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02ハゲ親父
しおりを挟む「え?俺が高校の教師に?」
「そう!君には来月から私の知り合いの所に行ってもらいたい。 」
「そんな、急に言われましても 汗」
「五十嵐(イガラシ)先生は、
私達職員や学生達からのとても信頼されています!
そんな、君の噂を私の知り合いが聞きましてね。
是非とも来て欲しいとのことで!」
「俺なんてまだまだですよ。笑
他にも優秀な先生はいますし、
第一、高校の教師なんてやったことないので
俺につとまるかどうか……」
「大丈夫 大丈夫!君ならつとまるさ!
その若さでその実力があるんだから
高校の教師なんて楽勝さ!」
「しかしそんなまれなこと…」
「頼むよぉ~、行ってくれたら給料あげるから!ね?」
うっ、大人になるとこうも
金の力には逆らえなくなるとわ....
高校を卒業した俺は
東京の大学(早〇田大学)へ行き教育学部へ入った。
その後は最年少で大学の准教授となり
ここで働いて平和に暮らしていた。
この容姿や性格(表向き)
そして授業の分かりやすさなどから、
生徒からも人気でザ・パーフェクトティーチャー
と呼ばれている。
そんな俺は朝からハゲ学長に足止めをくらっている。
「いきなり高校へ移動って言われても…」
このハゲ親父の要望は、
自分の友人の高校に移動し俺に
教師をして欲しいとのこと。
普通はありえない話だ。
大学の准教授が高校の教師?
そんな話し合ってたまるか!
こいつは俺の事をかなり気に入ってるらしい。
まぁ、当然か。
この神の器と用紙を持つ
俺が気に入られないわけが無い。
別に移動すること自体は別にいい。
むしろ給料が上がるのなら
喜んでといきたいところだが、
だが移動したくない理由は 別 にある。
俺には女の次に嫌いなものがある。
それはー”ガキ”だ。
あの何考えてるか分からない
あの未確認生物に俺の授業を教えるとか、
マジでやりたくない…
奴らは性欲の権化であって決して子供ではない。
男は女、女は男の事しか考えていない
思春真っ只中の化け物だ。
そんな連中と最低でも
1年は一緒に過ごさないといけないなんて……
俺のストレスが爆発してしまう。
目の前のハゲと未来の自分の頭が
同じになるなんて……
考えるだけでもおぞましい!
別に俺は子供が嫌いな訳では無い。
むしろ好きだ。
子供は可愛らしくて癒しをくれる。
それなのに数年経てばろくでもない
クソガキどもなってしまう…世も末だな。
念の為もう一度言おう。
俺は子供は好きだ。
決してガキは好きではない。
だからどうか、
ガキ=子供と思わないで欲しい。
ガキと子供は全く別の生き物だということを
履き違えてはいけない。
じゃあなんで教師に?
そう思うだろう。
元々容量は良かったし、
勉強は出来た方だった。
おかげであまり勉強せずとも
偏差値60以上の高校に入ることができた。
勉強が好きならそれを仕事にすればいい。
好きな事が仕事に出来れば楽だろ?
ガキは嫌いだが、
大学のなら20歳を超えてる奴らが多いい。
だから大学にしたのに…
なのに…なんでよりによって未成年のガキなんか。
「お願いだよ~。👴
教授への推薦考えといてあげるからさ?」
うっ…
『推薦』喉から手が出るほど欲しい。
高校の教師をやって推薦が取れるのなら…
「…わかりました。引き受けます。」
覚えとけよ?ハゲ親父。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『校庭』『体育館』『下駄箱』『廊下』
どこもかしこも懐かしいものばかり。
高校の校舎にはいるのなんていつぶりだろう。
約10年も前のことなのか。
花びらが降り注ぐ中
俺は10年前のことを思い出す。
あぁ、先生…俺教師になったよ。
今年1年だけだけど先生と同じ高校の教師に。
そういえば先生と会ったのもこの時期だったなぁ。
黒い短髪の髪に
桜の花びらがめっちゃついてて_
先生のっぽだったから
俺が取ろうとしても取れなくて。
しゃがんでくれればいいのに
わざわざ俺を持ち上げて子供扱いしやがって。
あぁ…また会いたいな……
淡い思い出。
そんなものはとうの昔に捨てたはずなのに……
今思い出してもしょうがないこと。
いかんいかん。
この思い出は俺の中で閉まっておこう。
俺は気持ちを切り替え校長室へと向かう。
校舎にはあまり汚れがなく、
教室に落書きとかもない。
調べたところここは12年前につくられた。
公立高校で偏差値60~65の高校。
普通に考えて偏差値が60を超えている時点で
馬鹿偏差値が高い。
中には偏差値が70近い
バケモンの頭の持ち主もいるらしい。
出来ればそのバケモンには会いたくないな。
自我が強いクソガキなんて願い下げだ。
俺は辺りを見回しながら2階を目指す。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
よし、ここだな。
コンコン「失礼します。移動してきた五十嵐です。」
「やぁ、君が五十嵐先生か!
よく来てくれた!話は聞いてるよ。
いやぁ~、噂通りのいい男だな!」
なるほどここの校長の頭もかなりのハゲ具合で。
「そんな、俺なんかまだまだですよ 笑」
当然謙虚な気持ちなんて微塵ミリもない。
なぜならそれは事実に過ぎないから。
しかしここに来たからにはいつも通り
完璧にこなさなきゃな。
ここの校長に気にいられるように
いつも通り笑顔で答える。
営業スマイルは得意だ。
適当に茶番を済ませ、
校長に案内され職員室へ向かう。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「失礼します。」
中に入ると職員全員が俺の方に視線を送る。
「今日からここで働く五十嵐 恋(イガラシ レン)です。どうぞよろしくお願いします。ニコ」
俺の自慢の営業スマイルここにいる奴らに披露する。
ヒソ「かっこいいわね、彼女さんいるのかしら?」
ヒソ「なんて言うか、かっこいいだけじゃなくて綺麗な顔ね。」
ヒソ「分かる。別世界の人みたい。」
ヒソ「やべ、俺見とれちまった…」
ヒソ「俺も…」
よし、これは余裕で100超えるな。
見たところ女が多いい職場だな…
ババアが数人と若いメスが5人。
そんで肝心のオスは_
「…というわけで、
五十嵐先生には3ー2組の担任をしてもらいます。」
「えっ、今なんて?」
「ですら、3-2組の担任を_」
「担任ですか?」
「そうだよ?
あれ?前の所で聞いてなかったの?」
真っ先にあのハゲ親父の顔が思い浮かんだ。
あのクソハゲ親父!!!!!!
ー俺は心の中で前の学長の名前を叫んだ。
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