第二の人生は異世界で暮らしたい

第一話 あの世という場所

　目を開けると昔見たプラネタリウムで見るような空の光景が広がっていた。

「ここはどこなの？」

　声がする方に振り返くと、少女が陸の方を不安そうに見ている。

「蒼……」

　呼んだ女性は居たのに安堵したのか、陸に駆け寄る。
　無数にある綺麗な星々の小さな光が広がって地面も宙に浮いているかの様な感覚だった。
　まるで宇宙に放り出されてしまったかのような光景。

「やぁ、お二人とも初めまして」
　
　声が聞こえ振り向くと、白髪の女性が座った状態でこちらを見ている。
　
「誰ですか？」
「僕はウルクス、転生を司る神様の一人」
「僕はなんでここにいるんですか？」
「そりゃ死んだからでしょ」
「しんだ？」

　正直、不思議だった。
　記憶を掘り起こせど、危ない場所ではなかったはずだと思う。
　あの日はいつものように彼女が星を見たいといい、蒼と共に学校の屋上に忍び込んだ。
　二人にとってなんて事のない日常の光景だった。
　蒼が言うたびに、毎回陸と共に忍び込んでいたのだ。
　ウルクスは哀れむようにこちらを見ている。

「君達は寝ていたから知らないかもだけど、空から飛行機の羽の一部が落ちてきて即死だったよ」
「そんな偶然あるわけ……」　
「これが本当なんだよね～映像見る？」

　ウルクスが指を回すと映像が映し出された。