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30話
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数日後……
リラとルラは、僕の家に来ていた。
「じゃあ、行ってくるよ……」
「行ってらっしゃい……」
僕は真剣な顔で見つめると、ウオラは優しそうな笑顔で、
「心配するな、大丈夫だ……」
「二人でお留守番、よろしくね……」
「………はい……」
「……あの!」
後ろを見ると、リラが後ろに立っていた。
その後ろにルラもいる。
「ん?」
「私、本当にしたいんです!! どうか!!」
その手は強く握られ、真っ直ぐウオラを見つめている。
「大丈夫だよ……」
ルラはリラの手を握り、リラの顔を見ている。
ミリーは彼女達の方に向かってひざを折るとリラを抱きしめる。
「できる限りやってみるわ」
二人は扉をあけて出ていくと、家には僕達三人しかいなくなる。
……どうする?
こういう時、リラにどのように声をかけていいかわからない……。
「取り敢えず、何か飲みますか?」
「うん、リラ行くよ……」
三人で席に座ると沈黙が流れる。
「そう言えば、あれあったんでした」
そう言って僕はお小遣いで買ったクッキーを取り出して机の上に置く。
「わ~! おいしそう~」
ルラがそう言って食べるとリラも口を運ぶ。
いつもなら美味しそうに食べるリラだが、やはり上の空なのか黙々と食べ進める。
気まずい……。
どのくらい時間が経っただろう……。
そんな中、いつも自分から話さないルラが口を開く。
リラとルラは、僕の家に来ていた。
「じゃあ、行ってくるよ……」
「行ってらっしゃい……」
僕は真剣な顔で見つめると、ウオラは優しそうな笑顔で、
「心配するな、大丈夫だ……」
「二人でお留守番、よろしくね……」
「………はい……」
「……あの!」
後ろを見ると、リラが後ろに立っていた。
その後ろにルラもいる。
「ん?」
「私、本当にしたいんです!! どうか!!」
その手は強く握られ、真っ直ぐウオラを見つめている。
「大丈夫だよ……」
ルラはリラの手を握り、リラの顔を見ている。
ミリーは彼女達の方に向かってひざを折るとリラを抱きしめる。
「できる限りやってみるわ」
二人は扉をあけて出ていくと、家には僕達三人しかいなくなる。
……どうする?
こういう時、リラにどのように声をかけていいかわからない……。
「取り敢えず、何か飲みますか?」
「うん、リラ行くよ……」
三人で席に座ると沈黙が流れる。
「そう言えば、あれあったんでした」
そう言って僕はお小遣いで買ったクッキーを取り出して机の上に置く。
「わ~! おいしそう~」
ルラがそう言って食べるとリラも口を運ぶ。
いつもなら美味しそうに食べるリラだが、やはり上の空なのか黙々と食べ進める。
気まずい……。
どのくらい時間が経っただろう……。
そんな中、いつも自分から話さないルラが口を開く。
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