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私史上最悪な1日 ③
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私は今、突然現れた美少女"乃亜"に連れられ彼女の自宅へ向かっています。
文字起こししたら、犯罪臭が凄そうな状況で乃亜は楽しそうに笑っていた。
『月華さん。コンビニ寄ってもいい?』
『行っておいで、私は待ってるね』
私の言葉を受け、小走りでコンビニに向かう彼女。
先程から思っていたが、仕草や動きがいちいち可愛い。自分を可愛く見える術を知っている人のそれだ。
私もある程度は把握している。
例えば、私の顔が一番可愛く見えるのは左斜め上にスマホを構えた角度だ。
大体の女性は、それくらいなら把握している。
それでも彼女は、もっとずっと、自分を魅せる術を知っているだろう。
一挙手一投足。その全てを、自分が最も美しく見えるようにしている気がする。
なんて一人、酔いを誤魔化すための考え事をしていると、乃亜は小走りに戻って来た。
『月華さんお待たせ。これどーぞっ』
『いいの?』
彼女がこちらに差し出してくれたのは、半分に割ってシェアするコーヒー味のアイス。
私が受け取ると、嬉しそうに笑い、口を開く。
『半分こっ』
『……乃亜ちゃんは、なんか可愛い子だね…』
『ありがとっ。月華ちゃんも可愛いよっ』
何だろう。この気持ちは一体何だろう。
不覚にもドキッとしてしまった。
コンビニの明かりに照らされていることで、彼女の容姿が鮮明に確認できる。
鎖骨辺りで切り揃えられた髪は艶が綺麗な黒色。睫毛に縁取られた大きな瞳はトロンと垂れ気味。
形のいい小さな鼻梁に、リップに彩られた瑞々しい唇。背丈は私より10センチほど高い165cm程あるだろう。
そして………問題はここだ。
彼女の胸は、男たちの夢を詰め込んだかのように膨らんでいる。誰もが羨む巨乳と言うやつだった………。
泣いてないからね?
『月華さん……そんなに見られると、その、恥ずかしいかも……』
両手の人差し指を、胸の前でつんつんと合わせる彼女。
なんとも"あざと可愛い"
『あっごめんね。失礼だったね』
『恥ずかしかっただけだから、大丈夫だよ。帰ろっか』
言うや否やこちらに片手を差し伸べる乃亜。
『そーだね』
何の気なしに彼女の手を取る私。
談笑しながら二人並んで歩く夜道は楽しかった。
でもこの時の私に言葉を伝えられるので在れば言いたいで――――乃亜は"ウサギの皮を被った狼だ"と――――
『あのマンション良いな~憧れちゃう…』
乃亜に連れられて歩くこと数分、いったん話題が尽きたので、目の前の高層マンションへの憧れの共感を得ようと試みる。
『あのマンションの一部屋が私の家ですよ』
『ねー、憧れるよね……ってはい?あそこに住んでるの?』
『はい、一人で住んでます』
何で、一人暮らしの20歳が一部屋ウン千万の部屋に住んでいるのだろうか……
そして、なんでそんな凄い子がこの世にいるのに、私はニートを養いながら一部屋月6.5万のボロアパートに住んでいたのか………
まだ、泣いてないからね?
『その、君はお金持ちさんだっ』
『…………………………………………』
私が自らを呪い、何の気なしに贈った言葉を受けた彼女は俯く。
俯き、歩みを一度止めてしまう。
『乃亜ちゃん?私変な事言っちゃった?』
『いえ、すいません。この家は父と母が私に買い与えてくれたものなので、私自身は大してお金を持ってないですよ』
『そっか……』
勿論羨ましい。
羨ましすぎて、スーパーで『お菓子買ってー』と駄々をこねる小学生と同じ動きをしたくなってくる。
でも、私は留まった。
彼女の表情が暗く、重く、悲しいものだったから………。
『月華さん、ごめんね。行こっか』
再び乃亜は歩き出す。
暗く、重く、悲しみの雰囲気を纏ったままに――――
エントランスに入ると、白い綺麗な床と観葉植物。大きなオートロック付きの自動ドアが目に入る。
乃亜が自動ドアの横に設置されたセンサーにキーをタッチする事で開く自動ドアに私たちは吸い込まれて行く。
中へ入ると、一階の中央には大きな木を囲うように木製のベンチが並べられていて、その周りの足元には綺麗な白い石が敷き詰められている。
なんというか、見れば見るほどに虚しくなる。
それほどまでに良いマンションだった。
私は、目に映る景色に意識を奪われ、立ち止まってしまったようで、乃亜が困ったように声をかけてくる。
『私の部屋10階だから、エレベーター使うよっ』
『分かった』
乃亜先導のもとエレベーターに乗り込む。
並ぶボタンは1~15。つまり乃亜は、このマンションの半分より上に住んでいる。
その事実に、またも気が遠くなりそうになる。
エレベーターはすぐに10階に到着し、彼女の家へと案内された。
『少し散らかってるけど、入って』
『お邪魔します……』
乃亜は形式上伝えただけだろう。
玄関と廊下、目に見える部分はしっかりと清掃が行き届いていて、散らかってなど居ない。
乃亜はそそくさと、廊下を歩いて行き、奥の部屋へと入って行く。
おそらく2LDKはあるだろうか。なんて考えながら、荷物を持ち、彼女の背を追う。
部屋に入った私を待ち受けていたのは、大きな薄型テレビに、四人は座れそうな革張りのソファ。
ダイニングテーブルは木目がここからでも確認できる程しっかりとしていた。
なんというか...お金持ちの四人家族の家そのものだった。
『乃亜ちゃん?本当にここで一人で住んでるの...?』
『うん。家具家電は全部両親が用意してくれたよ』
『…………………………………………………』
何というか。何というか。
羨ましすぎる。それだけだ。
もう、乃亜と話して何度もした挫折が再び私に襲いかかってくる。
『荷物置いて座ってて。お水とってくるね』
『はい…………』
私の気持ちなんて知らない乃亜の優しい言葉。
何だろう。この圧倒的な敗北感は……
乃亜がキッチンに入って行くのを見送った私は、彼女に促された通りにソファに腰を下ろす。
これがまだ最高の座り心地だ。
これに1時間座っていたら、もう他のソファに座れなくなる。
庶民な私は本気でそう思ってしまったが、今はそれどころではない。
乃亜に支払う対価 つまり金銭がいくらなのかが気になってしまう。
財布の中には3万弱。
一泊三万なんて高級ホテルのそれだ、恐らく金額としては足りるだろう。
直接彼女の口から金額を聞かねば安心できない私は気が気でない。
『お待たせしました。はい、お水』
『ありがとう。それで…私は貴方にいくら支払えばいいのかな?』
乃亜が戻ってくると同時に私は問いかける。
あり得ない金額を言われるのではないか…と不安がよぎり俯いてしまう。
だが、その不安は見当違いだったようだ。
『……えっ?お金?』
何を言っているのか分からない。
本気でそう思っているだろう彼女は首を傾げ、目を見開いている。
突然のことで状況が理解できていないのだろうか。
『その、ここに泊めてもらう対価の話しだよ…』
『あっ、そういうことかっ――――
彼女は一度言葉を区切り、嬉しそうに、楽しそうに、幸せそうに口を開く。
『対価は、身体で支払ってもらうつもりだよっ』
『えっ?』
私が聞き返してしまうのも当然の事だろう。
身体で支払う。今の場合でいえば、家事をするか、マッサージか…乃亜が男性であれば、性的な事か――――
だが今は深夜だ。
こんな時間から家事をさせる筈ないし、マッサージも無いだろう。
つまり彼女は何を望んで――――
『月華ちゃん。私とエッチなことしよっ?』
言うや否や、乃亜はソファに備え付けのサイドテーブルに置かれていたリモコンを操作して部屋の明かりを消す。
暗い橙色の世界。
彼女は笑っていた。
楽しそうに、嬉しそうに、幸せそうに、欲情した男性のように
私は言葉を返せない。
私は身体を動かせない。
そんな私へ歩み寄り、そっと彼女は口付けをする。
甘く、甘く、私の唇を味わうかのように、口付けをした――――
___________________________________________
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
私のモチベに繋がりますので
よろしければ星、ハート、フォローなど、頂けると幸いです。
一話当たり2000~3000文字で、毎日更新を心掛けております、次回の更新をお待ちください。
文字起こししたら、犯罪臭が凄そうな状況で乃亜は楽しそうに笑っていた。
『月華さん。コンビニ寄ってもいい?』
『行っておいで、私は待ってるね』
私の言葉を受け、小走りでコンビニに向かう彼女。
先程から思っていたが、仕草や動きがいちいち可愛い。自分を可愛く見える術を知っている人のそれだ。
私もある程度は把握している。
例えば、私の顔が一番可愛く見えるのは左斜め上にスマホを構えた角度だ。
大体の女性は、それくらいなら把握している。
それでも彼女は、もっとずっと、自分を魅せる術を知っているだろう。
一挙手一投足。その全てを、自分が最も美しく見えるようにしている気がする。
なんて一人、酔いを誤魔化すための考え事をしていると、乃亜は小走りに戻って来た。
『月華さんお待たせ。これどーぞっ』
『いいの?』
彼女がこちらに差し出してくれたのは、半分に割ってシェアするコーヒー味のアイス。
私が受け取ると、嬉しそうに笑い、口を開く。
『半分こっ』
『……乃亜ちゃんは、なんか可愛い子だね…』
『ありがとっ。月華ちゃんも可愛いよっ』
何だろう。この気持ちは一体何だろう。
不覚にもドキッとしてしまった。
コンビニの明かりに照らされていることで、彼女の容姿が鮮明に確認できる。
鎖骨辺りで切り揃えられた髪は艶が綺麗な黒色。睫毛に縁取られた大きな瞳はトロンと垂れ気味。
形のいい小さな鼻梁に、リップに彩られた瑞々しい唇。背丈は私より10センチほど高い165cm程あるだろう。
そして………問題はここだ。
彼女の胸は、男たちの夢を詰め込んだかのように膨らんでいる。誰もが羨む巨乳と言うやつだった………。
泣いてないからね?
『月華さん……そんなに見られると、その、恥ずかしいかも……』
両手の人差し指を、胸の前でつんつんと合わせる彼女。
なんとも"あざと可愛い"
『あっごめんね。失礼だったね』
『恥ずかしかっただけだから、大丈夫だよ。帰ろっか』
言うや否やこちらに片手を差し伸べる乃亜。
『そーだね』
何の気なしに彼女の手を取る私。
談笑しながら二人並んで歩く夜道は楽しかった。
でもこの時の私に言葉を伝えられるので在れば言いたいで――――乃亜は"ウサギの皮を被った狼だ"と――――
『あのマンション良いな~憧れちゃう…』
乃亜に連れられて歩くこと数分、いったん話題が尽きたので、目の前の高層マンションへの憧れの共感を得ようと試みる。
『あのマンションの一部屋が私の家ですよ』
『ねー、憧れるよね……ってはい?あそこに住んでるの?』
『はい、一人で住んでます』
何で、一人暮らしの20歳が一部屋ウン千万の部屋に住んでいるのだろうか……
そして、なんでそんな凄い子がこの世にいるのに、私はニートを養いながら一部屋月6.5万のボロアパートに住んでいたのか………
まだ、泣いてないからね?
『その、君はお金持ちさんだっ』
『…………………………………………』
私が自らを呪い、何の気なしに贈った言葉を受けた彼女は俯く。
俯き、歩みを一度止めてしまう。
『乃亜ちゃん?私変な事言っちゃった?』
『いえ、すいません。この家は父と母が私に買い与えてくれたものなので、私自身は大してお金を持ってないですよ』
『そっか……』
勿論羨ましい。
羨ましすぎて、スーパーで『お菓子買ってー』と駄々をこねる小学生と同じ動きをしたくなってくる。
でも、私は留まった。
彼女の表情が暗く、重く、悲しいものだったから………。
『月華さん、ごめんね。行こっか』
再び乃亜は歩き出す。
暗く、重く、悲しみの雰囲気を纏ったままに――――
エントランスに入ると、白い綺麗な床と観葉植物。大きなオートロック付きの自動ドアが目に入る。
乃亜が自動ドアの横に設置されたセンサーにキーをタッチする事で開く自動ドアに私たちは吸い込まれて行く。
中へ入ると、一階の中央には大きな木を囲うように木製のベンチが並べられていて、その周りの足元には綺麗な白い石が敷き詰められている。
なんというか、見れば見るほどに虚しくなる。
それほどまでに良いマンションだった。
私は、目に映る景色に意識を奪われ、立ち止まってしまったようで、乃亜が困ったように声をかけてくる。
『私の部屋10階だから、エレベーター使うよっ』
『分かった』
乃亜先導のもとエレベーターに乗り込む。
並ぶボタンは1~15。つまり乃亜は、このマンションの半分より上に住んでいる。
その事実に、またも気が遠くなりそうになる。
エレベーターはすぐに10階に到着し、彼女の家へと案内された。
『少し散らかってるけど、入って』
『お邪魔します……』
乃亜は形式上伝えただけだろう。
玄関と廊下、目に見える部分はしっかりと清掃が行き届いていて、散らかってなど居ない。
乃亜はそそくさと、廊下を歩いて行き、奥の部屋へと入って行く。
おそらく2LDKはあるだろうか。なんて考えながら、荷物を持ち、彼女の背を追う。
部屋に入った私を待ち受けていたのは、大きな薄型テレビに、四人は座れそうな革張りのソファ。
ダイニングテーブルは木目がここからでも確認できる程しっかりとしていた。
なんというか...お金持ちの四人家族の家そのものだった。
『乃亜ちゃん?本当にここで一人で住んでるの...?』
『うん。家具家電は全部両親が用意してくれたよ』
『…………………………………………………』
何というか。何というか。
羨ましすぎる。それだけだ。
もう、乃亜と話して何度もした挫折が再び私に襲いかかってくる。
『荷物置いて座ってて。お水とってくるね』
『はい…………』
私の気持ちなんて知らない乃亜の優しい言葉。
何だろう。この圧倒的な敗北感は……
乃亜がキッチンに入って行くのを見送った私は、彼女に促された通りにソファに腰を下ろす。
これがまだ最高の座り心地だ。
これに1時間座っていたら、もう他のソファに座れなくなる。
庶民な私は本気でそう思ってしまったが、今はそれどころではない。
乃亜に支払う対価 つまり金銭がいくらなのかが気になってしまう。
財布の中には3万弱。
一泊三万なんて高級ホテルのそれだ、恐らく金額としては足りるだろう。
直接彼女の口から金額を聞かねば安心できない私は気が気でない。
『お待たせしました。はい、お水』
『ありがとう。それで…私は貴方にいくら支払えばいいのかな?』
乃亜が戻ってくると同時に私は問いかける。
あり得ない金額を言われるのではないか…と不安がよぎり俯いてしまう。
だが、その不安は見当違いだったようだ。
『……えっ?お金?』
何を言っているのか分からない。
本気でそう思っているだろう彼女は首を傾げ、目を見開いている。
突然のことで状況が理解できていないのだろうか。
『その、ここに泊めてもらう対価の話しだよ…』
『あっ、そういうことかっ――――
彼女は一度言葉を区切り、嬉しそうに、楽しそうに、幸せそうに口を開く。
『対価は、身体で支払ってもらうつもりだよっ』
『えっ?』
私が聞き返してしまうのも当然の事だろう。
身体で支払う。今の場合でいえば、家事をするか、マッサージか…乃亜が男性であれば、性的な事か――――
だが今は深夜だ。
こんな時間から家事をさせる筈ないし、マッサージも無いだろう。
つまり彼女は何を望んで――――
『月華ちゃん。私とエッチなことしよっ?』
言うや否や、乃亜はソファに備え付けのサイドテーブルに置かれていたリモコンを操作して部屋の明かりを消す。
暗い橙色の世界。
彼女は笑っていた。
楽しそうに、嬉しそうに、幸せそうに、欲情した男性のように
私は言葉を返せない。
私は身体を動かせない。
そんな私へ歩み寄り、そっと彼女は口付けをする。
甘く、甘く、私の唇を味わうかのように、口付けをした――――
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