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45 ご馳走様です。

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えっと、待ち合わせ場所はここでいいんなよな?

集合場所がまさか横浜駅とはな。
ここに来るのは、何年ぶりだろう。

学生の時一度だけ来たっきり、
足を運ぶ機会事無くなってたもんな。
てか、誰かと休日出かけること自体久々じゃないか?

…まぁ、大人になれば交友関係も
なくなってくるもんな。(言い聞かせる)


おい、作者
言い聞かせるって()で出すのやめろ。
てか投稿遅いんだよ。
もっと早く投稿しろよ。


ーン゛ン゛ッ
ってか、20分も早く着いちまったな。
服、変じゃないよな?
ベージュのチェックジャケットにデニムのズボンで決めすぎず、かつ大人の魅力をっと店員に説明されたコーデ一色買っちまった。

なんで試着室で見た時と家で見る時、
こうも違う服に見えてきてしまうんだ。
今までこんな系統着たことなんてないのに
なんで買ってしまったんだ、おれ!!!

まぁ、俺が似合わない服なんてこの世に存在しないから着れることはできるんだが、、、
あからさまに大学生が着るような服だぞ!

アラサー手前の俺がこんな服着てどうすんだ!!!!


「今通った人みた?コソッ」

「みたみた!めっちゃかっこいい。」

おっと、ここでも俺の魅力が溢れ出てしまう。
JD(女子大生)2人くらいがコソコソと話している。

「身長めっちゃ高いし、モデルさんかな?」

まぁ、実際モデルをやっていたカリスマだが。
俺がかっこいいのは事実だがそんなに声がでかいと聞こえてくるだろ。
これだから女共は。

…ん?身長?
俺の身長は大体平均くらい。

そういえば、俺の前を通る前からその話題の会話をしていた。

てことは俺じゃない誰かの話だと?
この俺を差し置いて?
俺よりいい男?

は?

そんなもんこの世にいるわけないだろ。
よくよく見ると右側で一部女子が足を止めている。

あそこか。

一体どんなやつがいるというんだ。
いっぺんどの面かこの俺直々に見定めてやる。


え?

スラットした背丈にネイビーのシャツ。
いかつくなりすぎないよう明るいグレーのスラックスで全体を引き締めている。
七三分けの黒髪に長いまつ毛。



くろいわ?



「あの、おにーさんお独りですか?」


なっ、ここまで来て雌豚共は発情してるのか?
てか、見た感じ成人してるだろ。
あいつはまだ高校生なのにどこぞの雌豚が俺の生徒に手を出そうとしてやがる。

「…いえ、待ってる人がいるので。」

いいぞ!!!
確かに高校生に見えない雰囲気かもし出てるが、
中身はガキのまんま。
年上がダメなお前でもちゃんと雌豚を撃退するんだ!!!

「彼女さんですか?」

「…彼女では無いです。」

「じゃあ、その方も一緒で大丈夫なので♡」

「は?」

くそっ、なかなか引き下がらないな。
てか、そこは嘘でもいいから彼女でもなんでも来るって言えばいいのに。素直かよ!!!

あれ、そういえばなんで俺は隠れてるんだ?
俺が今出ていけばあの豚どもは
どこかへ行くんじゃないか?

正直女と会話もしたくないが
自分の生徒が絡まれてるんだ。

仕方がない、どのみち黒岩と合流するしかないんだ。
だったらここは大人の魅力を教えてやろうじゃないか。

「あの、こいつの連れ俺なので。ニコッ」

ほら、爽やかな人間国宝の登場だ。

キョトンとしたマヌケずら晒しやがってるw
滑稽だ

お前らが黒岩にキャーキャー言ってたが、
俺だってまだまだ現役のイケメンだ。

どうだ?
心の中でどんちゃん騒ぎ散らかしてるだろ?
一度に2人ものイケメンが目の前に現れてるんだ。
発狂したくて堪えるのに必死だろ???
ほ~ら、だんだん顔が緩んでニヤけてきてる。
俺たちに抱かれる妄想でもしてるのか?
気色悪い。

可哀想にな。
俺は女なんて生き物たとえ天地がひっくり返っても
お前らを抱くことは無いし、
お前らが声をかけた相手は現在進行形で俺に夢中だ。

“男”の俺にな。

ざまぁwwww


「…そちらのイケッ…ボコンッ、方は?」

「こいつの連れです。
俺を待ってる間お2人が
こいつの相手をしてくれてたんですね。
ありがとうございます。
…でも、そろそろお借りしてもいいですか。ニコッ」

ほら、情報の処理が追いついていないだろ?

今のうちに頷かせてこいつを拉致すれば
俺の華麗なる勝利となる。

「良ければ私たちも一緒に
着いて行ってもいいですか?」

は?

そんな予定は無い。
せっかくの休日にメスにやる時間など
1秒たりともない。
図々しいだろ。
身の程を弁えろよ豚が。

「悪いですが、今日は元々こいつとの予定があるので。」

「大丈夫です。
着いていくだけなので、
お兄さんたちの邪魔はしないです。♡」

頭沸いてんのか?
存在自体が迷惑だって言ってんだよ。

「ねぇ、」

ーグイッ

え、
後ろに引っ張られる。
ポンっと後頭部が当たったかと思えば
黒岩の手が俺の視界を遮る。

「そろそろいい加減にして。
せっかくのデート邪魔されたくないの。」

「…デート???…てこと…は」

「そゆこと。
やっとデートするチャンス貰ったの。
だから応援して。」

「はい。全力で応援します。
ご馳走様です。」

ースタスタスタ🚶🏽‍♂️💨

「おい、そろそろ離せ。」

「ごめんごめん笑」

「てか、なんだよ。
最初っから断れるなら断れよ。
せっかく俺が入ってきてやったのに。」

「センセ、
ナンパ最中に美味しそうな獲物が2匹になったら
相手はしめしめと思うに決まってるでしょ。」

「けどな!💢💢」

「でも正直助かった。ありがとう。」

なんだよ、急に素直になりやがって。

「センセ?」

「さっきのは…ほんの1ミリだけ…
…かっこよかったぞ。ボソッ」

「!!!!!
 ほんと!!?!好きになった?????」

「なってない。」

まだ…な。






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