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前編

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 「なぜこんなことをする!?」
 
 俺の目の前で叫ぶ兵を切り倒す
 
 「ひぃ~!」
 
 何が「ひぃ~!」だ…先程無抵抗な親子を平気で切り倒していたのに

 「お前…さっき親子を切り倒していたよな?」
 「へ!?」
 
 話しかけたのが意外なのか動揺した声で兵士は俺を見ている

 「答えろ…」
 「だ…だって仕方ないじゃないか…ノルマを達成できなかったんだから!!」

 ノルマで殺す国もだが兵士も兵士だ…
  
 「ノルマか…じゃあお前にノルマを課してやるよ」
 「え?」
 「今から質問に答えろ…答えれば生かしてやる…」
 「本当か!?」
 「あぁ…保証してやる…」
 「何なりと!!」
 「じゃあ、この政策に関わっている奴を順番に言え」
 「えっと、ポート家当主クロノス様と御三家党首様…国王様と大臣…主にこの五名がやられております!」

 クロノス…クロウの孫だったか…

 僕が死ぬ前に生まれたんだっけかな…他の御三家…ヨウル家、ウルス家、テイル家の孫も身ごもった頃に僕は死んでしまったので顔は知らない…  
 
 「このことを知っている奴は?」
 「騎士団は大体知っている見習いは知らないが…」
 
 範囲が広いな…

 「外部で知ってるやつは?」 
 「ホウ商会ってあるだろ…あそこの代表はくらいかな…」
 
 かつて尽力した奴らの子孫がこれとは…

 「他に何か話すことはないか?」
 「他と言えば…先先代の女王が幽閉されているって話があって…」
 「ロザリ―様か!?」
 「あぁ…だがあの方は数年前に亡くなられたと聞いているんだがどうやら生きているという噂だ」
 
 ロザリ―様…俺が死ぬときはまだ子供だったけな…

 「他には?」
 「もうねぇよ…約束通り解放してくれよ!」
 「あぁ…」

 剣を振りかぶる
 辺りには血が飛び散り兵士は倒れ血を流している

 「さて、次は…」
 
 次なる標的の下へ向かうのだった
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