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18 俺だけのセンセーになって欲しい
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「まぁまぁ、そんなに怒らないでよ。怒ってる顔も可愛いけどさ♡」
アラサーのおっさん相手に可愛いって…こいつ相当頭いってんな。
「お前…、ひょっとしていじめられて興奮する奴か?」
「いや?どっちかって言うと、いじめてグズグズに泣かして、支配したいかな。センセーを♡」
「は!?」
俺は危機感を持った。やはり、こいつはヤバい奴だ。普通、振った相手にそんな事言うか?いや、言わん!
「…だいたい振られたのにやる気になるって、おかしいだろ。普通、諦めるものだろ?」
「残念、俺普通じゃないから。センセーに振られるの覚悟で告白したんだもん。それに、逃げる相手ほど追いたくなるじゃん。俺、そっちの方が断然萌える。」
「やっぱり、お前おかしい。」
「諦めが悪いのは俺の専門分野なんで。さてと、」
すると黒岩はポケットから自分のスマホを取りだし、俺にスマホ画面を突きつけてきた。
「ってこれ!」
「そう、この前のセンセーの生イき動画♡」
「けっ、消せ!」
「いいよ。」
「へ?」
奴のスマホを奪おうとする前に、黒岩は俺にスマホ画面を見せながら削除ボタンを押した。
「結構気に入ってたんだけどね、センセの初体験。
まぁ、センセが嫌なら消すけど。」
「…なんで?」
「センセーが消してくれって言ったんじゃん。」
「でも、振ったら晒すって…。」
「あぁ~。あれ嘘。」
「…は?嘘?」
「そうだよ?なのに真面目に答えるからw」
思い出し笑いをしているのか、黒岩はププーと笑っている。
「…じゃあ、なんでさっき脅したりしたんだ?」
「だって、センセーの本心聞きたかったから。俺のことどう思ってるのか知りたいじゃん。まぁ、結構イメージ最悪に思われてたけど。」
「当たり前だろ!初対面のガキにレイプされたんだから!」
「あの時はごめんって笑。」
「ふん!」
何がごめんだ!今更謝っても遅いっての!
「あ、あと他のやつも黙っとくから。安心して。」
「えっ。」
「なに?」
「……俺が言うのもあれだが、いいのか?」
「いいのいいの。脅してセンセを俺の物にしても嬉しくないじゃん。センセー自身が俺のことを好きになってくれないと。」
「ならない。」
「まぁまぁwそんなに断言しないでよ。…それに、俺だけが知ってるセンセーの秘密なのに、みんなが知ったら嫌じゃん。俺こう見えて、独占欲強いから♡」
「…そうかよ。」
こいつの言葉一つ一つに困る…。初めてのことすぎてなんて返事をしたらいいか正直分からない。
「俺さ、あんな事やったけど、これからはセンセーのこと大切にしていきたいだ。」
黒岩は距離を縮めて俺の右手をとり、床に跪いた。
「センセーは、俺だけのセンセーになって欲しい。だからこれからは、俺を生徒としてだけじゃなくて一人の男として見てほしい。」
優しく、穏やかな目で俺を見つめる。
まるで小さな子供がおねだりをするように。
「…見れるわけないだろ。」
「じゃあ、これからセンセに意識して貰えるように俺、頑張るからさ。覚悟しといてね、セーンセ♡」
ーチュ
奴は俺の手の甲に小さく音を立てて、キスをした。そして黒岩は逃げるように自分の鞄を持ち、扉へ向かう。
「じゃあね、センセー。また明日♡」
「えっ、ちょっ…」
ーバタン
廊下には奴の足音が響いた。俺は教室に一人残されてしまった。外はすっかり暗くなっていた。
「…覚悟しとけって…何を?」
この時はまだ、奴の言葉の意味を知らなかった…。
黒岩に全ての休み時間を潰されることを……。
アラサーのおっさん相手に可愛いって…こいつ相当頭いってんな。
「お前…、ひょっとしていじめられて興奮する奴か?」
「いや?どっちかって言うと、いじめてグズグズに泣かして、支配したいかな。センセーを♡」
「は!?」
俺は危機感を持った。やはり、こいつはヤバい奴だ。普通、振った相手にそんな事言うか?いや、言わん!
「…だいたい振られたのにやる気になるって、おかしいだろ。普通、諦めるものだろ?」
「残念、俺普通じゃないから。センセーに振られるの覚悟で告白したんだもん。それに、逃げる相手ほど追いたくなるじゃん。俺、そっちの方が断然萌える。」
「やっぱり、お前おかしい。」
「諦めが悪いのは俺の専門分野なんで。さてと、」
すると黒岩はポケットから自分のスマホを取りだし、俺にスマホ画面を突きつけてきた。
「ってこれ!」
「そう、この前のセンセーの生イき動画♡」
「けっ、消せ!」
「いいよ。」
「へ?」
奴のスマホを奪おうとする前に、黒岩は俺にスマホ画面を見せながら削除ボタンを押した。
「結構気に入ってたんだけどね、センセの初体験。
まぁ、センセが嫌なら消すけど。」
「…なんで?」
「センセーが消してくれって言ったんじゃん。」
「でも、振ったら晒すって…。」
「あぁ~。あれ嘘。」
「…は?嘘?」
「そうだよ?なのに真面目に答えるからw」
思い出し笑いをしているのか、黒岩はププーと笑っている。
「…じゃあ、なんでさっき脅したりしたんだ?」
「だって、センセーの本心聞きたかったから。俺のことどう思ってるのか知りたいじゃん。まぁ、結構イメージ最悪に思われてたけど。」
「当たり前だろ!初対面のガキにレイプされたんだから!」
「あの時はごめんって笑。」
「ふん!」
何がごめんだ!今更謝っても遅いっての!
「あ、あと他のやつも黙っとくから。安心して。」
「えっ。」
「なに?」
「……俺が言うのもあれだが、いいのか?」
「いいのいいの。脅してセンセを俺の物にしても嬉しくないじゃん。センセー自身が俺のことを好きになってくれないと。」
「ならない。」
「まぁまぁwそんなに断言しないでよ。…それに、俺だけが知ってるセンセーの秘密なのに、みんなが知ったら嫌じゃん。俺こう見えて、独占欲強いから♡」
「…そうかよ。」
こいつの言葉一つ一つに困る…。初めてのことすぎてなんて返事をしたらいいか正直分からない。
「俺さ、あんな事やったけど、これからはセンセーのこと大切にしていきたいだ。」
黒岩は距離を縮めて俺の右手をとり、床に跪いた。
「センセーは、俺だけのセンセーになって欲しい。だからこれからは、俺を生徒としてだけじゃなくて一人の男として見てほしい。」
優しく、穏やかな目で俺を見つめる。
まるで小さな子供がおねだりをするように。
「…見れるわけないだろ。」
「じゃあ、これからセンセに意識して貰えるように俺、頑張るからさ。覚悟しといてね、セーンセ♡」
ーチュ
奴は俺の手の甲に小さく音を立てて、キスをした。そして黒岩は逃げるように自分の鞄を持ち、扉へ向かう。
「じゃあね、センセー。また明日♡」
「えっ、ちょっ…」
ーバタン
廊下には奴の足音が響いた。俺は教室に一人残されてしまった。外はすっかり暗くなっていた。
「…覚悟しとけって…何を?」
この時はまだ、奴の言葉の意味を知らなかった…。
黒岩に全ての休み時間を潰されることを……。
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