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第三章 カムラ聖堂院
第五十九話 迷宮演習開始
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ダンザがヨスガと出会う一時間前、パラディンクラスの面々は教師に連れられ人工迷宮スザクの前に来ていた。
パラディンクラスの担任は眼帯で左眼を塞いだ黒髪の女性だ。名前はエダ=オーフェン。元A級冒険者である。
「これより迷宮演習を始める! 2人1組となり、それぞれ迷宮の第20階層を目指してもらう! これはD級冒険者ならばクリアできる内容! 金の卵たる諸君らならば余裕でクリアできるはずだ! 20階層に到達できなかったペアには罰則を与えるつもりだから覚悟するように!!」
彼女は王族や貴族相手でもまったく気を遣わない。教官として、一切の容赦なく訓練を強いる。この無遠慮さが彼女がパラディンクラスを任せられた理由だ。下手に貴族たちに気を遣い、甘くすれば成長は見込めない。ゆえに彼女のような人間こそ、王族揃うパラディンクラスに適任なのだ。
「ではペアを発表する! まずAペア、ユウキとノイシェ!」
ユウキは表情にこそ出さないが気落ちした。ノイシェは帝国の皇女、気を遣う相手だ。
「貴方と組むことになるとはね」
ノイシェがユウキの方へ近づいてくる。
「よろしくお願いします」
「邪魔はしないように」
「え?」
ノイシェは厳しい目つきをする。
「王国の人間の手を借りる気はないわ」
「はぁ……そうですか」
ユウキは更に気落ちする。
それから次々とペアが発表される。
注目すべきはそれぞれの王族のパートナーだ。
セレ王国の第1王子ユーリ、彼のパートナーはノゾミ。
シルフィード聖国の第33王女ポーラのパートナーはアイ。
ガガ魔導国第3王女ルルのパートナーはシルフィード聖国出身のダズという少年。
ルルを除いた王族のパートナーが全てラスベルシア家出身の者になった。その光景を目の当たりにしていたロゼは偶然性を疑う。
「偶然かねぇ」
隣に立っているドクトに聞かれ、ロゼは「どうかしら」と肩を竦めた。
「エダ先生は王族が狙われていることを知っている。そのことを考慮して、単純に実力の高い者を王族のペアにしたのかも。ルル王女のパートナーのダズ君は能力的にはB級冒険者並み。ラスベルシア家の子たちも戦闘力高いしね」
「そう考えるのが妥当か」
「ユウキちゃん以外は王族が狙われていることを知らない。伝えておくべきだったかしら」
「迷宮に入ってから妖精を通じて教えりゃいいだろ」
「そうね」
ポーラは王族のペアにそれぞれ3体ずつ妖精をつかせるつもりだ。妖精3体いれば大抵の事態には対応できる。
「ここ3日、迷宮に入る人間は居なかったそうです。エダ先生からの報告です」
二人の背後からハヅキがそう伝える。
「ただ、それ以前から迷宮に入り、待ち伏せしている可能性はあります。3日前までは人工迷宮の監視はそれほど厳しくなかったそうですから」
人工迷宮スザクは鍛錬の場として高い人気を誇る。自主的にトレーニングに来る教師・生徒・守護騎士は多い。それゆえに警備は甘く、誰でも簡単に入ることができるようになっている。カクレの狙いが判明する前、3日より前までは容易に侵入できる。
「全員にこれを渡しておく」
エダの手で、生徒たちに一枚の札が配られる。札には魔法陣が刻まれている。
「これは魔導札の一種だ」
魔導札。魔導書と同様、特殊な能力を持った札だ。
「破ることで結界から脱出することができる。迷宮は巨大な結界、ゆえに、これを破れば迷宮から脱出できる。身に危険を感じた時、もしくは20階に達した時にこれを破れ。どの階で破ったかは私に知らされる仕組みになっている」
もしカクレに襲われればすぐさま札を破って脱出できる。怖いのは破る間もなく暗殺されることだが……。
「あの子たちなら大丈夫よね」
「少なくともウチの姫様は問題ねぇよ。生半可な鍛え方はしてねぇからな」
「ウチのポーラも、ついでに言うとダズ君もね」
「心配なのはユウキの嬢ちゃんと皇女様のペアか」
ドクトは冷や汗をかく。
ユウキの中にアルゼスブブが封印されていることを知るドクトにとって、このペアはどっちも爆弾だ。ユウキが死ねば魔王が復活するし、ノイシェが死ねば国際問題だ。どっちも死ねば――世界が変わるだろう。
「20階層の平均突破時間は6時間。これを参考に、制限時間は5時間に設定した。多少20階層の平均突破時間より短いが、諸君らの才覚ならば問題ないと判断した。これよりタワーの全門を開く。20ある好きな門から入っていいが、必ず他のペアとは別の門を選ぶこと」
人工迷宮スザクは同時に多くの挑戦者が入ることもあるので、ルートを20用意してある。20ある門から繋がるルートは全て別々であり、他のルートと交わることはない。他のルートと繋がるのは364階(最上階)のみだ。
「最後に……これは今回の演習では気にする必要も無いかと思うが、タワー型の迷宮には1階層に居られる時間が限られている。その時間は10時間! 一ルート一つの階層に10時間以上いると迷宮の掃除屋、法の番人が現れる。法の番人は決してお前らでは勝てない。迷宮の理そのものだ」
エダは自身の腕に巻かれた腕時計――万識の腕時計を指さす。
「万識の腕時計には法の番人の出現を知らせる機能がある。もし警報が鳴ったらすぐに魔導札を破ること……まぁ、この演習において一階層に10時間滞在することはないがな。一応知識として知っておけ」
ユーリが手を挙げる。
「先生~。そもそもなんで法の番人なんてモンが存在するんですか?」
「良い質問だ。タワー型の迷宮は一階層ごとに独立した空間になっている。膨大なスケールを誇る異空間をたかが一階層に詰め込んでいるため、空間は酷く不安定であり一定時間ごとにメンテナンスを行わなければ決壊してしまう。迷宮攻略者が踏み荒らしたその一つ一つの空間を掃除し、メンテナンスし、再構築するのが法の番人の役目だ。本来その掃除の作業は人がいない時に瞬時に行われるが、人間が10時間同フロアに滞在していると自動的に迷宮を守るためにメンテナンスが強行される。中にいる人間ごと、無理やり掃除される――というわけだ」
「ふ~ん。なるほどねぇ~」
興味深い。とユーリは顎を撫でる。
「他に質問はないな? では迷宮演習を始める!!」
門が一斉に開く。
生徒たちはそれぞれ狙った門の場所へ走っていく。
―――――――
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パラディンクラスの担任は眼帯で左眼を塞いだ黒髪の女性だ。名前はエダ=オーフェン。元A級冒険者である。
「これより迷宮演習を始める! 2人1組となり、それぞれ迷宮の第20階層を目指してもらう! これはD級冒険者ならばクリアできる内容! 金の卵たる諸君らならば余裕でクリアできるはずだ! 20階層に到達できなかったペアには罰則を与えるつもりだから覚悟するように!!」
彼女は王族や貴族相手でもまったく気を遣わない。教官として、一切の容赦なく訓練を強いる。この無遠慮さが彼女がパラディンクラスを任せられた理由だ。下手に貴族たちに気を遣い、甘くすれば成長は見込めない。ゆえに彼女のような人間こそ、王族揃うパラディンクラスに適任なのだ。
「ではペアを発表する! まずAペア、ユウキとノイシェ!」
ユウキは表情にこそ出さないが気落ちした。ノイシェは帝国の皇女、気を遣う相手だ。
「貴方と組むことになるとはね」
ノイシェがユウキの方へ近づいてくる。
「よろしくお願いします」
「邪魔はしないように」
「え?」
ノイシェは厳しい目つきをする。
「王国の人間の手を借りる気はないわ」
「はぁ……そうですか」
ユウキは更に気落ちする。
それから次々とペアが発表される。
注目すべきはそれぞれの王族のパートナーだ。
セレ王国の第1王子ユーリ、彼のパートナーはノゾミ。
シルフィード聖国の第33王女ポーラのパートナーはアイ。
ガガ魔導国第3王女ルルのパートナーはシルフィード聖国出身のダズという少年。
ルルを除いた王族のパートナーが全てラスベルシア家出身の者になった。その光景を目の当たりにしていたロゼは偶然性を疑う。
「偶然かねぇ」
隣に立っているドクトに聞かれ、ロゼは「どうかしら」と肩を竦めた。
「エダ先生は王族が狙われていることを知っている。そのことを考慮して、単純に実力の高い者を王族のペアにしたのかも。ルル王女のパートナーのダズ君は能力的にはB級冒険者並み。ラスベルシア家の子たちも戦闘力高いしね」
「そう考えるのが妥当か」
「ユウキちゃん以外は王族が狙われていることを知らない。伝えておくべきだったかしら」
「迷宮に入ってから妖精を通じて教えりゃいいだろ」
「そうね」
ポーラは王族のペアにそれぞれ3体ずつ妖精をつかせるつもりだ。妖精3体いれば大抵の事態には対応できる。
「ここ3日、迷宮に入る人間は居なかったそうです。エダ先生からの報告です」
二人の背後からハヅキがそう伝える。
「ただ、それ以前から迷宮に入り、待ち伏せしている可能性はあります。3日前までは人工迷宮の監視はそれほど厳しくなかったそうですから」
人工迷宮スザクは鍛錬の場として高い人気を誇る。自主的にトレーニングに来る教師・生徒・守護騎士は多い。それゆえに警備は甘く、誰でも簡単に入ることができるようになっている。カクレの狙いが判明する前、3日より前までは容易に侵入できる。
「全員にこれを渡しておく」
エダの手で、生徒たちに一枚の札が配られる。札には魔法陣が刻まれている。
「これは魔導札の一種だ」
魔導札。魔導書と同様、特殊な能力を持った札だ。
「破ることで結界から脱出することができる。迷宮は巨大な結界、ゆえに、これを破れば迷宮から脱出できる。身に危険を感じた時、もしくは20階に達した時にこれを破れ。どの階で破ったかは私に知らされる仕組みになっている」
もしカクレに襲われればすぐさま札を破って脱出できる。怖いのは破る間もなく暗殺されることだが……。
「あの子たちなら大丈夫よね」
「少なくともウチの姫様は問題ねぇよ。生半可な鍛え方はしてねぇからな」
「ウチのポーラも、ついでに言うとダズ君もね」
「心配なのはユウキの嬢ちゃんと皇女様のペアか」
ドクトは冷や汗をかく。
ユウキの中にアルゼスブブが封印されていることを知るドクトにとって、このペアはどっちも爆弾だ。ユウキが死ねば魔王が復活するし、ノイシェが死ねば国際問題だ。どっちも死ねば――世界が変わるだろう。
「20階層の平均突破時間は6時間。これを参考に、制限時間は5時間に設定した。多少20階層の平均突破時間より短いが、諸君らの才覚ならば問題ないと判断した。これよりタワーの全門を開く。20ある好きな門から入っていいが、必ず他のペアとは別の門を選ぶこと」
人工迷宮スザクは同時に多くの挑戦者が入ることもあるので、ルートを20用意してある。20ある門から繋がるルートは全て別々であり、他のルートと交わることはない。他のルートと繋がるのは364階(最上階)のみだ。
「最後に……これは今回の演習では気にする必要も無いかと思うが、タワー型の迷宮には1階層に居られる時間が限られている。その時間は10時間! 一ルート一つの階層に10時間以上いると迷宮の掃除屋、法の番人が現れる。法の番人は決してお前らでは勝てない。迷宮の理そのものだ」
エダは自身の腕に巻かれた腕時計――万識の腕時計を指さす。
「万識の腕時計には法の番人の出現を知らせる機能がある。もし警報が鳴ったらすぐに魔導札を破ること……まぁ、この演習において一階層に10時間滞在することはないがな。一応知識として知っておけ」
ユーリが手を挙げる。
「先生~。そもそもなんで法の番人なんてモンが存在するんですか?」
「良い質問だ。タワー型の迷宮は一階層ごとに独立した空間になっている。膨大なスケールを誇る異空間をたかが一階層に詰め込んでいるため、空間は酷く不安定であり一定時間ごとにメンテナンスを行わなければ決壊してしまう。迷宮攻略者が踏み荒らしたその一つ一つの空間を掃除し、メンテナンスし、再構築するのが法の番人の役目だ。本来その掃除の作業は人がいない時に瞬時に行われるが、人間が10時間同フロアに滞在していると自動的に迷宮を守るためにメンテナンスが強行される。中にいる人間ごと、無理やり掃除される――というわけだ」
「ふ~ん。なるほどねぇ~」
興味深い。とユーリは顎を撫でる。
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