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目覚めない少女
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彼女の手術は成功とはいいがたい状況だ…
彼女はもう一週間目覚めないのだから
「寝坊助にもほどがあるぞ…」
昔から彼女は寝坊助で毎回僕が起こしていた
髪のセットも僕がしないとボサボサで登校するような少女だ
そんな彼女が病気になった…最近調子がおかしくて病院に行って即手術…あともう少し遅ければ完全に手遅れな状態だったらしい
「君はいつも僕に心配をかけるね…」
昔から彼女は無謀に突っ込んで危ない目に遭う…川で猫が溺れていて助けに入って一緒に溺れたり、何でもかんでも引き受けて結局できなかったり毎回僕が助けに入ったり手伝ったりと思い出すだけで胃が痛くなる
「今回は自分で何とかしなよ…」
僕には何もできない…いつもなら僕がやってあげれば何とかなるが今回だけはどうしようもない
「………」
目の前の彼女を見る
まるでいつものように眠っているとしか思えない寝顔…
彼女の顔を指でつつく…反応しない
「あら…来てたのね…」
「あ、こんにちは…」
「ごめんね毎回来てもらって…」
「いえ、お仕事お疲れ様です」
「あとは私に任せて後は私がやっておくわ…」
「いえ、僕はもう少し…」
「そう…」
「あ、そうだ髪型いつも通りセットしてあげたいのですが、手伝ってもらえますか?」
「ふふっ、わかったわ…」
「ありがとうございます」
彼女を起こしてもらい彼女の髪に軽く水をかけブラッシングする
「伸びたな…」
一週間もたてばそりゃ少しは伸びるだろう
「今日は三つ編みだ…お前が嫌がる文学少女風だ…嫌なら早く目を覚ますことだな…」
そう言って髪の真ん中を左右に分け小さい三つ編みを複数作り更に三つ編みにする
「出来たな…意外と似合うじゃないか」
「えぇ…とってもかわいいわ…」
そう言って彼女を寝かせる
「着替えさせるから少し席を外してもらえる?」
「はい…病室を出ていく」
しばらくして
「終わったわ…」
そう言われ再び病室に入っていく…
椅子に座る
どのくらい経っただろう…彼女はピクリとも動かない
僕は彼女の傍で時々宿題をしたり本を読んだり彼女がいつ目覚めてもいいように備えているのに…
彼女は目を開けない…
彼女はもう一週間目覚めないのだから
「寝坊助にもほどがあるぞ…」
昔から彼女は寝坊助で毎回僕が起こしていた
髪のセットも僕がしないとボサボサで登校するような少女だ
そんな彼女が病気になった…最近調子がおかしくて病院に行って即手術…あともう少し遅ければ完全に手遅れな状態だったらしい
「君はいつも僕に心配をかけるね…」
昔から彼女は無謀に突っ込んで危ない目に遭う…川で猫が溺れていて助けに入って一緒に溺れたり、何でもかんでも引き受けて結局できなかったり毎回僕が助けに入ったり手伝ったりと思い出すだけで胃が痛くなる
「今回は自分で何とかしなよ…」
僕には何もできない…いつもなら僕がやってあげれば何とかなるが今回だけはどうしようもない
「………」
目の前の彼女を見る
まるでいつものように眠っているとしか思えない寝顔…
彼女の顔を指でつつく…反応しない
「あら…来てたのね…」
「あ、こんにちは…」
「ごめんね毎回来てもらって…」
「いえ、お仕事お疲れ様です」
「あとは私に任せて後は私がやっておくわ…」
「いえ、僕はもう少し…」
「そう…」
「あ、そうだ髪型いつも通りセットしてあげたいのですが、手伝ってもらえますか?」
「ふふっ、わかったわ…」
「ありがとうございます」
彼女を起こしてもらい彼女の髪に軽く水をかけブラッシングする
「伸びたな…」
一週間もたてばそりゃ少しは伸びるだろう
「今日は三つ編みだ…お前が嫌がる文学少女風だ…嫌なら早く目を覚ますことだな…」
そう言って髪の真ん中を左右に分け小さい三つ編みを複数作り更に三つ編みにする
「出来たな…意外と似合うじゃないか」
「えぇ…とってもかわいいわ…」
そう言って彼女を寝かせる
「着替えさせるから少し席を外してもらえる?」
「はい…病室を出ていく」
しばらくして
「終わったわ…」
そう言われ再び病室に入っていく…
椅子に座る
どのくらい経っただろう…彼女はピクリとも動かない
僕は彼女の傍で時々宿題をしたり本を読んだり彼女がいつ目覚めてもいいように備えているのに…
彼女は目を開けない…
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