12 / 46
12 俺はお前が嫌いだよ
しおりを挟む
突然だが、神はいると思うか?俺は思わん。神なんて人間が生みだした存在に過ぎない。だが、本当に神なんて存在がいるとしたら、今から誓いを破ってしまう哀れな俺をどうか許してくれ。
俺はこの高校に来る前に2つ誓ったことがある。
一つは『ゲイ+童貞+処女』であること。
二つ目は俺の本性(性格)を隠し通すこと。
俺は今まで一度決めた事は何があってもやり通してきた。途中で挫折することは、俺のプライドが許さなかった。だがしかし、今の俺は全てのことがどうでもよくなってしまった。今考えられることは、意味のわからぬことを言い出すこの男(黒岩)を抹殺することだけ。
改めて俺は神に誓う、
今日俺はこの男の前で猫をかぶることをやめると。なのでお願いします。
この男を一発殴らせてください。
「俺はお前の進路を聞いてんだよ!!なのになんだ!大人は!とかそんなの知るかっての!!!勝手に話変えてんじゃねぇえ!!!結局お前は理由つけて自分の将来から逃げたいだけだろ?!!甘えてんじゃねぇ!!!嘘くさい笑顔?当たり前だろ?!こっちはお前に犯されてんだぞ?!しかも処女を自分の生徒に!!!俺の気持ち考えたことあんのかよ?!!こっちは悪夢だっての!!その上動画まで撮られて!!言っておくが俺はそんなんでへこたれねぇんだよ!!ばらしたきゃバラしてみろ!!舐めんな!!!生徒を利用?そんな事考えたことねぇよ!お前たちを利用して俺になんのメリットがあるんだよ!!!ふざけるのも大概にしとけよ!!!」
ゼェゼェしながら言い切った俺を見て、黒岩はハトが豆鉄砲食らったような顔をしていた。
「いや、あるだろ!いい大学行かせるとか!いい就職先に着くとか!」
「は?それのどこにメリットがあるんだよ」
「…は??」
「だいたい、いい大学とか就職先ってなんだ?給料がいいことか?そんなの誰が決めたんだよ。」
「いや、でも世間ではそうだろ。」
「世間がなんだよ、じゃあなんだ?教師はダメな職業なのか?」
「.........。」
「ダメな職業なんてないだろ。それに、いい大学とか行った生徒がいたとして凄いのはそいつであって俺じゃない。」
「.........。」
なにか、まずいことでも言っただろうか?黒岩は驚いた顔をしたまま固まってしまった。いや、事実を知っているだけだし悪いことは言っていないはず?いや、そんなことより、
「進路の話に戻すが、俺はお前が就職する事に反対はしない。」
「…えっ??」
「だからさっきっから言おうとしてるのに、お前が話聞かねぇから!」
「なんで??」
「お前が考え出して決めたのが就職なら、俺は反対しない。むしろ賛成する。けど、そうじゃないのなら俺は認めん!」
「…大学行けとか言わないの?」
「いや、大学行くかどうか決めるのはお前だろ?」
「そうだけど…。」
「なんだ?行けって言って欲しかったのか?」
「…いや。普通言うもんだろ。」
「いいか、もしお前が決めた事を否定してくる奴がいたら俺に教えろ。全員黙らせてやる!!!」
「なんでそこまで…。」
「当たり前だろ?教師なんだから。」
「…そうじゃなくて、あんたをレイプした生徒なのに、どうしてそこまで出来んだよ。普通見捨てるか警察突き出すだろ…。」
「…まぁ、俺はお前が嫌いだよ。プリントくれねぇし、可愛げもねぇ。挙句の果てにはレイプするし。…いや、お前だけじゃない。キャーキャー言ってるだけの女子生徒も嫌いだし、初体験を聞いてくるお前の馬鹿な友達も嫌いだ…。けどな、俺は見捨てない。どんなに嫌われようが、嫌いな生徒だろうが、俺は誰一人見捨てない。」
「.......なにそれ笑。じゃあ俺が人を殺したとしても見捨てないわけ?笑。」
「おう!例えお前が犯罪者になろうが俺はお前を見捨てねぇよ。それだけは言いきれる。…あと、お前が大人をどんな風に思ってるかは知らないが、俺が思う大人は、子供がどんな失敗したとしてもチャンスを与えて導くのが大人だと思う。」
「....あっそ。」
その後の黒岩は大人しかった。いくつかの俺の質問に答え無事終えた。
「じゃあ俺、そろそろ帰る。」
「お、おう。気をつけて帰れよ。」
教室のドアに手をかけた瞬間黒岩はピタリと止まった。なんだ?忘れ物でもあるのか?
「.........先生。」
「なんだ?」
「俺…もう1回考えてみるよ。進路のこと。」
そう言い残し教室を出た。黒岩の顔はいつもよりどこか晴々とした表情をしてた。
ん?あいつ考え直すって言ったか?
その日、黒岩との三者面談?は無事?終了した。
俺はこの高校に来る前に2つ誓ったことがある。
一つは『ゲイ+童貞+処女』であること。
二つ目は俺の本性(性格)を隠し通すこと。
俺は今まで一度決めた事は何があってもやり通してきた。途中で挫折することは、俺のプライドが許さなかった。だがしかし、今の俺は全てのことがどうでもよくなってしまった。今考えられることは、意味のわからぬことを言い出すこの男(黒岩)を抹殺することだけ。
改めて俺は神に誓う、
今日俺はこの男の前で猫をかぶることをやめると。なのでお願いします。
この男を一発殴らせてください。
「俺はお前の進路を聞いてんだよ!!なのになんだ!大人は!とかそんなの知るかっての!!!勝手に話変えてんじゃねぇえ!!!結局お前は理由つけて自分の将来から逃げたいだけだろ?!!甘えてんじゃねぇ!!!嘘くさい笑顔?当たり前だろ?!こっちはお前に犯されてんだぞ?!しかも処女を自分の生徒に!!!俺の気持ち考えたことあんのかよ?!!こっちは悪夢だっての!!その上動画まで撮られて!!言っておくが俺はそんなんでへこたれねぇんだよ!!ばらしたきゃバラしてみろ!!舐めんな!!!生徒を利用?そんな事考えたことねぇよ!お前たちを利用して俺になんのメリットがあるんだよ!!!ふざけるのも大概にしとけよ!!!」
ゼェゼェしながら言い切った俺を見て、黒岩はハトが豆鉄砲食らったような顔をしていた。
「いや、あるだろ!いい大学行かせるとか!いい就職先に着くとか!」
「は?それのどこにメリットがあるんだよ」
「…は??」
「だいたい、いい大学とか就職先ってなんだ?給料がいいことか?そんなの誰が決めたんだよ。」
「いや、でも世間ではそうだろ。」
「世間がなんだよ、じゃあなんだ?教師はダメな職業なのか?」
「.........。」
「ダメな職業なんてないだろ。それに、いい大学とか行った生徒がいたとして凄いのはそいつであって俺じゃない。」
「.........。」
なにか、まずいことでも言っただろうか?黒岩は驚いた顔をしたまま固まってしまった。いや、事実を知っているだけだし悪いことは言っていないはず?いや、そんなことより、
「進路の話に戻すが、俺はお前が就職する事に反対はしない。」
「…えっ??」
「だからさっきっから言おうとしてるのに、お前が話聞かねぇから!」
「なんで??」
「お前が考え出して決めたのが就職なら、俺は反対しない。むしろ賛成する。けど、そうじゃないのなら俺は認めん!」
「…大学行けとか言わないの?」
「いや、大学行くかどうか決めるのはお前だろ?」
「そうだけど…。」
「なんだ?行けって言って欲しかったのか?」
「…いや。普通言うもんだろ。」
「いいか、もしお前が決めた事を否定してくる奴がいたら俺に教えろ。全員黙らせてやる!!!」
「なんでそこまで…。」
「当たり前だろ?教師なんだから。」
「…そうじゃなくて、あんたをレイプした生徒なのに、どうしてそこまで出来んだよ。普通見捨てるか警察突き出すだろ…。」
「…まぁ、俺はお前が嫌いだよ。プリントくれねぇし、可愛げもねぇ。挙句の果てにはレイプするし。…いや、お前だけじゃない。キャーキャー言ってるだけの女子生徒も嫌いだし、初体験を聞いてくるお前の馬鹿な友達も嫌いだ…。けどな、俺は見捨てない。どんなに嫌われようが、嫌いな生徒だろうが、俺は誰一人見捨てない。」
「.......なにそれ笑。じゃあ俺が人を殺したとしても見捨てないわけ?笑。」
「おう!例えお前が犯罪者になろうが俺はお前を見捨てねぇよ。それだけは言いきれる。…あと、お前が大人をどんな風に思ってるかは知らないが、俺が思う大人は、子供がどんな失敗したとしてもチャンスを与えて導くのが大人だと思う。」
「....あっそ。」
その後の黒岩は大人しかった。いくつかの俺の質問に答え無事終えた。
「じゃあ俺、そろそろ帰る。」
「お、おう。気をつけて帰れよ。」
教室のドアに手をかけた瞬間黒岩はピタリと止まった。なんだ?忘れ物でもあるのか?
「.........先生。」
「なんだ?」
「俺…もう1回考えてみるよ。進路のこと。」
そう言い残し教室を出た。黒岩の顔はいつもよりどこか晴々とした表情をしてた。
ん?あいつ考え直すって言ったか?
その日、黒岩との三者面談?は無事?終了した。
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる