254 / 257
第二百五十四話
しおりを挟む
やっぱり筋肉は誰かに殺されたんだ……!
そう焦る心を、どこか冷静な自分が押し留めた。
確かに、こうやって情報を一つ一つ合わせていくと、筋肉が誰かに殺されたかのように見える。
でも誰が、どうやって? 彼を殺すのなんて、そう簡単に出来ることではない。
事実、カナリアと戦っていた過去の筋肉は、三度ともクレストの討伐に成功しているのだから。
「大雑把な点はあったが、奴はそれほど恨まれる性格をしていたわけでもない。となればやはり……」
「クレストに殺されたに決まってるわ!」
カナリアの言葉へ追随し、園崎さんが叫んで机を殴った。
「私もそう思う……」
筋肉は滅茶苦茶強い。
レベルもそうだが、一緒にダンジョンに潜った時、次から次へと出てくる生きるための知識など、様々なレベルで高水準なものがあった。
たとえ彼を恨んでいたとして、一般人や普通の探索者が殺そうと行動に移すのはあまり考えられない。
成功にまで導ける存在など猶更。限られたごく一部の存在たりえる、その上彼を心底憎んでいる存在などクレスト以外にはいないだろう。
だがなんだこの違和感は。
私たちは何か一つ見落としている。決して見落としてはならぬ一点を、何かとても大事な何かを。
必死にそれを考えていた時、突如として地面が小さく揺れ出した。
『……っ!?』
爆音。
ポケットの中で地震の警戒アラートが鳴り響く。
「な、なに!?」
「デカいぞ!」
まるで天地がひっくり返ったかのような、激しい上下左右への揺れと凄まじい地響き。
机は吹っ飛び、壁などに飾られたものは地面へと叩きつけられる。
壁がピシバシと嫌な音を立て罅割れた。
どちらにせよ壊れるか……
「『ストライク』! 二人は訓練所に避難してて、私はウニたち回収して来るから!」
執務室の横、訓練所が見える壁を殴って吹き飛ばす。
カナリアが頷き魔法陣を展開したと同時、『アクセラレーション』を発動して部屋を飛び出した。
加速した世界に地面の揺れなど存在しない。
扉を叩き開け、机の下に隠れていた芽衣や、窓を開けようと駆け出したウニを確保し、『アクセラレーション』を解く。
「今窓あ……け……!?」
「え!? ちょ、何!? 何なの!? フォリっち!?」
「二人共舌噛まないでね」
芽衣が困惑した様子で問いを投げてくるが、何が起こってるのかなど私にも分からない。
ただ一つ分かることがある。避難所としての側面もある協会がこれほどダメージを負っているということは、並大抵な災害ではないということ。
このまま中にいたら私やカナリア以外はぺっちゃんこだろう。
幸か不幸か、跳ね上がったレベルがこの救出に一役を買った。
蹴り一つで壁を弾き飛ばし、手を振り払えば風圧で前の物が吹き飛んでいく。
ちょっと二人が反動で参ってしまったが、こんな状況なので許してもらいたい。
屋根をぶち抜き訓練場へ着地。
周りを見回せば、ぞろぞろと協会内へたむろしていた探索者が、そして必死に逃げてくる一般人の姿もあった。
「二人とも怪我してない?」
「めちゃんこ首痛いっす……」
「おい結城! 地震は揺れが収まってから逃げろって学校で習っただろ!」
ウニは無視して、痛いと泣く芽衣の首へそっとポーションを塗る。
ついでに余った分のポーションはウニの口へ。
「ごめん……正直私もパニックだった」
かなり抑えていたつもりだったが、これでもまだダメか。
芽衣は探索者だ。私と違ってスキルの恩恵がないからレベルは低いが、それでも一般人より遥かに耐久力の面で優れている。
彼女ですら怪我をしてしまうのなら、探索者ではない一般人相手にはもっと気を使わなければならない。
流石に一度にレベルが上がり過ぎたせいで調整がうまく効かないか。
しかし身体能力について、今はどうこうしている暇がない。
忙しくなる。
再び『アクセラレーション』を発動し協会の中へ飛び込む。
中の様子は(私が破壊し)ボロボロになった壁や、地震の衝撃でへし折れた柱など酷い有様だ。
鍵束、どうにか生き残っていたノートパソコン、電源、電話、街の地図などその他もろもろ必要なものをぽいぽいと『アイテムボックス』へ放り込む。
こういう時にやるべきことは、あの勉強漬けの日々で完全に覚えた。
思い出そうと必死にならなくとも全て暗唱できるほどだ。
再び協会を飛び出し道具をシートの上に広げたところで、非難してきた人々の不安げな瞳が私へ突き刺さる。
視界の端でどこかから上がった火事の煙がちらついた。
カナリアへ地下室への鍵束を投げ渡し、見えやすいように協会の屋根へと上って大声を上げる。
「協会支部長代理の結城です!」
自信だ。
こういう時、指揮を執る人間が不安だと、それは人々へも伝わっていく。
私に従えば大丈夫だと冷静に、自信をもって指示すればいい。
羽織った協会のコートをばさりとたなびかせ、ゆっくり、はっきりと伝わる様に大声で話す。
「協会には非常時に備え、ある程度の備蓄などが準備されています! これより支給等の準備を進めるので、手伝える方は……芽衣とウニ!」
「……こういう時くらい本名で呼べよ」
「こちらの……頭が尖った人の元に集まってください! 探索者の方は全員私の元へ!」
ウニウニ言い過ぎて名前を忘れたので、いい感じに誤魔化して呼ぶ。
「協会職員の園崎鍵一です! 怪我人はあちらの美羽へ!」
咄嗟の役割分担であったが、どうにか上手いこと別れることが出来た。
ウニと芽衣はそこそこ身体能力が高いので避難所の準備を。
ポーションが効かない一般人のけが人の手当ては園崎さんが。
「電気が繋がったぞ!」
「うん、じゃあ電話とパソコン繋いで。カナリアは情報収集と電話の受け手お願い」
「うむ。これは無線だ、恐らくこの町の内側程度なら通じる」
指示が終わった丁度その時、地下室からコンセントを引いてきたカナリアが飛び出した。
彼女が大ぶりのトランシーバーをごとりと手渡してくる、業務用の大型無線機だ。
同時に小型の、数百m程度まで電波が通じるものが大量、これは後で探索者に手渡そう。
未だ協会本部からは何の連絡もなかった。
ネットの回線も、電話もパンク状態でまともに通じそうになく、この巨大な地震の被害や程度すら確認で来ていない。
先ほど私が部屋から持ち出した各支部に置かれている電話、あれは一般で使われている物とは別回線なので、普通の物と違って繋がらないってことはないはずなのだが……ちんたらと連絡を待っている暇はない。
町から上がる煙や焦げ臭い香り、火事が起こっている。
次々に上がるサイレンが、警察や消防が既に動き回っていることを知らせるものの、ここまで大きく、一斉に起こってしまっては対処しきれないだろう。
私の支持で集まったのは五十人ほどの探索者達。
その中には穂谷さんなど、かつてお世話になった人もちらほらと見える。
「魔法、特に回復と水関係の物を使える人は右に! 戦闘系の身体能力に優れている人は左へ! 攻撃的な魔法を使える方は右へ集まってください! これより、右から順にA、B、C班と呼び分けることにします!」
声が震える。
果たしてこれが的確な指示なのか、次はどうすればいいのかと様々な思考が脳裏を過ぎり、パニックになりそうだ。
しかし筋肉のいない今、ここでのトップは私。
泣きつける誰かなどいない、むしろ私が泣きつかれる側の人間なのだ。
兎も角、私の出来ることをするしかない。
焦る視界の端で、七つの蒼い塔がちらついた。
そう焦る心を、どこか冷静な自分が押し留めた。
確かに、こうやって情報を一つ一つ合わせていくと、筋肉が誰かに殺されたかのように見える。
でも誰が、どうやって? 彼を殺すのなんて、そう簡単に出来ることではない。
事実、カナリアと戦っていた過去の筋肉は、三度ともクレストの討伐に成功しているのだから。
「大雑把な点はあったが、奴はそれほど恨まれる性格をしていたわけでもない。となればやはり……」
「クレストに殺されたに決まってるわ!」
カナリアの言葉へ追随し、園崎さんが叫んで机を殴った。
「私もそう思う……」
筋肉は滅茶苦茶強い。
レベルもそうだが、一緒にダンジョンに潜った時、次から次へと出てくる生きるための知識など、様々なレベルで高水準なものがあった。
たとえ彼を恨んでいたとして、一般人や普通の探索者が殺そうと行動に移すのはあまり考えられない。
成功にまで導ける存在など猶更。限られたごく一部の存在たりえる、その上彼を心底憎んでいる存在などクレスト以外にはいないだろう。
だがなんだこの違和感は。
私たちは何か一つ見落としている。決して見落としてはならぬ一点を、何かとても大事な何かを。
必死にそれを考えていた時、突如として地面が小さく揺れ出した。
『……っ!?』
爆音。
ポケットの中で地震の警戒アラートが鳴り響く。
「な、なに!?」
「デカいぞ!」
まるで天地がひっくり返ったかのような、激しい上下左右への揺れと凄まじい地響き。
机は吹っ飛び、壁などに飾られたものは地面へと叩きつけられる。
壁がピシバシと嫌な音を立て罅割れた。
どちらにせよ壊れるか……
「『ストライク』! 二人は訓練所に避難してて、私はウニたち回収して来るから!」
執務室の横、訓練所が見える壁を殴って吹き飛ばす。
カナリアが頷き魔法陣を展開したと同時、『アクセラレーション』を発動して部屋を飛び出した。
加速した世界に地面の揺れなど存在しない。
扉を叩き開け、机の下に隠れていた芽衣や、窓を開けようと駆け出したウニを確保し、『アクセラレーション』を解く。
「今窓あ……け……!?」
「え!? ちょ、何!? 何なの!? フォリっち!?」
「二人共舌噛まないでね」
芽衣が困惑した様子で問いを投げてくるが、何が起こってるのかなど私にも分からない。
ただ一つ分かることがある。避難所としての側面もある協会がこれほどダメージを負っているということは、並大抵な災害ではないということ。
このまま中にいたら私やカナリア以外はぺっちゃんこだろう。
幸か不幸か、跳ね上がったレベルがこの救出に一役を買った。
蹴り一つで壁を弾き飛ばし、手を振り払えば風圧で前の物が吹き飛んでいく。
ちょっと二人が反動で参ってしまったが、こんな状況なので許してもらいたい。
屋根をぶち抜き訓練場へ着地。
周りを見回せば、ぞろぞろと協会内へたむろしていた探索者が、そして必死に逃げてくる一般人の姿もあった。
「二人とも怪我してない?」
「めちゃんこ首痛いっす……」
「おい結城! 地震は揺れが収まってから逃げろって学校で習っただろ!」
ウニは無視して、痛いと泣く芽衣の首へそっとポーションを塗る。
ついでに余った分のポーションはウニの口へ。
「ごめん……正直私もパニックだった」
かなり抑えていたつもりだったが、これでもまだダメか。
芽衣は探索者だ。私と違ってスキルの恩恵がないからレベルは低いが、それでも一般人より遥かに耐久力の面で優れている。
彼女ですら怪我をしてしまうのなら、探索者ではない一般人相手にはもっと気を使わなければならない。
流石に一度にレベルが上がり過ぎたせいで調整がうまく効かないか。
しかし身体能力について、今はどうこうしている暇がない。
忙しくなる。
再び『アクセラレーション』を発動し協会の中へ飛び込む。
中の様子は(私が破壊し)ボロボロになった壁や、地震の衝撃でへし折れた柱など酷い有様だ。
鍵束、どうにか生き残っていたノートパソコン、電源、電話、街の地図などその他もろもろ必要なものをぽいぽいと『アイテムボックス』へ放り込む。
こういう時にやるべきことは、あの勉強漬けの日々で完全に覚えた。
思い出そうと必死にならなくとも全て暗唱できるほどだ。
再び協会を飛び出し道具をシートの上に広げたところで、非難してきた人々の不安げな瞳が私へ突き刺さる。
視界の端でどこかから上がった火事の煙がちらついた。
カナリアへ地下室への鍵束を投げ渡し、見えやすいように協会の屋根へと上って大声を上げる。
「協会支部長代理の結城です!」
自信だ。
こういう時、指揮を執る人間が不安だと、それは人々へも伝わっていく。
私に従えば大丈夫だと冷静に、自信をもって指示すればいい。
羽織った協会のコートをばさりとたなびかせ、ゆっくり、はっきりと伝わる様に大声で話す。
「協会には非常時に備え、ある程度の備蓄などが準備されています! これより支給等の準備を進めるので、手伝える方は……芽衣とウニ!」
「……こういう時くらい本名で呼べよ」
「こちらの……頭が尖った人の元に集まってください! 探索者の方は全員私の元へ!」
ウニウニ言い過ぎて名前を忘れたので、いい感じに誤魔化して呼ぶ。
「協会職員の園崎鍵一です! 怪我人はあちらの美羽へ!」
咄嗟の役割分担であったが、どうにか上手いこと別れることが出来た。
ウニと芽衣はそこそこ身体能力が高いので避難所の準備を。
ポーションが効かない一般人のけが人の手当ては園崎さんが。
「電気が繋がったぞ!」
「うん、じゃあ電話とパソコン繋いで。カナリアは情報収集と電話の受け手お願い」
「うむ。これは無線だ、恐らくこの町の内側程度なら通じる」
指示が終わった丁度その時、地下室からコンセントを引いてきたカナリアが飛び出した。
彼女が大ぶりのトランシーバーをごとりと手渡してくる、業務用の大型無線機だ。
同時に小型の、数百m程度まで電波が通じるものが大量、これは後で探索者に手渡そう。
未だ協会本部からは何の連絡もなかった。
ネットの回線も、電話もパンク状態でまともに通じそうになく、この巨大な地震の被害や程度すら確認で来ていない。
先ほど私が部屋から持ち出した各支部に置かれている電話、あれは一般で使われている物とは別回線なので、普通の物と違って繋がらないってことはないはずなのだが……ちんたらと連絡を待っている暇はない。
町から上がる煙や焦げ臭い香り、火事が起こっている。
次々に上がるサイレンが、警察や消防が既に動き回っていることを知らせるものの、ここまで大きく、一斉に起こってしまっては対処しきれないだろう。
私の支持で集まったのは五十人ほどの探索者達。
その中には穂谷さんなど、かつてお世話になった人もちらほらと見える。
「魔法、特に回復と水関係の物を使える人は右に! 戦闘系の身体能力に優れている人は左へ! 攻撃的な魔法を使える方は右へ集まってください! これより、右から順にA、B、C班と呼び分けることにします!」
声が震える。
果たしてこれが的確な指示なのか、次はどうすればいいのかと様々な思考が脳裏を過ぎり、パニックになりそうだ。
しかし筋肉のいない今、ここでのトップは私。
泣きつける誰かなどいない、むしろ私が泣きつかれる側の人間なのだ。
兎も角、私の出来ることをするしかない。
焦る視界の端で、七つの蒼い塔がちらついた。
2
お気に入りに追加
713
あなたにおすすめの小説

異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる