その運命に跪く時

みこと

文字の大きさ
31 / 31

31 最終話

しおりを挟む
「うわぁ、すごい綺麗!ね?孝太郎、見て!」

「ああ。そうだな。良く似合ってるよ。」

「えへへ。」

シンプルなデザインのプラチナのペアリング。緩やかなカーブがかかっていて二つのリングを重ねるとピッタリ合わさる。
弘海は頬を染めて嬉しそうだ。
可愛い可愛い可愛い。
こんなに喜んでくれるなんて。

「本当にお似合いですよ。」

「ありがとうございます。」

二人で指輪をしたまま店を出た。
指輪をしただけなのに気持ちが引き締まる感じだ。
一生外さない。指輪も弘海も大事にしよう。



「弘海!指輪どうした⁉︎」

また買ってから三日しか経ってないのに弘海が指輪をしていない。
何故なんだ!一生外さないんじゃないのか?

「だって…。もうすぐ発情期なんだ。無くしたり汚しちゃったら困るから。」

「でも…。」

「大事な物だから。発情期の時って訳がわからなくなっちゃうし…。」

そうか。発情期の弘海はすごいもんな。エロくて可愛くて…。
いや、そうじゃなくて。

「まだ外さなくても良いんじゃないか?」

「心配なんだよ。僕だって外したくないけど、無くしちゃったら立ち直れないよ。」

「分かった。」

本当に可愛い。
左手の薬指を撫でながらしょんぼりしてる弘海を抱きしめて頭を撫でた。


♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


「孝太郎様、こちらです。」

「ああ、すまない。」

「いいえ。とんでもございません。お部屋はロイヤルスイートです。」

「弘海、もう少しだからな?」

待ちに待った弘海の発情期だ。ホテルで過ごすため発情しかけている弘海を横抱きにして足速に部屋に向かった。

「孝太郎…孝太郎…」

俺に抱きついて首筋に吸い付いてくる。
可愛い俺の番い。今日、本当の番いになれるんだ。
専用エレベーターに乗り部屋まで向かう道のりがとても長く感じた。
やっと部屋に入って主寝室のベッドに下ろす。
自分の服を乱暴に脱ぎ弘海に覆い被さった。

「弘海、噛むからな?」

「うん、うん、噛んで。孝太郎…噛んで。」

「ああ。」

弘海服を脱がして身体中にキスをする。フェロモンがどんどん濃くなっている。

「あ、孝太郎。して、分かんなくなっちゃう前に…。」

「はぁはぁ、弘海、良いか?」

「うん。」

うつ伏せにして弘海の中に入る。
気持ちいい…すぐに出そうだ。

「あっ、あっ、あぁ、気持ちいいっ!」

「弘海っ、弘海っ!出るっ!」

白い頸に噛み付くと同時に身体に電気が走った。
そのまま中に出す。
気持ちいいっ!

「あーーっ!すごいっ!あっ、孝太郎っ!」

「うーーっ、ぐっ!」

今までにない感覚だ。
身体中に電気が走り回って射精が止まらない。
これが番いになる感覚…。
弘海、弘海、愛してる。俺の弘海、俺の番い。





「孝太郎…?」

「弘海、目が覚めたか?」

「うん。あれ?僕…。」

「ホテルに着いてから十二時間くらい経ったぞ。」

「え?そんなに?」

「身体は平気か?」

「うん。大丈夫。そうだ!僕たち…。」

弘海は起き上がって頸に触れた。
頸はガーゼで保護してある。
興奮して強く噛み付いてしまったので、寝ている間に消毒してガーゼを当てておいた。

「ちゃんと番いなれたよ。弘海、ありがとう。」

「本当?良かった…。嬉しい、孝太郎、僕の方こそありがとう、大好きだよ。」

そう言って弘海は涙をこぼした。

「弘海、愛してる。ずっと一緒にいような。」

「うん。」

俺も泣いていた。嬉しさと感動が一気に押し寄せる。
俺たちはそのまま抱き合って泣いた。
これから一週間、弘海の発情期をたっぷり愛し合って過ごす。それはこれから先ずっと続くのだ。
弘海に出会えたこと、こうして番いになれたことを神様に感謝した。


♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


「うわーっ、すごいくっきりだね。」

今日は弘海の発情期が終わり、家に帰る日だ。
鏡の前で弘海が頸を見ている。まだ赤く生々しい。
血は止まったけど痛そうだ。医者に行った方がいいかもしれない。

「痛いか?」

「ううん。大丈夫。」 

後ろから抱きついて噛んだ跡に何度もキスをした。
俺の番いになった証だ。その噛み跡がとでも愛おしく感じる。

「ふふふ。番いになったんだね。」

「ああ。そうだな。今、すごく幸せだ。」

「うん。」

弘海は嬉しそうに何度も鏡で頸を見ている。
俺の番いは本当に可愛いな。

「弘海~。もう一泊していくか?」

「うーん、でもモモが心配だな。」

またモモか!
まぁ、でも弘海は俺の番いだ。噛み跡をモモに見せてやらないとな。
今日は大人しく帰ってモモの悔しがる顔を見よう。

「次は入籍だな。あと結婚式もだ。」

「そうだね。」

入籍日もう決まっている。二人が初めて結ばれた日だ。

「さあ、じゃあ帰ろう。」

「うん。」

「あ、その前に。」

弘海の左手をとり薬指にあの指輪をはめた。

「ありがとう。」

「弘海、愛してる。」

「僕も。」

これからいろんなイベントが待っている。楽しみだ。
二人の荷物を持ってホテルの部屋を出た。


~fin~

お読みいただきありがとうございました。
他のカップルのリクエストがありましたらコメント下さい♪
しおりを挟む
感想 3

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(3件)

てんてんこ
2022.07.03 てんてんこ

完結お疲れさまでした
m(_ _)m
毛嫌い→超溺愛、イチャイチャも満喫できて楽しかったです!ありがとうございます☆
最後までモモちゃんライバル視、アルファの独占欲は果てしなくて笑いを誘われます♪

カップルと言えば…亮平父とその運命のオメガ、彼らのなれそめ知りたいです~!!イケオジとアーティストのカップル…気になっていました~!

2022.07.05 みこと

いつもありがとうございます😊

本編がかなりシュールな内容だったので、スピンオフは面白くしようと思って書きました。
モモVS孝太郎は書いてても楽しかったです。

パパと春樹カップルも考えています。こちらはかなり悲恋になりそうです。
公開の際はよろしくおねがいします。

解除
てんてんこ
2022.06.15 てんてんこ

イチャイチャ、需要あります(キリッ)
日々の万能回復剤ですっ
私もこのカップル好きなので連載うれしいです!あとモモちゃん!いつ出てくるか楽しみ♪

他カップルで…番外編でもいいので星崎さんとみーちゃんの甘い日常を覗き見たいです…
(///∇///)キャー

2022.06.16 みこと

ありがとうございます😊

お言葉に甘えて弘海&孝太郎には思いっきりイチャイチャしてもらいましょう💕

星崎さん&みーちゃんもちょっと変わった感じで面白そうですよね。
モモちゃんももう少しで登場するかも…。

解除
mera
2022.06.12 mera

新作ありがとうございます✨「運命はいつも手の中に」のお話で、この2人が凄く気になってました😁後半はイチャイチャとのことで…これまた楽しみです☺️無理のない範囲で更新お願いします

2022.06.13 みこと

ありがとうございます😊

まだ公開していないんですが「運命はいつも〜」で弘海&孝太郎以外にも何組かカップルが出てくるんです。
キャラの濃いカップルばかりなのでぼちぼち書いていこうかなぁと思っています。

だらだらとイチャイチャを書いても需要があるのかなと思っていたんですが楽しみな読者様もいるんですね‼️
やる気が出ました💕

解除

あなたにおすすめの小説

そんなの聞いていませんが

みけねこ
BL
お二人の門出を祝う気満々だったのに、婚約破棄とはどういうことですか?

人生はままならない

野埜乃のの
BL
「おまえとは番にならない」 結婚して迎えた初夜。彼はそう僕にそう告げた。 異世界オメガバース ツイノベです

【本編完結】αに不倫されて離婚を突き付けられているけど別れたくない男Ωの話

雷尾
BL
本人が別れたくないって言うんなら仕方ないですよね。 一旦本編完結、気力があればその後か番外編を少しだけ書こうかと思ってます。

複数番ハーレムの中に運命の番が加わったら破綻した話

雷尾
BL
合意を得なきゃだめだよね。得たところで、と言う話。割と目も当てられないぐらい崩壊します。

恋が始まる日

一ノ瀬麻紀
BL
幼い頃から決められていた結婚だから仕方がないけど、夫は僕のことを好きなのだろうか……。 だから僕は夫に「僕のどんな所が好き?」って聞いてみたくなったんだ。 オメガバースです。 アルファ×オメガの歳の差夫夫のお話。 ツイノベで書いたお話を少し直して載せました。

運命じゃない人

万里
BL
旭は、7年間連れ添った相手から突然別れを告げられる。「運命の番に出会ったんだ」と語る彼の言葉は、旭の心を深く傷つけた。積み重ねた日々も未来の約束も、その一言で崩れ去り、番を解消される。残された部屋には彼の痕跡はなく、孤独と喪失感だけが残った。 理解しようと努めるも、涙は止まらず、食事も眠りもままならない。やがて「番に捨てられたΩは死ぬ」という言葉が頭を支配し、旭は絶望の中で自らの手首を切る。意識が遠のき、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。