3 / 7
大事に大事に包んでね ※
しおりを挟む
胸の中のくれはの頬に、そっと右手を添える。
刹那の空白を置いて、わずかに細めたくれはが顔を上げた。
みずみずしい彼女の唇に、静かに顔を近づける。
押しつけない。
限りなく近づけて、でも押しつぶさないように、そっと唇を重ねた。
腕の中の人形姫はとても暖かい。熱いぐらい。
耳が澄んで部屋の音がとてもよく聞こえるのに、意識に昇る前に散ってしまう。
触れ合ったキスの味は透明で、なおかつ甘く感じた。
「ん……ん……」
ゆっくりと唇を離す。
くれはが名残惜しそうに見ている。
「くれはとひとつになりたいから……横になってくれる?」
くれははこくんとうなづいた。
「ええ。ゆっくり、優しくしてね」
背中を抱いたまま、くれはの体をゆっくり横に倒す。
天蓋のベッドの中に、お姫様のような甘ロリ姿の彼女が横たわる。
寄り添って、抱きしめる。抱きしめて、キスをする。
浅いキスでつながりながら、ぎゅっと抱きしめ合った。
2人の体が絡み合う。
くれはの体は白ヒョウの子どものように暖かくて可憐で、それだけでとても幸せなのに。
――先に進まないといけない。
ささやかなキスを何度も贈って、背中を撫でながら想いを伝える。
「くれは、大好きだよ」
「……はい」
そう言って彼女は恥ずかしそうに顔をそむけた。
背中を撫でていた手をふっくらしたおしりに回す。
優しい弾力がとても心地いい。
くれはの抱きしめる力が、強くなる。
もう片方の手で、くれはの手を握った。
恋人つなぎにして、やわやわとすり合う。
くれはも、握り返してくる。甘い波動が広がる。
お菓子と宝石の柄のジャンスカのすそから、中の脚へと手を忍ばせた。
柔らかい太ももをさすると、くれはがじっと見つめて聞いた。
「つけ……て……」
「……何をだろう?言ってみて」
「ゴム、して」
「まだ早いんじゃないか?」
くれはは少し迷ってから、また聞く。
「わたしがつけてあげるからって言ったら、つけてくれる?」
「くれはがそれがいいなら……」
と言って、僕は用意しておいたゴムの包みを手に取って、ちらりとくれはを見た。
受け取ろうとしている彼女の手のひらに、僕は包みを渡そうとする。
「くれは姫、それダメ」
僕もくれはもはっとなって声の主のほうを向いた。
いるざさんは続けて言った。
「今日ネイルしてるから、くれは姫が触ったら破けるかもしれない。キヨハル君が責任を持つべき」
「そ、そうね。ありがとういるざ姫」
「あ、ああ」
改めて第三者が見ていることを思い出して、気まずくなる。
僕はくれはに渡せなかったゴム製品の袋を持ったまま、様子をうかがう。
いるざさんの視線から外れるのを待ってから、着けようと思っていた。
くれはがじっと僕を見ている。
いるざさんもずっと僕を見ている。
僕は動けない。
三すくみ。
するとくれはの眉が悲しげに歪む。
みるみるうちに暗くなって、寂しそうに聞く。
「つけたく……ないの……?」
「着ける。……見られていると、緊張してしまって。それでもくれはが安心するならいい」
「着けるところ、見せて……欲しい……な……」
くれはでなくいるざさんに緊張しているのだが、できるだけ考えないようにする。
慌てずにでももたつかないでコンドームを装着。
こんな状況でも相棒はその形を保っていて、助かる。
それほどにくれはと結ばれたかった。
「くれはのこと、大切にするよ」
くれはの横に添うように寝る。
跨がなかったのは、彼女のためというよりも自分のためだった。
すぐにくれはを壊してしまいたくならないようにする、ためだった。
「大事に大事に包んでね」
お袖とめもない剥き出しの腕を握りながら、そっとキスをする。
握り返す手は熱い。片手を自由にして、ゆっくりと背中を撫でた。
唇から伝わる吐息が、甘く口元を漂う。
くれはの手を握ったまま、ジャンパースカートの乙女柄なすそをゆっくりとまくり上げる。
中はぽっかりとした空洞が広がっていた。
ジャンスカの下はペチコートのみ。それもだいぶ質素なものだ。
薄いペチコートの生地を膨らませている、優美な脚線をなぞっていく。
そろりそろりと撫でて、付け根の丘陵へ辿り着いた。
くれはのぬくもりを確かめるように、両の手でぎゅっと抱きしめる。
唇を重ねて下を絡めあうも、長くは留まらずに、離す。
起き上がってくれはの膝下に座り、ペチコートも引き上げた。
ジョーゼット生地で編まれたアイボリーのショーツを下げると、茂みに光が差す。
「くれはは下着もかわいいね。脱がすのがもったいないくらい」
「うれしい……のに、恥ずかしいな……」
くれはの脚を伝わせて、可憐なショーツを抜いた。
中の花びらは複雑な形をしているが、くれはのものだから、とても愛おしい。
花の蜜をすくおうとしたら、彼女は僕の手を強く握り返して、言う。
「清春くん……お願いがあるの……」
「くれはのお願いなら、聞きたいな。何でも言ってみて」
「もしかしたら……感じづらいかもしれないから、ローション、塗ってほしい」
「いいよ。恥ずかしいのに言ってくれてありがとう」
くれははおずおずとボトルを探りだして、僕の手に預けてくれる。
横にならずに少し見つめ合ってから、言葉を継ぐ。
「もう一つだけ、いい?」
「いいよ」
「できたら、でいいの。……『入れて』って言うまで、入れないで欲しい」
少しだけ、息を呑んでしまう。
反射的に一瞬、ヤらせてくれないっていうこと?と、思ってしまう。
なんて身勝手なんだろう、僕は。
くれはは続けて言った。
「どうしても、って思うなら、いい。でも、いきなりしないで、言ってね?何か代わりのこと考える」
「……くれはの気持ちを伝えてくれてありがとう。そういうはっきりしているところ、好きだよ。約束通り、ゆっくり優しくする」
くれはは緊張していたが、顔をほころばせるとゆっくりと寝転んだ。
ローションを適量手にとって、花びらの外側から塗りこむ。
ぬるりとした液体がまんべんなく行き渡れば、ボトルを手放して小さな震えそうな手を握る。
外側のなだらかな丘から、さする。ふっくらとして柔らかい。
「痛かったら言ってね。遠慮しないで言って欲しい」
「ええ……ゆっくりだから、痛くないよ」
「……くれはが好き」
くれはは猫のような不思議な笑い方で返した。
気持ちいいのかな、と聞いてみたくなるが、聞いたら僕のためにそういう振りをするのだろう。
なら、聞かないでいい。
らせんを描くようにゆるやかに丘をなぞる。
周回を重ねるうちに、蜜園の外壁に着く。
とろりとした蜜をかすかに乱しながら、クレバスの弧をなぞる。
頂点の突起に触れると、くれはが少し目を細めた。
「痛くない?」
「痛くない……激しくしないでね」
花の芽を摘んでしまわないように、指の腹を当ててそっと通り過ぎる。
「……っ……ん……」
くれはの艷やかな唇から甘い吐息がこぼれている。
あごの下、桃色レースの襟元でぐっと手を握ってこらえる彼女は本当に可愛らしい。
「入れないから、くれはの形、確かめるだけだからね」
「変な形、してない……?」
「どんな形でも、くれはの形だから好きだよ」
「もう。でも安心した」
外側ばかりなぞるのをやめて、くれはの中心を探る。
尿道口、蜜口、と触れるたびに、彼女は脚をゆっくり震わせた。
「ん……」
下端に辿り着けば、脱線をやめて円周軌道に指先を乗せる。
かき混ぜると言うには静か過ぎる、ゆっくりとしたテンポで一定させる。
蜜の水質が、変わってきたような気がする。
ぬちゅり、ぬちゅり、という音は聞こえないにしても。
静かに、撫で続ける。
ジャンパースカートとペチコートをまくり上げたままのくれは。
蜜園の茂みをあらわにして、愛蜜をしたたらせるくれは。
天蓋の下の、レースとフリルをふんだんに盛りつけられたお姫様のようなくれは。
おかしくなりそうだ。
だから僕は、くれはの横に、寄り添う。
「清春くん、もしかして……疲れ……ちゃった……?」
「もっと、くれはの近くにいたいと思ったんだ」
「わたしはここにいるよ」
ふふっと笑ったくれはは、次の瞬間にはふあ……と顔を歪めていた。
覚えたくれはの蜜口のまわりを、さっきと同じ調子で静かになぞって。
もう片方の腕に繋がった彼女の手は、熱い。
熱情に揺られていても、ハーフボンネットの下のその顔が心底美しかった。
「くれは……きれい……」
潤んだ瞳を向けるくれはの顔に影を落とし、唇を、吸う。
あまりしない、鼻の当たるキスをする。
避ける余裕がない。
キスをしながらも、くれはの秘裂のまわりをそのままのペースで愛で続けた。
鼻沿いにくれはの気流が感じ取られるような気がした。
「ん……ちゅ……ん……は……」
舌を接合部まで伸ばして、でも、引っ込める。
重なった唇と、つないだ手と手から、慈雨のように愛おしさがあふれてくる。
ごく短い間、くれはが薄目を開いた。
なのに、見開いて閉じてしまった。
かわいい。とてもかわいい。
指先はくれはの陰裂のまわりを巡り巡ったままだ。
彼女はときどき寝返りを打つようにもじもじと脚をすり合わせていた。
すっと唇を離すと、近くにいるのにとても遠く感じる。
くれはは目を閉じたまま、手を握る力を強くした。
「僕もくれはの大事なところ舐めてあげたい。いい?」
くれはは顔をそむけて、手を握る形を変えながら考えていた。
柔らかな手にこねまわされてむずがゆい。
「わたしも、清春くんの近くがいい……。だから、このまま、して。このままでいい」
「いいよ」
「我慢、してない?清春くんがこのまましてくれたら、準備、できると思う……。ダメ、かな……」
「してないよ。くれはに『入れて』って言ってもらいたいしな」
「……もう」
くれはは少しのあいだ呆れたように見てから、再び僕に聞いた。
「もっと触って欲しい……」
「もっと?どこだろう?」
くれはは熱っぽい顔で訴えたまま、声を出さずに両手で僕の手首をつかんだ。
その手を彼女は、慎ましげな谷間に誘う。
ぎゅっと押しつけられる。
僕が手首を揺らすと、彼女はつかむのをやめた。
もう一度くれはの柔らかな乳房の形を服の上から確かめる。
蕾が硬くなっているのが分かる気がした。
頂点を少し外したところを、くるりとなぞる。
脚の付け根のクレバスの、花芯に指の腹を置いてくりくりと回す。
「ん……んっんっ……」
声を抑えるので精一杯なのか、くれはは池の鯉のように小さく口を開けてぱくぱくとしている。
手も足も、行き場をなくしたようにさまよっている。
僕はこらえきれずにその口を塞いだ。
「ん……ちゅ……やん……んちゅ……!」
熱気のこもったくれはの口内に、舌を、挿入する。
彼女はそれを吸い、静かに絡めた。
乱暴にかき回したくなるが、しない。
ゆっくりと、絡め合う。
花芽を外れて、蜜口の中にそっと指を這わせる。
くれはが僕の脇をつかんだ。その目は、熱っぽい。
柔らかな蜜壁にしたたる愛液は、非常に粘り気がある。
だから僕は、くれはを一旦解放した。
「くれはの気持ちのいい深さ、教えて欲しい。気持ちのいいところに当たったら、教えて?」
「……恥ずかしい。キスしてくれたり、握ってくれたり、だけで気持ちいい」
「恥ずかしいから嫌?」
くれははじっと見つめたまま、腕を回してくる。
軽く手を拭いて、そっと抱きしめ返した。
「もう少しで、清春くんのこと受け入れられそうだから……そのとき」
思わず、ぎゅっと抱きしめてしまった。
我慢が足りないな、と思う。
「いいよ。もうひとつだけ聞いてもいい?クリと中、どっちがいい」
「……外派、です」
返事は、キスで返す。
左手はピンク色の胸元の、直線上を前後させて蕾を行き来させた。
右手はぐるりと何周か秘裂を沿わせると、とんとんとリズムよく花芽を甘押しする。
くれはは抱きしめる力を緩めたけれど、依然として僕にしがみついていた。
その手がぴくぴくと震えると何とも言えない甘い快感が走る。
「ちゅ……ん……ちゅ……!」
くれはの口元から溢れる甘い蜜もまた、美味だった。
口づけを深く交わししなやかな手でつかまれるだけで、蕩けるような多幸感に溺れる。
その感覚に沈み込みながらも、強く力を入れれば壊れてしまいそうな胸と秘所への愛撫を、優しく、でも弱すぎないように続けた。
乳首、秘芯を爪弾けば、唇沿いに直接甘い鳴き声が届けられる。
しっとり濡れた弦を奏でながら、愛おしいくれはの豊かな歌声に身を委ねた。
「ちゅ……んんぅ……!……んふ……っ」
どれくらいの時間が経ったか分からない。
それくらいにキスばかりに耽溺していた。
くれはは僕の舌を振りほどくと、銀の糸を伸ばしながらこうべを引いて言った。
「清春くん……て……れて……」
刹那の空白を置いて、わずかに細めたくれはが顔を上げた。
みずみずしい彼女の唇に、静かに顔を近づける。
押しつけない。
限りなく近づけて、でも押しつぶさないように、そっと唇を重ねた。
腕の中の人形姫はとても暖かい。熱いぐらい。
耳が澄んで部屋の音がとてもよく聞こえるのに、意識に昇る前に散ってしまう。
触れ合ったキスの味は透明で、なおかつ甘く感じた。
「ん……ん……」
ゆっくりと唇を離す。
くれはが名残惜しそうに見ている。
「くれはとひとつになりたいから……横になってくれる?」
くれははこくんとうなづいた。
「ええ。ゆっくり、優しくしてね」
背中を抱いたまま、くれはの体をゆっくり横に倒す。
天蓋のベッドの中に、お姫様のような甘ロリ姿の彼女が横たわる。
寄り添って、抱きしめる。抱きしめて、キスをする。
浅いキスでつながりながら、ぎゅっと抱きしめ合った。
2人の体が絡み合う。
くれはの体は白ヒョウの子どものように暖かくて可憐で、それだけでとても幸せなのに。
――先に進まないといけない。
ささやかなキスを何度も贈って、背中を撫でながら想いを伝える。
「くれは、大好きだよ」
「……はい」
そう言って彼女は恥ずかしそうに顔をそむけた。
背中を撫でていた手をふっくらしたおしりに回す。
優しい弾力がとても心地いい。
くれはの抱きしめる力が、強くなる。
もう片方の手で、くれはの手を握った。
恋人つなぎにして、やわやわとすり合う。
くれはも、握り返してくる。甘い波動が広がる。
お菓子と宝石の柄のジャンスカのすそから、中の脚へと手を忍ばせた。
柔らかい太ももをさすると、くれはがじっと見つめて聞いた。
「つけ……て……」
「……何をだろう?言ってみて」
「ゴム、して」
「まだ早いんじゃないか?」
くれはは少し迷ってから、また聞く。
「わたしがつけてあげるからって言ったら、つけてくれる?」
「くれはがそれがいいなら……」
と言って、僕は用意しておいたゴムの包みを手に取って、ちらりとくれはを見た。
受け取ろうとしている彼女の手のひらに、僕は包みを渡そうとする。
「くれは姫、それダメ」
僕もくれはもはっとなって声の主のほうを向いた。
いるざさんは続けて言った。
「今日ネイルしてるから、くれは姫が触ったら破けるかもしれない。キヨハル君が責任を持つべき」
「そ、そうね。ありがとういるざ姫」
「あ、ああ」
改めて第三者が見ていることを思い出して、気まずくなる。
僕はくれはに渡せなかったゴム製品の袋を持ったまま、様子をうかがう。
いるざさんの視線から外れるのを待ってから、着けようと思っていた。
くれはがじっと僕を見ている。
いるざさんもずっと僕を見ている。
僕は動けない。
三すくみ。
するとくれはの眉が悲しげに歪む。
みるみるうちに暗くなって、寂しそうに聞く。
「つけたく……ないの……?」
「着ける。……見られていると、緊張してしまって。それでもくれはが安心するならいい」
「着けるところ、見せて……欲しい……な……」
くれはでなくいるざさんに緊張しているのだが、できるだけ考えないようにする。
慌てずにでももたつかないでコンドームを装着。
こんな状況でも相棒はその形を保っていて、助かる。
それほどにくれはと結ばれたかった。
「くれはのこと、大切にするよ」
くれはの横に添うように寝る。
跨がなかったのは、彼女のためというよりも自分のためだった。
すぐにくれはを壊してしまいたくならないようにする、ためだった。
「大事に大事に包んでね」
お袖とめもない剥き出しの腕を握りながら、そっとキスをする。
握り返す手は熱い。片手を自由にして、ゆっくりと背中を撫でた。
唇から伝わる吐息が、甘く口元を漂う。
くれはの手を握ったまま、ジャンパースカートの乙女柄なすそをゆっくりとまくり上げる。
中はぽっかりとした空洞が広がっていた。
ジャンスカの下はペチコートのみ。それもだいぶ質素なものだ。
薄いペチコートの生地を膨らませている、優美な脚線をなぞっていく。
そろりそろりと撫でて、付け根の丘陵へ辿り着いた。
くれはのぬくもりを確かめるように、両の手でぎゅっと抱きしめる。
唇を重ねて下を絡めあうも、長くは留まらずに、離す。
起き上がってくれはの膝下に座り、ペチコートも引き上げた。
ジョーゼット生地で編まれたアイボリーのショーツを下げると、茂みに光が差す。
「くれはは下着もかわいいね。脱がすのがもったいないくらい」
「うれしい……のに、恥ずかしいな……」
くれはの脚を伝わせて、可憐なショーツを抜いた。
中の花びらは複雑な形をしているが、くれはのものだから、とても愛おしい。
花の蜜をすくおうとしたら、彼女は僕の手を強く握り返して、言う。
「清春くん……お願いがあるの……」
「くれはのお願いなら、聞きたいな。何でも言ってみて」
「もしかしたら……感じづらいかもしれないから、ローション、塗ってほしい」
「いいよ。恥ずかしいのに言ってくれてありがとう」
くれははおずおずとボトルを探りだして、僕の手に預けてくれる。
横にならずに少し見つめ合ってから、言葉を継ぐ。
「もう一つだけ、いい?」
「いいよ」
「できたら、でいいの。……『入れて』って言うまで、入れないで欲しい」
少しだけ、息を呑んでしまう。
反射的に一瞬、ヤらせてくれないっていうこと?と、思ってしまう。
なんて身勝手なんだろう、僕は。
くれはは続けて言った。
「どうしても、って思うなら、いい。でも、いきなりしないで、言ってね?何か代わりのこと考える」
「……くれはの気持ちを伝えてくれてありがとう。そういうはっきりしているところ、好きだよ。約束通り、ゆっくり優しくする」
くれはは緊張していたが、顔をほころばせるとゆっくりと寝転んだ。
ローションを適量手にとって、花びらの外側から塗りこむ。
ぬるりとした液体がまんべんなく行き渡れば、ボトルを手放して小さな震えそうな手を握る。
外側のなだらかな丘から、さする。ふっくらとして柔らかい。
「痛かったら言ってね。遠慮しないで言って欲しい」
「ええ……ゆっくりだから、痛くないよ」
「……くれはが好き」
くれはは猫のような不思議な笑い方で返した。
気持ちいいのかな、と聞いてみたくなるが、聞いたら僕のためにそういう振りをするのだろう。
なら、聞かないでいい。
らせんを描くようにゆるやかに丘をなぞる。
周回を重ねるうちに、蜜園の外壁に着く。
とろりとした蜜をかすかに乱しながら、クレバスの弧をなぞる。
頂点の突起に触れると、くれはが少し目を細めた。
「痛くない?」
「痛くない……激しくしないでね」
花の芽を摘んでしまわないように、指の腹を当ててそっと通り過ぎる。
「……っ……ん……」
くれはの艷やかな唇から甘い吐息がこぼれている。
あごの下、桃色レースの襟元でぐっと手を握ってこらえる彼女は本当に可愛らしい。
「入れないから、くれはの形、確かめるだけだからね」
「変な形、してない……?」
「どんな形でも、くれはの形だから好きだよ」
「もう。でも安心した」
外側ばかりなぞるのをやめて、くれはの中心を探る。
尿道口、蜜口、と触れるたびに、彼女は脚をゆっくり震わせた。
「ん……」
下端に辿り着けば、脱線をやめて円周軌道に指先を乗せる。
かき混ぜると言うには静か過ぎる、ゆっくりとしたテンポで一定させる。
蜜の水質が、変わってきたような気がする。
ぬちゅり、ぬちゅり、という音は聞こえないにしても。
静かに、撫で続ける。
ジャンパースカートとペチコートをまくり上げたままのくれは。
蜜園の茂みをあらわにして、愛蜜をしたたらせるくれは。
天蓋の下の、レースとフリルをふんだんに盛りつけられたお姫様のようなくれは。
おかしくなりそうだ。
だから僕は、くれはの横に、寄り添う。
「清春くん、もしかして……疲れ……ちゃった……?」
「もっと、くれはの近くにいたいと思ったんだ」
「わたしはここにいるよ」
ふふっと笑ったくれはは、次の瞬間にはふあ……と顔を歪めていた。
覚えたくれはの蜜口のまわりを、さっきと同じ調子で静かになぞって。
もう片方の腕に繋がった彼女の手は、熱い。
熱情に揺られていても、ハーフボンネットの下のその顔が心底美しかった。
「くれは……きれい……」
潤んだ瞳を向けるくれはの顔に影を落とし、唇を、吸う。
あまりしない、鼻の当たるキスをする。
避ける余裕がない。
キスをしながらも、くれはの秘裂のまわりをそのままのペースで愛で続けた。
鼻沿いにくれはの気流が感じ取られるような気がした。
「ん……ちゅ……ん……は……」
舌を接合部まで伸ばして、でも、引っ込める。
重なった唇と、つないだ手と手から、慈雨のように愛おしさがあふれてくる。
ごく短い間、くれはが薄目を開いた。
なのに、見開いて閉じてしまった。
かわいい。とてもかわいい。
指先はくれはの陰裂のまわりを巡り巡ったままだ。
彼女はときどき寝返りを打つようにもじもじと脚をすり合わせていた。
すっと唇を離すと、近くにいるのにとても遠く感じる。
くれはは目を閉じたまま、手を握る力を強くした。
「僕もくれはの大事なところ舐めてあげたい。いい?」
くれはは顔をそむけて、手を握る形を変えながら考えていた。
柔らかな手にこねまわされてむずがゆい。
「わたしも、清春くんの近くがいい……。だから、このまま、して。このままでいい」
「いいよ」
「我慢、してない?清春くんがこのまましてくれたら、準備、できると思う……。ダメ、かな……」
「してないよ。くれはに『入れて』って言ってもらいたいしな」
「……もう」
くれはは少しのあいだ呆れたように見てから、再び僕に聞いた。
「もっと触って欲しい……」
「もっと?どこだろう?」
くれはは熱っぽい顔で訴えたまま、声を出さずに両手で僕の手首をつかんだ。
その手を彼女は、慎ましげな谷間に誘う。
ぎゅっと押しつけられる。
僕が手首を揺らすと、彼女はつかむのをやめた。
もう一度くれはの柔らかな乳房の形を服の上から確かめる。
蕾が硬くなっているのが分かる気がした。
頂点を少し外したところを、くるりとなぞる。
脚の付け根のクレバスの、花芯に指の腹を置いてくりくりと回す。
「ん……んっんっ……」
声を抑えるので精一杯なのか、くれはは池の鯉のように小さく口を開けてぱくぱくとしている。
手も足も、行き場をなくしたようにさまよっている。
僕はこらえきれずにその口を塞いだ。
「ん……ちゅ……やん……んちゅ……!」
熱気のこもったくれはの口内に、舌を、挿入する。
彼女はそれを吸い、静かに絡めた。
乱暴にかき回したくなるが、しない。
ゆっくりと、絡め合う。
花芽を外れて、蜜口の中にそっと指を這わせる。
くれはが僕の脇をつかんだ。その目は、熱っぽい。
柔らかな蜜壁にしたたる愛液は、非常に粘り気がある。
だから僕は、くれはを一旦解放した。
「くれはの気持ちのいい深さ、教えて欲しい。気持ちのいいところに当たったら、教えて?」
「……恥ずかしい。キスしてくれたり、握ってくれたり、だけで気持ちいい」
「恥ずかしいから嫌?」
くれははじっと見つめたまま、腕を回してくる。
軽く手を拭いて、そっと抱きしめ返した。
「もう少しで、清春くんのこと受け入れられそうだから……そのとき」
思わず、ぎゅっと抱きしめてしまった。
我慢が足りないな、と思う。
「いいよ。もうひとつだけ聞いてもいい?クリと中、どっちがいい」
「……外派、です」
返事は、キスで返す。
左手はピンク色の胸元の、直線上を前後させて蕾を行き来させた。
右手はぐるりと何周か秘裂を沿わせると、とんとんとリズムよく花芽を甘押しする。
くれはは抱きしめる力を緩めたけれど、依然として僕にしがみついていた。
その手がぴくぴくと震えると何とも言えない甘い快感が走る。
「ちゅ……ん……ちゅ……!」
くれはの口元から溢れる甘い蜜もまた、美味だった。
口づけを深く交わししなやかな手でつかまれるだけで、蕩けるような多幸感に溺れる。
その感覚に沈み込みながらも、強く力を入れれば壊れてしまいそうな胸と秘所への愛撫を、優しく、でも弱すぎないように続けた。
乳首、秘芯を爪弾けば、唇沿いに直接甘い鳴き声が届けられる。
しっとり濡れた弦を奏でながら、愛おしいくれはの豊かな歌声に身を委ねた。
「ちゅ……んんぅ……!……んふ……っ」
どれくらいの時間が経ったか分からない。
それくらいにキスばかりに耽溺していた。
くれはは僕の舌を振りほどくと、銀の糸を伸ばしながらこうべを引いて言った。
「清春くん……て……れて……」
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
聖夜交錯恋愛模様
神谷 愛
恋愛
仲のいい友達同士でクリスマスにラブホ女子会を敢行した二人の結末。
恋人の欲しい同士の二人でラブホ女子会を行うことにする。二人は初めて入ったラブホを楽しんでいる内に場の空気に呑まれていく。
ノクターンとかにもある
☆とブックマークと応援をしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
美しい彼女
有箱
大衆娯楽
「久しぶり!」
声をかけられて振り向くと、美しい女性ーー森川香奈がいた。
小学生の時、同級生だったと言う彼女。しかし、残念なことに僕は彼女を覚えていなかった。
こんなに美しい人を忘れてしまうなんてーー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる