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「こ、これは、どういうことだ…。」
「ワインに毒が?」
皆がざわめき、そのガラス鉢の中の状態に恐れ慄いている。
「いや、ガブリエルがそんなことするはずが…。」
魚が浮いているガラス鉢を見てアレクセイが怒りで震えている。
「すぐにガブリエルを!!」
「待って下さい閣下。」
ルイーズがアレクセイを止める。
「どうした!」
「ワインとは限りません。僕のワインは安全だと…。」
ルイーズがワイングラスを持ち上げる。
「精霊たちがそう言ってるのか?」
「はい。」
「ならば、ワイングラスか…。」
アレクセイは力が抜けたようにイスに腰掛けた。
城の中の者の可能性があるということだ。
「すぐに調べさせろ!それからテリーとオリバーを呼べ。」
アーネストの声に近くの護衛たちがわらわらと動き出した。
「ルイーズ、良くやった。」
アレクセイが声をかけるがルイーズは震えて返事が出来ない。おそらくこういったことは初めてだろう。
しかも自分以外のグラスに毒が…。
「ルイーズおいで。」
震えるルイーズをフレデリックが抱きしめて頭を撫でる。
ルイーズは大きく息を吸ってその匂いを嗅いだ。
すると身体が温かくなり少し恐怖心が落ち着いた。
「ルイーズ様っ!」
騒ぎを聞きつけたイアンが青い顔をして飛び込んでくる。
「大丈夫だ。ルイーズのおかげで皆無事だ。」
ほっと息を吐いてルイーズを見た。怖かったのだろう泣いている。
フレデリックはそんなルイーズを抱きしめてずっと頭を撫でてやっていた。
「殿下っ!」
「殿下っ!何事ですか⁉︎」
血相を変えたオリバーとテリーがやって来た。
只事ではない空気にそれぞれ主人の顔を見た。
「また毒だ。これから調査を行う。その前に軍事会議だ。ルイーズとファビオラ、ジョシュアを部屋に送って護衛を頼む。」
「はい。」
第一部隊、第二部隊の隊員が次々と現れた。
ルイーズとイアンは第一部隊が、ファビオラとジョシュアを第二部隊が護衛することになった。
「イアン!大丈夫か?」
チラチラとイアンを気にしていたテリーがすれ違い様にイアンに声をかけてきた。
「テリー様。私も先ほど来たところです。」
「そうか…。」
テリーがほっとしたようにイアンを見た。手を伸ばしてイアンに触れようとする。
「テリー、オリバー、後で会議室に。」
「あ、はい。殿下。」
テリーはさっと手を引いてアーネストに一礼した。
「イアン、ルイーズを頼む。」
「はい。」
フレデリックは会議に参加しなければならない。部屋までルイーズを送って行くともう一度抱きしめてキスをした。
「僕は大丈夫です。」
部屋の前には護衛が立っていて何重もの警備をつけてある。イアンはルイーズをソファーに座らせてお茶を淹れて飲ませた。
「精霊様たちが教えてくれたのですか?」
「うん。」
「明日は婚約パーティーなのに。中止するのでしょうか?」
「分からない。夜には父上たちも着くって。」
「そうですね。とにかく殿下たちが決めることに従いましょう。」
ルイーズは楽しみにしていたはずだ。父や姉に会えることや祝ってもらえる喜びを噛み締めていた。
あんなに嬉しそうに準備を進めて来たのに…。がっくりと肩を落とすルイーズにイアンは同情した。
二人でフレデリックを待っていると外が騒がしくなってきた。
ゴードンとウォーカーが血相を変えて部屋に入って来る。
「ルイーズ様、城に爆薬が仕掛けられたようです。皆に避難指示が…あっ!」
遠くで爆発音が聞こえた。ゴードンが言ったことは本当のようだ。
「さあ、お早く。レビン、ウォーカー急げ!」
また爆発音だ。何箇所かに仕掛けられているのもしれない。
イアンがルイーズ庇うように走る。その前にレビン、ウォーカー、後ろにゴードンとイライジャが着いて護衛する。
「ゴードンさん、西の廊下はダメです!」
ケガをしている様子のカイルが廊下から出てきた。
「何だって!よ、よし。北から回ろう。」
陣形を組み直し廊下を戻る。狭い非常階段を降りて外に出た。
「裏庭に集合予定です。」
「このまま裏庭に回ろう。ウォーカー、様子を見てこい。」
ウォーカーが角を曲がったその瞬間、爆発音がして吹き飛ばされたウォーカーが見えた。
「ウォーカー!」
「ウォーカーさん!」
イライジャが剣を抜き構える。ゴードンもルイーズの前に立った。
「来るぞ!何としてもルイーズ様をお守りしろ!」
「「「はい!!!」」」
イアンもいつの間にか持参していた短剣を構えてルイーズを守ろうとする。
砂煙が消えると角から五人の男が現れた。
「鎌鼬突風」
一人の男が魔法を唱えた。ナイフのような鋭い風が吹き荒れる。
「ルイーズ様っ!」
イアンが覆いかぶさり守ろうとする。
「氷結鋭槍」
イライジャが唱えた魔法で空気中の水分が瞬時に凍り鋭い槍となって男たちに襲いかかった。
ゴードンがルイーズとイアンを守り他の隊員たちが戦う。
先鋭たちだけありイライジャたちが優勢だ。
勝てる!と思ったその時だ。五人の一番右端の小さな男が前に出た。
「電撃雷光」
「何⁉︎」
「雷⁉︎」
空が光り稲妻が矢のように落ちて来る。ルイーズを庇ったゴードンが吹っ飛んだ。
「ゴードンさん!」
「ルイーズ様、隠れて…くだ、さい。」
皆が稲妻に撃たれて負傷している。ルイーズを庇ったイアンもだ。
「嫌だ…みんな…。」
ルイーズが起き上がり五人の男を見た。
「ダメです…ルイーズ様…。」
地面に倒れたイアンがルイーズのローブを引っ張る。
「あれがルイーズだ!」
「生捕りにしろ!」
男たちが口々に言ってルイーズを指差した。
「ルイーズ様…。」
必死に呼びかけるイアンを安心させるようにルイーズが微笑む。そして男たちに視線を戻し大きく息を吸いメロディを口ずさんだ。
それは心が洗われるような美しい歌声だった。
「歌⁉︎」
「何だ⁉︎」
美しい歌声は空気に溶け広がる。
その時だ。空が真っ黒く染まり稲妻が光った。先ほどの男が放ったものより数倍も大きな稲妻だ。
稲妻は五人の男目掛けて落ちる。あまりに強大な稲妻で地上には大きな穴が開いた。
「くそっ!これか…」
「『天使の歌声』だ!」
稲妻の衝撃で身体が痺れ動けなくなった男たちは地面に転がっている。
ルイーズは泣きながら歌っていた。さらに空は黒くなり男たちの転がっている場所にだけ大雨が降った。まるでタライをひっくり返したような豪雨だ。
男たちが転がる大穴に雨水が溜まる。
「や、やめろ…!」
「溺れ…ぐぅ…」
ゴードンたちも唖然としてそれを見ていた。天災を操る姿はまるで神だ。
「ルイーズ!」
フレデリックの声だ。その声に我に帰ったルイーズの歌が止まる。途端に雨雲が引いて太陽が顔を出した。
「フィル…」
フレデリックとアーネストがその惨状に驚く。
「僕が、僕がやりました。」
フレデリックを見たルイーズの目からはとめどなく涙が流れていた。
「ワインに毒が?」
皆がざわめき、そのガラス鉢の中の状態に恐れ慄いている。
「いや、ガブリエルがそんなことするはずが…。」
魚が浮いているガラス鉢を見てアレクセイが怒りで震えている。
「すぐにガブリエルを!!」
「待って下さい閣下。」
ルイーズがアレクセイを止める。
「どうした!」
「ワインとは限りません。僕のワインは安全だと…。」
ルイーズがワイングラスを持ち上げる。
「精霊たちがそう言ってるのか?」
「はい。」
「ならば、ワイングラスか…。」
アレクセイは力が抜けたようにイスに腰掛けた。
城の中の者の可能性があるということだ。
「すぐに調べさせろ!それからテリーとオリバーを呼べ。」
アーネストの声に近くの護衛たちがわらわらと動き出した。
「ルイーズ、良くやった。」
アレクセイが声をかけるがルイーズは震えて返事が出来ない。おそらくこういったことは初めてだろう。
しかも自分以外のグラスに毒が…。
「ルイーズおいで。」
震えるルイーズをフレデリックが抱きしめて頭を撫でる。
ルイーズは大きく息を吸ってその匂いを嗅いだ。
すると身体が温かくなり少し恐怖心が落ち着いた。
「ルイーズ様っ!」
騒ぎを聞きつけたイアンが青い顔をして飛び込んでくる。
「大丈夫だ。ルイーズのおかげで皆無事だ。」
ほっと息を吐いてルイーズを見た。怖かったのだろう泣いている。
フレデリックはそんなルイーズを抱きしめてずっと頭を撫でてやっていた。
「殿下っ!」
「殿下っ!何事ですか⁉︎」
血相を変えたオリバーとテリーがやって来た。
只事ではない空気にそれぞれ主人の顔を見た。
「また毒だ。これから調査を行う。その前に軍事会議だ。ルイーズとファビオラ、ジョシュアを部屋に送って護衛を頼む。」
「はい。」
第一部隊、第二部隊の隊員が次々と現れた。
ルイーズとイアンは第一部隊が、ファビオラとジョシュアを第二部隊が護衛することになった。
「イアン!大丈夫か?」
チラチラとイアンを気にしていたテリーがすれ違い様にイアンに声をかけてきた。
「テリー様。私も先ほど来たところです。」
「そうか…。」
テリーがほっとしたようにイアンを見た。手を伸ばしてイアンに触れようとする。
「テリー、オリバー、後で会議室に。」
「あ、はい。殿下。」
テリーはさっと手を引いてアーネストに一礼した。
「イアン、ルイーズを頼む。」
「はい。」
フレデリックは会議に参加しなければならない。部屋までルイーズを送って行くともう一度抱きしめてキスをした。
「僕は大丈夫です。」
部屋の前には護衛が立っていて何重もの警備をつけてある。イアンはルイーズをソファーに座らせてお茶を淹れて飲ませた。
「精霊様たちが教えてくれたのですか?」
「うん。」
「明日は婚約パーティーなのに。中止するのでしょうか?」
「分からない。夜には父上たちも着くって。」
「そうですね。とにかく殿下たちが決めることに従いましょう。」
ルイーズは楽しみにしていたはずだ。父や姉に会えることや祝ってもらえる喜びを噛み締めていた。
あんなに嬉しそうに準備を進めて来たのに…。がっくりと肩を落とすルイーズにイアンは同情した。
二人でフレデリックを待っていると外が騒がしくなってきた。
ゴードンとウォーカーが血相を変えて部屋に入って来る。
「ルイーズ様、城に爆薬が仕掛けられたようです。皆に避難指示が…あっ!」
遠くで爆発音が聞こえた。ゴードンが言ったことは本当のようだ。
「さあ、お早く。レビン、ウォーカー急げ!」
また爆発音だ。何箇所かに仕掛けられているのもしれない。
イアンがルイーズ庇うように走る。その前にレビン、ウォーカー、後ろにゴードンとイライジャが着いて護衛する。
「ゴードンさん、西の廊下はダメです!」
ケガをしている様子のカイルが廊下から出てきた。
「何だって!よ、よし。北から回ろう。」
陣形を組み直し廊下を戻る。狭い非常階段を降りて外に出た。
「裏庭に集合予定です。」
「このまま裏庭に回ろう。ウォーカー、様子を見てこい。」
ウォーカーが角を曲がったその瞬間、爆発音がして吹き飛ばされたウォーカーが見えた。
「ウォーカー!」
「ウォーカーさん!」
イライジャが剣を抜き構える。ゴードンもルイーズの前に立った。
「来るぞ!何としてもルイーズ様をお守りしろ!」
「「「はい!!!」」」
イアンもいつの間にか持参していた短剣を構えてルイーズを守ろうとする。
砂煙が消えると角から五人の男が現れた。
「鎌鼬突風」
一人の男が魔法を唱えた。ナイフのような鋭い風が吹き荒れる。
「ルイーズ様っ!」
イアンが覆いかぶさり守ろうとする。
「氷結鋭槍」
イライジャが唱えた魔法で空気中の水分が瞬時に凍り鋭い槍となって男たちに襲いかかった。
ゴードンがルイーズとイアンを守り他の隊員たちが戦う。
先鋭たちだけありイライジャたちが優勢だ。
勝てる!と思ったその時だ。五人の一番右端の小さな男が前に出た。
「電撃雷光」
「何⁉︎」
「雷⁉︎」
空が光り稲妻が矢のように落ちて来る。ルイーズを庇ったゴードンが吹っ飛んだ。
「ゴードンさん!」
「ルイーズ様、隠れて…くだ、さい。」
皆が稲妻に撃たれて負傷している。ルイーズを庇ったイアンもだ。
「嫌だ…みんな…。」
ルイーズが起き上がり五人の男を見た。
「ダメです…ルイーズ様…。」
地面に倒れたイアンがルイーズのローブを引っ張る。
「あれがルイーズだ!」
「生捕りにしろ!」
男たちが口々に言ってルイーズを指差した。
「ルイーズ様…。」
必死に呼びかけるイアンを安心させるようにルイーズが微笑む。そして男たちに視線を戻し大きく息を吸いメロディを口ずさんだ。
それは心が洗われるような美しい歌声だった。
「歌⁉︎」
「何だ⁉︎」
美しい歌声は空気に溶け広がる。
その時だ。空が真っ黒く染まり稲妻が光った。先ほどの男が放ったものより数倍も大きな稲妻だ。
稲妻は五人の男目掛けて落ちる。あまりに強大な稲妻で地上には大きな穴が開いた。
「くそっ!これか…」
「『天使の歌声』だ!」
稲妻の衝撃で身体が痺れ動けなくなった男たちは地面に転がっている。
ルイーズは泣きながら歌っていた。さらに空は黒くなり男たちの転がっている場所にだけ大雨が降った。まるでタライをひっくり返したような豪雨だ。
男たちが転がる大穴に雨水が溜まる。
「や、やめろ…!」
「溺れ…ぐぅ…」
ゴードンたちも唖然としてそれを見ていた。天災を操る姿はまるで神だ。
「ルイーズ!」
フレデリックの声だ。その声に我に帰ったルイーズの歌が止まる。途端に雨雲が引いて太陽が顔を出した。
「フィル…」
フレデリックとアーネストがその惨状に驚く。
「僕が、僕がやりました。」
フレデリックを見たルイーズの目からはとめどなく涙が流れていた。
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