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一年生編
幼馴染み姉妹とラリー
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お知らせです
今回のお話は予めテニスコートについてみていただくとよくわかると思いますので、先にテニスコートについてみておくことをお勧めします。
表現が難しく、もしかしたらわからないかもしれないのであらかじめご了承ください。
それでは、本編をお楽しみいただけると幸いです。
------------------------------------------
軽くラリーをする。
サービスラインのショートラリーからベースラインのロングラリーをしていく。
僕はストレートとクロスを交互にやる。
互いにそれぞれ回り終えると、少し休憩にする。
久しぶりにやると、身体が楽になる。
身体の硬い部分が運動することによって、ほぐれて心地の良い感じがする。
「どう、久しぶりの運動は?」
「あぁ、とっても楽しいよ」
半年ぶりにこんなに動き回った。
あの頃から全くしていなかったが、やってみるとやっぱり楽しい。
「私、もう無理……」
美優ちゃんはベンチまるまる使って寝ころびながら、端から見ればとても態度の悪い感じで言う。
「美優~、態度悪いよ」
「う~い」
そう言いながらも、姿勢は崩すことはない。
完全に彼女は疲れ切っていた。
「誠一はまだいけるよね?」
「あぁ」
「それじゃ、ラリー再開しよ」
そう言って彼女とラリーを再開する。
相変わらず、力技だな!!
場所はそれほど厳しくなく、当たり所が少しずれても大丈夫な位置に打っている。
だけど、力技は簡単に処理できる。
彼女の力技は、女子には厳しいだろうが僕にとっては簡単に処理できる。
彼女は力技で攻撃してくるのに対し、僕は前後と左右に加え、球筋を変えていく。
特にスライスという逆回転の球を使っていく。
球筋は主にスピン・スライスに分かれる。
縦回転で着地した瞬間に伸びがあるのがスピン。
スライスはその逆で、着地した瞬間遅い球になる。
「それ」
スライスロブを上げる。
センターライン方面にスライス系のロブを上げる。
このロブはしっかりと合わせれば絶好球だ。
しかし、彼女の用に溜めて打つタイプは、これに弱い。
着地と同時に彼女の前に球が行き、彼女は打ち辛そうに合わせて返す。
「それ」
今度はロングクロスに返す。
彼女は何とかストレートに返すが、体勢を崩す。
浅くなった球を僕は彼女のバックハンドのショートクロスに返す。
それを呼んでいたのか、紅羽は何とか追いついてストレートに強烈なショットを繰り出す。
紅羽はそう来ると思ってたよ。
僕は前に出る。
本来なら、クロスロングに高いロブを放って体勢を立て直すべきだろう。
だけど、彼女はここで決めてくると思っていた。
球に合わせ、クロスに返す。
球が決まると、紅羽は悔しそうな顔をする。
「くそ~!!」
「相変わらず、わかりやすいな」
卑怯とは言うまい、これはスポーツだ。
相手の弱点を上手く責め、得点を取る競技だ。
「あのロブ、相変わらず苦手なんだな」
「もう一回!!」
僕が彼女にそう言うと、彼女は悔しそうにもう一度挑んできた。
今回のお話は予めテニスコートについてみていただくとよくわかると思いますので、先にテニスコートについてみておくことをお勧めします。
表現が難しく、もしかしたらわからないかもしれないのであらかじめご了承ください。
それでは、本編をお楽しみいただけると幸いです。
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軽くラリーをする。
サービスラインのショートラリーからベースラインのロングラリーをしていく。
僕はストレートとクロスを交互にやる。
互いにそれぞれ回り終えると、少し休憩にする。
久しぶりにやると、身体が楽になる。
身体の硬い部分が運動することによって、ほぐれて心地の良い感じがする。
「どう、久しぶりの運動は?」
「あぁ、とっても楽しいよ」
半年ぶりにこんなに動き回った。
あの頃から全くしていなかったが、やってみるとやっぱり楽しい。
「私、もう無理……」
美優ちゃんはベンチまるまる使って寝ころびながら、端から見ればとても態度の悪い感じで言う。
「美優~、態度悪いよ」
「う~い」
そう言いながらも、姿勢は崩すことはない。
完全に彼女は疲れ切っていた。
「誠一はまだいけるよね?」
「あぁ」
「それじゃ、ラリー再開しよ」
そう言って彼女とラリーを再開する。
相変わらず、力技だな!!
場所はそれほど厳しくなく、当たり所が少しずれても大丈夫な位置に打っている。
だけど、力技は簡単に処理できる。
彼女の力技は、女子には厳しいだろうが僕にとっては簡単に処理できる。
彼女は力技で攻撃してくるのに対し、僕は前後と左右に加え、球筋を変えていく。
特にスライスという逆回転の球を使っていく。
球筋は主にスピン・スライスに分かれる。
縦回転で着地した瞬間に伸びがあるのがスピン。
スライスはその逆で、着地した瞬間遅い球になる。
「それ」
スライスロブを上げる。
センターライン方面にスライス系のロブを上げる。
このロブはしっかりと合わせれば絶好球だ。
しかし、彼女の用に溜めて打つタイプは、これに弱い。
着地と同時に彼女の前に球が行き、彼女は打ち辛そうに合わせて返す。
「それ」
今度はロングクロスに返す。
彼女は何とかストレートに返すが、体勢を崩す。
浅くなった球を僕は彼女のバックハンドのショートクロスに返す。
それを呼んでいたのか、紅羽は何とか追いついてストレートに強烈なショットを繰り出す。
紅羽はそう来ると思ってたよ。
僕は前に出る。
本来なら、クロスロングに高いロブを放って体勢を立て直すべきだろう。
だけど、彼女はここで決めてくると思っていた。
球に合わせ、クロスに返す。
球が決まると、紅羽は悔しそうな顔をする。
「くそ~!!」
「相変わらず、わかりやすいな」
卑怯とは言うまい、これはスポーツだ。
相手の弱点を上手く責め、得点を取る競技だ。
「あのロブ、相変わらず苦手なんだな」
「もう一回!!」
僕が彼女にそう言うと、彼女は悔しそうにもう一度挑んできた。
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