15 / 40
STAGE1
第15話 初ダメージ!
しおりを挟む
「っ――」
魔族の少女――リリスの襲撃に反射的に周防の身体が動いた。
攻撃に対してなんとか身構えようとしているが、振るわれた拳はあまりにも速い。
そもそも避けるでなく、防ごうとした時点で失敗なのだ。
あの魔族の拳には尋常ではない魔力が込められている。
(……ざっくり見積もって、騎士学校に攻め込んできた魔人が使った魔法の3倍くらいの威力だな)
小柄な身体で壁を粉々にするだけの怪力の仕掛けはそういうわけだ。
肉体的に普通の人間と変わらない恋や周防が、この魔族の少女から攻撃を受ければ死に繋がるだろう。
(……最悪、防御魔法でも展開できていればいいが)
それだけの余裕は周防にはないだろう。
絶体絶命のピンチ――なら、俺がどうにかすればいい。
「死ね――裏切り者!」
――ペチン。
物騒な叫びのあとに可愛らしい音が響いた。
それは彼女の拳を、俺が掌で受け止めた音だった。
「まぁまぁ、落ち着けよ魔族の少女」
「なっ!?」
信じられないと目をひん剥いた小柄な魔人が呆然と俺を見つめる。
だが驚愕したのは目前にいる魔族の少女だけではない。
「……狭間……くん? なんともないのか?」
「今の攻撃、とんでもない魔力量だったけど……」
俺の仲間たちも心配しているのか声を荒げる。
「ああ、何も問題ない」
「嘘でしょ……大陸を消し飛ばせる魔力を込めたボクの攻撃を受け止められるなんて……」
「悪いが魔法解除(ディスペルマジック)を使って、拳に込められていた魔力を全て消滅させた」
「……魔力を……!? っ――マジか、クソっ、なんでだ……力が……出ねぇ……」
拳を受けた止めたのと同時に、この少女に魔法封印を掛けた。
これは名前のままに魔法の仕様を封じる魔法だ。
「お前の身体能力の高さは全部、魔法のお陰なんだろ?」
「ぐっ……それは……」
図星を突かれて口を閉ざした。
結果、今ここにいるのは非力な女の子というわけだ。
「これでお前は無力化されたわけだが……このあと、どうなるかわかってるよな?」
「クソがっ! 殺したきゃ殺せ!」
「殺す? なに言ってんだお前?」
異世界あるある。
負けた相手はくっ殺。
当然、降伏してくれるならそんな物騒なことをするつもりはない。
「ま、まさか殺すよりも酷いことを!?
ぼ、ボクのことを……辱めるつもりなの……」
「するかっ!」
「……」
無言で疑いの眼差しを向けるな。
「巡がそんなことするわけないから!」
「なんでそんなことわかるんだよ!」
ちょっと恋さん、魔族と口喧嘩を始めないでくださいね。
ここは軽く流せばいいとこ――
「巡はロリコンじゃないのよ!」
「ちょっ!?」
「え、違うの?」
「違くないが、否定してくれるなら他に何かなかったのか!?」
信じてくれるのは嬉しいが、庇ってくれても複雑になるやつだろ。
「ボクのどこがロリコンに見えるんだよ! これでも今年で300歳超えるからな!」
「300歳!?」
魔人の言葉に恋はかなりびっくりしたらしく、声が甲高くなっていた。
だが俺も意外に思う。
「思ってたよりも若いな」
「若くはないでしょ! ていうか30歳って言われても信じられないから!」
なんだと?
恋は若くて驚いたんじゃないのか?
『ふむ……300歳など生まれたてと変わらぬと思うが?』
『だよな?』
俺もアルに同意だ。
異世界の常識としてだが寿命がとんでもなく長い種族が存在する。
エルフ族などはその代表だ。
魔人のように強い力を持った魔族も長寿であることが多い。
だから300歳程度で驚くことはない。
「とにかくボクはロリコンじゃねえ! レディだ!」
大抗議しながら俺の身体を殴ってくる。
だが魔法を無効化された状態のリリスは無力だった。
「あ~わかったから暴れるな。
別にお前らと争いに来たわけじゃない」
「信じられるか~~~~!!」
腕を振り回すぐるぐるパンチ。
しかしノーダメージ。
「魔法が封じられてるんだ。
もう抵抗はやめておけ。
今のお前は魔人じゃない、ただの人だ」
「ただの……人!?」
が~ん! と擬音が見えるくらいのショックを受けて、リリスはその場で膝を突いた。 やっと大人しくなってくれたので、これでまともに会話ができそうだ。
「リリス、聞いてくれ。
……彼らに争う意志はない」
「黙れ!! 人間を――勇者を魔王様の下へ連れて来るなんて……お前は最低最悪の裏切り者だ! ボクは……お前を信じたいと思ってたのに……!」
涙目になるリリス。
周防がこの異世界に転移してから、彼らの間にも色々なことがあったのだろう。
「人間を信じようと思ったのがやっぱり失敗だったんだ……」
魔族側の転移者である周防。
だが人間という種族の壁はあまりにも大きかったのだろう。
(……周防が仮面で素顔を隠していたのは、自分の種族を隠す為か)
この暗黒大陸では、肌の色や容姿で人間とバレることへのリスクがあったのだろう。
周防がこの世界でどれだけ苦労してきたのか。
それは想像に難くなかった。
「キミにそう思わせてしまうのは僕に力がないからだ。
でも……その上でお願いしたい。
僕を信じてくれないか? 失敗だったと思わせない為に僕はここにいる」
周防は涙目の少女を見つめる。
その目に一切の曇りはない。
「そんなこと……口ではいくらでも言える」
二人の関係はわからない。
だが、リリスが迷っているのがわかった。
それでも周防の言葉はこの魔族の少女には届かない。
現実問題――言葉だけじゃどうしようもないことがある。
だから、
「てい!」
「あだっ!? てめぇ、何しやがるっ!」
俺はリリスの頭をチョップした。
瞳に溜まっていた涙が消える。
「お前がなんと言おうと、俺たちは魔王に会いに行く。
何が起こるのか見届けたいなら付いて来い」
そしてリリスを抱え上げた。
「おい! クソ野郎! 離しやがれっ!」
魔人は俺の肩の上で暴れ出した。
「周防、行くぞ」
「あ、ああ……ごめんね、リリス」
「リリスさん、勇者のあたしが言うのもおかしいんだけどさ……巡に任せておけば悪いようにはならないと思うから」
「うるせぇ、ブス!」
「ぶ――……そういう悪いこと言う口は、こうだから!」
恋は魔人の頬を掴んで左右に引っ張った。
餅のようにびろ~んと伸びる。
「ふにゃ……や、やへろ、くしょ女!」
「な~に~か~な~?」
笑顔のまま柔らかなリリスの頬を引っ張り続けている。
ちょっぴと赤くなる頬。
リリスは目に涙が浮かんできた……が、少女は戦意を失ってはいなかった。
「こにょ、やろっ!」
「はわっ……にゃ、にゃにすんの……」
リリスの反撃。
手を伸ばして恋の頬を摘まむと引っ張り返した。
互いに睨み合いながら頬を引っ張り続ける二人。
「恋、その辺にしとけよ」
「ここであまり騒ぐのも……他の魔人たちがいつやってくるかもわからないから……」
「ぁ……ご、ごめん」
言って俺の幼馴染はリリスから手を離した。
殺し合いをするつもりなんてない。
だが恋が勇者の立場上、ここが『敵』の根城であることに変わりはない。
「ボクに勝ったと思っていい気になるんじゃねえぞ! お前らなんて魔人全員で掛かれば、直ぐにやっつけてやるからな!」
「はいはい」
「んにゃああああ! 軽く流すな!」
肩に担がれた状態で叫ぶリリス。
「うおっ……お前、やるな」
「あん?」
「叫ばれたから耳が痛くなったぞ!
これはお前が俺に与えた最初のダメージだ!」
「――バカにすんなっ!」
「褒めたつもりなのに!?」
何故か機嫌を損ねられてしまった。
「ふふっ、楽しそうですね」
「……?」
美しい――その声音が聞こえた時、俺はそう感じていた。
反射的に身体が女性の声に反応する。
声の主の顔を見た瞬間、周防とリリスは息を飲んだ。
「お前は……?」
俺が問うと気品に溢れたお姫様のような女性がその場に立ち止まった。
そしてスカートの裾を摘まむと流麗な動作で一礼する。
「わたくしは――エリーナ・シュヴァイツァーと申します」
「エリーナ……ってことは?」
俺は周防に視線を向けた。
すると彼は頷き肯定の意を示した。
「彼女こそが魔族を束ねる魔王だ」
どうやらこちらが向かわずとも、この異世界のラスボス自ら登場してくれたらしい。
魔族の少女――リリスの襲撃に反射的に周防の身体が動いた。
攻撃に対してなんとか身構えようとしているが、振るわれた拳はあまりにも速い。
そもそも避けるでなく、防ごうとした時点で失敗なのだ。
あの魔族の拳には尋常ではない魔力が込められている。
(……ざっくり見積もって、騎士学校に攻め込んできた魔人が使った魔法の3倍くらいの威力だな)
小柄な身体で壁を粉々にするだけの怪力の仕掛けはそういうわけだ。
肉体的に普通の人間と変わらない恋や周防が、この魔族の少女から攻撃を受ければ死に繋がるだろう。
(……最悪、防御魔法でも展開できていればいいが)
それだけの余裕は周防にはないだろう。
絶体絶命のピンチ――なら、俺がどうにかすればいい。
「死ね――裏切り者!」
――ペチン。
物騒な叫びのあとに可愛らしい音が響いた。
それは彼女の拳を、俺が掌で受け止めた音だった。
「まぁまぁ、落ち着けよ魔族の少女」
「なっ!?」
信じられないと目をひん剥いた小柄な魔人が呆然と俺を見つめる。
だが驚愕したのは目前にいる魔族の少女だけではない。
「……狭間……くん? なんともないのか?」
「今の攻撃、とんでもない魔力量だったけど……」
俺の仲間たちも心配しているのか声を荒げる。
「ああ、何も問題ない」
「嘘でしょ……大陸を消し飛ばせる魔力を込めたボクの攻撃を受け止められるなんて……」
「悪いが魔法解除(ディスペルマジック)を使って、拳に込められていた魔力を全て消滅させた」
「……魔力を……!? っ――マジか、クソっ、なんでだ……力が……出ねぇ……」
拳を受けた止めたのと同時に、この少女に魔法封印を掛けた。
これは名前のままに魔法の仕様を封じる魔法だ。
「お前の身体能力の高さは全部、魔法のお陰なんだろ?」
「ぐっ……それは……」
図星を突かれて口を閉ざした。
結果、今ここにいるのは非力な女の子というわけだ。
「これでお前は無力化されたわけだが……このあと、どうなるかわかってるよな?」
「クソがっ! 殺したきゃ殺せ!」
「殺す? なに言ってんだお前?」
異世界あるある。
負けた相手はくっ殺。
当然、降伏してくれるならそんな物騒なことをするつもりはない。
「ま、まさか殺すよりも酷いことを!?
ぼ、ボクのことを……辱めるつもりなの……」
「するかっ!」
「……」
無言で疑いの眼差しを向けるな。
「巡がそんなことするわけないから!」
「なんでそんなことわかるんだよ!」
ちょっと恋さん、魔族と口喧嘩を始めないでくださいね。
ここは軽く流せばいいとこ――
「巡はロリコンじゃないのよ!」
「ちょっ!?」
「え、違うの?」
「違くないが、否定してくれるなら他に何かなかったのか!?」
信じてくれるのは嬉しいが、庇ってくれても複雑になるやつだろ。
「ボクのどこがロリコンに見えるんだよ! これでも今年で300歳超えるからな!」
「300歳!?」
魔人の言葉に恋はかなりびっくりしたらしく、声が甲高くなっていた。
だが俺も意外に思う。
「思ってたよりも若いな」
「若くはないでしょ! ていうか30歳って言われても信じられないから!」
なんだと?
恋は若くて驚いたんじゃないのか?
『ふむ……300歳など生まれたてと変わらぬと思うが?』
『だよな?』
俺もアルに同意だ。
異世界の常識としてだが寿命がとんでもなく長い種族が存在する。
エルフ族などはその代表だ。
魔人のように強い力を持った魔族も長寿であることが多い。
だから300歳程度で驚くことはない。
「とにかくボクはロリコンじゃねえ! レディだ!」
大抗議しながら俺の身体を殴ってくる。
だが魔法を無効化された状態のリリスは無力だった。
「あ~わかったから暴れるな。
別にお前らと争いに来たわけじゃない」
「信じられるか~~~~!!」
腕を振り回すぐるぐるパンチ。
しかしノーダメージ。
「魔法が封じられてるんだ。
もう抵抗はやめておけ。
今のお前は魔人じゃない、ただの人だ」
「ただの……人!?」
が~ん! と擬音が見えるくらいのショックを受けて、リリスはその場で膝を突いた。 やっと大人しくなってくれたので、これでまともに会話ができそうだ。
「リリス、聞いてくれ。
……彼らに争う意志はない」
「黙れ!! 人間を――勇者を魔王様の下へ連れて来るなんて……お前は最低最悪の裏切り者だ! ボクは……お前を信じたいと思ってたのに……!」
涙目になるリリス。
周防がこの異世界に転移してから、彼らの間にも色々なことがあったのだろう。
「人間を信じようと思ったのがやっぱり失敗だったんだ……」
魔族側の転移者である周防。
だが人間という種族の壁はあまりにも大きかったのだろう。
(……周防が仮面で素顔を隠していたのは、自分の種族を隠す為か)
この暗黒大陸では、肌の色や容姿で人間とバレることへのリスクがあったのだろう。
周防がこの世界でどれだけ苦労してきたのか。
それは想像に難くなかった。
「キミにそう思わせてしまうのは僕に力がないからだ。
でも……その上でお願いしたい。
僕を信じてくれないか? 失敗だったと思わせない為に僕はここにいる」
周防は涙目の少女を見つめる。
その目に一切の曇りはない。
「そんなこと……口ではいくらでも言える」
二人の関係はわからない。
だが、リリスが迷っているのがわかった。
それでも周防の言葉はこの魔族の少女には届かない。
現実問題――言葉だけじゃどうしようもないことがある。
だから、
「てい!」
「あだっ!? てめぇ、何しやがるっ!」
俺はリリスの頭をチョップした。
瞳に溜まっていた涙が消える。
「お前がなんと言おうと、俺たちは魔王に会いに行く。
何が起こるのか見届けたいなら付いて来い」
そしてリリスを抱え上げた。
「おい! クソ野郎! 離しやがれっ!」
魔人は俺の肩の上で暴れ出した。
「周防、行くぞ」
「あ、ああ……ごめんね、リリス」
「リリスさん、勇者のあたしが言うのもおかしいんだけどさ……巡に任せておけば悪いようにはならないと思うから」
「うるせぇ、ブス!」
「ぶ――……そういう悪いこと言う口は、こうだから!」
恋は魔人の頬を掴んで左右に引っ張った。
餅のようにびろ~んと伸びる。
「ふにゃ……や、やへろ、くしょ女!」
「な~に~か~な~?」
笑顔のまま柔らかなリリスの頬を引っ張り続けている。
ちょっぴと赤くなる頬。
リリスは目に涙が浮かんできた……が、少女は戦意を失ってはいなかった。
「こにょ、やろっ!」
「はわっ……にゃ、にゃにすんの……」
リリスの反撃。
手を伸ばして恋の頬を摘まむと引っ張り返した。
互いに睨み合いながら頬を引っ張り続ける二人。
「恋、その辺にしとけよ」
「ここであまり騒ぐのも……他の魔人たちがいつやってくるかもわからないから……」
「ぁ……ご、ごめん」
言って俺の幼馴染はリリスから手を離した。
殺し合いをするつもりなんてない。
だが恋が勇者の立場上、ここが『敵』の根城であることに変わりはない。
「ボクに勝ったと思っていい気になるんじゃねえぞ! お前らなんて魔人全員で掛かれば、直ぐにやっつけてやるからな!」
「はいはい」
「んにゃああああ! 軽く流すな!」
肩に担がれた状態で叫ぶリリス。
「うおっ……お前、やるな」
「あん?」
「叫ばれたから耳が痛くなったぞ!
これはお前が俺に与えた最初のダメージだ!」
「――バカにすんなっ!」
「褒めたつもりなのに!?」
何故か機嫌を損ねられてしまった。
「ふふっ、楽しそうですね」
「……?」
美しい――その声音が聞こえた時、俺はそう感じていた。
反射的に身体が女性の声に反応する。
声の主の顔を見た瞬間、周防とリリスは息を飲んだ。
「お前は……?」
俺が問うと気品に溢れたお姫様のような女性がその場に立ち止まった。
そしてスカートの裾を摘まむと流麗な動作で一礼する。
「わたくしは――エリーナ・シュヴァイツァーと申します」
「エリーナ……ってことは?」
俺は周防に視線を向けた。
すると彼は頷き肯定の意を示した。
「彼女こそが魔族を束ねる魔王だ」
どうやらこちらが向かわずとも、この異世界のラスボス自ら登場してくれたらしい。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
転生したらただの女の子、かと思ったら最強の魔物使いだったらしいです〜しゃべるうさぎと始める異世界魔物使いファンタジー〜
上村 俊貴
ファンタジー
【あらすじ】
普通に事務職で働いていた成人男性の如月真也(きさらぎしんや)は、ある朝目覚めたら異世界だった上に女になっていた。一緒に牢屋に閉じ込められていた謎のしゃべるうさぎと協力して脱出した真也改めマヤは、冒険者となって異世界を暮らしていくこととなる。帰る方法もわからないし特別帰りたいわけでもないマヤは、しゃべるうさぎ改めマッシュのさらわれた家族を救出すること当面の目標に、冒険を始めるのだった。
(しばらく本人も周りも気が付きませんが、実は最強の魔物使い(本人の戦闘力自体はほぼゼロ)だったことに気がついて、魔物たちと一緒に色々無双していきます)
【キャラクター】
マヤ
・主人公(元は如月真也という名前の男)
・銀髪翠眼の少女
・魔物使い
マッシュ
・しゃべるうさぎ
・もふもふ
・高位の魔物らしい
オリガ
・ダークエルフ
・黒髪金眼で褐色肌
・魔力と魔法がすごい
【作者から】
毎日投稿を目指してがんばります。
わかりやすく面白くを心がけるのでぼーっと読みたい人にはおすすめかも?
それでは気が向いた時にでもお付き合いください〜。
異世界のおっさんフリー冒険者は固有スキル「傘を刺す」で最強無双だった
中七七三
ファンタジー
なんの恥ずかしげもないテンプレ展開。
超ブラック企業に務めるおっさん、サラリーマンはトッラク(以下略
んで、異世界に転生。
転生したのは、異世界有数の名門貴族。
そして、5歳になると「固有スキル」を与えられるのだ。
降臨の儀式で、天より魔具を授かり、それと一体となるこで「固有スキル」を発揮できる。
異世界に転生したおっさんも、儀式で魔具を授かる。
それは、彼を「異世界最強・無双」にするものだった。
余りに希少な能力に、周囲は騒然、盛り上がる。
しかし――
「いらねーよこんな魔具(もん)!」
転生した元おっさんは、そんなものは要らなかった。
魔具も「異世界最強・無双」の固有スキルもいらない。
めざすのは、まったりゆっくりのスローライフだ。
しかし、付与された魔具と固有スキルはもう切り離せない。
「なにが、高貴なる物の義務だ。クソか! アホウか!」
彼は家を飛び出し気ままな冒険者生活に入った。
それも、楽ちんな採取専門のフリー冒険者。
冒険者ギルドにすら所属していない。
「Sランク? なにそれ。いいよ適当で……」
しかし、彼の「異世界最強・無双」の力は魅力的すぎた。
実家からは、彼の「すご腕の婚約者」たちが、追手として放たれた。
3人の美少女達――
「もうね、彼の子をなせば、名門貴族の正妻確約なのよぉ!」
「あら、そう簡単にいくかしら?」
「愛してます…… 愛しています…… 愛しているのです……」
元おっさん、逃げ切れるのか?
気楽に、ゆったり生活できればそれで十分――
元おっさんサラリーマンにして、転生フリー冒険者に安息の日はやってくるのか?
(表紙は「英雄キャラクタージェネレータ|サクセス」様で作成したものです)
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ
阿弥陀乃トンマージ
ファンタジー
どこにでもいる平凡なサラリーマン「俺」は、長年勤めていたブラック企業をある日突然辞めた。
心は晴れやかだ。なんといってもその日は、昔から遊んでいる本格的ファンタジーRPGシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日であるからだ。
「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらついてゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。
「俺」のゲームの世界での快進撃が始まる……のだろうか⁉
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
女神様から同情された結果こうなった
回復師
ファンタジー
どうやら女神の大ミスで学園ごと異世界に召喚されたらしい。本来は勇者になる人物を一人召喚するはずだったのを女神がミスったのだ。しかも召喚した場所がオークの巣の近く、年頃の少女が目の前にいきなり大量に現れ色めき立つオーク達。俺は妹を守る為に、女神様から貰ったスキルで生き残るべく思考した。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる