過ごしてきたからだ。
本当の家族じゃないと知った日、アイツは魔力暴走を起こし人を殺しかけた。
あの時の辛い記憶と今一人で戦わせてしまっている…
何の為にレイオンの護衛騎士になったんだ…
「お爺ちゃん…」
神子様は無表情じゃなくなり、ポロポロ涙をこぼしている。
「私レイオンを失いたくない。もう誰も失いたくないの。私にできることがあるならやりたい。」
神子様の目に力が戻った。
「レイオンの心に入るのじゃ。魔力をレイオンに流し心の在り処を探すのじゃ。アゲハ殿なら必ずできる。」
「はい。必ずレイオンを助けます。」
頷き、レイオンを床に寝かせ手を握る。
「レイオン今から行くから、待っててね。」
神子様はレイオンの頬にキスを落とすと手を握り目を閉じた。
暫くそうしてると、グラッと神子様の体が傾く。
直ぐに虎国の王が支え、レイオンの隣に寝かせた。
「レイオンの心に辿り着いたようじゃ。後はレイオンと神子様が頑張るしかあるまい。
儂達は、このまま二人が離れないようライオン国へ戻り目覚めるまで待つしかないの。」
疲れた表情で俺の方を見る王に俺は頷くとすぐ通信を始めた。
ライオン国から2人を乗せれる担架を持ってこさせ、龍獣人に慎重に運んでもらう。
俺はライオン国の騎士団長と騎士達と共にライザック嬢を拘束したままライオン国へ戻った。
ライオン国では箝口令がしかれ、王宮の貴賓室のベッドに2人は一緒に寝かされている。
あれから既に3日。
2人はまだ目覚めない。
あの日、日が昇る頃には連絡を受けたレインバルト皇帝が到着し、他国の国王や宰相がライオン国に集まった。
俺と虎国の王が事情を説明し、ライザック嬢の尋問は俺に全権限を託された。
ライザック嬢は現在ライオン国の牢に収容している。
何度話をしても、転生だのゲーム?だの意味の分からないことしか話さない。
なので、ウェルダン国の実家を俺の部下に捜索させている。
ライザック家では、娘が突然居なくなり行方不明届けを出す所だったらしく、ライオン国で捕まった事がわかると母親は泣いていたらしい。
奪還した獣人達も、治癒魔法が効き体はもとに戻った。
しかし、洗脳がとけても心の傷は深く自国に戻りゆっくりと心の治療をする事となった。
やはり、神殿にあった魔法陣で魔力を吸い取られていたらしく、何度も辛い記憶と無理矢理向き合わされていたらしい。
レイオン…目が覚めた時お前の心は大丈夫なのだろうか………
それからすぐ部下から連絡が来た。
実家にあった日記帳。
12歳のある日を堺に不思議な文字で書かれるようになったという。
両親にも話を聞いた所、魔力測定が行われた後から娘がたまに変な言葉を話すようになったと証言した。
しかし、変なのは言葉だけで変な行動を取ることも無かった為あまり気にしていなかったという。
直ぐ部下にその日記帳をライオン国へ届けるよう指示した。
それから3日後、レイオンと神子様は目を覚ました。
レイオンは既に床に倒れており頭が真っ白になる。
「皇子!!」
床に這いつくばったままライザック嬢が叫び、その声にハッと意識が戻る。
またレイオンの所へ行こうとする彼女を後から腕で拘束する。
だがどこにこんな力があるのか、凄い力で拘束をとこうとする。
「神子のせいだ!あの女が神子なんて名乗らなかったらこんな事にならなかったのに!!離してよ!私が助けなきゃ!!」
ジタバタ暴れる彼女を魔法で手足を縛り床に押さえつける。
「神子様のせい?
お前のせいだろうが!お前がレイオンを離さなかったから魔法陣の発動に間に合わなかったんだろう!!」
腹が沸くり返り、今にでも八つ裂きにしてしまいたくなる。
「今の…どう言う事?」
顔を上げると表情を無くした神子様と眉間に眉を寄せた虎国の王が立っていた。
「何しに来たのよ!!」
ライザック嬢は神子様をキッと睨んだ。
「あんた、神子とか嘘ついて皇子の隣で何しようとしてたの!?あんた、私と同じ日本人じゃない!転生者なんでしょ!皇子を魔王なんかにさせないんだから!!私が守るんだから!!」
拘束されてもなおも食ってかかる。
「神子様、申し訳ありません。ライザック嬢がいつの間にか侵入していて、レイオンが部屋から出るよう再三言ったんですが聞かず、それどころかレイオンに抱きついて離さなかったのです。その間に魔法陣が発動しそうになり、寸前でレイオンが彼女をシールドで弾いたんですが……レイオン自身は間に合わず……」
「なるほどのぅ。この魔法陣は魔力を溜め込むためのものじゃ。魔法陣の蓄積している魔力より魔力が多ければ多いほど闇に引きずられ魔力を奪われる。
しかし、もうこの魔法陣は一部が書き換えられておる。
レイオンが闇に呑まれる直前書き換えたのじゃろ。この魔法陣が何かもわかっておったのじゃ。」
「じゃあ、やはりライザック嬢が邪魔しなければ間に合ったのか…?」
くそっ!っと叫び床を殴る。
なぜもっと早く中に入らなかったんだ!!
彼女とレイオンのやり取りはピアスから聞こえていたのに!!
「あんたが邪魔したん?」
聞き慣れない方言とヒヤリとする空気に再度顔を上げると、禍々しいオーラを纏った無表情の神子様がライザック嬢をジッと見据えている。
「なぁ、さっきまでの威勢はどないしたん?あんたが邪魔したんやんな?
レイオンを守るとか言っとったけど…これがあんたの守るってことなん?」
小首を傾げている神子様はやはり無表情で、なのに物凄く恐怖を感じる。
「やっぱり…その関西弁、日本人じゃない!」
「今それどうでもえぇやろ。質問に答えぇや。あぁ、答える気ないん?ほんなら、その口要らんな。」
要らへん口は縫い付けてしまえばええねん。と言い神子様は指をライザック嬢に向け横一文字に動かすと、彼女は何も話さなくなった。
普段の神子様と全然違う雰囲気に背筋がゾクッとし額に汗をかく。
「…アゲハ殿、中に入ってもよいぞ。闇に囚われておるなら、アゲハ殿が助けるんじゃ。」
虎国の王に言われ神子様の禍々しいオーラは消え、神子様はすぐ中へ入る。
レイオンに駆け寄り、上半身を起こし支える。
見た感じでは怪我はなさそうだ。
虎国の王もレイオンの隣に行き神子様の肩に触れる。
「アゲハ殿、今から言う事をしっかりと聞くのじゃ。
よいか、この魔法は相手を闇に落とし辛い記憶を本人に見せ、負の感情を増殖させ心を弱らせる。弱らせている間に魔力を奪うものじゃ。
レイオンは今辛い過去と向き合っておる。このままじゃ闇の中を彷徨い続けるじゃろう。」
「……レイオンの辛い過去?」
「そうじゃ。儂の知っている限り、レイオンは幼い頃から辛い思いを何度もしてきたのじゃ。
じゃがアゲハ殿と出会ってからのコヤツは、今まで見たこともない顔をするようになった。
アゲハ殿、レイオンを闇から救えるのはお主だけじゃ。」
虎国の王の言う通りだ。
レイオンは幼い頃から次期皇帝にと、英才教育を受けさせられ、魔力暴走を起こせば誰も近寄ってこない。
実の母に捨てられ、父である皇帝はレイオンの魔力にしか興味を持たなかった。
俺を兄だと本気で思っていたのは、本当の家族より家族以上に一緒に過ごしてきたからだ。
本当の家族じゃないと知った日、アイツは魔力暴走を起こし人を殺しかけた。
あの時の辛い記憶と今一人で戦わせてしまっている…
何の為にレイオンの護衛騎士になったんだ…
「お爺ちゃん…」
神子様は無表情じゃなくなり、ポロポロ涙をこぼしている。
「私レイオンを失いたくない。もう誰も失いたくないの。私にできることがあるならやりたい。」
神子様の目に力が戻った。
「レイオンの心に入るのじゃ。魔力をレイオンに流し心の在り処を探すのじゃ。アゲハ殿なら必ずできる。」
「はい。必ずレイオンを助けます。」
頷き、レイオンを床に寝かせ手を握る。
「レイオン今から行くから、待っててね。」
神子様はレイオンの頬にキスを落とすと手を握り目を閉じた。
暫くそうしてると、グラッと神子様の体が傾く。
直ぐに虎国の王が支え、レイオンの隣に寝かせた。
「レイオンの心に辿り着いたようじゃ。後はレイオンと神子様が頑張るしかあるまい。
儂達は、このまま二人が離れないようライオン国へ戻り目覚めるまで待つしかないの。」
疲れた表情で俺の方を見る王に俺は頷くとすぐ通信を始めた。
ライオン国から2人を乗せれる担架を持ってこさせ、龍獣人に慎重に運んでもらう。
俺はライオン国の騎士団長と騎士達と共にライザック嬢を拘束したままライオン国へ戻った。
ライオン国では箝口令がしかれ、王宮の貴賓室のベッドに2人は一緒に寝かされている。
あれから既に3日。
2人はまだ目覚めない。
あの日、日が昇る頃には連絡を受けたレインバルト皇帝が到着し、他国の国王や宰相がライオン国に集まった。
俺と虎国の王が事情を説明し、ライザック嬢の尋問は俺に全権限を託された。
ライザック嬢は現在ライオン国の牢に収容している。
何度話をしても、転生だのゲーム?だの意味の分からないことしか話さない。
なので、ウェルダン国の実家を俺の部下に捜索させている。
ライザック家では、娘が突然居なくなり行方不明届けを出す所だったらしく、ライオン国で捕まった事がわかると母親は泣いていたらしい。
奪還した獣人達も、治癒魔法が効き体はもとに戻った。
しかし、洗脳がとけても心の傷は深く自国に戻りゆっくりと心の治療をする事となった。
やはり、神殿にあった魔法陣で魔力を吸い取られていたらしく、何度も辛い記憶と無理矢理向き合わされていたらしい。
レイオン…目が覚めた時お前の心は大丈夫なのだろうか………
それからすぐ部下から連絡が来た。
実家にあった日記帳。
12歳のある日を堺に不思議な文字で書かれるようになったという。
両親にも話を聞いた所、魔力測定が行われた後から娘がたまに変な言葉を話すようになったと証言した。
しかし、変なのは言葉だけで変な行動を取ることも無かった為あまり気にしていなかったという。
直ぐ部下にその日記帳をライオン国へ届けるよう指示した。
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