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「………おい……」
「ん?」
「どれだけ食うんだよ!」
「別にいいじゃんお腹減っているし」
「それにしても限度ってもんがあるだろ!!」

 陽菜は何事もないように先程買ったスイーツを頬張っている

「ほんなこほいっふってあんふがおふぉってふれふってふうから!!」
「何言ってるか分かんねえよ」
「もぐもぐ……ん、一翔が奢ってくれるっていうから!!」
「お前が財布忘れたって言うから奢ることになったのに限度があるだろ!!」

 今現在の陽菜に買った物
 
 肉まん2つ・クレープ2つ・タピオカ・フルーツジュース

 肉まんにクレープってチョイス……

「いいじゃん、私の為でしょ?」
「うざっ……」
「おいしい~!」
「はぁ~」
「あ、あのクレープ美味しそう~」
「まだ食うのかよ……」
「美味しそうだし食べたいじゃない?」
「太るぞ?」
「……あ?」
「イエナンデモアリマセン……」
「それじゃあこれお願いしま~す!!」
「はい、おひとつでよろしかったでしょうか?」
「はい!!」

 陽菜は僕の顔を見る
 
「はいはい」

 僕は財布を取り出し支払う

「これっきりだぞ?」
「へ?なんへ?」
「それで最後な……」
「えぇ~!」
「えぇ~! っじゃねえ……」
「えい!」

 僕の口元に甘いクレープが口に入り口の中に甘さが広がる

「……何がしたいの?」
「食べたいかな~っと思って……美味しい?」
「まぁ、美味しい……」

 そっけなく返すと陽菜は誇ったように

「でしょ~!」
「君がなんで誇らしげなの……」
「私の眼に狂いはない!!」
「金は持ってないからその眼は意味ないけどな」
「君にとってはいいんじゃない?」
「ん? なして?」
「……間接キスじゃん?」

 悪戯っぽい笑顔で言う彼女

「まぁ、役得かもな……」
「え……」

 陽菜は呆けた顔で僕の方を見て三秒後顔が真っ赤になり俯いている

「どうした?」
「いや、何でもない……そういうところだよ」
「ん?なんて?」

 最後の方聞き取れなかったので聞き返すと陽菜は一気にクレープを食べ終える

「帰ろ!! 帰って一緒にゲームするんでしょ?」
「どうしたんだよ急に……」
「いいから行くよ!」
「せっかちだな……待ってよ……」

 駆け出す陽菜を追いかける僕なのだった




 



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