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お題『最近、隣の部屋から異臭がする。』
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最近、隣の部屋から異臭がする。何かが腐った様な嫌な臭いだ。もしかしたら、隣人が飼っていた動物が死んでいて、何故かそれを放置しているのかもしれない。大家さんに連絡した方が良いのだろうか……と、そんな事を考えていると隣人の声がした。
「僕はペットを飼っていないのでそれは無いですね」
頭上から聞こえたその声に、思わず大声で叫びそうになる。何故、隣人の声が頭上からするのだろうか。すると半透明の隣人がスゥッと目の前に降りてきた。
「驚かせてしまったのならすみません。ただ大家さんに連絡された結果、部屋を開けられるのが嫌だったもので」
隣人が何故かいつも通りだったので、こちらも落ち着いてきた。何とか声を絞り出して頭に浮かんだ最悪の予想を確認する。
「……幽霊ですよね?」
「あ、違います。僕は死んでないので」
良かった。隣で隣人が死んでいて、その遺体が腐った臭いというケースは回避できたようだ。
「では何故そのような姿に?」
「実は、最近幽体離脱をマスターしましてね。それで体を抜け出して、空を飛んでいたんですよ」
「ほぼ幽霊ですよね?」
「魂というだけで幽霊ではないです」
「そうですか」
「ええ、ではそろそろ戻りますね」
そう言って隣人は壁の中に消えていった。しかし、結局この臭いは何だったのだろうか。
『やっべ死んでる!流石に一週間は駄目だったか』
聞きたくない声が聞こえた。聞こえなかった事にした。
「僕はペットを飼っていないのでそれは無いですね」
頭上から聞こえたその声に、思わず大声で叫びそうになる。何故、隣人の声が頭上からするのだろうか。すると半透明の隣人がスゥッと目の前に降りてきた。
「驚かせてしまったのならすみません。ただ大家さんに連絡された結果、部屋を開けられるのが嫌だったもので」
隣人が何故かいつも通りだったので、こちらも落ち着いてきた。何とか声を絞り出して頭に浮かんだ最悪の予想を確認する。
「……幽霊ですよね?」
「あ、違います。僕は死んでないので」
良かった。隣で隣人が死んでいて、その遺体が腐った臭いというケースは回避できたようだ。
「では何故そのような姿に?」
「実は、最近幽体離脱をマスターしましてね。それで体を抜け出して、空を飛んでいたんですよ」
「ほぼ幽霊ですよね?」
「魂というだけで幽霊ではないです」
「そうですか」
「ええ、ではそろそろ戻りますね」
そう言って隣人は壁の中に消えていった。しかし、結局この臭いは何だったのだろうか。
『やっべ死んでる!流石に一週間は駄目だったか』
聞きたくない声が聞こえた。聞こえなかった事にした。
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