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第百四十一話
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部屋の照明の下、虚空へ手を突っ込み蠢く影。
私だ。
ホテルに戻った私はお面を顔の横にへばりつかせ、ひたすらアイテムボックスを漁った。
何のモンスターかも分からない謎の魔石、この前の巨大な薔薇でドロップした謎の粉、ロープ、フック、謎の物が山盛り。
「んー……あっ」
あてもなく『アイテムボックス』を漁り、手に握ったのは一つのポーション。
まだ中身は満タンに詰まっていて、奥が透けるもののそこそこ濃い赤は高品質な証。
その後はいくら漁ろうと、一本たりとて『アイテムボックス』の中からポーションは見つからなかった。
机の上に置かれた小さな小瓶は、無機質の冷たい輝きを私へ送り続ける。
何の変哲もない、探索者なら緊急事態に備えて数本は持っておくポーションだが、私の疑惑を確証に変えるにはあまりに大きな材料だ。
私は数日前、そう、あの砂漠へ向かう前三つのポーションを購入した。
そして『アクセラレーション』中の『スキル累乗』による攻撃を実験し、その強烈な反動に瀕死のダメージを受け意識を失いかける。
しかしギリギリのところで『アイテムボックス』から取り出したポーションが口へ転がりこみ、幸運なことに噛み砕くことで九死に一生を得た。
それだけしか使っていない、その前後でポーションを使っていない。
残ったポーションは二つあるはずなのだ、だが一つだ。
流石に私にだってわかる、3引く1が1になるわけないってことくらいは。
もし超天才の数学者や物理学者がいたら、いや、出来るかもしれない。なんとか効果だなんだなんて言い張るかもしれないが、残念ながら現状そんな高度な話はしていない。
そして砂漠から帰ってきた後、古手川さんに頼み二つのポーションを追加で購入した。
これは確かに確認している。ここへ帰ってくる前、店によって彼に直接聞いてきたので間違いない情報だ。
この場合、余っているポーションは四つあるはず。
だが一つだ。
本来あるはずの、残り三本のポーションは一体どこへ行ってしまったのか。
ここからは私の記憶だけに残っていて、世界には存在しない仮定の話になる。
どこにも存在しないはずの『鹿鳴』へ向かった記憶が正しければ、私はここへ向かう道中、筋肉を追いかけるためにポーションで体力を回復しつつ移動した。
まずこれで一本の消費。
次に、筋肉から離れて『アクセラレーション』で跳躍し、トカゲに襲われかけていたボロボロの大麦へ一本手渡した。
これで二本。
最後。
出会ったその女があの、私を置き去りにした大西だと気づき若干ムカつきつつも、人を殴ることを躊躇いまくる。
大西の顔をぶん殴る時に、レベル差から死んでしまうかもしれないとビビった私は、彼女へポーションの小瓶を噛ませ、殴ると同時に砕けるようにすることで確実に治すチキン戦法を取った。
これで合計……三本。
ぴったりと適合する、記憶にも、実際に残っているものにも。
「やっぱり、あったんだ……!」
手が震える。
未知への恐怖なのか、あるいはどうしようもない絶望のせいなのか、それとも救えなかった自分自身への怒りなのかは分からない。
私の記憶の中だけに存在する『鹿鳴』。
いや、妄想の、記憶の中だけに存在すると思っていただけで、確かにあの町はあった。
確かに、大西若葉は居た。
◇
ここは鹿鳴……いや、かつて鹿鳴があったはずの森。
滑らかな断面で切断された小さなコンクリートの破片と、同じく滑らかな断面で接着している木の破片。
子供用の小さな靴と変な形に抉れた積み木。
この森には様々なものが本当に僅かに点在していて、ともすればゴミと見逃してしまうが、あの光景を見た後ではきっとバラバラの場所にあった物がくっついたのだと推測できる。
森の真ん中だというのに、妙に開けたこの草原。
訪れてみれば確かに私が見逃していた、そして知らぬ人が見れば気にも留めない、だが確かにここに町があった痕が残っていた。
「……私には、こんなものしか用意できない」
柔らかな月光に照らされた、紫の花束が風に揺れる。
アツモリソウというランの仲間だそうで、ここに来る前、小さな花屋で売っていたものを買ってきた。
誰も覚えていない、誰もここに居た人たちのことを追悼することはない。
ここで消えたのは、正直ろくでもない奴らだった。
ダンジョンで調子に乗って高レベルの場所へ乗り込み、どうしようもなくなって人を切り捨てる奴。
モンスターに襲われる恐怖からとはいえ、校庭でトカゲと対峙する大西を校舎の中から見下ろし、屋上へトカゲが登れば、目の前の小さな子供を足蹴にして学校の外へと逃げ惑う一般人。
それでも、一切の痕跡もなく殺されていい存在じゃない……と、私は思う。
犠牲になっていい犠牲なんて存在しないはずだ。
きっとあの時、他の二人を覚えていないと言っていた大西は、本当に覚えていなかったのだ。
既に二人は飲み込まれ、消滅していた。
だから彼女は本当に私の言うことを理解できていなかった。
私はこのことに気付いていなかったから、あいつは本当は改心していないのだと思っていたけれど、本当は……本当にやり直そうと思っていたのかもしれない。
少し私の願望が混じっているかもしれないけど、私はそう思いたい。
人は変われる。
どんな失敗をしても、どんな過ちを犯しても、本人にその気があれば。
だがダンジョンの崩壊は無慈悲にすべてを飲み込む。
やり残す機会も与えることなく、後悔する暇すら与えずに、後悔したという事実どころか、その人がいたという記憶すら奪って。
私は今の今まで、ダンジョンの崩壊という物をあまりに甘く見過ぎていたのかもしれない。
いや、私だけではない。
この事実を知らない世界中の人々が、あまりに甘く見過ぎているのかもしれない。
胸が苦しい、息が上手く吸えない。
ダンジョンが崩壊して、すぐにボスを倒せなければそこら一体の存在も、人々の記憶が……そして世界中の記録までもが消えてしまうなんて、どうすればいいのか全く分からない。
「私、どうしたらいいんだろう……」
正直未だに、この現実がしっくり来ていない。
頭では理解しているのに、心が追い付かない。
本当に消えたのか、実はやはり夢だったのか、どうしたらいいのか、この先どうなってしまうのか、次から次へと浮かび上がる疑惑が思考を押しつぶしていく。
止めるには全てのダンジョンを壊せばいいのか? 方法は? 聞いたこともないし、調べても出てくることはないだろう。
現状私が出来ることは、ただひたすらに崩壊の予兆があれば駆けつけ、必死に食い止めることだけ。
でもその先は? この前のロシアのように、人類未踏破ラインが崩壊したら私に食い止めることはできない……いや、誰一人として止められる人なんていない。
ああ、飲み込み切れぬほど注がれる毒に溺れてしまいそうだ。
私だ。
ホテルに戻った私はお面を顔の横にへばりつかせ、ひたすらアイテムボックスを漁った。
何のモンスターかも分からない謎の魔石、この前の巨大な薔薇でドロップした謎の粉、ロープ、フック、謎の物が山盛り。
「んー……あっ」
あてもなく『アイテムボックス』を漁り、手に握ったのは一つのポーション。
まだ中身は満タンに詰まっていて、奥が透けるもののそこそこ濃い赤は高品質な証。
その後はいくら漁ろうと、一本たりとて『アイテムボックス』の中からポーションは見つからなかった。
机の上に置かれた小さな小瓶は、無機質の冷たい輝きを私へ送り続ける。
何の変哲もない、探索者なら緊急事態に備えて数本は持っておくポーションだが、私の疑惑を確証に変えるにはあまりに大きな材料だ。
私は数日前、そう、あの砂漠へ向かう前三つのポーションを購入した。
そして『アクセラレーション』中の『スキル累乗』による攻撃を実験し、その強烈な反動に瀕死のダメージを受け意識を失いかける。
しかしギリギリのところで『アイテムボックス』から取り出したポーションが口へ転がりこみ、幸運なことに噛み砕くことで九死に一生を得た。
それだけしか使っていない、その前後でポーションを使っていない。
残ったポーションは二つあるはずなのだ、だが一つだ。
流石に私にだってわかる、3引く1が1になるわけないってことくらいは。
もし超天才の数学者や物理学者がいたら、いや、出来るかもしれない。なんとか効果だなんだなんて言い張るかもしれないが、残念ながら現状そんな高度な話はしていない。
そして砂漠から帰ってきた後、古手川さんに頼み二つのポーションを追加で購入した。
これは確かに確認している。ここへ帰ってくる前、店によって彼に直接聞いてきたので間違いない情報だ。
この場合、余っているポーションは四つあるはず。
だが一つだ。
本来あるはずの、残り三本のポーションは一体どこへ行ってしまったのか。
ここからは私の記憶だけに残っていて、世界には存在しない仮定の話になる。
どこにも存在しないはずの『鹿鳴』へ向かった記憶が正しければ、私はここへ向かう道中、筋肉を追いかけるためにポーションで体力を回復しつつ移動した。
まずこれで一本の消費。
次に、筋肉から離れて『アクセラレーション』で跳躍し、トカゲに襲われかけていたボロボロの大麦へ一本手渡した。
これで二本。
最後。
出会ったその女があの、私を置き去りにした大西だと気づき若干ムカつきつつも、人を殴ることを躊躇いまくる。
大西の顔をぶん殴る時に、レベル差から死んでしまうかもしれないとビビった私は、彼女へポーションの小瓶を噛ませ、殴ると同時に砕けるようにすることで確実に治すチキン戦法を取った。
これで合計……三本。
ぴったりと適合する、記憶にも、実際に残っているものにも。
「やっぱり、あったんだ……!」
手が震える。
未知への恐怖なのか、あるいはどうしようもない絶望のせいなのか、それとも救えなかった自分自身への怒りなのかは分からない。
私の記憶の中だけに存在する『鹿鳴』。
いや、妄想の、記憶の中だけに存在すると思っていただけで、確かにあの町はあった。
確かに、大西若葉は居た。
◇
ここは鹿鳴……いや、かつて鹿鳴があったはずの森。
滑らかな断面で切断された小さなコンクリートの破片と、同じく滑らかな断面で接着している木の破片。
子供用の小さな靴と変な形に抉れた積み木。
この森には様々なものが本当に僅かに点在していて、ともすればゴミと見逃してしまうが、あの光景を見た後ではきっとバラバラの場所にあった物がくっついたのだと推測できる。
森の真ん中だというのに、妙に開けたこの草原。
訪れてみれば確かに私が見逃していた、そして知らぬ人が見れば気にも留めない、だが確かにここに町があった痕が残っていた。
「……私には、こんなものしか用意できない」
柔らかな月光に照らされた、紫の花束が風に揺れる。
アツモリソウというランの仲間だそうで、ここに来る前、小さな花屋で売っていたものを買ってきた。
誰も覚えていない、誰もここに居た人たちのことを追悼することはない。
ここで消えたのは、正直ろくでもない奴らだった。
ダンジョンで調子に乗って高レベルの場所へ乗り込み、どうしようもなくなって人を切り捨てる奴。
モンスターに襲われる恐怖からとはいえ、校庭でトカゲと対峙する大西を校舎の中から見下ろし、屋上へトカゲが登れば、目の前の小さな子供を足蹴にして学校の外へと逃げ惑う一般人。
それでも、一切の痕跡もなく殺されていい存在じゃない……と、私は思う。
犠牲になっていい犠牲なんて存在しないはずだ。
きっとあの時、他の二人を覚えていないと言っていた大西は、本当に覚えていなかったのだ。
既に二人は飲み込まれ、消滅していた。
だから彼女は本当に私の言うことを理解できていなかった。
私はこのことに気付いていなかったから、あいつは本当は改心していないのだと思っていたけれど、本当は……本当にやり直そうと思っていたのかもしれない。
少し私の願望が混じっているかもしれないけど、私はそう思いたい。
人は変われる。
どんな失敗をしても、どんな過ちを犯しても、本人にその気があれば。
だがダンジョンの崩壊は無慈悲にすべてを飲み込む。
やり残す機会も与えることなく、後悔する暇すら与えずに、後悔したという事実どころか、その人がいたという記憶すら奪って。
私は今の今まで、ダンジョンの崩壊という物をあまりに甘く見過ぎていたのかもしれない。
いや、私だけではない。
この事実を知らない世界中の人々が、あまりに甘く見過ぎているのかもしれない。
胸が苦しい、息が上手く吸えない。
ダンジョンが崩壊して、すぐにボスを倒せなければそこら一体の存在も、人々の記憶が……そして世界中の記録までもが消えてしまうなんて、どうすればいいのか全く分からない。
「私、どうしたらいいんだろう……」
正直未だに、この現実がしっくり来ていない。
頭では理解しているのに、心が追い付かない。
本当に消えたのか、実はやはり夢だったのか、どうしたらいいのか、この先どうなってしまうのか、次から次へと浮かび上がる疑惑が思考を押しつぶしていく。
止めるには全てのダンジョンを壊せばいいのか? 方法は? 聞いたこともないし、調べても出てくることはないだろう。
現状私が出来ることは、ただひたすらに崩壊の予兆があれば駆けつけ、必死に食い止めることだけ。
でもその先は? この前のロシアのように、人類未踏破ラインが崩壊したら私に食い止めることはできない……いや、誰一人として止められる人なんていない。
ああ、飲み込み切れぬほど注がれる毒に溺れてしまいそうだ。
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