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後編 ※
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R18回なので注意書きをもう一度差し込みます。
※女体化主人公かつ乙女ゲーム転生です。それぞれが地雷という方、組み合わせでダメという方はごめんなさい、自衛してください。
※精神的BLですが身体的には男女CPのままです。
先に風呂をもらった俺は、薄衣一枚でベッドで待ってた。
薄衣一枚って言っても、ちゃんと服の役目は果たしているヤツだ。
裸より恥ずかしいヤツじゃなくて助かった。
上級者向けじゃなくて初心者向けで頼む。初心者……なのは間違いない。
それよりもだ、問題はだ。
新婚初夜ってことでつまりは……。
できるの? 俺。
ユベールと離れたくない、っていう気持ちは確かだ。
ユベールが傍にいてくれるんなら、偽装結婚するなり百日後まで仮死状態になる薬をあおるなりなんだってできる。
キスだって問題ない。昔のソ連じゃ男同士で挨拶のキスを贈り合うなんて当たり前だったって聞くさ。さすが同志! オブイェークト。
男が好きだからってのとは違う気がする。某隊長と同じで俺の心がシベリア平原のように広かったからだ、きっと。
でも、でもだよ?
ユベールとできるかってと――
確かにユベールに体が反応、することはあるけどそれってただエッチなこと考えて興奮してるだけかも分からない。
それ以前に、ユベールが俺の反応を見て途中で萎えることだって考えうる。
現に、俺から仕掛けた相手には全戦全敗――
「アネット、上がりました」
ユベールの声が聞こえて、どきっとして体を縮こめた。
「お嬢様って呼ばないのね」
入ってきたユベールは、濡れた金の髪にまだ湯煙が薄く残っていて、まさに水も滴るいい男って感じだ。
普段すらっとしてるけどこう見ると着やせするタイプだったのか、どこかで見た彫刻みたいに芸術的な筋肉がついてやがる。
だから見とれるのはユベールとどうこうじゃなくて、造化の神の作りたる美を見たしもべとしてのやむなき反応であって――
「アネット『お嬢様』のままのほうが安心しますか?」
これってどう答えるのが正解なんだ?
妹が「花が咲かなかったからリセット!」ってグチりながらゲームしてたのを思い出すが、チクショウこのクソゲーにはセーブスロットなんてねえんだよ!
焦った俺は後から考えると「好感度ゼロになるの知ってたか? マヌケ」とでも言われそうな返事をしてしまった。
「言葉遣いが丁寧なのは、変わらないのね」
「長らくアネットの家に仕えていたため、この言葉遣いが染みついてしまっているのです。どうかお許しください」
なんとなく分かる。俺もこのわけの分からない世界から帰れたとしても、染みついたオネエ口調はしばらく治らなさそうだ。
どっちの世界でだって、すぐには楽に生きられそうにないな。
「それでいい。ユベールが、私のこと考えてくれてるのは分かるから。それより座って?」
なんか立ったままだと落ち着かないっていうかどうしても気になるだろう?
ユベールはにこやかに微笑むと、俺の横に腰かけた。
そっと肩を回されると、ユベールと俺との隙間を湯気がさっさと埋めちまいやがる。
少し湯冷めしていたのか、ユベールの体温が温かく感じられた。
気が抜けて、ころん、と重い頭がユベールの肩に引き寄せられる。
「なに……?」
ユベールが頬に手を添えそいつの方向に向かせてくるから聞いた。
答えは返ってこない。代わりに、唇が浴びせられる。
「ん……」
目を閉じたって、浮かぶのはユベールの姿ばかりだ。
横から包み込むように抱きしめられると、少しの隙間だって我慢してられなくて、おびき寄せられるように抱き返してた。
体ぐらいはぴたりとユベールにくっついてて唇も重なっているのに、でもそれだけじゃ物足りない――
「ん……」
唇が離れて、はくはくと息を吐いた。
さっきまで普通にできていた呼吸が、今はやり方ド忘れしたみたいにうまくできない。
「可愛らしい」
まだ少し重い銀の髪を、綺麗な指でゆっくり梳かれた。
むずむずして落ち着かない……! ちょっとは、気持ちいいんだが……本当にちょっとはな!
「そういうのはいい」
「アネットのお気に召しませんでしたか?」
「私、苦い薬はさっと飲んでしまいたいほうなの」
言って、はっとなる。
別にユベールに不満をぶつけたかったわけじゃない。
ユベールは何か返事をする前に、きつく胸の中に抱きしめてきた。
胸が潰れたら心臓の鼓動が重なるんじゃないかってくらい、ぎゅうっと。
胸、デカすぎて邪魔だ……!
「アネットには、ゼリーに溶かすようにして差し上げたかったのですが」
「その気持ちだけで十分だわ」
するとユベールは今度こそ、背中を支えながら寝台の上に押し倒してきた。
まともに見てられなくて、息が詰まる……!
「愛しています、アネット」
耳元で、穏やかにも艶やかにも感じる声でそんなこと言われたら――
体中にどうしようもない痺れが走って、手足が勝手に跳ねた。
腹の奥がなんだか、物足りなくなってくる、ような――
「私も好きよ、ユベールのこと」
もう余計なことあまり考えられなくなってきてて、迷いなく伝えられた。
神サマ、いや精霊サマの前で誓ったときよりももっとはっきりした想いで、伝えた。
それでも遠すぎて、ユベールの首に腕回す。
それだけでユベールには伝わって、その熱が覆いかぶさってくる。
「失礼いたします」
「……!」
律儀に言われると、かえって恥ずかしい。
俺とユベールとを隔ててた薄衣一枚が、ユベールの手で剥がされてく。
その手つきはコートを脱がしてもらうときと似ているから、落ち着くような落ち着かないような不思議な感じだ。
ただ、脱がされた下には何もないのと、それに脱がしたあとのユベールは全然違ってて。
衣擦れだけでも微かな痺れが走るような敏感な双丘の蕾、唇で手でと一度に愛でられた。
「ぁ……や……っ」
「お綺麗ですね」
ユベールの声は色っぽく艶があって、蕾にそんな波形当てられたらそれだけで身がよじれた。
その声のする濡れた唇が、今度は蕾をついばみ転がすようになぶってきて――
胸の先を犯す甘い熱が苦しくて、少し大きな痺れが来るとこらえきれずに足がばたついた。
足が跳ねたとき、気づいた。ユベールが反応してる――
俺だから、分かる。初心者だって。
「ん、ユベール……!」
「今は気持ちの良いことだけ感じていて下さい、アネット」
「うん、ユベール……!」
反応してくれて嬉しいなんて言えるワケない。だけど、何かしら伝えたかった。それだけ。
だってだ、色仕掛けまでしたってただの一人も落とせたことねえし、俺自身だって落ちない。
よく、女の体になった自分見てうわエッロってなるヤツあるじゃん?
でも、俺が初めて今の自分の体見たときに感じたのはただ既視感だけだった。
そういえば、これが俺の体だったなって。
だから、自分の体に自信なんてあるはずないワケで――
「んっ、やっ!」
蕾を甘噛みされて、反射的にかん高い声が出た。
秘所を探られ秘裂を指先でなぞられて、跳ね返そうとするとかえって中の指をきゅうきゅうと締め付けてしまう。
その中がユベールにあふれさせられてんの、じゅくりとかき出され暴かれた。
「アネット、今、何か別のことを考えていませんでしたか?」
よく見てるなって思う、本当に。
これだけだって憎たらしく思うくらいユベールのこと、大好きで。
「何も考えられないくらいに、してよ」
ユベールはムカつくくらい平常心に満ちた声で応える。
「畏まりました」
それが落ち着いて、だけど体はもうそれどころじゃ止まらなくなってきてて。
「ん……や、あっ…」
こらえてても抑えきれない声が高く響いた。
本当に自分の声かってぎょっとするほど恥ずかしい声で、なのに鳴くたび強く責められる快感がクセになる。
初めは指一本だって苦しかったナカ、広げるように指曲げられ次第に本数増やされればユベールの形にほぐされていき。
胸もあそこも、それどころかいつの間にか蜜まみれにされた秘芽まで押し転がされて、気持ちいいって感覚しか残らなくなってく。
「あ、はぁ、う……や……ん、ユベール、ユベール……もう……!」
「いいんですよ、アネット」
何より安心するユベールの声、その声で許しを得たらもう我慢とか、恥ずかしいとかどうでもよくなって。
タガが外れたように快感が体中を駆け巡る。
「うん、私、あ……!」
真っ白に意識が弾けた。
俺が動けない間ユベールは、添い寝しながら俺の汗を拭ってくれていた。
「アネット、お体は大丈夫ですか?」
「ええ、平気……」
そっと額を撫でられる。
このまま寝てしまいたいくらいに気持ちいいけど、なんだが――
開いた目をユベールに合わせると撫でる手止まったから、そのまま起き上がり。
「もう一回、抱きしめて?」
「おいでください」
抱き寄せられると、俺とユベールとじゃ全然胸の広さが違うなって実感する。
腕回したら、唇塞がれ舌も指先までも絡められた。
体中くっつき絡み合ってて、それでまだ繋がってないのは――
「は……む……」
キスが気持ちよくって、唯それだけに甘えたくなる。
口の中を探られるように舌動かされるのは痺れるようなものじゃないにしろエロくて、鼓動はどんどん上がってく――
それと、ユベールの角度も上がってるのが分かった。
どうしてもこの間に堪え切れなくって、俺はユベールの切っ先を握った。
「……っふ!!」
ユベールは一瞬だけ息を乱したが、そのまま寝台に押し倒そうとしてくる。
ごめん、それ無理なんだ!
「だめ、待って」
倒れないように全力で体勢保つと、ユベールもそれ以上してこなかった。
「すみませんアネット、先走ったことをして」
「違う。私もユベールと、もっと……って思ってる」
これまでにないぐらい近くにユベールを感じられるように、膝元から胸元までくっついて。
鎮まるんじゃねえぞ、ってしきりにユベールの切っ先をあやしながら話し続けた。
「ユベールのこと信じてるけど初めてだから人に任せるのは怖い。私からさせて」
顔から火が出そうだ。それに早口になって一度で伝わったかどうか。
でもだ、元から耳掃除だって人になんか絶対に頼まなかったんだ。
相手がユベールだって、自分の体ん中に入れんの任せられるものか。
「畏まりました。アネットのペースでお願いします」
「ありがとう」
今かしこまられたら困る、と言葉一つさえ気になってしまう。
どうにか切っ先を俺の入口に沿わせ――
「あの」
「アネット?」
この位置で合ってるかどうか見てて、って分かるワケないな。
この辺のお貴族サマってだいたい身持ちは固い。ユベールだって、初めてなはずで――
「いえ、やっぱりいい」
「大丈夫です」
ただ「大丈夫です」って言われただけで心が軽くなって、ガチガチに固まってたのも解けた。
ユベールの声一つ。頭の中で、何度も反響する。
「上手にできたら、撫でて欲しい」
「喜んで」
上手になんてできるわけないが、それでもユベールは優しくしてくれるだろう。
撫でて欲しいってしか言えなかったけど、もっと――
余計なこと考えんのを抑えて、俺は自分のソコにユベールの尖端を押し込んだ。
「……っ!」
背中を支えててくれるユベールの腕が温かい。
汗が滲むが、力の抜けない中にぎゅうぎゅうとユベールのを押し込んでく。
体開かなくてなかなか入んねえけど、不思議と痛くはない。
「ユベールは痛くなくて?」
「アネットに包まれて、とても心地が佳いです」
「そういうのはいいわ」
裏表のなさそうな笑顔でそんな風に言われると、素直に応えらんねえだろ。
でもちょっとは緊張が解けた。
でもあるところまで迎え入れたら、ちょっとやそっとじゃ入んなくなって――
「ユベールお願い。抱きしめて……」
今まで出したことないようなびくびくした声だったと思う。
ユベールはただ、暖かく抱きしめてくれて。
頭の後ろを撫でてくれる大きな手のひら。
「がんばらなくていいですよ」なんて言われたら、きっとその言葉に逆らえなくなってしまう。だからその前に――
「――ッ!」
実際のところそこまで痛くなかったんだが、それまで無痛だったから反動で余分に痛い。
痛くて、というより驚きで、目尻は熱く言葉紡げずにいた。
ユベールに目尻をなぞられて、ようやく俺の目から涙が出ていたのに気づく。
「アネット、大丈夫ですか?」
「嬉し涙よ。ユベールと一つになれたんだもの」
「僕はまだ足りない」
そのまま頭の後ろから抱き寄せられると、体ばかりでなくって唇も重なった。
体中どこもユベールとくっついてて気持ちがいい。
が、唇はなぜか離れて。
「ユベール……?」
いつものように穏やかな笑顔だけど、でも一時停止したビデオのように固まって見えた。
「アネットがあまりにも可愛いもので、保ちませんでした」
ユベールでも、動揺するんだな……。
って、ちょっと待った! 俺今女だから、ユベールがやる気なくすとやりようがなくなる。
「ユベールが私でそんなになってくれて、嬉しくてよ」
何が起こったのかは大体把握したが、ユベールがはっきり話さないから言えない。
話さないでいいから、考えるのもやめろ。
もっと楽しいこと考えようぜ、おっぱいとかおっぱいとかおっぱいとか。
おっぱいの嫌いな男子なんていません! だから今までの分強く抱き返した。
レティシア基準で聞いても巨乳ってことは間違いない。
「私だけみっともないのは恥ずかしいし、ユベールも一緒で嬉しいの」
すると、食らいつくように唇を奪われた。
舌絡め、荒々しく口内をまさぐられ。水かきさすられてじれったいような刺激受けながら、ぎゅっと手を握られるのも気持ちがいい。
そのまま、手重ねたまま俺が下になるように寝っ転がされ。
「もっとアネットが欲しい」
「嬉しいわ」
日頃溜めていたものがあったのか、返す返すユベールに突かれ、次の日ベッドシーツは乱れに乱れていた。
ユベールに求められるのが嬉しい俺は我慢大会をしてしまって結局失神してしまい、翌朝謝り倒されたのも今じゃいい思い出だ。
* * *
「奥様、今度の来賓の方に出す食器はどちらにしましょうか」
いや、どれって言われてもな……。
俺は適当に、表面の凸凹が少なくって洗うのに苦労しなさそうなものを選んだ。
「こちらでどうかしら」
侍従長の反応が鈍い。なんとなく次の台詞が読めるようになってきた。
「おそれながら奥様、ヴァディム家はもともと当家と同じルーツを持つとはいえ、現在の家格はあちらのほうが上。それに、現当主夫人のエステル様は華のあるものを好むと聞きます。この器では、少し質素に過ぎるのではないでしょうか」
うへぇ。苦手なタイプっぽい……。
いっそのことお帰りいただけないだろうか、なんて考えちゃいけない。
ユベールの足は引っ張らないよう取り繕わないと。
「私にはまだよく分からないから、お任せしようかしら……」
が、侍従長にぴしゃりとはねのけられた。
「そういうわけには参りません。奥様には親縁の方のお人柄ぐらい覚えていただかないと、困ります」
「そうね……」
侍従長の言うことももっともだとは分かってる。
お貴族サマだけあって親戚の範囲は広く、覚えることは多い。まだまだ勉強することばかりだ。
それでもユベールの後ろ盾があるから、日中くらいは気を張っていられる。
家政が一段落すると、夫婦部屋に戻るからと女中連中を下がらせた。
やっと肩の荷が下りた。もし俺の知ってるエンディング通りに聖女府に行っていたら、四六時中ずっと女に囲まれていたのかって考えると気が重くなる。
「ふう」
「お疲れですか、アネット」
声のした方向を向くと、ユベールと目が合った。
仕事が終わるのがちょうど同じくらいだったらしい。
横を歩くと、自然とユベールの腕が回ってきた。
ちょっと恥ずかしいんだが、ユベールがこうしてくるっていうことはこの辺りには人がいないんだろう。
「そんなでもないわ」
「なら良いのですが。アネット、しっかり休めていますか?」
「平気」
ユベールがそう聞いてくれるだけで、だいぶ安らぐ。
「私。ユベールと一緒になれてよかったわ」
背中通し回された手握って指絡めると、ほろりとそんな言葉が出た。
「アネットのことは、いつまでも離しませんよ」
くるりと体の向き回されると、腕の中に閉じ込められ唇塞がれた。
驚いて少し体引くと、背中の戸が開いてたじろぐ。
気が抜けてて気づかなかったけど、いつの間にか部屋の前に着いてたようだ。
しっかり抱き支えられてよろけながら入ると、部屋の壁に押し付けられた。
逃げ出せず、熱く口づけられ――
「そういうのいいから」
「僕が駄目なんです」
「そういうのいいから……!」
顔真っ赤にして抗議してやるんだが、ユベールが時折見せるこういう悪戯っ子みたいな笑顔に弱い。
「……き」
「アネット?」
「好き!」
自分でも訳わからないことしてるなと思うが、睨みつけながらキスし返した。
ああもう大好きだよコンチクショウ!
(終)
※女体化主人公かつ乙女ゲーム転生です。それぞれが地雷という方、組み合わせでダメという方はごめんなさい、自衛してください。
※精神的BLですが身体的には男女CPのままです。
先に風呂をもらった俺は、薄衣一枚でベッドで待ってた。
薄衣一枚って言っても、ちゃんと服の役目は果たしているヤツだ。
裸より恥ずかしいヤツじゃなくて助かった。
上級者向けじゃなくて初心者向けで頼む。初心者……なのは間違いない。
それよりもだ、問題はだ。
新婚初夜ってことでつまりは……。
できるの? 俺。
ユベールと離れたくない、っていう気持ちは確かだ。
ユベールが傍にいてくれるんなら、偽装結婚するなり百日後まで仮死状態になる薬をあおるなりなんだってできる。
キスだって問題ない。昔のソ連じゃ男同士で挨拶のキスを贈り合うなんて当たり前だったって聞くさ。さすが同志! オブイェークト。
男が好きだからってのとは違う気がする。某隊長と同じで俺の心がシベリア平原のように広かったからだ、きっと。
でも、でもだよ?
ユベールとできるかってと――
確かにユベールに体が反応、することはあるけどそれってただエッチなこと考えて興奮してるだけかも分からない。
それ以前に、ユベールが俺の反応を見て途中で萎えることだって考えうる。
現に、俺から仕掛けた相手には全戦全敗――
「アネット、上がりました」
ユベールの声が聞こえて、どきっとして体を縮こめた。
「お嬢様って呼ばないのね」
入ってきたユベールは、濡れた金の髪にまだ湯煙が薄く残っていて、まさに水も滴るいい男って感じだ。
普段すらっとしてるけどこう見ると着やせするタイプだったのか、どこかで見た彫刻みたいに芸術的な筋肉がついてやがる。
だから見とれるのはユベールとどうこうじゃなくて、造化の神の作りたる美を見たしもべとしてのやむなき反応であって――
「アネット『お嬢様』のままのほうが安心しますか?」
これってどう答えるのが正解なんだ?
妹が「花が咲かなかったからリセット!」ってグチりながらゲームしてたのを思い出すが、チクショウこのクソゲーにはセーブスロットなんてねえんだよ!
焦った俺は後から考えると「好感度ゼロになるの知ってたか? マヌケ」とでも言われそうな返事をしてしまった。
「言葉遣いが丁寧なのは、変わらないのね」
「長らくアネットの家に仕えていたため、この言葉遣いが染みついてしまっているのです。どうかお許しください」
なんとなく分かる。俺もこのわけの分からない世界から帰れたとしても、染みついたオネエ口調はしばらく治らなさそうだ。
どっちの世界でだって、すぐには楽に生きられそうにないな。
「それでいい。ユベールが、私のこと考えてくれてるのは分かるから。それより座って?」
なんか立ったままだと落ち着かないっていうかどうしても気になるだろう?
ユベールはにこやかに微笑むと、俺の横に腰かけた。
そっと肩を回されると、ユベールと俺との隙間を湯気がさっさと埋めちまいやがる。
少し湯冷めしていたのか、ユベールの体温が温かく感じられた。
気が抜けて、ころん、と重い頭がユベールの肩に引き寄せられる。
「なに……?」
ユベールが頬に手を添えそいつの方向に向かせてくるから聞いた。
答えは返ってこない。代わりに、唇が浴びせられる。
「ん……」
目を閉じたって、浮かぶのはユベールの姿ばかりだ。
横から包み込むように抱きしめられると、少しの隙間だって我慢してられなくて、おびき寄せられるように抱き返してた。
体ぐらいはぴたりとユベールにくっついてて唇も重なっているのに、でもそれだけじゃ物足りない――
「ん……」
唇が離れて、はくはくと息を吐いた。
さっきまで普通にできていた呼吸が、今はやり方ド忘れしたみたいにうまくできない。
「可愛らしい」
まだ少し重い銀の髪を、綺麗な指でゆっくり梳かれた。
むずむずして落ち着かない……! ちょっとは、気持ちいいんだが……本当にちょっとはな!
「そういうのはいい」
「アネットのお気に召しませんでしたか?」
「私、苦い薬はさっと飲んでしまいたいほうなの」
言って、はっとなる。
別にユベールに不満をぶつけたかったわけじゃない。
ユベールは何か返事をする前に、きつく胸の中に抱きしめてきた。
胸が潰れたら心臓の鼓動が重なるんじゃないかってくらい、ぎゅうっと。
胸、デカすぎて邪魔だ……!
「アネットには、ゼリーに溶かすようにして差し上げたかったのですが」
「その気持ちだけで十分だわ」
するとユベールは今度こそ、背中を支えながら寝台の上に押し倒してきた。
まともに見てられなくて、息が詰まる……!
「愛しています、アネット」
耳元で、穏やかにも艶やかにも感じる声でそんなこと言われたら――
体中にどうしようもない痺れが走って、手足が勝手に跳ねた。
腹の奥がなんだか、物足りなくなってくる、ような――
「私も好きよ、ユベールのこと」
もう余計なことあまり考えられなくなってきてて、迷いなく伝えられた。
神サマ、いや精霊サマの前で誓ったときよりももっとはっきりした想いで、伝えた。
それでも遠すぎて、ユベールの首に腕回す。
それだけでユベールには伝わって、その熱が覆いかぶさってくる。
「失礼いたします」
「……!」
律儀に言われると、かえって恥ずかしい。
俺とユベールとを隔ててた薄衣一枚が、ユベールの手で剥がされてく。
その手つきはコートを脱がしてもらうときと似ているから、落ち着くような落ち着かないような不思議な感じだ。
ただ、脱がされた下には何もないのと、それに脱がしたあとのユベールは全然違ってて。
衣擦れだけでも微かな痺れが走るような敏感な双丘の蕾、唇で手でと一度に愛でられた。
「ぁ……や……っ」
「お綺麗ですね」
ユベールの声は色っぽく艶があって、蕾にそんな波形当てられたらそれだけで身がよじれた。
その声のする濡れた唇が、今度は蕾をついばみ転がすようになぶってきて――
胸の先を犯す甘い熱が苦しくて、少し大きな痺れが来るとこらえきれずに足がばたついた。
足が跳ねたとき、気づいた。ユベールが反応してる――
俺だから、分かる。初心者だって。
「ん、ユベール……!」
「今は気持ちの良いことだけ感じていて下さい、アネット」
「うん、ユベール……!」
反応してくれて嬉しいなんて言えるワケない。だけど、何かしら伝えたかった。それだけ。
だってだ、色仕掛けまでしたってただの一人も落とせたことねえし、俺自身だって落ちない。
よく、女の体になった自分見てうわエッロってなるヤツあるじゃん?
でも、俺が初めて今の自分の体見たときに感じたのはただ既視感だけだった。
そういえば、これが俺の体だったなって。
だから、自分の体に自信なんてあるはずないワケで――
「んっ、やっ!」
蕾を甘噛みされて、反射的にかん高い声が出た。
秘所を探られ秘裂を指先でなぞられて、跳ね返そうとするとかえって中の指をきゅうきゅうと締め付けてしまう。
その中がユベールにあふれさせられてんの、じゅくりとかき出され暴かれた。
「アネット、今、何か別のことを考えていませんでしたか?」
よく見てるなって思う、本当に。
これだけだって憎たらしく思うくらいユベールのこと、大好きで。
「何も考えられないくらいに、してよ」
ユベールはムカつくくらい平常心に満ちた声で応える。
「畏まりました」
それが落ち着いて、だけど体はもうそれどころじゃ止まらなくなってきてて。
「ん……や、あっ…」
こらえてても抑えきれない声が高く響いた。
本当に自分の声かってぎょっとするほど恥ずかしい声で、なのに鳴くたび強く責められる快感がクセになる。
初めは指一本だって苦しかったナカ、広げるように指曲げられ次第に本数増やされればユベールの形にほぐされていき。
胸もあそこも、それどころかいつの間にか蜜まみれにされた秘芽まで押し転がされて、気持ちいいって感覚しか残らなくなってく。
「あ、はぁ、う……や……ん、ユベール、ユベール……もう……!」
「いいんですよ、アネット」
何より安心するユベールの声、その声で許しを得たらもう我慢とか、恥ずかしいとかどうでもよくなって。
タガが外れたように快感が体中を駆け巡る。
「うん、私、あ……!」
真っ白に意識が弾けた。
俺が動けない間ユベールは、添い寝しながら俺の汗を拭ってくれていた。
「アネット、お体は大丈夫ですか?」
「ええ、平気……」
そっと額を撫でられる。
このまま寝てしまいたいくらいに気持ちいいけど、なんだが――
開いた目をユベールに合わせると撫でる手止まったから、そのまま起き上がり。
「もう一回、抱きしめて?」
「おいでください」
抱き寄せられると、俺とユベールとじゃ全然胸の広さが違うなって実感する。
腕回したら、唇塞がれ舌も指先までも絡められた。
体中くっつき絡み合ってて、それでまだ繋がってないのは――
「は……む……」
キスが気持ちよくって、唯それだけに甘えたくなる。
口の中を探られるように舌動かされるのは痺れるようなものじゃないにしろエロくて、鼓動はどんどん上がってく――
それと、ユベールの角度も上がってるのが分かった。
どうしてもこの間に堪え切れなくって、俺はユベールの切っ先を握った。
「……っふ!!」
ユベールは一瞬だけ息を乱したが、そのまま寝台に押し倒そうとしてくる。
ごめん、それ無理なんだ!
「だめ、待って」
倒れないように全力で体勢保つと、ユベールもそれ以上してこなかった。
「すみませんアネット、先走ったことをして」
「違う。私もユベールと、もっと……って思ってる」
これまでにないぐらい近くにユベールを感じられるように、膝元から胸元までくっついて。
鎮まるんじゃねえぞ、ってしきりにユベールの切っ先をあやしながら話し続けた。
「ユベールのこと信じてるけど初めてだから人に任せるのは怖い。私からさせて」
顔から火が出そうだ。それに早口になって一度で伝わったかどうか。
でもだ、元から耳掃除だって人になんか絶対に頼まなかったんだ。
相手がユベールだって、自分の体ん中に入れんの任せられるものか。
「畏まりました。アネットのペースでお願いします」
「ありがとう」
今かしこまられたら困る、と言葉一つさえ気になってしまう。
どうにか切っ先を俺の入口に沿わせ――
「あの」
「アネット?」
この位置で合ってるかどうか見てて、って分かるワケないな。
この辺のお貴族サマってだいたい身持ちは固い。ユベールだって、初めてなはずで――
「いえ、やっぱりいい」
「大丈夫です」
ただ「大丈夫です」って言われただけで心が軽くなって、ガチガチに固まってたのも解けた。
ユベールの声一つ。頭の中で、何度も反響する。
「上手にできたら、撫でて欲しい」
「喜んで」
上手になんてできるわけないが、それでもユベールは優しくしてくれるだろう。
撫でて欲しいってしか言えなかったけど、もっと――
余計なこと考えんのを抑えて、俺は自分のソコにユベールの尖端を押し込んだ。
「……っ!」
背中を支えててくれるユベールの腕が温かい。
汗が滲むが、力の抜けない中にぎゅうぎゅうとユベールのを押し込んでく。
体開かなくてなかなか入んねえけど、不思議と痛くはない。
「ユベールは痛くなくて?」
「アネットに包まれて、とても心地が佳いです」
「そういうのはいいわ」
裏表のなさそうな笑顔でそんな風に言われると、素直に応えらんねえだろ。
でもちょっとは緊張が解けた。
でもあるところまで迎え入れたら、ちょっとやそっとじゃ入んなくなって――
「ユベールお願い。抱きしめて……」
今まで出したことないようなびくびくした声だったと思う。
ユベールはただ、暖かく抱きしめてくれて。
頭の後ろを撫でてくれる大きな手のひら。
「がんばらなくていいですよ」なんて言われたら、きっとその言葉に逆らえなくなってしまう。だからその前に――
「――ッ!」
実際のところそこまで痛くなかったんだが、それまで無痛だったから反動で余分に痛い。
痛くて、というより驚きで、目尻は熱く言葉紡げずにいた。
ユベールに目尻をなぞられて、ようやく俺の目から涙が出ていたのに気づく。
「アネット、大丈夫ですか?」
「嬉し涙よ。ユベールと一つになれたんだもの」
「僕はまだ足りない」
そのまま頭の後ろから抱き寄せられると、体ばかりでなくって唇も重なった。
体中どこもユベールとくっついてて気持ちがいい。
が、唇はなぜか離れて。
「ユベール……?」
いつものように穏やかな笑顔だけど、でも一時停止したビデオのように固まって見えた。
「アネットがあまりにも可愛いもので、保ちませんでした」
ユベールでも、動揺するんだな……。
って、ちょっと待った! 俺今女だから、ユベールがやる気なくすとやりようがなくなる。
「ユベールが私でそんなになってくれて、嬉しくてよ」
何が起こったのかは大体把握したが、ユベールがはっきり話さないから言えない。
話さないでいいから、考えるのもやめろ。
もっと楽しいこと考えようぜ、おっぱいとかおっぱいとかおっぱいとか。
おっぱいの嫌いな男子なんていません! だから今までの分強く抱き返した。
レティシア基準で聞いても巨乳ってことは間違いない。
「私だけみっともないのは恥ずかしいし、ユベールも一緒で嬉しいの」
すると、食らいつくように唇を奪われた。
舌絡め、荒々しく口内をまさぐられ。水かきさすられてじれったいような刺激受けながら、ぎゅっと手を握られるのも気持ちがいい。
そのまま、手重ねたまま俺が下になるように寝っ転がされ。
「もっとアネットが欲しい」
「嬉しいわ」
日頃溜めていたものがあったのか、返す返すユベールに突かれ、次の日ベッドシーツは乱れに乱れていた。
ユベールに求められるのが嬉しい俺は我慢大会をしてしまって結局失神してしまい、翌朝謝り倒されたのも今じゃいい思い出だ。
* * *
「奥様、今度の来賓の方に出す食器はどちらにしましょうか」
いや、どれって言われてもな……。
俺は適当に、表面の凸凹が少なくって洗うのに苦労しなさそうなものを選んだ。
「こちらでどうかしら」
侍従長の反応が鈍い。なんとなく次の台詞が読めるようになってきた。
「おそれながら奥様、ヴァディム家はもともと当家と同じルーツを持つとはいえ、現在の家格はあちらのほうが上。それに、現当主夫人のエステル様は華のあるものを好むと聞きます。この器では、少し質素に過ぎるのではないでしょうか」
うへぇ。苦手なタイプっぽい……。
いっそのことお帰りいただけないだろうか、なんて考えちゃいけない。
ユベールの足は引っ張らないよう取り繕わないと。
「私にはまだよく分からないから、お任せしようかしら……」
が、侍従長にぴしゃりとはねのけられた。
「そういうわけには参りません。奥様には親縁の方のお人柄ぐらい覚えていただかないと、困ります」
「そうね……」
侍従長の言うことももっともだとは分かってる。
お貴族サマだけあって親戚の範囲は広く、覚えることは多い。まだまだ勉強することばかりだ。
それでもユベールの後ろ盾があるから、日中くらいは気を張っていられる。
家政が一段落すると、夫婦部屋に戻るからと女中連中を下がらせた。
やっと肩の荷が下りた。もし俺の知ってるエンディング通りに聖女府に行っていたら、四六時中ずっと女に囲まれていたのかって考えると気が重くなる。
「ふう」
「お疲れですか、アネット」
声のした方向を向くと、ユベールと目が合った。
仕事が終わるのがちょうど同じくらいだったらしい。
横を歩くと、自然とユベールの腕が回ってきた。
ちょっと恥ずかしいんだが、ユベールがこうしてくるっていうことはこの辺りには人がいないんだろう。
「そんなでもないわ」
「なら良いのですが。アネット、しっかり休めていますか?」
「平気」
ユベールがそう聞いてくれるだけで、だいぶ安らぐ。
「私。ユベールと一緒になれてよかったわ」
背中通し回された手握って指絡めると、ほろりとそんな言葉が出た。
「アネットのことは、いつまでも離しませんよ」
くるりと体の向き回されると、腕の中に閉じ込められ唇塞がれた。
驚いて少し体引くと、背中の戸が開いてたじろぐ。
気が抜けてて気づかなかったけど、いつの間にか部屋の前に着いてたようだ。
しっかり抱き支えられてよろけながら入ると、部屋の壁に押し付けられた。
逃げ出せず、熱く口づけられ――
「そういうのいいから」
「僕が駄目なんです」
「そういうのいいから……!」
顔真っ赤にして抗議してやるんだが、ユベールが時折見せるこういう悪戯っ子みたいな笑顔に弱い。
「……き」
「アネット?」
「好き!」
自分でも訳わからないことしてるなと思うが、睨みつけながらキスし返した。
ああもう大好きだよコンチクショウ!
(終)
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