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第280話
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『アイテムボックス』から麻袋を取り出し、両手で希望の実を掻き集めては放り込んでいく。
コロコロとこぼれて地面を転がるものの、そんなの気にしていられるほどちんけな量でもない。
だがしかし……
「葉っぱとかも混じってるじゃん」
「文句の多い奴だな、貴様より圧倒的に大量に集めたんだからいいだろう」
「私の方がゴミが混じってなくていい」
「だが貴様の山は大半が吹き飛んだぞ」
「カナリアが吹き飛ばしたんじゃん! カナリアが集めた奴の中に混じっちゃってるし!」
指先で拾った実を弾きカナリアの顔へ飛ばす。
ぴゅうと良い風切り音を奏でながら宙を舞った実を彼女はひょい、と避けるが、その後ろに立つ木が代わりに直撃を受け、パンと樹皮が軽く弾けた。
実の行方を目で追ったカナリアがぎょっとした顔でこちらへ振り向。
「おい、人の顔に物を投げるんじゃない! それに威力! 一般人なら怪我するぞ!」
一秒で集めたと言ってもカナリアのように魔法で手軽に、って訳ではない。
『アクセラレーション』を使ったというのはつまり、結局のところ一人で一個一個拾っていた訳で、労力的には普通に拾うのと全く変わらないのだ。
その労力が暴風に吹き飛んで、ついでに彼女の山へ吸収されたとなれば私が怒るのも当然の事だろう。
無駄口やおふざけは入りつつも腕は止まらない。
ざくざくと実を放り込んでは口を縛り横へ並べていけば、ゴミなどを取りつつも十分ばかしの作業で終わった。
袋の数は合計で四袋、袋のサイズは三十キロのお米が入った袋と同じ程度。
お米などと比べれば少なく感じてしまうがこの実は不思議な実、三つも食べればお腹いっぱいになるのでこれでも十分。
それどころかちょっと多いくらいかもしれない。
「皆喜ぶかなぁ」
「不味いから嫌な顔しかしないだろ」
サクサクと草を踏み道なき道を行く。
空に雲はない。
季節もない。
冬であるということを忘れてしまうほど微かに温かな風が吹くダンジョンは、地震に崩れ去ってしまった外の世界を忘れてしまいそうになる。
「後は……木か」
だがのんびりとはしていられない。
この木は暖を取る以上の意味がある。
仕方なしとはいえ狭い避難所の寝床。日常で口にする満足な食事をとることは出来ず、私財全てを失い未来も見えない人は多い。
だが、どこに向かえばいいのかもわからぬ人々が集い、寂しさを慰めることが出来るのがドラム缶で作られた焚火なのだ。
『今の楽しみはこれだけだよ……』
街灯もつかず周囲が漆黒に包まれる夜、焚火の熱に集った一人がそう言っていた。
……彼は地震でお嫁さんが潰されたらしい。
地震が起こったのは丁度昼間。買い物に向かっていた彼女は崩れてきた両側からブロック塀に頭を押しつぶされ……即死だったそうだ
現実感の伴わない絶望。
呆然とする中いっそこのまま凍え死ねば良いと半ば自棄に、寝ることも出来ないまま朝も夜もただ一日中外に座っていたそうだ。
そんな中、知人が無理やりに彼を連れ出し、焚火の近くで開かれてた雑談へ混じらせたと。
家族を失った傷は決して癒えない。
ふとした時に手が震え出し、幻聴に苛まれ、勝手に嗚咽が溢れ出すこともあるらしい。
だが、焚火と他人の温もりは、傷の痛みを一時だけでも忘れさせてくれた。
そんな人達がこの薪を求めている。
心を焼き尽くす激情の灼熱ではない。全てを焼き尽くす獄炎でもない。ただ、一時でも痛みを忘れ、己を奮い立たせてくれる温かな火を求めている。
思いに沈み歩く最中、カナリアが小走りで突然走り出し、一本の木の横で立ち止まった。
「これいいんじゃないか?」
「うん」
太さは大人が両手の中指と親指で輪を作った程度。
さらになんと奇遇な事だろう、近くにはにまばらながら同程度の木が十数本生えており、これらすべてを切って持って行けば今日明日の分は十二分に足りるだろう。
馬場さんは出来る限りで良いって言ってたけど……あればあるだけいいよね。
「よし……」
「なんだ、貴様が切るのか? だが貴様の武器は……」
ちゃっちゃらーん
鼻歌交じりに『アイテムボックス』から取り出したそれは、きらりと輝きを放った。
「鉈持って来たから大丈夫」
くるりくるりと手で弄ぶ。
カリバー以外のこういった道具を扱うのは初めてだが、要するにぶっ叩いて切ればいいわけだ。
何も難しくない。思いっきりやれば何でもできる!
「そあ!」
ぴゅん!
子気味の良い風切り音。
切れ味の良さそうな鋭い刃が、焦げ茶色のけば立った木の幹へ勢いよく食い込み……儚い金属音を立てて根元から折れた。
それはもう盛大に折れた。
「折れたぁ!?」
そう、そもそも鉈は木を切り倒す道具ではない。
そして私は、私の力が想像以上に上がっていたことを完全に忘れていたのだ。
「あーあー何やってんだ貴様! 私は悪くないからな! 馬場には貴様一人で謝っておけよ!」
「うるさい! こんな鉈なくたって……!」
いわゆる手刀というやつだ、だがよく漫画で見る様に首を叩くわけではない。
レベル百万を軽く越した私の力と速度ならば……
「ちょあ!」
木の幹に食い込む衝撃や抵抗はごく一瞬。
細い木の幹を叩き斬るなど、大の大人が鉛筆を折る様に容易いことであった。
……最初からこうやっておけばよかった。
「さっ! ほあ!」
勢いのある掛け声はさながら武術の達人、実際のところは力づくで木をへし折っているだけだが。
めきょりめきょりと時代に逆らう自然の破壊を繰り返す事数分、葉のもっさりとついた枝をへし折り即興で作られた細い丸太の山が出来た。
「いち、に、さん……十一! よし、後はどうやって運ぼう」
「あのなぁ……もう少し考えて行動しろよ。まあ今回は私が浮かべて持って行ってやるが、貴様も二本くらいは持って行け」
呆れを含む嘆息が風の音に混じる。
そのまま彼女が爪先を二度地面にたたきつけると同時、足元から一枚の魔法陣が展開され、私の創り上げた丸太たちがふわりと宙を舞う。
ユニークスキルは兎も角として、基本的には決まった動きを強制される私たちのスキルとは異なり、カナリアの操る魔法は自由自在。
単純な動作ならすぐに出来るのだから羨ましい。
やっぱり魔法って便利だなぁ。
「カナリアって便利な女だよね」
「馬鹿にしてるのか貴様」
「え? なんで?」
びしりとこちらへカナリアの人差し指が付きつけられる。
不満げにへにょりと曲がった彼女の眉、口が大きく開かれ、またいつも通りの罵詈雑言が飛び出す……その直前、こちらを突き刺していた人差し指が、痙攣でも起こすかのようにぶるぶると震え出した。
な、なに……? 何が言いたいの?
私の困惑もよそに揺れは酷くなるばかり。
疲労がたまっているのか? しかし彼女の様子はいつもと変りなく、顔色も決して悪くはない。
――もう、なんなの!
喉から出かかった声は、もう一つの気付きによって潰されてしまった。
確かに震えている。
だがそれはカナリアの疲労だとか、私の見間違いなんてものでもない。
そう、揺れている。単純に、私たちの身体そのものが、いや、それどころか……
「っ、地震……!?」
その瞬間、天地がひっくり返った。
コロコロとこぼれて地面を転がるものの、そんなの気にしていられるほどちんけな量でもない。
だがしかし……
「葉っぱとかも混じってるじゃん」
「文句の多い奴だな、貴様より圧倒的に大量に集めたんだからいいだろう」
「私の方がゴミが混じってなくていい」
「だが貴様の山は大半が吹き飛んだぞ」
「カナリアが吹き飛ばしたんじゃん! カナリアが集めた奴の中に混じっちゃってるし!」
指先で拾った実を弾きカナリアの顔へ飛ばす。
ぴゅうと良い風切り音を奏でながら宙を舞った実を彼女はひょい、と避けるが、その後ろに立つ木が代わりに直撃を受け、パンと樹皮が軽く弾けた。
実の行方を目で追ったカナリアがぎょっとした顔でこちらへ振り向。
「おい、人の顔に物を投げるんじゃない! それに威力! 一般人なら怪我するぞ!」
一秒で集めたと言ってもカナリアのように魔法で手軽に、って訳ではない。
『アクセラレーション』を使ったというのはつまり、結局のところ一人で一個一個拾っていた訳で、労力的には普通に拾うのと全く変わらないのだ。
その労力が暴風に吹き飛んで、ついでに彼女の山へ吸収されたとなれば私が怒るのも当然の事だろう。
無駄口やおふざけは入りつつも腕は止まらない。
ざくざくと実を放り込んでは口を縛り横へ並べていけば、ゴミなどを取りつつも十分ばかしの作業で終わった。
袋の数は合計で四袋、袋のサイズは三十キロのお米が入った袋と同じ程度。
お米などと比べれば少なく感じてしまうがこの実は不思議な実、三つも食べればお腹いっぱいになるのでこれでも十分。
それどころかちょっと多いくらいかもしれない。
「皆喜ぶかなぁ」
「不味いから嫌な顔しかしないだろ」
サクサクと草を踏み道なき道を行く。
空に雲はない。
季節もない。
冬であるということを忘れてしまうほど微かに温かな風が吹くダンジョンは、地震に崩れ去ってしまった外の世界を忘れてしまいそうになる。
「後は……木か」
だがのんびりとはしていられない。
この木は暖を取る以上の意味がある。
仕方なしとはいえ狭い避難所の寝床。日常で口にする満足な食事をとることは出来ず、私財全てを失い未来も見えない人は多い。
だが、どこに向かえばいいのかもわからぬ人々が集い、寂しさを慰めることが出来るのがドラム缶で作られた焚火なのだ。
『今の楽しみはこれだけだよ……』
街灯もつかず周囲が漆黒に包まれる夜、焚火の熱に集った一人がそう言っていた。
……彼は地震でお嫁さんが潰されたらしい。
地震が起こったのは丁度昼間。買い物に向かっていた彼女は崩れてきた両側からブロック塀に頭を押しつぶされ……即死だったそうだ
現実感の伴わない絶望。
呆然とする中いっそこのまま凍え死ねば良いと半ば自棄に、寝ることも出来ないまま朝も夜もただ一日中外に座っていたそうだ。
そんな中、知人が無理やりに彼を連れ出し、焚火の近くで開かれてた雑談へ混じらせたと。
家族を失った傷は決して癒えない。
ふとした時に手が震え出し、幻聴に苛まれ、勝手に嗚咽が溢れ出すこともあるらしい。
だが、焚火と他人の温もりは、傷の痛みを一時だけでも忘れさせてくれた。
そんな人達がこの薪を求めている。
心を焼き尽くす激情の灼熱ではない。全てを焼き尽くす獄炎でもない。ただ、一時でも痛みを忘れ、己を奮い立たせてくれる温かな火を求めている。
思いに沈み歩く最中、カナリアが小走りで突然走り出し、一本の木の横で立ち止まった。
「これいいんじゃないか?」
「うん」
太さは大人が両手の中指と親指で輪を作った程度。
さらになんと奇遇な事だろう、近くにはにまばらながら同程度の木が十数本生えており、これらすべてを切って持って行けば今日明日の分は十二分に足りるだろう。
馬場さんは出来る限りで良いって言ってたけど……あればあるだけいいよね。
「よし……」
「なんだ、貴様が切るのか? だが貴様の武器は……」
ちゃっちゃらーん
鼻歌交じりに『アイテムボックス』から取り出したそれは、きらりと輝きを放った。
「鉈持って来たから大丈夫」
くるりくるりと手で弄ぶ。
カリバー以外のこういった道具を扱うのは初めてだが、要するにぶっ叩いて切ればいいわけだ。
何も難しくない。思いっきりやれば何でもできる!
「そあ!」
ぴゅん!
子気味の良い風切り音。
切れ味の良さそうな鋭い刃が、焦げ茶色のけば立った木の幹へ勢いよく食い込み……儚い金属音を立てて根元から折れた。
それはもう盛大に折れた。
「折れたぁ!?」
そう、そもそも鉈は木を切り倒す道具ではない。
そして私は、私の力が想像以上に上がっていたことを完全に忘れていたのだ。
「あーあー何やってんだ貴様! 私は悪くないからな! 馬場には貴様一人で謝っておけよ!」
「うるさい! こんな鉈なくたって……!」
いわゆる手刀というやつだ、だがよく漫画で見る様に首を叩くわけではない。
レベル百万を軽く越した私の力と速度ならば……
「ちょあ!」
木の幹に食い込む衝撃や抵抗はごく一瞬。
細い木の幹を叩き斬るなど、大の大人が鉛筆を折る様に容易いことであった。
……最初からこうやっておけばよかった。
「さっ! ほあ!」
勢いのある掛け声はさながら武術の達人、実際のところは力づくで木をへし折っているだけだが。
めきょりめきょりと時代に逆らう自然の破壊を繰り返す事数分、葉のもっさりとついた枝をへし折り即興で作られた細い丸太の山が出来た。
「いち、に、さん……十一! よし、後はどうやって運ぼう」
「あのなぁ……もう少し考えて行動しろよ。まあ今回は私が浮かべて持って行ってやるが、貴様も二本くらいは持って行け」
呆れを含む嘆息が風の音に混じる。
そのまま彼女が爪先を二度地面にたたきつけると同時、足元から一枚の魔法陣が展開され、私の創り上げた丸太たちがふわりと宙を舞う。
ユニークスキルは兎も角として、基本的には決まった動きを強制される私たちのスキルとは異なり、カナリアの操る魔法は自由自在。
単純な動作ならすぐに出来るのだから羨ましい。
やっぱり魔法って便利だなぁ。
「カナリアって便利な女だよね」
「馬鹿にしてるのか貴様」
「え? なんで?」
びしりとこちらへカナリアの人差し指が付きつけられる。
不満げにへにょりと曲がった彼女の眉、口が大きく開かれ、またいつも通りの罵詈雑言が飛び出す……その直前、こちらを突き刺していた人差し指が、痙攣でも起こすかのようにぶるぶると震え出した。
な、なに……? 何が言いたいの?
私の困惑もよそに揺れは酷くなるばかり。
疲労がたまっているのか? しかし彼女の様子はいつもと変りなく、顔色も決して悪くはない。
――もう、なんなの!
喉から出かかった声は、もう一つの気付きによって潰されてしまった。
確かに震えている。
だがそれはカナリアの疲労だとか、私の見間違いなんてものでもない。
そう、揺れている。単純に、私たちの身体そのものが、いや、それどころか……
「っ、地震……!?」
その瞬間、天地がひっくり返った。
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他サイトにも書いています。
こちらでは、出来るだけシンプルにしていますので、章分けも簡易にして、解説をしているあとがきもありません。
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