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一年生編

幼馴染み妹の参戦

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「うん、わかった~」

 意外とあっさりだった。

「じゃあ、日曜行けそう?」
「うん」
「じゃあ、日曜日で」
「ありがとう」
「ううん、いいよ……昼ご飯も追加で許す」
「君、僕を破産させる気か?」
「バイトして貢いでよ、中学生はお金がないんだから」
「見返りは?」
「私の笑顔? それとも……」
「いい、聞きたくない」

 なんとなく言いたそうなことわかったので、言わせないようにした。
 そう言ってゲームを続ける。

「美優~、私もゲームさせて」
「ほいよ~、お兄ちゃんいるけどいい?」
「いいよ~、誠一もいい?」
「いいよ」

 そう言って彼女が加わる。
 なんていうか、紅羽がゲームをするなんて珍しかった。

「お姉ちゃん、そっち行ったよ~」
「えぇ!? ぎゃ~!!」
「お姉ちゃんうるさい」

 そう言いながら、続けている。
 
「紅羽~、そっちにいるかも」
「え!? ぎゃ~!!」

 そう言って再び彼女のキャラは死亡する。
 その度に、僕は彼女に蘇生アイテムを施す。
 
「ごめんね、誠一」
「慣れてないんだから仕方ないさ」

 そう言ってなんだかんだ時間が過ぎる。

「そろそろ寝るよ、明日は何時に行けばいい?」
「11時からだから、30分前の10時半でいいかな?」
「おっけ~」
「私もいっていいかな?」
「でも、美優ちゃんは運動苦手じゃないの?」
「別に苦手じゃないよ、ただアウトドアが嫌いなだけで」

 それ、只の運動嫌いなのでは。

「まぁ、美優ちゃんが行きたいのなら紅羽もいい?」
「うん、いいよ~」
「それじゃあ、丁度クエストも終わった事だし寝ますか」
「うん、お休み」
「お休み~」「お休み」

 僕はログアウトボタンを押して電源を落とす。
 さて……。
 明日の準備をする。
 ラケットのガットを確認する。
 ガットの方は……大丈夫そうだな。
 ガットを見て網目のつなぎ目にささくれが無いことを確認する。
 これなら、打った時に端っこのガットが当たって切れる以外は大丈夫そうだ。
 靴は……うん、ピッタリだ。
 服も用意した、明日バタバタすることはなさそうだ。
 後は、十分な睡眠をとれば明日の準備は完璧だ。

 レインから連絡が入る。
 二人からだった

「明日、楽しみにしてるね」
「明日は覚悟しててね、お兄ちゃん」

 紅羽は分かるが、覚悟しててねはおかしいだろ。

「うん、久しぶりで楽しみだよ」

 紅羽にはこれを送り。

「心してかかるよ」

 美優ちゃんにはこれを送った。

 ……寝るか……。
 
 そうして僕は就寝準備を済ませ、布団に入り明日に備えた。
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