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一年生編
幼馴染みの妹
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浴室に入ると、そのどちらかわからないが下着が散乱していた。
触ることも何なので、僕はそれを避けながら着替えを置くと、風呂場へ向かう。
「お姉ちゃん?」
湯気の中から声が聞こえる。
女の子の声だった。
この声は……不味いかもしれない。
僕の思い違いでなければ、この声は紅羽の二つ離れた妹の美優ちゃんの声だ。
そう思っていると、僕が扉を開けたのが引き金となったのか、霧が少しずつ晴れていく。
「お姉ちゃ……ん!?」
出ようと思ったが、霧が晴れるのが早すぎて紅羽の妹の美優ちゃんと目が合う。
黒色のセミロングに小麦色の肌の中に水泳選手特有の水泳水着でよく残る白い部分が露出している。
この状況で言うべきことは……そうだ!!
「悪かったな、美優ちゃんがいることに気づかなかったわ……ま、ここであったのも何かの縁だし、折角だから一緒に……」
瞬間、彼女は風呂の桶が飛んでくる。
まぁ、それは予想出来ていたので掴む。
「この俺にそんな攻撃が当たると思ったか?」
完全にテンションがバグっている。
というかテンパってこうでもしなければ、理性を保てない。
「早く閉めろ~!!」
「サ~!!」
そう言って彼女は胸を抑えながら肩までお湯につけてそう叫んだ。
僕は返事をすると、そのままドアを閉める。
僕はもう一度、服を着て青羽さんが料理をしているであろう台所に向かった。
「あら、美優が入ってたのね~」
「まぁ、その……帰っていいですか?」
今日は特に気まずすぎる。
だってそうだろ?
紅羽の恥ずかしい姿や妹の美優ちゃんのお風呂見ちゃったらどうしようもない。
「駄~目、今日は泊っていきなさい」
笑顔で言う彼女の表情はまるで逃げるのは許さないと言わんばかりのように思えてきた。
そして、しばらくすると美優ちゃんが風呂から上がってきた。
「あ、美優ちゃん……その……」
「わかってます、あれは不幸な事故です……まぁ、次からはノックをするのをお勧めします」
「……はい、気を付けます」
そういうと、彼女の表情が少し柔らかくなる。
「久しぶりですね……誠一お兄ちゃん」
「あぁ、紅羽から聞いてるけど、大会で優勝してるんだってね……凄いじゃないか」
「いえ、たまたまです……」
照れたように彼女は人差し指で頬を掻く。
「敬語、僕には使わなくていいのに」
正直、小さいころから知っているので今更敬語使われる方がむず痒いのだ。
「……うん、これでいい?」
「おっけ」
「それで、久々にどうしてこっちに?」
「紅羽に本を貸しに来たんだけど、泊まることになってしまったというかなんというか」
「あぁ~、家の家族強引だもんね」
否定したいが、それは否定できない。
「それじゃあ、久しぶりに一緒にゲームしよう?」
「あぁ、いいぜ」
「やった、ほら早く~」
僕の腕を引っ張ってくる。
「こらこらわかった、行くから」
そう言って彼女の部屋に向かうのだった。
触ることも何なので、僕はそれを避けながら着替えを置くと、風呂場へ向かう。
「お姉ちゃん?」
湯気の中から声が聞こえる。
女の子の声だった。
この声は……不味いかもしれない。
僕の思い違いでなければ、この声は紅羽の二つ離れた妹の美優ちゃんの声だ。
そう思っていると、僕が扉を開けたのが引き金となったのか、霧が少しずつ晴れていく。
「お姉ちゃ……ん!?」
出ようと思ったが、霧が晴れるのが早すぎて紅羽の妹の美優ちゃんと目が合う。
黒色のセミロングに小麦色の肌の中に水泳選手特有の水泳水着でよく残る白い部分が露出している。
この状況で言うべきことは……そうだ!!
「悪かったな、美優ちゃんがいることに気づかなかったわ……ま、ここであったのも何かの縁だし、折角だから一緒に……」
瞬間、彼女は風呂の桶が飛んでくる。
まぁ、それは予想出来ていたので掴む。
「この俺にそんな攻撃が当たると思ったか?」
完全にテンションがバグっている。
というかテンパってこうでもしなければ、理性を保てない。
「早く閉めろ~!!」
「サ~!!」
そう言って彼女は胸を抑えながら肩までお湯につけてそう叫んだ。
僕は返事をすると、そのままドアを閉める。
僕はもう一度、服を着て青羽さんが料理をしているであろう台所に向かった。
「あら、美優が入ってたのね~」
「まぁ、その……帰っていいですか?」
今日は特に気まずすぎる。
だってそうだろ?
紅羽の恥ずかしい姿や妹の美優ちゃんのお風呂見ちゃったらどうしようもない。
「駄~目、今日は泊っていきなさい」
笑顔で言う彼女の表情はまるで逃げるのは許さないと言わんばかりのように思えてきた。
そして、しばらくすると美優ちゃんが風呂から上がってきた。
「あ、美優ちゃん……その……」
「わかってます、あれは不幸な事故です……まぁ、次からはノックをするのをお勧めします」
「……はい、気を付けます」
そういうと、彼女の表情が少し柔らかくなる。
「久しぶりですね……誠一お兄ちゃん」
「あぁ、紅羽から聞いてるけど、大会で優勝してるんだってね……凄いじゃないか」
「いえ、たまたまです……」
照れたように彼女は人差し指で頬を掻く。
「敬語、僕には使わなくていいのに」
正直、小さいころから知っているので今更敬語使われる方がむず痒いのだ。
「……うん、これでいい?」
「おっけ」
「それで、久々にどうしてこっちに?」
「紅羽に本を貸しに来たんだけど、泊まることになってしまったというかなんというか」
「あぁ~、家の家族強引だもんね」
否定したいが、それは否定できない。
「それじゃあ、久しぶりに一緒にゲームしよう?」
「あぁ、いいぜ」
「やった、ほら早く~」
僕の腕を引っ張ってくる。
「こらこらわかった、行くから」
そう言って彼女の部屋に向かうのだった。
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